2009年12月24日

新潟日報 今度は朝日新聞を印刷委託、2011年から

 新潟日報社の高橋道映社長は相当な方のようです。

 新潟日報が朝日新聞からの印刷委託を受け入れ、きのう基本合意したとの発表がありました。新潟県版約7万部のうち、約3万部を新潟日報の印刷センターで(新潟市)で印刷するというもので、2011年春から予定し輸送面での提携も検討するとのこと。


 新潟日報は、今年7月に読売新聞東京本社とも2010年秋から印刷委託(県内上・中越地区で発行する読売新聞朝刊の一部約7万部)を合意したことが伝えられたばかり。輪転機の稼働率は上がりますが、降版の時間組など輪転機を増設しなくとも3紙(確か聖教新聞も刷っていたような)回して、販売店への店着時間は大丈夫なのかなぁと勝手に心配しています。


 今回の印刷委託の共同通信配信(47NEWS)では、編集面での協力について“くぎ”を刺しているような印象を受けます。

      朝日新聞が新潟日報に印刷委託へ 11年春から
 朝日新聞社と新潟日報社は22日、新潟県内に配達している朝日新聞の一部約3万部の印刷を新潟日報に委託することで合意した、と発表した。2011年春からで、輸送の委託についても実施する方向で検討する。双方ともに経費を節減するのが狙いだ。
 朝日新聞は現在、約7万部を群馬県藤岡市の日刊スポーツ印刷社の工場で印刷しているが、この一部を新潟日報の印刷センター(新潟市)で印刷する。長距離輸送を解消でき、豪雪などの影響を受けにくくなる利点もある。

 編集面での協力については「ありえない」(新潟日報の高橋道映社長)としている。


 先のエントリー「毎日新聞の共同通信加盟について考える」―でも書きましたが、共同加盟社はほとんどが大幅な減収という状況の中、共同通信への出資金も相当な負担になっています。今回のようなANY連合との提携を機に印刷部門だけに捉われず、さまざまな提携を進める地方紙が出てくるかもしれません。そして、共同通信よりも安価であればANY連合から配信を受けたいという経営者が出てこないとも限りません。その辺の動きを察知して“くぎ”を刺したのかなぁと行間を読んでしまいました。

 流通部門の提携によって効率的な経営を目指すこと自体、悪いことではないと思いますが、やはり編集部門はそれぞれの新聞社(記者)の数だけ存在するから、紙面での競争が健全に行われジャーナリズムが育まれ、それにより読者の利益につながるのだという視点を失ってはならないと思います。
 この辺りの考えについては、ニュース・ワーカー2を運営している美浦克教さんが問題点を整理されています。
▽再び、生き残りが自己目的化しないことを期待〜やはり「見られて」いる新聞社間の提携
http://d.hatena.ne.jp/news-worker/20091223/1261543986


 結局、どこまでを新聞社の仕事として守り、どこまで(印刷・発送・販売店)を提携して経営(取材網)を守るのかという話だと思うのです。ただし、重要な点は、大半の新聞社は当面「紙」を基本に販売や広告収入で経営を維持させていくしかないと思うのですが、下流部門(印刷・発送・販売店)の提携が上流部門(編集)の人たちの果実を得るため(下流を犠牲に賃金を守る)となってはいけないということです。そうでなくとも印刷部門は別会社化され、さらに提携(作業量が増える)が進められても人員が増えないのでは、労働強化になるだけです。


 効率化にも限界があり、机上の“へ理屈”によって無謀な提携が設計されてしまうと下流部門は崩壊してしまいます。


▽朝日新聞社、新潟日報社に委託印刷 輸送協力も協議(朝日新聞 12月22日付)
http://www.asahi.com/shimbun/release/20091222b.html
▽新潟日報社 朝日新聞も受託印刷3万部、2011年春開始予定(新潟日報 12月22日付)
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/pref/7318.html

posted by 今だけ委員長 at 01:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2009年12月11日

備忘録:西日本と佐賀が輪転機貸借合意/朝日放送と朝日新聞が提携強化

 恐竜も動かざるを得なくなったのか…。

 相次ぐ提携にホールディングス化。新聞産業はかつて経験したことのない混迷の時代に立ち向かっています。その動きの速度や方向性の成否については、米新聞界との比較だけでは済まないと思います。一番心配しているのは業界内部の人間であることは間違いありません。
 良質のジャーナリズムを守るために経営問題は無視できません。がんばりましょう。

【備忘録として】
西日本新聞と佐賀新聞が輪転機貸借で基本合意
(産経ニュース 2009-12-10)
 西日本新聞社(福岡市)と佐賀新聞社(佐賀市)は10日、西日本新聞社製作センター(福岡市)の輪転機1セットを平成22年4月から23年3月まで佐賀新聞社に貸与することで基本合意したと発表した。競合関係にある新聞社同士が印刷で協力するのは、災害時の相互援助協定などを除けば異例。
 発表によると、西日本新聞社は経費削減策の一環として製作センターに現在7セットある輪転機のうち1セットを22年4月から休止する予定だった。一方、輪転機の更新時期を迎えていた佐賀新聞社は本社にある現在の輪転機と新しい輪転機を入れ替えるまでの間の代行印刷先を探していた。
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/091210/biz0912101805028-n1.htm


朝日放送、朝日新聞社と提携強化で合意 株式を相互保有

(アサヒコム 2009-12-10)
 朝日新聞社(秋山耿太郎〈こうたろう〉社長)と、関西を基盤とする朝日放送(渡辺克信社長)は10日、新しい事業提携の枠組みについて合意した、と発表した。厳しさを増すメディア間競争を勝ち抜くため、提携によって経営基盤を強化するとともに、共同取材や人的交流の拡大、関西文化を発信する事業でのタイアップなどを進めていく。
 広範囲の提携の基礎とするため、朝日放送は、朝日新聞社の村山美知子社主が所有する朝日新聞社株式のうち、発行済み株式総数の2.31%に当たる7万4千株を同日取得した。取得額は約35億円。朝日新聞社は朝日放送株の約15%を保有する筆頭株主だが、これまで朝日放送は朝日新聞社株を保有していなかった。今回の取得で両社は株式を持ち合う関係になった。
 両社は同日付で、両社社長を共同委員長とする「協業推進委員会」を設けた。その下に、「報道」「スポーツ」「文化事業」「ビジネス」という四つのワーキンググループを置き、具体的な協業内容を詰めていく。
http://www.asahi.com/business/update/1210/OSK200912100084.html
posted by 今だけ委員長 at 18:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2009年12月05日

毎日新聞との包括提携 横やり入れた一国一城の主

 きのうの話になりますが、11月26日に発表(共同記者会見)された「毎日新聞社と共同通信社、共同通信社加盟社による包括提携」の一部訂正、説明の追加について、共同通信社が記者会見を開きました。共同通信加盟社(地方紙)と毎日新聞社の包括提携にすべての加盟社が合意したものではなく、具体的な協力・提携については個々の加盟社が独自に判断する問題だということをあらためて発表したというものです。
 ※47NEWSより http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009120401000839.html

11月26日合同記者会見の一部訂正 2009-12-4.jpg 毎日新聞社が来年4月から共同通信社に加盟し、共同加盟社に加盟する新聞社とも▽紙面について三者間によるキャンペーンの展開やシンポジウムの開催、各社の論説委員による対談、また紙面内容についてチェックしてもらう外部の第三者機関の議論の場を合同開催するなど、これまでにない試みや協力を進める▽毎日新聞社は共同通信社加盟社と協議の上、地域面の記事配信で協力を進める▽スポーツ事業や文化・展覧会事業の共催など三者間で事業面の協力を進める――とし、
今後のテーマとして▽事業協力、紙面協力▽紙面制作システム、新聞の印刷委託▽新聞販売網の効率化などを進める――としていました。

 共同通信社が制作システムや販売網の効率化まで言及するのかぁ…と考えながら、包括提携を伝える翌11月28日の紙面を読むと、「毎日新聞が加わったことで地方紙を合わせると5000万部の勢力となる」とANY連合を意識したような印象を持ちました。いわゆる共同通信連合があらゆる分野で業界の未来を切り開くかのような…。それに毎日新聞と包括提携という話だけが先走って、共同通信社理事会長の多田昭重・西日本新聞会長がコンセンサスを取りあぐんだことが火種の元になったようです。

 多くの地方紙経営陣がお気に召さなかったのでしょう。一国一城の主としてプライドだけは人一倍高い地方紙経営者が、「そんなこと聞いてない」と激怒して、共同通信社と理事会を突き上げただと思われますが、わざわざ記者会見までする必要があったのか疑問です。
 「共同にけじめを付けさせろ!」となったのかもしれませんが、誰に対して一部訂正と説明の追加をするのか意味がわかりません。要は先走った包括提携ニュースを共同配信の記事を使って掲載したため、事実と異なっているものを紙面を通じて読者へ伝えてしまったから、その記事を訂正するためにも記者会見をして共同通信がそのニュースを配信する必要があった…?のでしょうか。

 多くの読者にすればそんなこと大した問題ではありません。内輪のゴタゴタ劇に紙面のスペースを割くくらいなら、もっと載せることがあるでしょうに。そもそも、26日に共同通信から配信された記事が誤解をあたえるような記述だと判断すれば、編集段階で手直しするのが“編集権をかざす”新聞社の仕事じゃないのでしょうか。お粗末だなぁ…

 今後の新聞産業をまともに考えれば、さまざまな提携による効率性を求めていかなければならいないと先行かないと多くの新聞関係者は思っていると思うのですが、今回の毎日新聞社との連携を不快に思っている地方紙経営陣は、ほかに収入をあげる策があるの?と言いたいです。毎日新聞の受託印刷で輪転機の稼働率を上げようと思わないのかなぁ。少なくてもデメリットはないはずだと思うのですが…。それともANY連合に加わりたいと思っているのかなぁ
posted by 今だけ委員長 at 23:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2009年11月30日

無念 60年の歴史に幕を閉じる内外タイムス

 とても残念なニュースが入ってきました。

▽夕刊紙の内外タイムス社自己破産 経営悪化で負債26億円(47NEWS)
http://www.47news.jp/CN/200911/CN2009113001000910.html

 労働組合の主導で会社再建に取り組んでいた内外タイムスが30日、東京地裁に自己破産を申請しました。負債総額は26億7700万円。これまでの情報をまとめると新聞発行は今日付けで停止し、嘱託を含む約50人の従業員も解雇を通告されるということです。
 新たな経営体制となり9月から題字を内外タイムスから「リアルスポーツ」へ変更し、たばかりだったのに…。


 2006年7月、内外タイムスの経営者が会社解散を従業員へ勧告するという事件がありました。組合の手で会社再建を目指すか、労働債権をできるだけ回収して再就職のあっせんに動くか…。悩んだ末の結論は「会社再建」でした。新聞を発行したい、多様な言論を守るための責務であると従業員自身があえていばらの道を選んだのです。

 会社再建といっても相当な苦労を乗り越えてきたと思います。労働組合が仲間の労働条件を削りながら会社再建計画を作るという荒行は並大抵のことではありません。
 ギリギリの人数で1人3役をこなしながら新聞発行を続けてきた内外タイムスの仲間のことを思うと、いろいろな思いがこみあげてきて正気ではいられません。とても無念です。

posted by 今だけ委員長 at 23:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2009年11月26日

新聞の違いは題字だけじゃない/毎日新聞社 58年ぶりに共同通信社へ再加盟

 毎日新聞社と共同通信社は26日に会見を開き、来年4月から共同通信に加盟すること、共同通信に加盟する地方紙(10数社とのこと)とも記事配信などの包括提携をすると発表しました。

 以前から、経営難に苦しむ毎日新聞が地方支局の縮小に伴って共同からの配信を再開するのではと囁かれていたのですが、実際に動き出しました。
 ネットメディアのJ-CASTニュースは先週20日、「毎日新聞『共同通信加盟』に動く これでリストラ進むのか」という記事を配信。経営危機を乗り越えるためのリストラ策として共同への再加盟を決断したと結論付けています。
 今日の会見で毎日新聞社の朝比奈社長は「提携に伴うリストラは考えていない」と述べていますが、すでに地方の一人支局を約20カ所廃止する方針を出しており、やはり取材拠点をスクラップせざるを得ないほど経営内容が悪化しているのだと思います。


 アサヒコム
では「(毎日が)共同―地方紙連合と協力関係を結ぶことで、生き残りを目指す」との記事を配信していますが、朝日新聞や読売新聞も台所事情はそれほど潤沢ではないはず。朝日新聞の内部留保レベルからすれば大した金額ではありませんが、2010年3月期中間決算で営業損失を約56億円(前年同期▲73.2%)計上するなど、どこの新聞社も生き残りをかけてさまざまなリストラ策を模索しているに違いありません。


 全国紙という定義は詳しくわかりませんが、一般的に朝日、毎日、読売、日経、産経の5紙のことを指します。全国で新聞発行できる体制(印刷拠点・販売店網)を整えれば全国紙といわれるのでしょうけれど、それでは味気ないような気がします。全国紙が地方紙の独壇場のエリアに取材拠点を置き、地方紙とイイ意味で紙面競争することによって緊張感が育まれ紙面研磨がされる。それは読者にとって間違いなく有益なことでしょう。よく、全国紙と地方紙の両方を購読して記事の違いを考えてみろと、先輩に言われたものです。新聞の違いは題字だけじゃないと。

 自宅で毎日新聞を購読しているんですが、共同配信や一部の地方紙と記事配信の提携をすることで、やっぱり記事が画一化されていくのだろうなぁと思いました。確かに新聞紙面のコンテンツは生ニュースばかりではないけれど、読者の関心が一番高い地元ニュースは記者の事象をとらえる感性というか、記事化されるまでの取材の積み重ねが感じられる記事に感動するわけです。さらに、ほかの新聞と読み比べると記者力というかバイタリティーある記者の集団のようなものを感じて毎日を購読していたのですが…。取材拠点の縮小はやはり読者の新聞離れをより加速させるのだと思います。
 「発表ものは共同配信を活用し、脱発表ジャーナリズムで分析・解説力を強化する」と提携の説明をする毎日の朝比奈社長。一方、「ネットメディアがその肩代わりをするからいいではないか」という見方も増えているのですが、どうかなぁ。

 もうひとつ、地方紙にとっては営業収入が下がっている中で、共同通信への出資金が重荷になっています。毎日新聞が加盟することで共同通信の財政基盤が強固になる(地方紙の出資金が軽減される)という意味では、地方紙としては歓迎ムードなのかもしれません。

【追記】11月27日 8:35
 毎日新聞の共同加盟について、今朝の朝刊の解説を読んでみると毎日新聞は1面と第2社会面でスペースを割き、「提携は時代の要請」との見出しを付けています。一方、朝日新聞も第3社会面で部数の推移(ABC協会資料)や河内孝氏、池上彰氏、田島泰彦氏(上智大教授)のコメントを引き出しています。地方紙は共同配信原稿を紙のまま掲載しているのだと思います。読売は今のところ一切取り上げていません(読売オンラインでも見当たりません)。
 「記者がゆとりを持って勉強し読み応えのある記事を書くようになるなら、読者としても歓迎すべきこと(池上氏)」との期待や「通信社に頼れる点は頼って取材態勢の合理化を図り、調査報道なり独自の問題意識によるキャンペーンなりにエネルギーを注ぐ、本来のジャーナリズムの役割を見出す機会になればと期待している(田島氏)」と評価する意見もあるようです。

 結局はリストラ策なのですが、これまでの新聞ビジネスモデルの転換が迫られている状況のなか生き残るためには、スクラップアンドビルドをしながら企業規模の適正化を図っていかざるを得ません。良質なジャーナリズムの継続は必要なことです。毎日新聞の労働者の皆さんには、モチベーションを下げないで紙面研磨に努めていただきたいものです。

続きを読む
posted by 今だけ委員長 at 22:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2009年11月01日

北日本新聞社が夕刊発行を年内で廃止

北日本新聞、夕刊休刊へ
 
12月28日付で富山県の地方紙・北日本新聞社(本社・富山市、河合隆社長)は31日の夕刊紙面で、12月28日付をもって夕刊を休刊するとの社告を掲載した。ライフスタイルが変化しインターネットも普及する中、夕刊の発行部数が伸び悩んでいるのが理由で、代わって朝刊紙面とホームページを充実させるという。
 同社によると、夕刊の発行部数は約3万2千部(今年9月現在)。1940年8月に発行を始め、戦中に一時休刊したが、55年4月に復刊した。ピーク時には約5万6千部を発行していたという(アサヒコム 2009年10月31日 朝日新聞)


北日本新聞社、夕刊を休刊へ

北日本新聞社(富山市)は31日付の夕刊1面に社告を掲載し、夕刊を12月28日付で休刊すると発表した。
 ライフスタイルの変化とインターネットの普及などを理由に挙げ、「今後は朝刊とホームページそれぞれの特質を生かした情報提供を目指す」としている。
 同社経営企画室によると、夕刊は朝刊と同じ1940年に創刊された。戦時中の44年に一時休刊したが、55年に復活。現在は富山県内で約3万2000部を発行している。朝刊は約24万9000部(ヨミウリオンライン 2009年10月31日  読売新聞)

 北日本新聞が夕刊を廃止するとか?という情報が入ったのが今年8月のこと。
 昨年は北海道地区の毎日新聞、秋田魁新報、今年に入り沖縄の琉球新報、沖縄タイムス、南日本新聞などがこれまで夕刊を廃止してきたので、あまり驚くこともないのですが、夕刊廃止の動きはさらに加速しそうです。
 沖縄の2紙は完全セット版から夕刊廃止の決断をしましたが、朝刊と夕刊の部数差が大きい地方紙(河北、信濃毎日、新潟、岐阜、北国、山陽、神戸、中国、徳島、熊本日日)などの動向が気になります。
 夕刊発行を続けることによって多くの新聞社が経費割れをしていると聞いていますが、カタチを変えた夕刊の可能性はないものなのでしょうか。夕刊を廃止すると、間違いなく売上は下がります。販売収入だとそれぞれの規模にもよりますが、北日本新聞社クラスでも販売収入の約15〜20%が落ちるでしょう。広告収入でも「夕刊の広告はなかなか取れない」と言いつつ、年間「億」単位の収入がなくなりわけです。でも赤字なのだから、廃止すれば収益性はあがるはずなのですが、紙代などの制作費はカットできても人件費を急速に削減することは無理な話です。



 「夕刊廃止」はなぜか隠密に進められるケースが多く、廃止の社告も2カ月前からとか「突然」発表されることがほとんどです。
 販売店からすると、「廃刊するってわかっているなら、どうして早く教えてくれないの」という不満がわき起こります。せめて1年前とか…。夕刊の配達員を雇用したのに1カ月もたたないうちに廃刊が決まった―とは沖縄タイムスの方の声…。
 配達コストが抑えられる一方、別な問題も派生します。販売店に勤める配達員はもちろん地域住民であり、読者でもあります。夕刊廃刊によって販売店の手足となって地域とのつながりを支えてくれた方々との雇用契約も切れてしまいます。「配達をしていることで、読者を紹介してくれたり義務的に新聞購読をしてもらっていた配達アルバイトの方々の帰属意識的なものが崩壊し、退社とともに新聞をやめる」という事例も販売店関係者から数多く紹介されています。

 夕刊発行を続けてもらいたいと願っているのは、販売店とて同じです。ですが営業努力だけでは部数を維持することすら難しいこのご時世。拡材(オマケ)にもそっぽをむかれてきている昨今、悩みはつきません…。

posted by 今だけ委員長 at 09:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2009年10月14日

今度は朝日と中日が相互委託印刷を提携

 またもや大手新聞社同士の印刷部門の業務提携(相互委託印刷)のニュースが飛び込んできました。

朝日、中日が新聞印刷で業務提携 2011年春から相互委託/47NEWS
朝日新聞と中日新聞が相互委託印刷で提携/朝日新聞
朝日、中日が新聞印刷で業務提携 2011年春から相互委託/中日新聞
※中日は自社ネタなのに共同配信の記事を掲載しています。

 朝日新聞社と中日新聞社が、2011年春をめどに新聞を相互に印刷委託をする業務提携を合意したと発表。

 朝日新聞が、京都市と愛知県北名古屋市の印刷センターで刷っている石川、福井、富山県向けの朝刊計約3万4千部を中日新聞印刷センター(金沢市)へ委託。中日新聞は、神奈川県や静岡県などで発行する東京新聞の朝夕刊計約15万部を朝日新聞印刷センター(川崎市)で印刷するようです。


 相互のメリットはコストカット。印刷部門の大掛かりなリストラによって取材体制を守るという経営者の言い分は聞こえがよいのですが、印刷部門の労働者の雇用はどうなるのか心配です。確か東京新聞労働組合(中日新聞には中日新聞労組と東京新聞労組の2つの組合がある)の組合員の大半は印刷職場だったはず…。

 元毎日新聞常務の河内孝さんは、「正常販売のための抑止力として、もうひとつの『核』を作って対抗するしかない」と、毎日、産経、中日の三社連携について著書「新聞社−失われたビジネスモデル−」のなかで指摘しましたが、先に印刷部門の提携を発表した読売と新潟日報の動きをみる限り、「納まるところ」という予見はないということでしょう。
 全国紙の戦略は地理的な問題よりも、まだ体力がある地方(ブロック)紙と手を組むという感じがしますし、地方紙もオリンピック開催地の誘致合戦のように全国紙に対して受託印刷をトップセールスしているのかもしれません。


 今月1日に発行された「新聞研究No699」(日本新聞協会)に、新潟日報の高橋道映社長が「新たな協調モデルへ」という論文を寄稿しています。「当社の販売史上、全国紙との戦いにおいて最も激しく敵対した相手が読売であった。販売戦線において最も激しく渡り合った手ごわい相手だからこそ、協調の意義がある。またそれだけに過当販売競争と決別への誓いも強い。委託、受託の関係はお互い『信頼』なくして成立しない」と新聞経営も過去の遺恨を引きずらず、新聞業界の環境変化へ対応していくべきだと述べています。

posted by 今だけ委員長 at 21:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2009年09月16日

民社国連立内閣が発足 官僚よりも米国とたたかえる布陣なのか…

 きょう、民主党の鳩山由紀夫代表が第93代、60人目の首相に選出され、民社国の連立内閣が発足しました。きのうまで、各メディア報じていた閣僚予測とほぼ同じですが、長妻昭氏(厚生労働省)と仙石由人氏(行政刷新担当相)のポストが入れ替わったくらいでしょうか。

 新しい閣僚のなかで直接話をうかがったことがあるのは福島瑞穂さんだけなので、そのほかの方は著書やテレビで話されることをイメージするしかありませんが、どうなのでしょう。官僚というか米国(ロックフェラー)とたたかえる布陣なのでしょうか…。
 Yahoo!「みんなの政治」で行っている新閣僚の評価が意外とオモシロいです。
http://seiji.yahoo.co.jp/close_up/073/detail.html


 一部のブロガーなどは、「民主党が政権を握ると新聞をはじめとする主要メディアの既得権が温存される」という趣旨の主張が多いように感じますが、私はまったく逆ではないかと感じています。
 きのうのブログにも書きましたが、鳩山首相は「首相官邸における記者会見の開放」を明言していますし、民主党が7月にまとめたマニフェストに「(テレビ局の免許などに関連する)通信・放送行政を総務省から切り離し、独立性の高い『通信・放送委員会(日本版FCC)』を設置する」と明記されていることを見れば、既存メディアに対してそう甘くない。民主党議員で今回の衆院選で3選を果たした近藤洋介氏(山形2区)も新聞特殊指定の撤廃論者ですし…。


 先月、8月26日付の新聞情報(新聞情報社発行)に再販制度や特殊指定の必要性や消費税の提言税率などに関するアンケートのまとめが載っていました。

続きを読む
posted by 今だけ委員長 at 23:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2009年09月02日

日経よ お前もか…/広告激減に苦しむ新聞産業

 日本経済新聞社の2009年12月期中間決算が1日、連結決算をしているテレビ東京(親会社の決算に関するお知らせ)から発信されました。
 以下、アサヒ・コムより引用


 日本経済新聞社が1日発表した09年6月中間連結決算は、本業のもうけを示す営業損益が8億5千万円の赤字(前年同期は130億円の黒字)、純損益は55億円の赤字(前年同期は59億円の黒字)となり、連結決算の公表を始めた00年以降では初の赤字となった。新聞や雑誌の広告収入に加え、インターネットの情報サービス収入も落ち込んだことが響いた。売上高は前年同期比14.7%減の1586億円だった。


 広告収入の落ち込みは予想していましたが、「インターネットの情報サービス収入も落ち込んだことが響いた」と解説されています。同社ネット部門の稼ぎ頭だった「日経テレコン21」が減収したのかなぁ。契約件数が激減したとか…。
 同社は、来年春以降に電子新聞を発行することを発表していますが、新たな収益基盤となり得るのか注目したいところです。

(参考資料)
■日経新聞、初の赤字 広告やネット収入減 6月中間決算(アサヒ・コム 9月1日)
http://www.asahi.com/business/update/0901/TKY200909010448.html
■赤字に転落した日経新聞の2009年12月期中間連結決算をグラフ化してみる(Garbagenews.com 9月2日)
http://www.garbagenews.net/archives/981371.html
■日本経済新聞社 2009年12月期中間決算内容(テレビ東京 9月1日)
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120090901095115.pdf


 広告収入の激減が、新聞社のみならずマスメディア産業の経営基盤を揺るがしていることは周知の通り。日経広告研究所は09年度の国内広告費の予測について、今年1月に公表した「前年度比2.9%減」を大幅に下方修正し、「前年度比15%減」との予測を打ち出しました。特に新聞と雑誌の落ち込みが大きく、新聞が21.3%減、雑誌も23.3%減という予測です。「衆院選の特需もあまり効果はなく、インターネット広告の成長も鈍化している」と指摘され、この厳しい状況は2010年まで続くと結論付けています。

 民主党へ政権が代わっても将来的な生活不安は拭えないため、消費の低迷は続くのでしょう。経済が活性化しない限り、広告費の回復は期待できません。これから先、新聞産業をどう舵取りしていけばよいのか…。残念ながらダウンサイズをしながら、販売収入が下がらない努力をしていくしかありません。そのためには紙面のカスタマイズも必要視されてくると思います。

 今年3月22日付けの朝日新聞に掲載された「新聞よ、どこへいくのか」の特集で、「新聞が生き残るためには何が必要だと思いますか?」の問いに対して、イラストレーターのみうらじゅん氏がこうコメントしていました「今を耐える勇気」。
 朝日や日経が目指すメディアコングロマリット路線は、時代の趨勢かもしれませんが、今の厳しい状況を耐えながら新聞本来の役割を担っていくことが見直されてくると思っています。

posted by 今だけ委員長 at 07:49 | Comment(0) | TrackBack(1) | 時事ニュース

2009年08月03日

ウェブへ舵きる新聞 オモシロイの先にあるものは…

 新聞業界は先週末からいろいろな動きを見せています。
 08年3月期決算では各新聞社とも減収減益となり、厳しい経営状況であることは間違いありませんが、まだまだ全国紙をはじめ各新聞社にはパワーがあるようです。しかし、その反転攻勢の取り組みがウェブ部門でしかないというのも時代の流れなのでしょうか…。
 斜陽化する新聞産業ですが、新たなビジネスチャネルを求めて果敢に挑む勢力と、「集中と選択」を合言葉に経費削減に奔走する陣営は、イソップの「ウサギとカメ」のようです。ただし、各新聞社とも“途中で寝ることなど許されない”状況にありますから、見えないゴールに向かって走り続けられる企業体力こそが、その勝敗(なにを持って勝ち負けかの定義も曖昧ですが)を大きく左右するのかもしれません。


◇産経新聞「ウェブ面」新設 生き残りかけネットに活路
http://www.j-cast.com/2009/07/30046368.html
 株式会社フジ・メディア・ホールディングス入りを目指し、「押し紙」の整理をはじめている(早期退職制度で人員のスリム化にも着手)産経新聞が、毎週木曜日の紙面に「Web版」を新設しました。7月30日の紙面は、ラテ面に「ニコニコ動画」の番組表を掲載するなど、かなりインパクトがありました。
  産経.jpg
 肝心のWeb面はいまひとつか、という感じですが、一般的な(と思われる)幅の広い新聞購読者層向けの記事としては「わかりやすい」のは確かです。Web面の新設で、これで新聞を読まないネット世代が産経新聞を購読するとは思えませんが…。感心したのはウェブファーストを掲げる産経と振興ウェブ企業とのつながりです。ご祝儀広告とはいえ、あまり紙面広告を出さないウェブ企業(ミクシィ・マイクロソフト・サイバーエージェント・ドワンゴ)から全5段の広告を取ってくるあたりは、さすが新聞業界の切込隊長(勝手に言ってますが)です。

◇朝日新聞社、ユーザー参加型のケータイ向け情報サイト「参考ピープル」β版
http://www.asahi.com/digital/bcnnews/BCN200907310011.html
 7月1日、米CBSのウェブ事業部門であるCBS インタラクティブと、同社日本法人のシーネットネットワークスジャパンが運営するITビジネスの専門サイト「CNET Japan」「ZDNet Japan」の事業を9月から引き継ぐと発表した朝日新聞が、ケータイ向けのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)で、Twitter(ツイッター)のようにテーマに対して150文字程度の文章を投稿する「ミニブログ」と、気になるサイトをほかの利用者と共有できる「ソーシャルブックマーク」が主な仕様とのことです。勝手サイト同様に広告モデルを収入の柱とし、3年後の利用者を100万人と想定、その場合の売り上げは2億円と試算しているようです。ビジネスになるのかなぁとも感じますが。後発部隊ならではの「イイとこ取り」が果たしてどんな展開を見せるのでしょうか。

◇「秋田の活性化の一助に」 弊社、地域SNSをオープン

http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20090803j
 佐賀新聞(ひびの)、河北新報(ふらっと)、新潟日報(アメカゴ)、紀伊民報(みかん)、そして朝日(参考ピープル)に続き、秋田魁新報社によるSNS「commit(こみっと)」が本日(8/3)スタートしました。同社の友人から「今度こんなことやるよ」とうかがっていたのですが、昨年の夕刊休刊から10カ月で新聞販売全国フォーラムやら何やらで、忙しかったこと思いますがやっとできましたね○○さん。さっそく、今だけ委員長も登録しました。


◇ブラウザから読める電子新聞販売サイト 地方紙など8紙でスタート
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0908/04/news014.html
 新聞社向けの画像配信システムを手掛けるウェイズジャパン(東京都新宿区)が3日、電子新聞販売サイト「新聞オンライン.COM」をオープンしました。地方紙や業界紙など8紙からのスタート。
 「立ち読み」もできるので、1面トップをチョイスするのにも役立ちます。会員登録をして、読みたい紙面の購入はカード決済(100円から)なので手軽で簡単。ですが小生はやっぱり「紙」の方がいいなぁ…。

 今だけ委員長的には、やっぱり「紙」を武器にした攻めを考えたいものです。販売労働者の皆さん、がんばりましょう!

posted by 今だけ委員長 at 21:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2009年07月16日

読売新聞と新潟日報が委託印刷で合意

 読売新聞東京本社と新潟日報社は、新潟県内に配達する読売新聞朝刊の一部約7万部を、2010年秋から新潟日報社の印刷センターで印刷することで基本合意した。読売新聞社が地方紙へ印刷を委託するのは、茨城新聞社、十勝毎日新聞社に続いて3社目。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090715-OYT1T00755.htm


 きのう発表された読売新聞東京本社と新潟日報社の印刷部門の業務提携は、地方紙にとって朗報なのか、それとも疑心暗鬼が強まるのか―を考えてみたいと思います。

 新聞社の印刷、販売の業務提携は、ANY連合が先陣を切って取り組み始めていますが、今回の新潟日報との業務提携で「ANYvs地方紙」の構図が弾力的になったと感じます。
 新聞協会長として新聞各社と協調路線を打ち出したい内山斉氏(読売新聞グループ本社社長)の戦略もあったのではないかと見ています。一部には、内山社長と新潟日報の高橋道映社長が日大OBつながりで今回の業務提携に至ったという話もあるそうです。

 委託印刷の業務提携は、これから加速すると思われますが、同じ輪転機で刷るのなら発送、配達もセットにしないと作業効率、経費的な効果は半減します。委託印刷をするなら流通部門も提携するのが最適なのですが、今回の新潟のケースは上越、中越地区のみということです。
 新潟市内は読売の専売店が頑張っている?のかわかりませんが、新潟日報販売に配達まで委託する決断ができなかったのでしょう。山間部が多い上越と中越は配達コストもかかるので、とりあえず部数増の期待薄なエリアから提携が始まったと思われます。


 今回の業務提携で、地方紙が疑心暗鬼になっているのではないか―との見方もありますが、多くの地方紙は営業収入がマイナスしていますから、立派な輪転機の稼働率(聖教新聞だけでは物足りない)を高めたいと思っているはずで、提携に賛成する経営陣が多いはず。朝日、読売からアクションがあれば「願ってもないこと」と思っているかもしれません。以前のように編集系の方が騒ぐことはないでしょうから。

 ですが、上記で述べたように流通部門も一緒に考えないとスケールメリットは生まれないので、配達委託の提携までやれるかどうかが、今後のポイントだと思います。

posted by 今だけ委員長 at 19:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2009年05月02日

電通 約100年ぶりの赤字

 けさ(5月2日付)の日本経済新聞14面に「電通、初の赤字に」という記事が掲載されていました。ほかの新聞には掲載されてなかったようです。
 ひと月前に毎日新聞が「
電通:新たに408億円の特別損失 最終赤字の可能性も」の記事を掲載しています。電通が408億円の特別損失を計上し、従来の最終損益が110億円であることから最終赤字に転落する可能性もあると伝えていましたが、連結ベースで200億の赤字を計上することになりそうです。世界一の広告会社「電通」が赤字を計上するのは100年ぶり。


(日本経済新聞から引用)
 売上高は前の期8%減の1兆9千億円程度だったようだ。大部分を占める電通単体の売上高が1兆474億円と9%減にとどまった。とりわけ、新聞やテレビなど「マス四媒体」向けの広告取扱高が9%減り、5年ぶりに1兆円を割り込んだことが大きい。
 営業利益は36%減の360億円程度とみられる。販管費はなどを抑制したものの、大幅な減収による下ね気分を補えなかった。
 特別損失に投資有価証券評価損510億円を計上。フランスの広告大手、ピュブリシス(株式で償還される債権)で約380億円、ジャスダック上場のオプトで約110億円の評価損が発生した。
 電通は簿価に対して30%以上、価格が下落した状態が6カ月以上の下落した銘柄を減損処理するのが一般的だが、保守的な処理で今期以降の評価損発生リスクは減る。
 赤字転落を踏まえ、期末配当を従来予想の20円から減らすことも検討しているもようだ。
 単独の最終損益も赤字で、1901年の創業直後の1時期を除き、約100年ぶりの赤字決算と見られる。

 元日経広告研究所専務理事の森内豊四さんからは、「電通の200億円の赤字は予想より少なく、先に発表された博報堂DYも含め広告は総崩れだ」との連絡がありました。加えて、「グーグルやヤフーの売上高が伸び悩み」や「ネット広告減速」などの記事を指し、「ネットならうまくいく、といわんばかりの論調は本当に眉唾物であることがはっきりしてきた。この数年、日経を含め各社とも『紙とネット』をモットーにしてきたが、それは経営戦略になりえないことを意味するもの」とのご意見もいただいています。

 新聞社では、広告収入の落ち込みが経営に大きなダメージを与えていますが、「ネットが何とかしてくれる」と言わんばかりにクロスメディア戦略へ取り組む新たな部署を立ち上げて、広告収入の引き上げに躍起になっています。しかし、日本経済自体がひっ迫している状況下では、効果をあげるのは至難の業といえます。なにせ、あの電通が100年ぶりに赤字になったのですから…。

【追記】
今週11日に電通の2008年度決算が発表されました。
http://www.dentsu.co.jp/ir/marketing/pdf/FS2008-4QJ.pdf

マス四媒体の総崩れが大きな要因ですが、新聞の前年マイナスを圧縮しようと電通も躍起になっていたみたいで、なんとか80.8%とマイナス8割台をキープ。

しかし、そのあおりを受けてか、新聞の電通扱い4月単月売上は、前年比71%という惨憺たる結果です。
http://www.findstar.co.jp/news/syosai.php?s=001519

マスメディア広告の総崩れ。折込広告も今後予断を許さない状況となりそうです。

posted by 今だけ委員長 at 17:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2009年03月03日

著作物再販制度 所管が公取委から消費者庁へ?

 3月2日付の文化通信によると公取委が2001年からこれまで8回行ってきた「著作物再販協議会」を今春設立予定の消費者庁との管掌分担に配慮して、今年の開催は見送る(公取委としての招集は行わない)と関係者へ伝えたとのこと。

 開催しない理由については、公取委の経済取引局取引部企画課のコメントが掲載され「流通取引慣行是正のために(同協議会を)開いてきたが、再販をみるだけでは不十分で、景品も含めた流通取引慣行全般をみるべきだと考えている。新聞も出版も公正競争規約を有する業界であり、公取委が景品表示法を含めた流通取引慣行について見通しを示すのは控えるべきだと考えた」との説明が…


 さて、新聞および出版業界と公取委の間で繰り広げられてきた著作物再販制度問題。この先、公取委から消費者庁へ所管が移るのかどうか関心のあるところです。


 著作物再販協議会とは、

続きを読む
posted by 今だけ委員長 at 23:40 | Comment(2) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2009年03月01日

読売がWSJと提携 海外メディアとコラボするメリットは?

 「読売新聞とウォール・ストリート・ジャーナル紙が提携」というニュースが入ってきました。

 おととし、
ルパート・マードック氏が率いるニューズコーポレーションに買収されたダウ・ジョーンズ社が発行するウォールストリートジャーナルと読売新聞が業務提携を発表。
 同紙は米国で第2位の発行部数(170万部)で、経済紙として世界的な影響力を持つとされています。提携内容は、3月から読売が同紙の解説記事やコラムなどを翻訳し、第1、第3水曜日に解説面で掲載。日本国内で販売する同紙アジア版を読売が印刷して、東京、大阪、名古屋などの販売店を通じて配達されるようです。

 フジサンケイビジネス・アイが昨年、
ブルームバーグ社と記事配信の提携をしましたが、米国メディアの日本進出(単独ではなく提携という形でしょうか)に拍車がかかりそうです。


 日本のメディア(特に新聞)は言語(日本語)に守られているから、英語圏のメディアが進出することはないだろう―と言われてきましたが、グローバル化する社会の中で「自動翻訳システム」(ポータルサイトの無料サービスも充実してきました)の技術も進んでいるとか。


 業務提携はANYだけではなく、海外メディアとも行われていくようです。果たしてどの程度の需要があるのかは未知数ですが、まず新聞を読んでもらわないことには…


 

posted by 今だけ委員長 at 20:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2009年01月25日

若者の活字離れと新聞業界支援に動いたフランス政府

 フランスのサルコジ大統領が、18歳を迎えた成人に希望する新聞を1年間無料で配達する計画を発表しました。

『18歳は新聞1年間無料に』仏政府が業界支援案


 フランスのサルコジ大統領は二十三日、経営難に陥っている国内の新聞業界の救済案を発表した。十八歳の国民全員にそれぞれ希望する日刊紙を一年間無料で配り、若者の新聞離れを食い止める。
 救済案は、今後三年間で六十億ユーロ(約六千八百億円)の規模。日本の一般紙と異なり、フランスの新聞は駅の売店やたばこ店での販売が中心のため、現在は一割程度にとどまっている宅配制度の拡充も政府が支援する。
 サルコジ大統領によると、これらの救済案の代償として、新聞各社は人員整理など三割から四割の経費削減を既に内諾している。
 しばしばメディアと対決姿勢も示すサルコジ大統領だが、記者会見で「新聞を読む習慣は必要だ」と述べた。
              (東京新聞:1月24日付朝刊より引用)

 新聞離れは各国共通なのでしょう。フランスの新聞業界では、一般新聞の発行部数が減少し続ける一方、無料新聞(広告モデル)の発行が相次いでいるそうです。経営不振にあえぐ有力夕刊紙ル・モンドも生き残りをかけておととしの2月に無料日刊紙「マタン・プリュス」を創刊。これに危機感を抱いた新聞販売店組合が、ル・モンドの販売をボイコットするよう加盟店に呼びかけるなど話題を呼びました。フランスでは日本のような宅配制度があまり普及していないため、売店売りがほとんどで宅配があっても購読料に配達料が加算されます。日本だと郵送新聞(第三種扱い)と言ったところでしょうか。


 国民(特に若い世代)の活字離れへの対策と、経営不振に陥っている新聞業界への支援が主な目的だということですが、政府が行う政策(税金を投入して)としてフランス国民がどのような捉え方をしているのかわかりません。
 日本ではどうでしょう?@政府が新聞業界の支援などに乗ってくるはずがないA国民から反発を招く…といったところで、難しいでしょうねぇ。


 活字を読む習慣をつけることはとても大切なことです。それには毎日のニュースに解説が加えられた新聞が一番適していると思うのですが…

【追記】
メディア・パブでは、若者に支持される紙面づくりの必要性と公的資金援助によって政権(サルコジ体制)との距離感が懸念されると伝えています。その通りですね。

posted by 今だけ委員長 at 16:59 | Comment(2) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2009年01月23日

やはり司法も大新聞社には腰砕けだ/真村裁判契約解除への仮処分命令が取消

 読売新聞西部本社に地位保全と新聞供給開始を申し立てていた仮処分の審議で、福岡地裁(田中哲郎裁判官)が読売側の主張(仮処分の無効)を認め、昨年5月の仮処分決定を取り消すという判断を下しました。

 読売新聞から引用します。 
読売元販売所長の地位保全を認めず/福岡地裁支部
 福岡県久留米市の旧「YC久留米文化センター前」の元所長(53)が、読売新聞西部本社を相手取り、販売店としての地位保全と新聞供給開始を申し立てた仮処分の保全異議審で、福岡地裁久留米支部は21日、西部本社による契約解除を有効と認め、地位保全を命じた昨年5月の仮処分決定を取り消した。
 西部本社は昨年3月、元所長が配達部数を虚偽報告していたことなどから販売店契約を解除。元所長の申し立てに対し、同支部は仮の地位を認める決定を出していた。
 この日の決定で田中哲郎裁判官は「元所長の部数の虚偽報告は貯きに及びその程度も重大で、西部本社との信頼関係は完全に破壊されたと評価するのが相当」と述べた。
1/22付第3社会面より) 
 一連の「押し紙」栽判(真村栽判)は、原告の「YC久留米文化センター前」店主の真村久三さんが読売側からの契約解除に対する地位保全を福岡高裁(西理裁判長)が認め、慰謝料330万円(総額)の支払いを命じています(2007619日)。
 その後、読売側が最高裁に上告、最高裁が却下、営業を再開したものの業績不振などを理由に契約解除、昨年5月に地位保全の仮処分が出されるも、読売側は新聞供給を拒否するという経過をたどっていました。
 ただし、この仮処分審議の判断が出される以前に、福岡地裁にて裁判中であるため、地位保全の訴訟審の判決は続くことになります。

 司法判断のブレはもとより、なぜ部数の虚偽報告が起きてしまうのか真実から目を背けた裁判官への巨大な圧力のようなものを感じざるを得ません。 
posted by 今だけ委員長 at 23:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2009年01月22日

沖縄2紙も夕刊を廃止

 沖縄タイムス(発行部数19万8千部)が今日の朝刊で「2月28日付を最後に夕刊を廃止するという社告を出しました。読売オンラインより。
 琉球新報(同20万4千部)も3月から夕刊を廃止することを表明しており、近日中に正式発表するそうです。

 以前、福島県内を発行エリアとする福島民報と福島民友が同時期に夕刊を廃止したケースがありました。なぜ足並みをそろえる必要があるのか首を傾げたくなりますが、抜け掛けができないくらい企業体力が落ちているのだろうと感じています。

 沖縄タイムスの社告、「読者の皆さまへ 夕刊を3月2日から廃止します 朝刊に統合 充実」という見出しで、夕刊廃止の経過説明がされています。
 「広告需要が急速に落ち込んできたほか、製紙メーカーによる新聞用紙代の値上げも新聞製作コストの大幅な上昇をもたらしました。「100年に一度」と言われる経済危機が進行する中で、景気回復の見通しも立っていません…
 購読料金値上げによる読者の負担増を避けたいとの思いから、やむを得ない選択として、夕刊廃止を決断させていただきました。引き続き、経費削減や業務見直しなどの経営努力を重ねていく所存です」というもの。月極め購読料については、現行のセット料金3160円から2990円へ値下げされるとのこと。

 夕刊の廃止、印刷・発送部門、販売店従業員のリストラ…下流から切られていく構図はどこの世界も変わらないのでしょう。労働者としてはやるせない思いですが、沖縄県民から夕刊発行を求める声がなければ…誤解を恐れずに言えば「しかたない」のかもしれません。夕刊発行を続ける目的が新聞労働者のため(逆に経費高になってやめざるを得ない状況ですが)だとしたら、労働者側のエゴになってしまいかねません。雇用と夕刊の発行を結びつけるのではなく、きちんと経営側に雇用の維持を守らせることが大切なのだと思います。

 このへんの議論はとても難しいのですが、夕刊廃止の動きは今年に入ってさらに加速するような気がしています。

posted by 今だけ委員長 at 18:00 | Comment(2) | TrackBack(1) | 時事ニュース

2008年12月20日

今年の新聞業界を漢字一字で表わすと「崩」かなぁ

 今年も残すところ10日余り。今年の新聞界は販売・広告の二大収入のうち、広告収入の落ち込みが大きく「赤字決算」を計上せざるを得ないところもでてきそうです。それだけ厳しい状況下で、「印刷・発送・販売(配達)」部門の提携・協業による合理化が進められています。さらに「夕刊廃止」の動きも加速した1年でした。
 今年1年の新聞業界を漢字一文字で表すなら、「崩」がピッタリくると思うのですが、どうでしょう。

 昨年に引き続き、新聞協会報(08年12月16日付)が報じた「2008年報道界重要ニュース」(協会報編集部選定)を引用して、今年1年を振り返りたいと思います。
注:重大ニュースに順位づけはされていませんが、見出しの大きさなどを勝手に判断して並べています。

@相互印刷、共同輸送に拡大
「朝日・読売・日経3社提携」
 朝日・読売・日経の提携は相互委託印刷、共同輸送へと広がった。新聞経営を取り巻く環境が厳しさを増すなか、連携を深め経営基盤を強化する。朝日の秋山社長は「過剰気味の製作設備を有効活用したい」と、相互印刷・共同輸送を進める理由を説明した。読売の内山社長は長期的には設備更新の時期に「自社工場を閉じ、他社工場に委託するようにもなる。今回はその第一弾だ」との認識を示した。このほか、三紙の一面、社会面、社説の読み比べなどができるニュースサイト「新sあらたにす」も1月末に開設された。

A夕刊廃止・休刊相次ぐ
「収入減、製作費の高騰で」
 新聞各社で夕刊の廃止・休刊が相次いだ。販売・広告収入の低迷、用紙費など新聞製作費の高騰が背景にある。月極め購読料を上げる動きも一部に見られた。毎日北海道が8月末、秋田魁が9月末で夕刊を廃止(秋田魁は50円値下げ)、南日本も来年2月末で夕刊を休刊する。また、夕刊紙の名古屋タイムスも10月末で休刊し、夕刊を取り巻く環境は厳しい局面に入った。一方、十数年ぶりに月極め購読料を値上げした新聞社は、市民タイムス、SANKEI EXPRESS、日本海新聞、山形新聞、フジサンケイビジネス・アイ、陸奥新報、東京スポーツ、大阪スポーツ、中京スポーツ、内外タイムスの11紙を数えた。

B裁判員報道に向け指針
「協会公表、各社の作成も進む」
 裁判員制度の開始を来年5月に控え、新聞協会は1月16日、「裁判員制度開始にあたっての取材・報道指針」を公表した。公正な裁判と報道の自由の調和を図り、国民の知る権利に応えるために策定した。協会の指針は、事件報道の目的・意義を再確認するとともに、報道各社が人権へ配慮してきたことを踏まえ、被害者を犯人視することで裁判員に過度の予断を与えない取材・報道のあり方を改めて確認した。

続きを読む
posted by 今だけ委員長 at 10:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2008年12月16日

加速するメディアコングロマリットだが…

 この1週間、各メディアの動きが活発になっています。個人的な感想は後日アップしたいと思いますが、備忘録として関連記事を押さえておきます。


この動きはけっこう魅力あるかも!
「テレビ朝日とリクルートの資本・業務提携のお知らせ」プレスリリース(12/10)
http://company.tv-asahi.co.jp/contents/ir_news/0200/data/20081210recruit.pdf

無料でビジネスが成り立ちますか?見づらいし…業界の切り込み隊長としてはうなずけますが。
「産経デジタル、iPhone向けに産経新聞朝刊全紙面を無料配信」日経BP(12/15)
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/news/20081215/1021893/

3週前の週刊ダイヤモンドで取り上げられたネタですね。主導権はやはり権威をかざす新聞社かなぁ…
「マッチしたメディアで情報配信 - KDDI・テレ朝・朝日新聞がクロスメディアで提携」マイコミジャーナル(12/16)
http://journal.mycom.co.jp/articles/2008/12/16/3alliance/index.html


 師走ですねぇ

posted by 今だけ委員長 at 07:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2008年12月12日

『ANY』vs『〇〇連合』の構図?

 けさの産経新聞によると、毎日新聞社と産経新聞社が、九州と山口県で販売する産経新聞を九州にある毎日の工場で印刷することで合意したと発表しました。
 現在、九州地区で発行されている産経新聞(サンスポ、ビジネス・アイ含む)は、大阪から空輸を経て各県にある西日本新聞の販売店へ委託(配達、集金)されています。開始は来年10月で印刷部数は3千部強とのこと。
  image001.gif
 産経新聞の社告によると「配達地域の拡大が可能となるほか、より新鮮で充実した紙面をお届けできます」としていますが、システム開発への投資はあるものの、配送コストの削減を考慮すれば印刷部門を外注(委託)する方がコストカットになるという判断だと見て取れます。毎日新聞側も部数の落ち込みで、稼働率が落ちている(収入減)毎日系印刷工場の受託印刷の間口を広げたい―という両社の思惑が一致したと思われます。

 印刷工場は北九州工場(北九州市)か鳥栖工場(佐賀県鳥栖市)となる見通しとのことですが、中国・四国地区の印刷拠点(産経新聞「岡山市」、毎日新聞「倉敷市」)も相互支援体制を推し進めると発表しています。同じ岡山にある印刷工場を一つにまとめるという方向性も強く感じます。

 新聞産業界は、現業部門(印刷、発送、販売店)からのコストカットが本格化しています。

【MSN産経ニュース】
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/081211/biz0812111504008-n1.htm

posted by 今だけ委員長 at 06:58 | Comment(0) | TrackBack(1) | 時事ニュース

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。