2008年12月09日

米国のメディア企業トリビューンが経営破綻

 アメリカで「World's Greatest Newspaper」を自称するメディア企業トリビューン(1847年シカゴ・トリビューン創刊)が約130億ドルの債務の返済の見通しが立たず、破産申請をしました。同社は全米4位の発行部数を誇るロサンゼルス・タイムズなど新聞12紙と23の放送局を持つ大メディア企業で、大リーグのシカゴ・カブスも所有しています。

 メディアの買収が近年頻繁に行われている欧米の新聞業界ですが、経営破綻とは衝撃的なニュースです。広告収入の落ち込みに加え、昨年同社を買収した不動産王ザム・ゼル氏の経営手腕を問題視する意見もあるようですが、金融危機や景気後退といった経済状況が破産申請の決定的要因のようです。

 欧米の新聞業界は、日本とは産業構造が違うので「日本の新聞社も…」とは一概には言えませんが、先に朝日新聞社や産経新聞社が発表した今年の中間決算を見ると、販売、広告ともに赤字転落。特に広告収入の落ち込みは相当なものです。
 だから読者を向いた販売政策が必要なのですが、販売収入への依存度が高くなってくると、またぞろ販売過当競争が強化されていくのでしょう。
 まったく進化しない業界にうんざりですが…

     金融危機、広告激減が直撃 米トリビューン紙破綻

 米新聞大手トリビューン(本社・シカゴ)が8日、経営破綻(はたん)に追い込まれた。米新聞業界では他の大手も広告収入減少などで業績が低迷。インターネット媒体など新たなメディアとの競争に加え、金融危機をきっかけとした景気悪化が苦境を深めている。
 トリビューンは年間の最終損益こそ黒字を続けているが、直近の2四半期は純損失が続く。その最大の要因は、新聞事業の広告収入の減少だ。08年7〜9月期決算で、新聞の購読料収入は前年同期比2%減にとどまっているが、広告収入は同19%減まで落ち込んだ。広告収入は同社の新聞事業の売上高の7割超を占める主要な収入源だけに、大幅減は痛手だ。 (アサヒ・コムより引用)

【欧米の新聞業界を巡る主な出来事】(朝日新聞資料)
04年6月 米紙ロサンゼルス・タイムズが160人の削減計画
06年7月 米大手新聞シカゴ・トリビューンが120人の削減計画
07年4月 米新聞大手トリビューンを投資家サム・ゼル氏が82億ドルで買収することが決定。傘下2新聞社で計250人の削減計画を公表
   5月 英ロイター通信が金融情報大手トムソン(カナダ)と合併
  12月 米経済紙ウォールストリート・ジャーナルを発行する新聞大手ダウ・ジョーンズを、豪州出身のルパート・マードック氏率いるニューズ・コーポレーションが56億ドルで買収
08年4月 仏紙ルモンドで130人の削減計画。労組のストで休刊
   6月 米新聞大手マクラッチーが1400人の削減を発表
   9月 マクラッチーが1150人の削減を発表
  12月 トリビューンが破産申請

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2008年11月17日

深夜に起きたひき逃げ事件の被害者は新聞配達中の16歳

 きのう、大阪府富田林市で新聞配達員の少年(16歳)がひき逃げされるという痛ましい事件がありました。

毎日jpより引用
 16日午前3時10分ごろ、大阪府富田林市錦織東3の路上で原付きバイクが倒れているのを通行人が見つけ110番した。
 府警富田林署が運転手の行方を捜していたところ同8時半ごろ、南に約6キロ離れた同府河内長野市小塩町の駐車場に男性が倒れているとの通報があり、署員が毎日新聞富田林東販売所アルバイト、東川達也さん(16)と確認した。東川さんは既に死亡していた。
 同署は遺体発見現場近くに住む大工、市川保容疑者(41)を道交法違反(ひき逃げ)と自動車運転過失致死容疑で緊急逮捕した。市川容疑者が東川さんを引きずった可能性が高いとみて、殺人容疑も視野に追及する。
 調べに対し、市川容疑者は「軽自動車を運転中、原付きバイクに追突した。飲酒運転だったので必死で逃げ帰った。(どう逃げたのかは)よく覚えていない」と供述しているという。  (引用終わり)

 各メディアの報道を見ていると飲酒運転の男が事故後、少年を6キロも引きずったことや、同じ大阪で10月に起こった男性がはねられ3キロ引きずられて死亡した事件のことを伝えていました。
 飲酒運転でひき逃げをした男の行為は言語道断で、許されない行為です。

でも、今だけ委員長からするもう一つの問題点がこの事件で浮かび上がってきます。

 それは、亡くなった少年が午前3時から新聞配達の仕事に従事していたということ。

 労働基準法第61条には「使用者は、満18歳に満たない者を午後10時から午前5時までの間に使用してはならない」としています。法律上18歳未満の者を深夜業させることはできません。たとえ「アルバイト」や「パート」の名称であっても同様です。これに違反すると「6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金」に処せられます。
 ですから、少年が事件が起きた時間帯に就労させていた使用者責任も問われるということです。

 ひき逃げ事件と使用者責任の問題は関連づけられませんが、新聞社および新聞販売店責任者はあらためて労働基準法が守られているかを点検する必要がるでしょう。

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2008年11月05日

南日本も夕刊廃止 思わぬメディアが先んじて伝えていた

 最近、夕刊廃止がニュースにならなくなってきたのかなぁと思っていたら、まだ業界紙等でも取り上げられていませんでした。残念なことに南日本新聞も来年2月に夕刊を廃止するようです。

 福島の建設業者を対象にネット配信されている“市民と結ぶネットマガジン”建設メディア「MEDIA」の10月7日付けコラムで紹介されていました。このコラムを書いているのが、建設メディア顧問で元福島民報専務編集局長だった星一男氏。
  夕刊の廃刊が相次ぐ」という見出しで、来年2009年2月に南日本新聞(鹿児島)が夕刊をやめることがほぼ固まった―という内容のことが書かれてあります。知人にさっそく確認をしたら「そのようだ」とのこと。

 今年に入って夕刊を廃止した新聞社は、毎日新聞(北海道地区)、秋田魁新報、夕刊紙の名古屋タイムス。そして地方紙でも経営状況が比較的よいと言われてきた南日本新聞までが夕刊廃止に踏み切るという状況です。

 自分自身を元気づけるように「可能性」という言葉を使って息巻くものの、ちょっと疲れてきたかなぁ…

【追記】
 南日本新聞は完全セット販売ではなく、鹿児島市内を中心としたエリアで夕刊を発行。発行部数は朝刊部数(40万部)の6%程度。料金はセット版が3567円(1カ月)で、朝刊のみが3007円なので単純計算をすると毎月560円で夕刊が宅配されます。
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2008年10月01日

ANY発足会見から1年 恐竜はゆっくり歩きだしてきた…

 ANY(朝日新聞、日本経済新聞、読売新聞の業務提携)という単語が業界に出回ってからちょうど1年経った今日、朝日新聞社と読売新聞グループ本社が千葉県の船橋工場(朝日が所有)と香川県の坂出工場(読売が所有)で印刷の相互委託(朝日の印刷会社で読売を印刷し、読売の印刷部門で朝日を印刷)することを基本合意したと発表されました。相互印刷は2012年を目指すとしています。

▽会見の映像はコチラ
▽読売オンラインの記事はコチラ


 業界内ではANYの本当の目的は「経費がかさむ販売店の統合だ…」という見方が多数でしたが、ANY発表から1年で印刷そして(販売店への)共同輸送の協業に乗り出してきました(日経は地方紙とのつながりがあるのでどうなるか)。
 原材料費が高騰する中で、この10月からは4月に続き新聞用紙代がさらに値上げされるなど、新聞業界にとっては厳しい状況が続いています。相互委託によってどの程度の経費削減が見込まれるのか、またそのような現業部門の経費削減によって値上げをせずに持ちこたえられるのか(なぜ大々的に発表したのか)注目したいと思います。

 一方、販売店の相互委託はなかなか進んでいないと聞きます。当然双方の販売局間では熾烈な部数競争があるため、その仕事を背をわせている販売店へ「配達だけは協業して…」というのは現実的に無理があるかもしれません。しかし、新聞社はもちろんですが販売店も生き残りをかけて必死ですから、新たな流通網の模索を含めて近いうちに動きだしてくると思われます。

posted by 今だけ委員長 at 21:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

読者から届いた“あったかい”はがきエッセー

 衣替えとなる10月1日、社団法人日本新聞協会が「第15回新聞配達に関するはがきエッセーコンテスト」の審査結果を発表しました。
 入選作品は「コチラ」から。

 今年で15回目になるという同コンテストには国内外から6,126編もの応募があったそうです。
 読んでみるとどの作品も“あったかい感じ”がします。これから冬場に向けて新聞配達も大変になってきます。新聞社を叩くことなく、たわいもない新聞販売店従業員の不祥事を書き連ねる一辺倒の紙面が増えているように感じますが、まだまだ読者からのあたたかい視点を向けられていると実感できます。あとは、営業行為の方をしっかりしなきゃ…

【追伸】週刊ダイヤモンドで連載されている「ザ・メディア」(著:真山仁)のように新聞販売店の息子さんが「押し紙」に触れた作品を応募するようなことは…あり得ないでしょう。


 

posted by 今だけ委員長 at 07:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2008年09月10日

グーグルが求める新聞社の資産開放

 いまでも図書館へ行くと新聞のバックナンバーを閲覧している方を多く見かけるのですが、その光景を見るたびに「新聞は歴史の証人」なのだなぁとつくづく思います。
 いまではネット検索でそこそこのトピックスは拾えますが、歴史的なニュースの記事を確認するだけでなく、その当時の広告やテレビ番組など社会の動きまで伝わってきます。これが新聞社の砦というか企業資産だと思っているのですが、インターネットという恐竜は世界各国で発行されてきた新聞紙面の過去記事を簡単にデジタル検索・閲覧できるシステム「ニュース・アーカイブ・サーチ」をグーグルが発表しました。

news_res[1].gif
▽メディア・パブ「"Google News Archive Search",歴史的な新聞記事を横断検索
▽CNET Japan「
グーグル、「Google News Archive」に新機能--過去の新聞記事を検索閲覧可能に
▽ITmedia「
Google、新聞各社と提携、過去の記事をデジタル化
▽INTERNETWatch「
米Google、新聞紙面のデジタル化プロジェクトを開始
▽Google Mania「
Googleが過去の新聞記事をデジタル化して検索できるサービスを開始
▽TechCrunch「
Googleと新聞各社提携による新聞過去記事検索
▽AFPBBNews「
グーグル、過去の新聞記事の検索閲覧を可能に

 今朝の朝刊各紙にもこのニュースが掲載されていましたが、日本の新聞界はどのような対応をするのでしょうか?
 過去記事の閲覧については、ほとんどの新聞社が記事データベース(有料)を構築しているので個人や企業の契約によって閲覧およびプリントは可能です。あとは、国立国会図書館のHPには見たい新聞を所蔵している機関を検索できる「
全国新聞総合目録データベース」があります。また、1988年3月に発足した財団法人日本新聞教育文化財団が運営する「新聞ライブラリー」(横浜市:新聞博物館内)でも無料で閲覧できます(複写には40円程度必要)。
 
 メディア・パブにはグーグルが提供するサービスについて「ところで、歴史的な日本の新聞記事や雑誌記事も、上のようにネット上で気楽に利用できるようになるのだろうか。質の高い情報にアクセスしにくい過疎地にならなければよいのだが…」と結んでいます。あえて新聞記事を「質の高い情報」と評して、新聞社の資産をネットへ開放するよう求めているように感じます。

 インターネットという自由な空間に“日本の新聞社”がどう対処していくのか…日本と米国の新聞産業構造は大きく異なりますが、第二の波が押し寄せているように感じます。

posted by 今だけ委員長 at 19:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2008年08月01日

夕刊を朝刊統合で▲57円 実質値上げでは…

 先に紹介していた「秋田魁、夕刊廃止の記事」の続報です。

 秋田魁新報社は8月1日の紙面で社告を出し、10月1日から夕刊を朝刊に統合し、同時に月決め購読料を現行の3007円から2950円に値下げすることを正式発表しました。
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 原油高に伴う新聞製作費の上昇、配達経費の増加、景気低迷による広告の落ち込みが重なり、コスト増加分の購読料への転嫁を避けるため、夕刊廃止に踏み切ったと説明。これまで夕刊に掲載している文化・芸能欄などは朝刊のページ数を増やして収録するそうです。

 57円の値下げですか…。どうなんでしょう消費者の実感としては、これまで完全セット版として朝夕配達されてきたものが朝刊だけになって「57円の値下げ」では実質値上げという印象を与えてしまうかもしれませんね。値ごろ感なのでしょうが「207円値下げして2,800円」となると値下げ感も出るのでしょうが、新聞社の経営にはさまざまな経費がかかるので、購読料設定は消費者重視よりも経営重視にならざるを得ません。

 東北の2つの新聞社(山形新聞、秋田魁新報)が、これまでの横並び業界体質から抜け出て独自の経営戦略を打ち出しました。この動きに追随して独自路線を取るのか、これまで同様にANY(朝日、日経、読売)に歩調を合わせるのか、年末あたりからまた業界の動きが激しくなるようです。

posted by 今だけ委員長 at 21:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2008年07月24日

秋田魁、夕刊を廃止の記事

 今週は都内への出張もあり更新が遅れてしまいましたが、秋田魁新報社が10月から夕刊を廃止し「廃止分を値下げか」という記事を、文化通信(7月21日付)が報じました。

文化通信 7.21付.jpg

 この7月から山形新聞が購読料を改定(3,007円から3,300円へ)しましたが、隣県の秋田魁新報が夕刊を廃止して「値下げ」に動き出すという両極端のビジネスモデルに対して、多くの新聞経営者は注目していることでしょう。

 もともと秋田魁新報は1996年4月から毎週土曜日の夕刊を休刊(もちろん日、祝日も休刊)したものの、3,007円の購読料は据え置いてきた経緯があります。その当時は同年に「さきがけスポーツ」(サンケイスポーツと提携、2003年10月末で休刊)を創刊し、各セクション(人員)のスクラップアンドビルドによって土曜夕刊の休刊も取り組まれたと聞いています。読者には「販売店の労務改善のため」と説明されたようですが…。

 とはいえ、販売、広告の料収入が伸び悩み、原油高騰を背景に用紙代、輸送代などの経費負担が増えるなか、「夕刊をやめて値下げ」の決断は相当なものだったに違いありません。
 文化通信の取材に対して同社の佐藤暢男社長がコメントを出しています。(以下引用)

現在、ブロックごとの販売店に説明し、相互信頼を損なわないよう理解を求めている。秋田県は高齢者世帯が多いだけに、灯油の値上げには困っている県民が多く、テレビは必要だが新聞代は灯油代に充てたいという声を聞く。向寒の備えは深刻だ。当社は完全セット販売だから朝刊だけというわけにはいかなかったが、県紙としての責任新聞として、多くの県民に読んでもらわなければ困る。夕刊廃止は苦渋の選択だ。夕刊専門の配達従業員がいるので、彼らの就職口の心配もある。そのため販売店との話し合いも時間がかかっているが、今月中にはなんとか理解してもらうつもりだ。

 販売店との調整(相互信頼)が済んでいない段階のようですが、このように報じられてしまえば周りが必要以上に反応するのは必至。販売店への説明は混乱するかもしれませんが、“ここだけの話”は意外と筒抜けになっているものです。

 夕刊を廃止すると編集、制作部門は夜勤のみのローテーションとなり現状と同人数というわけにはいかないでしょう。さらに販売店は配達スタッフの約半数の仕事がなくなることになります。販売店を活用した流通ビジネスを考えると夕刊ではなく、朝刊を廃止して夕刊紙にすることは考えなかったのかなぁ。深夜労働もなくなるし…。新聞が読まれる時間は「帰宅後」という方が増えていることを考えると、速報性よりも解説重視の紙面に転換して夕方まで配るというシステムも検討の余地があると思うのですが…

 これまで全国紙の動向に習って護送船団方式をとってきた新聞産業界。“我慢比べ”はすでに限界値を超え、独自の経営判断をせざるを得ない状況になってきたことの現れですが、本来これがあたり前の姿なのだと思います。
 価格設定に見合う商品(サービス)であれば読者は納得するはずです。これまで必要なかった経営者の能力、判断が問われてくる時代へいよいよ突入してきたわけです。

posted by 今だけ委員長 at 23:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2008年06月19日

山新が7月から購読料値上げ/我慢比べも限界か…

 山形新聞が7月から購読料を値上げすると今日付けの紙面で発表しました。上げ幅は293円(税込)で14年6カ月ぶりの改定です。

山新値上げ.jpg

 用紙代をはじめとした原材料費の高騰と広告費の落ち込みをその理由に掲げていますが、全国紙、地方紙を問わずどこの新聞社も厳しい経営環境にさらされているのは間違いありません。

 「いま値上げをしたら読者が大幅に減る」という危惧感から、どこの新聞社も我慢比べを続けて14年6カ月。「どこが先に値上げするか」と業界内では興味津々だったことでしょう。今回の山形新聞の値上げで読者がどんな反応を示すか、全国紙の攻勢はどうなのか―その結果を踏まえてまたぞろ一斉値上げが行われるかもしれません。また批判が飛び交うのだろうなぁ…


※地方紙レベルでは、下野新聞(栃木)がおととしの6月に142円値上げ(2,950円へ)をして、大幅な部数減には至らなかったと聞いています。下野新聞は専売店を持っていません。

購読料改定のお願い―7月から3300円に―

 山形新聞社は、七月一日から本紙の月極め購読料を現在の三千七円(消費税込み)から三千三百円(同)に改定させていただくことにしました。一九九四年一月以来十四年六カ月ぶり(消費税のアップを除く)の改定となります。読者の皆様にご負担をおかけするのは心苦しい限りですが、ご理解をたまわり引き続きご愛読くださいますようお願い申し上げます。
 今年四月から製紙メーカーがそろって新聞用紙代を値上げしたほか、原油高に伴う印刷材料費のアップなど新聞製作のコストは上昇を続けています。加えて近年、新聞経営を支えてきた広告収入が大幅に落ち込み、経営環境は厳しさを増しています。合理化と経費節減に努めてきましたが、それも限界に達しました。
 今回のアップ率は9.74%ですが、朝、夕刊セットで一日当たり約十円の負担増をお願いすることになります。一部売りの料金は朝刊が現在の百円から百十円とし、夕刊は五十円で変わりません。
読者に「週間テレビガイド」
 山形新聞は今春から十二段組みに体裁を変更、文字を拡大して読みやすくしましたが、今月二十六日からは一週間分のテレビ番組を紹介する週間テレビガイド「山新てれナビ」を毎週発行、新たなサービスとして全読者にお届けします。
 タブロイド判(十六n、カラー)で、番組は映画やドラマ、スポーツなどジャンル別に色分けして見やすくするほか、QRコードから携帯電話で番組情報サイトに接続できる「TVプラス」を全国で初めて採用します。着メロのプレゼントもあります。話題のドラマや番組の解説も豊富です。お手元に置き、ご活用ください。
 山形新聞社(6月19日付:1面)

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2008年06月18日

道新が電子新聞の実験…財力がないとできないよなぁ

 北海道新聞が電子新聞の実験に取り組むというニュース。電子ペーパー端末「iLiad」を活用して“紙面を映し出す”仕様だそうです。
 見た目もアマゾンのキンドルと一緒ですね。「新聞を読む」というより書籍を読むのに適しているように感じますが…

  sk_iliad.jpg
 いずれにしても電子チラシ(シュフー)やショッピングモール(物流は販売店が担ってます)など、次代への対応が素早い北海道新聞。財力のあるうちに次なる新聞ビジネスモデルを見出してもらいたいものです。

ITmediaニュースより
 北海道新聞社とイーストは、洞爺湖サミットにあわせて電子新聞の配信実験を共同で行う。携帯型の電子ペーパー端末「iLiad」にサミット関連記事を配信し、一般ユーザーに使用感などを試してもらう。

 実験は、6月19〜21日に開かれる「北海道洞爺湖サミット記念環境総合展2008」(札幌ドーム)と、7月7〜9日に道新プラザ(札幌市中央区大通西3の道新本社1階)で行う。iLiadにワイヤレスで道新のサミット関連記事を1日2回配信し、ユーザーに使用感などのアンケートに答えてもらう。
 iLiadは、オランダRoyal Phillips ElectronicsからスピンオフしたiRex Technologiesが販売する電子書籍端末。8.1インチ(768×1024ピクセル、160dpi)のE ink電子ペーパーを搭載する。


参考資料:iLiadはフィリップスからのスピンオフで、オランダをベースにするベンチャー企業、iRex Technologiesが製造、販売している電子書籍端末だ。モノクロ16階調で8.1インチ、768×1024ドット(160dpi)の電子ペーパーディスプレイを搭載。ワコム製のタッチスクリーンを採用し、読むだけでなく、メモや図を書き込むこともできる。IEEE802.11 b/gを搭載するほか、外部デバイスとしてUSBメモリ、MMC/CFカードなどが使える。対応する文書・画像フォーマットは、PDF、HTML、TXT、JPG、BMP、PNG、PRCなどでRSSコンテンツを読み込むこともできる。PRCというのはモビポケット(Mobipocket)と呼ばれる電子書籍専用フォーマットで、現時点でも約4万点の書籍をオンラインで入手できる。

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2008年06月07日

人間の欲望を成し遂げてきたイノベーションへの規制

 有害サイトから青少年を守るための対策新法案が6日の衆院本会議で全会一致で可決されました。与野党もほぼ同一見解なので参議院を経て週明けには法律化される見込みです。

 特定のサイトの閲覧を制限する「フィルタリングサービス」の導入を携帯各社に義務付けることが今回の法案の目玉なのですが、その基準について国が関与するのか否かについてケータイ会社やマスコミ(温度差はありますが)、ISP事業者、ネットユーザーなどが反対表明をしてきました。要は有害情報の基準を国が定めるとなると、ひいては国家権力による言論規制につながる―というものです。
 一方、「楽しい・面白い」サイトを運営している業者はどうでしょう。人間の欲望に迫るギリギリ感を提供している業者にとっては死活問題でしょうが、また別な手口を見つけてくるでしょう。頭イイですからね…


 今回上程されている法案には基準作りは民間の第三者機関に委ねるとしていますが、その第三者機関は「国への登録義務」が必要であることや国がきちんと関与すべきだとの意見が与党議員に根強いため、成立後にさまざまな運用がされるのでは?と業界側も牽制しています。

 読売新聞社の6月7日付社説「
ネット規制 有害情報から子供を守れ」では、第三者機関への責任の重要性を問う一方、映画界や放送界では自主規制機関が一定の成果を上げていることへも言及しています。この問題は教育問題やメディアリテラシィーと簡単に片づけられない問題ですね。今後の動きに注視したいと思います。

有害サイト審査に国が関与の余地 - 日本新聞協会がネット規制法案を批判

 日本新聞協会は6日、同日衆議院本会議で可決された有害サイト規制法案に関し、「憲法21条が保障する表現の自由を侵す可能性がある」とした声明を発表した。
 同法案の正式名称は、「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律案」。
 同法案は、ISPや携帯電話事業者に対し、親が解除を申し出た場合を除き、18歳未満の青少年が有害サイトを閲覧できないようにするフィルタリングサービスを義務付け。パソコンメーカーに対しても、フィルタリングソフトのプレインストールなど「フィルタリングの利用を容易にする措置」を義務付けている。
 有害情報については、明確に定義はしなかったものの、以下のように例示。
・犯罪若しくは刑罰法令に触れる行為を直接的かつ明示的に請け負い、仲介し、若しくは誘引し、又は自殺を直接的かつ明示的に誘引する情報
・人の性行為又は性器等のわいせつな描写その他の著しく性欲を興奮させ又は刺激する情報
・殺人、処刑、虐待等の場面の陰惨な描写その他の著しく残虐な内容の情報
 また、Webサイトの有害性を判定する第三者機関について、国の直接関与は避けたものの、これらの機関が一定の要件を満たし登録を希望する場合は、「国に登録することが可能」としている。
 日本新聞協会が問題視しているのは、法案における有害情報の「例示」と第三者機関の「国への登録」の部分。例示に関しては、「例示といえども、有害情報がいったん法律で規定されれば、事実上の情報規制を招く根拠となりかねない」と指摘。
 その上で、「有害情報かどうかの定義・判断については、憲法21条が保障する表現の自由の観点から、直接、間接を問わず国は関与すべきではない」とし、法律で有害情報を例示することにより、国が間接的に関与することにつながると批判している。
 また、第三者機関の国への登録については、「有害情報を実質的に判断するフィルタリング推進機関を国への登録制とすることについても、公的関与を残す懸念がある」と批判。
 「青少年を有害情報から守り、適切なインターネット利用推進を促進するための対策は、民間による自主的な取り組みを尊重すべきである」と表明し、公的関与の余地を残す有害サイトの例示と第三者機関の国への登録の規定をなくすよう呼びかけている。
 同法案は、10日にも参議院で審議入りする予定。自民党だけでなく民主党も共同提案している法案のため、新聞協会の声明が受け入れられるかは予断を許さない状況だ。(マイコミジャーナル6/6付)

 
2008年6月6日

「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律案」
に対する日本新聞協会メディア開発委員会の声明

社団法人日本新聞協会
メディア開発委員会
委員長 山田哲郎


 インターネット上のいわゆる有害情報から青少年を守ることを目的に掲げた、「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律案」が、6月6日、衆議院青少年問題に関する特別委員会に提出され、同日の衆院本会議で可決された。
 有害情報かどうかの定義。判断については、憲法21条が保障する表現の自由の観点から、直接、間接を問わず国は関与すべきではない。「例示」といえども、有害情報がいったん法律で規定されれば事実上の情報規制を招く根拠ともなりかねない。また、有害情報を実質的に判断するフィルタリング推進機関を国への「登録制」にすることについても、公的関与の余地を残す懸念がある。
 青少年のためにインターネット上の情報について何らかの対策が必要だとしても、それが法規制によって行われなければ、表現の自由を損なうことにつながりかねないと危惧する。青少年を有害情報から守り、適切なインターネット利用を推進するための対策は、民間による自主的取り組みを尊重すべきである。

以上
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2008年05月27日

追い込まれた広告業界でガリバーが動き出した

 先週22日、世界のガリバー企業「電通」が7月から組織改編を行うと発表しました。プレスリリースを見ると日本企業の割には横文字を使った部署が多いなぁという感じです。


 広告関係の実情については深く理解できていないのですが、先日に本広告学会の森内豊四氏(元日経広告研専務理事)から今回発表された電通の組織改編についてのご意見を頂戴したのでご紹介します。

 電通が7月から行う組織改編の骨子は、15年ほど前に改編したAP本部制からの撤退で、ひとえに営業力強化を狙ったものだと思われます。
 「環境変化に柔軟かつダイナミックに対応」とか「課題解決力を備えた真のソリューション企業」とか、まるで広告会社のプレゼンのような言葉が並んでおりますが、本音で言うと、従来の広告だけでは立ち行かないので、なりふり構わずクライアント獲得を目指し、周辺事業にもビジネスチャンスを広げていくということでしょう。
 
 電通がそうなら他の広告会社はもとよりマスコミ各社のほうがもっと追い込まれているはずです。しかし、どこも電通のような組織改編を打ち出せておりません。さすが電通と言うべきでしょう。

 広告の危機をひしひしと感じさせます。新聞広告後退の底流に何があるか、新聞経営陣と編集局幹部はもっと本質をとらえる努力をしてもらいたいと思います。

 森内氏から的確なアドバイスをいただきうれしい限りです。この貴重な考察を広告営業系の方だけではなく、できるだけ多くの新聞人に感じ取っていただきたいものです。

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2008年05月14日

マーケティング・リサーチの目的は仮説を検証し、意思決定に役立てること…だから?

 社団法人日本新聞協会が隔年実施している「全国メディア接触・評価調査」を13日に発表しました。
 だんだんと資料のネーミングが小難しくなっていると思うのですが、クロスメディア時代の新聞広告U「購買満足と新聞エンゲージメント」という報告書にまとめられています。

調査地域: 全国
調査対象: 15歳以上69歳以下の男女個人
標本抽出: 住民基本台帳からの層化2段無作為抽出
調査方法: 訪問留め置き法
調査主体: (社)日本新聞協会 広告委員会
実査・レターヘッド: (社)中央調査社

時事通信のWebニュースを引用
92%が「新聞読む」=朝刊25分、9割は自宅で−3,600人回答・新聞協会調査
 新聞を読んでいる人は92.3%、平日に朝刊を読む時間は平均25.1分−。日本新聞協会は13日、新聞や新聞広告に関する調査結果を公表した。
 新聞を読む人の割合は、2年前の前回調査より0.3ポイント減ったが9割台を維持しており、協会は「新聞離れと言われるが、依然多くの人が接触しているメディアだ」としている。
 調査は4回目で、昨年10月に実施。全国の15〜69歳の男女6000人を対象に、約6割の3620人から回答を得た。
 1週間に読むのは平均5.4日。新聞の評価は「社会への影響力がある」(60.7%)、「情報源として欠かせない」(53.8%)などの項目で、テレビや雑誌などを抑えトップとなった。
 一方、民放テレビは「楽しい」(63.6%)、インターネットは「情報量が多い」(45.1%)がそれぞれ最も多かった。

 これまでも総務省や情報通信関連の企業がこの手の調査資料を発表していますが、リサーチ方法によってその回答内容が大きく変わるようです。WEBによる調査だと新聞の接触時間は5分以下で、ネットの接触時間や信用度がとてつもなく高くなる。その反対に新聞業界が調査(訪問留め置き法)すると「一日あたりの平均購読時間が25分」になってしまうものです。

 どの数字を信頼すればよいのか良く分かりませんが、販売現場で直接お客様(読者・未読者含めて)の声を聞くことが一番。いま新聞がどのような位置づけなのか…実態が良く分かります。
 調査資料(マーケティング・リサーチ)はあくまでも、マーケティング戦略の意思決定に役立つ情報を得るために行われるので、「こういう回答を引き出したい」という仮説を意識した設問になっているものです。今回、新聞協会(広告委員会)が行った調査も広告主や広告会社・代理店向けに発信することを目的としているので、「へぇ〜こんなに読まれているのだ」と勘違いしない方がよろしいと思います。

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2008年05月13日

新聞社を守るため… とうとう始まった夕刊廃止策

 毎日新聞社が北海道エリアでの夕刊発行を8月末で廃止すると報じられました。
 同エリアでの毎日新聞の発行部数(日本ABC協会調べ:3月)は朝刊6万8千部、夕刊1万4千部。夕刊は1年間で4千部減っているとのこと。

毎日新聞は昨年末から配送コスト削減などに取り組んでいますが、道内の都市圏(夕刊購読の多くは企業中心)で夕刊発行をやめるという決断は「企業を守るため」。夕刊の記事を朝刊にスライドさせるとしていますが、読者への視点はなくなっているように感じます。

 地方紙との提携(輪転機、発送、販売店)を模索している毎日新聞社ですが、なかなか進まない理由のひとつにANY(のうちAY)の存在があるわけです。全国紙(毎日)の読者のパイは全国紙(毎日以外の)が山分けすると言わんばかりに、地方紙に対してAYが相当な圧力を掛けている(販売関係筋)そうです。全国紙の生き残り戦略が透けて見えますね。

 6年前に産経新聞が東京本社エリアの夕刊を廃止した時よりも、個人的にはあまりにもリアルすぎて・・・ショックでした。


【参考記事】
 毎日新聞、北海道の夕刊廃刊へ 9月から朝日新聞

 毎日新聞が北海道での夕刊発行を8月末で廃止読売新聞

 毎日新聞、北海道での夕刊廃止日本経済新聞

 毎日新聞が北海道の夕刊廃止へ産経新聞 

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2008年05月08日

足の引っ張り合いで何が生まれるのか?

 新聞販売店従業員による不祥事が後を絶ちません。とても不幸なことであり真面目に新聞販売業をされている方や新聞産業全体のイメージダウンは必至。そのようなイメージが先行して「新聞を購読しない」という方々も着実に増えています。
 販売店の不祥事に対して、新聞社のコメントは「当社取引先の販売店員がこうした容疑で逮捕されたことは遺憾だ」という決まり文句しか報じず、新聞社名(専売店のみ)をあぶりだすかのような狙い撃ち的報道のあり方に違和感を覚えます。
 これまでも新聞販売店従業員による傷害や横領など刑事事件はそこそこあって、最近になって増えたということではありません。しかし、紙面には登場しなかっただけで24時間体制と記事量の制約がないネットニュース時代では「えっこんなことまで掲載するの?」という軽犯罪までがニュースとして流れてきます。それは新聞販売店の不祥事を報道する一方で、その販売店を管理監督する側の新聞社のイメージダウンを狙った報道姿勢としか感じられません。この場におよんで業界内での足の引っ張り合いをする編集姿勢にはとことん嫌気がさします。

 毎日新聞販売店の不祥事を朝日新聞が叩き、逆に朝日新聞販売店の不祥事を毎日が執拗に報じる―。これを“競争”っていうのでしょうか?単なる足の引っ張り合いですよね。情けない…

 けさのMSN産経ニュースでこんな記事を見つけました。

 新聞購読者から集金した現金約4万5000円を着服したとして、磯子署は7日、業務上横領の疑いで、住所不定、無職の五十嵐正美容疑者(44)を逮捕した。
 調べでは、五十嵐容疑者は平成18年11月下旬〜同年12月上旬、以前勤務していた横浜市磯子区磯子の新聞販売店「朝日新聞サービスアンカー ASA磯子」で、購読者十数人から集めた購読料4万5000円を着服した疑い。
 五十嵐容疑者は着服した現金を、実績をあげるために結んだ架空契約の穴埋めにあてていたという。

 後段の「架空契約の穴埋めに…」という記事を新聞販売労働者はどんな気持ちで読んだのだろうか。そして、取材した記者は何を読者に伝えたくて書いたのか…
 末期的状況に確実に近づいている―そんな感じです。

posted by 今だけ委員長 at 07:12 | Comment(0) | TrackBack(1) | 時事ニュース

2008年04月16日

NTTアドが「情報・メディア接触の実態調査」を発表/調査項目の共通定義はできないものか…

 きのう、株式会社エヌ・ティ・ティ・アドが「情報・メディア接触の実態調査」をまとめ、「今や ダブルウィンドウは当たり前?テレビは大事な情報源。でも若い女性の9割が『テレビ+インターネット/携帯電話』のながら視聴」という長い見出しのニュースリリースをマスコミ各社に配信しました。
 調査は、2007年10月24日〜11月5日に全国7エリアの15〜65歳の男女個人を対象とした郵送方式。通信を中心としたコミュニケーションの実態把握調査「NTTアドデジコム調査」の一環として行われたもので、有効回答者数は6,669人ということです。

 調査のまとめでは、
1.日頃の情報接触について
 @日頃、接触している情報源を見ると、30代が境目となっている傾向が伺える。ライフスタイルが大きく変わる30代は、情報源にも変化が生じると想定される。
 A年代にかかわらず、女性のほうが、情報をより広く、積極的に取り入れている様子が伺える。
 BテレビCMは、性・年代を問わず、情報源としての接触率が高い。
 C「友人・知人の話」「家族の話」といった口コミも、情報源として活用されている。
2.生活に不可欠なメディアについて
 ふだんの生活で利用できるメディアを1つだけ選ぶ場合には、10代および女性20代では「携帯電話/PHS」、男性20代・30代では「パソコン/インターネット」となった。
3.TVのながら視聴について
 ダブルウィンドウと言われる「テレビを見ながらインターネットや携帯電話」を操作する“ながら”視聴は、男性よりも女性が、また、年代が下がるほど日常的に行われており、女性10代・20代では9割近い。

 調査資料を拝見しての感想は、生活に不可欠なメディアという定義がよく分からないなぁということ。単に情報(広告を含め)を収集するためのメディアとしてなのか、通信、ライフラインの確保までを含めた情報源として捉えるのかがいまいちピンときませんが、新聞が「パソコン/インターネット」、「携帯電話/PHS」に大きく引き離されていることが伺えます。新聞協会発表の「メディア別接触状況」(新聞広告データアーカイヴ)も出されていますが、これからはPCとケータイを細分化して調査する必要もありそうです。

 ネット(ケータイ)に配信されているニュースも情報提供元は新聞社だということをいつの間にか忘れられていくのでしょう…

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2008年03月18日

印刷部門の別会社化に次ぐリストラ策は大手輸送会社切り替えによるコストダウン

 都内で毎日新聞社と新聞輸送従業員組合との間で、直接契約の切り替えによる輸送コストの引き下げに関連した紛争が起きています。

 新聞輸送株式会社は、1944年に朝日新聞社、毎日新聞社、読売新聞社、東京新聞社(現中日新聞社)、日本産業経済新聞社(現日本経済新聞社)の5社の出資によって創立。新聞社が言うところの新聞ジャーナリズムを堅持するために取材から新聞制作、戸別宅配まで一貫した流通体制がとられてきましたが、近年では人件費削減を目的に印刷部門が別会社化されてきました。
印刷部門の次は新聞輸送経費のコストカットに乗り出してきたというわけです。


 毎日新聞のやり方は新聞輸送との契約をいったん打ち切って入札制(エリアごとに)をとり、ヤマト運輸(本社:東京)軽貨急配(本社:大阪)と契約。自社で新聞輸送の増便をすることと併せて、新聞輸送(従業員)を下請け化することで2割から3割のコストダウンを図ろうというものです。

 3月9日から毎日新聞とヤマト運輸、軽貨急配との配送業務がスタート。毎日新聞は翌10日付の紙面に「おことわり」を掲載。「朝夕刊の配達遅れ、おわびします。本社の新聞輸送体制の変更により、一部地域で朝夕刊の配達遅れが続き、読者の皆様にご迷惑をおかけしています。早急に通常通りの配達に戻すよう努力をしております。


 「新聞社 破たんしたビジネスモデル」の著者 河内孝さんは「毎、産、中」の共同配送でコストダウンを図る必要性を指南されていましたが、毎日新聞経営者は大手配送企業との提携(広告収入?)と既存配送体制を下請け化(コストダウン)を目論んだ戦略なのかなぁと感じられます。
 10日付の毎日新聞にヤマト急便(5段)と軽貨急配(15段)のカラー広告が掲載されていてのも意味深いのですが…。

 「ANY」に入れなかった毎日新聞の戦略を地方紙が真似てくる可能性は大きい。どの視点に立ってこの問題を考えるか新聞労働者は問われているように感じます。

【この問題を取り上げたブログ】
▼毎日新聞社前で運輸業者切り捨てに抗議する緊急集会に97名が参加
http://blogs.yahoo.co.jp/syzenrho/21196955.html
▼毎日新聞社は運送業者の生存権を守れ!
http://blogs.yahoo.co.jp/syzenrho/21090648.html
▼毎日新聞運送業者 生存権求め抗議
http://www.harinw.com/2008-02-18news-mainichi.html
▼3.12運輸会社切り捨てに抗議する毎日新聞社前定例ビラ撒き
http://blogs.yahoo.co.jp/syzenrho/archive/2008/3/13
▼毎日新聞の5日連続「配達遅れ」背景に輸送体制の変更
http://www.j-cast.com/2008/03/18017978.html
▼速報!! 3.19毎日新聞社前新聞輸送決起大集会に180名が参加!
http://blogs.yahoo.co.jp/syzenrho/archive/2008/3/19

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2008年02月20日

2007年日本の広告費 新聞広告は3年連続で前年割れ

 きょう、世界の電通(高嶋達佳社長)が日本国内の総広告費と媒体別、業種別の広告費を推定した「2007年日本の広告費」を発表しました。
 国内の総広告費は7兆191億円で前年比1.1%の伸び。マスコミ四媒体広告費は3年連続で前年割れ(97.4%)、中でも新聞広告費(9,462億円)が前年比94.8%と大きく減少。

 電通の分析(新聞広告費)によると、2007年は、参議院選挙関連の出稿、健康食品等の出稿増等があった一方、前年出稿があったワールドカップやモバイルナンバーポータビリティの反動減や、主要業種である自動車や消費者金融の減少などの影響が大きく、前年比94.8%と厳しい状況となった。・業種別では、「食品」、「官公庁・団体」、「交通・レジャー」、「案内・その他」などが前年を大きく上回ったがあ、「金融・保険」、「自動車・関連品」、「飲料・嗜好品」等、従来の主要業種で依然として落ち込みが続いており、全体では減少した。・新聞種類別では、全国紙・県紙に比べて、スポーツ紙・ブロック紙がやや低調であった―ということです。
 スポーツ紙に加えブロック紙の低調だった理由は何なのでしょう?エリアを分散する中途半端なローカルメディアより、地元に根を張った地方紙の方に分があったのでしょうか…。


 見逃せないのはやはりインターネット広告(6,003億円、前年比124.4%)。特にモバイル広告費(621億円)が急成長しています。要因は携帯電話の普及もさることながら、通信料定額制や接続速度の高速化、大容量化によって、媒体としての利便向上が市場の成長を後押ししているようです。さらにmixiなどSNSサイトを活用した広告展開など小さい画面ながらターゲットへ的確に訴求する効果も確立されたのかもしれません。


 新聞販売店が注目する折込(チラシ)は、6,549億円(98.3%)で前年割れとなっています。読者離れによる部数の落ち込み(ABC発表資料では部数は減っていませんが…)が大きな要因ですが、折込チラシに新聞社のノンブルを付けて「広告特集」とネーミングを変え新聞社の収入にスライド(業界内のタコ足食い)されたり、電子チラシ(ほとんどないと思いますが)やダイレクトポスティングなども影響していると思います。

 さーて、これから新聞販売店はどう収入源を確保していくか。同業者同士で語られるのは、なにを武器にして宅配業者(日本郵政もかな?)と争うか。それとも宅配業者の下請け、孫請けとなって流通部門としてぶら下がるか―という話ばかり…。「いや、うちは読者を増やして収入を上げる」という店主サンはどれだけいるのかなぁ。私はまだ諦めてはいませんが…

posted by 今だけ委員長 at 21:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2008年02月17日

「メガ文字」で新聞離れを止められるか

 いよいよ新聞各社で文字拡大に伴う段数変更(15段編成から12段へ)の社告が出されました。

(各紙の見出しから引用)
朝日新聞
朝日新聞、文字を大きく情報たっぷり 3月31日から

読売新聞
「メガ文字」3月31日スタート
信濃毎日新聞
大きな文字、3月24日から 信濃毎日新聞


 その他、産経新聞、秋田魁新報、山形新聞などで文字拡大による12段編成が実施の方向で進んでいるようです。
 毎日新聞が先行導入した大文字(J文字)ですが、朝日、読売のみならず地方紙でも「文字拡大→12段編成」が浸透すると、1行10文字で15段のままだと浮いてしまう可能性もあります。毎日新聞も12段組みへの切り替えが検討されていることでしょう。

【YOMIURIオンラインから引用】
hensen[1].jpg

 文字の拡大は新たな顧客獲得というよりは、購読者維持への対策。その効果に期待しつつも、「記事内容の充実」「読者のための広告」は日々バージョンアップをしていかないと購読者の新聞離れは止まりません。

 購読料も紙面編成も「右ならえ」の新聞業界ですが、一気にブランケット版からタブロイド版へ、縦書きから横書きへと大胆に編制替えをすることはやっぱり出来ないのでしょう。「出る杭」は打たれるどころか潰されてしまいますから…。

posted by 今だけ委員長 at 23:50 | Comment(0) | TrackBack(1) | 時事ニュース

2008年02月12日

郵政民営化もガリバー企業との提携で民間企業は付け入る隙はありません!

 新聞休刊日から一夜明けた12日、コンビニ大手のローソン(新浪剛史社長)と日本郵政(西川善文社長)が記者会見し、両者の店舗活用などの業務提携を発表しました。

 ローソン(8,564店舗:2007年2月末)と日本郵政(24,000局:2007年10月時点)は、今後3年間で800カ所の共同店舗展開を行うとのこと。2010年の日本郵政上場後の株式持ち合いも視野にあるということです。
 コンビニ業界も飽和状態が続く中、熾烈な競争が行われています。立地がその売り上げを大きく左右するといわれる業界では、いかに効率的に店舗展開をして売り上げを伸ばしていくかが重要課題。今回のような店舗の相互乗り入れによって固定経費をカバーし、POSシステムに則った売れ筋商品を無駄なく販売すれば過疎地域でも効率的に商売ができるわけです。

 日本郵政が民営化される前からローソンとの太いパイプがあったとはいえ、電通、日通、ローソンとそれぞれ業界を代表する企業との業務提携によって民間業者が入り込む隙は閉ざされる一方です。
 「何のための民営化だったのか?」結局は大きな企業をよりさらに大きくするためのアメリカ向け小泉・竹中の奇策だったとしか思えません。2010年の上場では1株いくらの値になるのでしょう。すでに予約している政治家がいたりして・・・

 流通業界もこのような動きを機に企業間の業務提携や合併が加速するかもしれません。宅配事業も独自路線を貫くのか、はたまた大企業への「ぶら下がり」へと舵を切るのか―。より多く汗を流せば報われる状況ではなくなり、勝てるコンテンツ(データ)を持ち合わせていなければ勝負にすらならない時代にな
ってきたということです。


【プレスリリース】
ローソン、日本郵政と総合的提携に関して合意
日本郵政株式会社と株式会社ローソンの総合的提携について


 日本郵政株式会社(東京都千代田区霞が関、取締役兼代表執行役社長:西川善文/以下「日本郵政」)と株式会社ローソン(東京都品川区大崎、代表取締役社長CEO:新浪剛史/以下「ローソン」)は本日、両社の総合的提携に関する合意書に調印いたしましたので下記の通りお知らせいたします。今回の提携は、ローソンから両社の経営資源を活用した新たな提携内容を提案し両社で検討を重ねた結果合意に至ったものです。

1.合意書の骨子
 日本郵政及びローソンは、全国のお客さまの利便性向上と地域社会への貢献ならびに両社の収益向上を目的として、ローソン及び日本郵政グループの経営資源を効果的に活用した取組みを推進することに合意しました。
2.具体的取り組み内容
(1) 双方の社会インフラ及びネットワークインフラの相互活用によるお客様の利便性向上のために、また郵便局ネットワークの維持・増強に資するために以下の事項について、検討を進めます。
 ア. 郵便局内で商品・サービス等を提供する新しいモデルの構築
 イ. ローソンからの物販・サービス、様々な機能等の提供による簡易郵便局を含めた郵便局業務のサポート
 ウ. 双方が保有する不動産を活用した店舗出店、併設出店
 エ. 双方の商品・サービス等の提供、委託、共同開発
(2) 双方の経営効率化のために、店舗運営、調達(ギフトをはじめとした商品及びサービスの共同仕入)、物流(共同配送)、金融、人材活用等の共同取組みの可能性について、検討を進めます。
(3) ゆうパックの品質向上及び取扱拡大に関するこれまでの実績を踏まえて、双方のサービスの品質向上及びゆうパック取扱増加のために両社で協力して必要な措置を講じてまいります。

posted by 今だけ委員長 at 10:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

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