2009年12月17日

ウェブを使った定期購読者囲い込み策/北日本新聞が1月からウェブ新聞創刊

 来年1月から夕刊廃止に踏み切った北日本新聞社がウェブ新聞を創刊というニュース。


 富山県に本社を置く北日本新聞社は、2010年1月1日にウェブ新聞を創刊する。サイトを紙の新聞の補完ではなく速報性のある情報発信の場と位置付け、朝刊に先がけて県内や全国、海外のニュースをいち早く掲載するという。
 ジャンルは「ニュース」「スポーツ」「くらし情報」の3つ。紙面に掲載しない写真やグラフのほか、店舗やレシピ検索など、紙の新聞にはないコンテンツも提供する。朝刊の紙面画像も掲載するという。また、電子スクラップ機能も用意し、利用者が気になった情報をためておけるようにする。
 創刊当初は無料で公開し、誰でも見られるようにするが、一定期間後は会員制に移行する。朝刊購読者は無料でIDとパスワードを取得でき、全てのページと機能を利用できる。県外や海外など配達区域外に住んでいる人は、有料の特別会員になることですべてを閲覧できるという。ただし、全国/海外ニュースや一部の生活情報は誰でも見られるようにするとのこと。


 有料の電子新聞は、産経新聞が展開している産経NetViewや東奥日報の「東奥日報電子版」などが先行していますが、定期購読者には無料で、未購読者や配達区域外に住んでいる人は有料で閲覧できるというシステムを採用するようです。

 「ウェブファースト」の要素を取り入れながらも、ジャンルが3つというあたりを考えると、これまで夕刊に掲載していたコンテンツ(地域ネタ)をウェブ新聞に載せ(夕刊廃止で人員も余剰になるはずですから)、さらにウェブの機能を効果的に活用(紙面に掲載しない写真やグラフのほか、店舗やレシピ検索など)した、「紙」新聞の定期購読者維持策ではないかと思います。
 ネット新聞(コンテンツの配信)で利益を上げようと考えるのであれば、「購読者は無料」とはしないはず。必ずそのサイトはウェブ上に流失しますから…。県内で起きた速報であっても47NEWSには配信しないのでしょうね、たぶん。

 猫手企画さんのブログで「これからの新聞はウェブ新聞を見るためのチケットになるのか」とコメントされていますが、“紙面にないコンテンツも提供する”のであれば、定期購読は止められませんね。コンテンツの内容にもよりますが…。

 現在のホームページをやめて立ち上げる北日本新聞のウェブ新聞。日経の電子新聞と合わせて来年の目玉になるか注目したいところです。

▽ウェブ新聞創刊のお知らせ/北日本新聞社http://www.kitanippon.co.jp/info/webunstart.html

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2009年12月16日

毎日新聞の共同通信加盟について考える〈その3〉

 これまでいろいろと毎日新聞と共同通信加盟社の包括提携について私見を書いてきましたが、読者には今回の問題がどのように映っているのかを的確に指摘されたコラムが河北新報(12月15日付)に掲載されていました。

渡辺裕子コラム.jpg 寄稿した渡辺裕子さんは放送局アナウンサーから教員に転じ、現在NIE活動を推進する伝道師として活躍されている方です。
 記事を引用すると
・・・「提携」や「加盟」が具体的に何を意味するのか読者に分からない。しかも、新聞社としての見解が全く書かれていない。共同通信の配信記事というが、読者は「ならば、新聞を作っているあなたの会社はそれをどう思っているのですか?私たちが読んでいる紙面にはどういう影響があるのか?」を知りたい。この話題は読者にとって、新聞という商品の質にかかわってくるかもしれない大切な生活情報のはず。当たり障りのない事実報告に終わっている記事に、歯がゆさと物足りなさを感じた。

 これは「一部訂正」会見まで開かせた地方紙を読んでいる多くの読者の声を代弁しているように感じます。ほとんどの地方紙はこの問題を共同通信配信から転載したと思いますが、独自の見解を加えることなく紙面が画一化されている兆候のように感じてなりません。

 販売店の問題に目を移してみましょう。

 毎日新聞は専売店制の縮小に伴い、地方を中心に朝日、読売以外の販売店へ配達や集金業務を引き受けてもらうよう要請しています。「他系統の販売店へ紙を預けると減紙する」とはよく言われることですが、だからオマケで購読者を増やすのではなく、紙面のファンを作らなきゃいけないのです。特に毎日は署名記事が多いのですから、「この記者の視点は素晴らしい」と言わせるのが新聞の本来の姿なのではないでしょうか。もう遅いのかもしれませんが。

 もうひとつは、要請を受けた販売店は例え少ない部数であっても毎日やスポニチを取り扱うことで売上(チラシも含めて)はあがりますから、そのほとんどは受け入れ拒否しないと思います。ですが、口座を設ける(新聞社と直接取引することをこう呼びます)のか、配達と集金だけを請け負うか違いは出てきそうです。
 新聞社からすると直接契約をすれば販売店からの信任金も入ってくるし、部数の基数も確保できます。ですが販売店では信任金(協同組合費や労務対策費等もろもろ)は払いたくないし、押し紙が増えて結局「プラスマイナスゼロ」になってしまう。そこで最近は配達と集金だけを請け負う委託型(部当たり1000円程度の手数料で成り立つ)が増えていくのではないかと見ています。この方式だとリスクは少ないというわけです。ただし、口座がない販売店には新聞輸送はされませんから、ハブとなる専売店でチラシを組み込み販売店へ逓送するということが求められます。
 適正な取引関係(部数も手数料も)になれば、販売店(特に自営店)にとってもメリットがあるのですが…。

 第62回新聞大会でのパネルディスカッション「新聞再構築への挑戦」(10月15日/静岡市民文化会館)で、パネリストの歌田明弘さん(コラムニスト)がこんなコメントをしています。


 新聞は戸別配達という、地域に密着したネットワークを持っているわけですが、これも強みです。新聞は毎日届けにきてくれるわけで、このネットワークを使えば、もっといろいろなことができるのではないか。・・・販売店のネットワークを合理化して薄いものにしていくのではなく、逆に強化して可能性を広げていくことも必要なのではないでしょうか。

 これまで多くの新聞関係者が「宅配網の強み」や「販売店の可能性」について言及されてきましたが、適正な取引関係が行われないうちは相互の距離が埋まることはないでしょう。販売店を時間内に各戸へ配達し、押し紙を買い続けてくれればよしとする新聞経者もいるかもしれませんし…。

 「宅配網の強み」が新聞社の幻想とならないよう販売店とともに、宅配力・顧客データ・営業力を活用した具体的な収益モデルを模索するべきです。そのためにも相互の信頼関係はとても大事なのです。

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2009年12月13日

毎日新聞の共同通信加盟について考える〈その2〉

 毎日新聞社の共同通信加盟と共同通信社加盟社との「包括提携」の発表会見から1週間経った12月4日、共同通信の石川社長が「11月26日合同記者会見の一部訂正と追加説明」について会見を行いました。

 なぜ、共同通信社が「共同加盟社との包括提携の訂正」の会見を開かなければならなかったのか?とても疑問です。共同通信加盟社の理事会で説明すれば済むことなのに、なぜ記者会見までして朝日、読売や業界紙に伝えなければならなかったのか?これは何らかの力が働いたのではないかという思いが拭いきれません。その引き金となったのが朝日に掲載された中日新聞社編集局次長(なぜ局次長なのかも疑問)のコメントではないかとの仮説を立てて考えてみました。


・・・毎日の再加盟は、共同通信の加盟各社にも波紋を広げる。名古屋を中心としたエリアで7割近いシェアを誇る中日新聞の臼田信行編集局次長は「競争相手である毎日と同じ記事が載ってしまう可能性がある。新加盟は好ましいと思っていない」と言い切る。加盟56社の中で、同社の販売部数は日経に次ぐ約270万部。だが毎日はこれを上回る。「その分、共同への発言力は大きくなるだろう。共同には、加盟社からの要望に偏りなく対応するように求めたい」と語る。(11月27日付け朝日記事より引用)


 朝日新聞が「毎日の共同再加盟と加盟社との包括提携」をかなりのスペースを割いて掲載したわけですが、朝日の担当記者は11月26日の包括提携会見の後、Twitter(ツイッター)で「毎日新聞と共同通信が包括提携を発表しました。読者や業界にどんな影響があるか、明日の朝刊で読み解きます。」と発信しています。中日新聞編集局次長のコメントも含めて何かしらのシナリオをこの時点で描いたようにも受け取れます。地方紙に対して「聞き流していいの?」と言わんばかりに…。そうでなければ、わざわざ記者会見するまでもないネタです。共同加盟社の理事会で決定すればいいことなのですから。

 ここぞとばかりに、(朝日と読売に加え有力地方紙も)毎日新聞つぶしに拍車をかけたのではないかと見ています。
 読売は26日の合同会見記事を一切掲載せず、「包括提携の一部変更」会見のみ掲載していることを見ると、有力地方紙とつながっていて、共同通信の訂正会見(地方紙が割れている)を見越したかのようにも取れます。新潟日報も来年から読売と受託印刷(上越・中越地域)を開始するなど、地方紙でもANY連合と複雑に絡み合っている社も増えています。共同通信を軸とした地方紙連合(47NEWS)が一枚岩になっていないことの裏返しのようにも受け取れます。共同通信への出資金も地方紙にとってはかなり負担になってきていますから、朝日や読売から配信を受ける地方紙も今後出てくるかもしれません。

 経営が厳しくなると、経営効率を優先させる(自社だけが生き残ればよいとする)新聞経営者の節操のなさが如実に表れてくるものです。ですから新聞経営問題とジャーナリズムの問題を複合的に議論していく必要があると思っています。

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2009年12月12日

毎日新聞の共同通信加盟について考える

 毎日新聞社が来年4月から共同通信へ加盟、共同通信加盟社(地方紙など)とも包括提携を進めると発表された先月26日以降、各方面でさまざまな議論が行われています。


 このブログでも複数の方とやり取りをしながら自分なりに感じたことをまとめてきましたが、毎日新聞や共同通信のOB会有志からも今回の毎日共同の提携問題について意見を求められ、以下のレポートを提出させていただきました。


 桂敬一さんの原稿を拝見してまず思ったことは、ネットメディアを住みかにしているフリーランスの言葉かな?と感じてしまったことです。それだけ桂さんの考察も時代の変化とともにカスタマイズされ、柔軟に新聞産業の将来を予見されている発想に共感する半面、新聞社の経営問題とジャーナリズムは誰のために担うのかという問題の整理し、掘り下げて論じていただきたいと思います。(注:桂さんの原稿はいずれ発表されると思います)
 
 今回の毎日新聞社の共同通信加盟についての感想は、個人運営のブログ(新聞の違いは題字だけじゃない/毎日新聞社 58年ぶりに共同通信社へ再加盟)で書きましたが、毎日新聞社の朝比奈社長は「提携に伴うリストラは考えていない」と述べていますが、やはり取材拠点をスクラップすることであり総人員の縮小でしかありません。取材拠点を縮小することは取材対象者のみならず、地域の生活者との接点を希薄にしてしまうことを意味します。
 全国紙が地方紙の独壇場のエリアに取材拠点を置くことは、確かに企業活動として収益を上げる目的もありますが、地方紙と対極にあることによって(地方行政との癒着のチェック)、緊張感が育まれ紙面研磨がされることも大きな要素だと考えています。それは読者にとって間違いなく有益なことです。よく、全国紙と地方紙の両方を購読して記事の違いを考えてみなさいと言われたものです。新聞の違いは題字だけじゃないと…。

 共同配信や一部の地方紙と記事配信の提携をすることは、やはり記事が画一化されていくのだろうと思いました。確かに新聞紙面のコンテンツは生ニュースばかりではありませんが、読者の関心が一番高い地元ニュースはそれぞれの記者の事象をとらえる感性であり、記事化されるまでの取材の積み重ねが感じられる記事に読者は共感するわけです。取材拠点の縮小はやはり読者の新聞離れをより加速させるのだと思います。
 
 それでは、地域におけるジャーナリズム活動を支えるためにどうするか。桂さんは個人加盟のジャーナリストユニオンの必要性を書かれていますが、新聞社に勤める記者の方とフリーランスの方との違いは何なのでしょうか?よく、新聞記者は組織に守られているからジャーナリズム精神に欠ける―などの物言いをする方も少なくありませんが、私は違うと思っています。現状がそうであっても変えられるものだと考えています。

 個人が全世界に向かって発信できるメディアツールはこれからも増えてくるでしょうが、やはり現場で取材をする、資料を集めるといった間違いのない報道を実践していくためには、組織的なジャーナリズム活動が必要であり、その活動を担ってきた(複数の)新聞社がこれからも必要だと思っています。そのために新聞社の経営を支えるべく、流通部門(印刷、発送、販売店)の効率化を求めることは時代の流れであると思います。

 ジャーナリズムは儲からない。だから健全なジャーナリズム活動を支え、多様なメディアを守るための業務提携は、経営基盤を安定させるという観点から必然だと思っています。(続く)

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2009年12月10日

日本経済新聞が即売価格を20円値上げ

 日本経済新聞が来年1月から駅売店やコンビニで販売する1部売り価格を朝夕刊とも20円値上げすると発表しました。

日経が即売価格を値上げ

 日本経済新聞は来年1月1日から1部売りを20円値上げし、朝刊160円、夕刊70円にする。同紙朝刊の定価改定は98年12月の10円値上げ以来、12年ぶり。夕刊は89年2月以来、21年ぶりとなる。月決めの購読料に変更はない。(12月4日 新聞情報より) 


◇日本経済新聞の販売部数(2009年ABC協会発表)
 
販売部数
販売店部数
即売部数
郵送部数
朝刊
3,056,038
2,885,097
170,923
18
夕刊
1,619,360
1,591,246
28,093
21

 日本経済新聞は全国紙のなかでも即売部数の比率がずば抜けて高く(朝刊5.59%、夕刊1.73%)、返品率を考慮してもかなりの効果が期待できると思われます。ちなみに、ほかの全国紙の即売率(即売部数を発行部数で割ったもの)は、読売が朝刊0.28%、夕刊0.39%、朝日が朝刊0.48%、夕刊0.52%、毎日が朝刊0.59%、夕刊0.61%となっています。
参考資料:▽全国紙の朝・夕刊県別販売部数
http://www.koukokutantou.com/newspaper_3.html

 納品部数のうち60%が返品だとしても1日あたり160万円の効果、1カ月約5000万円の増収策になるかもしれません。
 新聞社が値上げを発表するときは、年末のどさくさにまぎれて社告を打ったりするもの…。今後の各紙の動きに注視したいものです。


追記:12月15日、日本経済新聞から正式な値上げの社告が出されました。
▽日経新聞の店頭売り定価改定のお知らせ
http://www.nikkei.co.jp/nikkeiinfo/information/091215.html
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「マードックVSグーグル」を尻目に産経のウェブファーストはさらに加速

 米国の新聞事情をチェックしていると「マードックVSグーグル」という構図がこのところ突出して伝えられています。良くも悪くもマードックは「優れたジャーナリズムには金がかかる」として(ウェブ上の)新聞記事の有料化を訴え、廃刊を余儀なくされる米新聞業界の救世主のようなイメージで伝えられているように感じるのですが、日本の新聞界でそのような人物は登場してくるのでしょうか。

 ニューズ・コーポレーションのルパート・マードック会長が、新聞社のコンテンツを無料提供するネット検索大手のグーグルなどを強く批判し、傘下メディアの記事をグーグルで自由に検索・閲覧できなくする措置を検討していると述べると、グーグルは新聞社サイトの有料記事は1日当たり5本までしか全文を無料で閲覧できないようシステム改良を行うと発表。次いでグーグルが新聞社のネットを通じた収益拡大を支援するとして、ニューヨーク・タイムズとワシントン・ポストの米主要2紙と協力した新サービスを開始すると報じられると、マードックが米メディア大手5社とともにインターネットを活用し独自に情報を販売するサイトを2010年に立ち上げる計画をぶち上げるなど、激しいバトルが繰り広げられています。
 グーグルがニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストと手を組むとなると、ニューズコーポレーションとマイクロソフトとの提携の動きも報じられているので、米新聞界はニューズ(MS)派とグーグル派の二極化する可能性もありますね。結局はグーグルの総取りになるようにも感じるのですが、ことの結末はいかに?(こんな軽い話ではないのですが…)


 米国では新聞社の危機を救うために記事の有料化を推し進める動きが加速する一方、業界の切り込み隊長こと産経新聞が、新たに無料モデルのサイトを立ち上げました。
 産経デジタルは12月7日から、新しい経済情報サイト「SankeiBiz(サンケイビズ)」を開設。フジサンケイビジネス・アイの公式サイトをリニューアルして、ビジネス・アイに加え、産経新聞、夕刊フジなどの経済関連記事を無料で提供するサービスをさらに拡充させるとのこと。産経が掲げる「ウェブファースト」の流れは加速する一方のようです。大量の希望退職者を募り、押し紙を大幅に整理し、2010年3月期中間決算は連結で黒字となったものの、産経グループの一貫したウェブ戦略に注目です。

 ところで、このサンケイビズの経済ネタ(見出し)はtwitter(ツイッター)とマッチするような感じがします。でも、ケータイ未対応(ケータイ閲覧は月315円の有料モデル)なのは残念かな。


※参考記事
▽「優れたジャーナリズムには金がかかる」 グーグルVSマードック
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/091202/mcb0912021841326-n1.htm
▽グーグル、有料記事の閲覧回数を1日5本に制限
http://jp.reuters.com/article/technologyNews/idJPJAPAN-12760120091203
▽新「新聞サービス」開始 米グーグルと主要2紙
http://news.goo.ne.jp/article/kyodo/entertainment/CO2009120901000153.html
▽米メディア大手5社、共同サイト設置=グーグルに対抗、広告収入狙う
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/business/jiji-091209X514.html
▽グーグル、日本のユーザー拡大に躍起 音声検索やCMも
http://www.asahi.com/business/update/1207/TKY200912070358.html
※追記(12月10日)
▽マードックのWEJはグーグルと戦うが、NYTはグーグルと今後も仲良く
http://zen.seesaa.net/article/135182030.html

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2009年12月06日

「ワンピース」キャラクターに紙面ジャック 広告企画もがんばってる!

ワンピース第56巻.jpg 先週金曜日(12月4日)の朝日新聞ご覧になりました?
 本紙36面中9面にわたって週刊「少年ジャンプ」(集英社)の全面広告が掲載されていました。
 来週14日に発売される「少年ジャンプ」新年号の300万部発行の復活と、連載中の人気漫画「ONE PIECE(ワンピース)」(作者:尾田栄一郎さん)が4日発売の第56巻でコミックス史上最大の初版285万部を達成(ワンワンピースの累計発行部数は55巻までで1億7千万部超とのこと)したことのPRというか御礼を、新聞広告を使って表現したものです。
12月4日発売の「ONEPIECE」第56巻の表紙(C)尾田栄一郎/集英社


週刊少年ジャンプ:300万部に復帰 朝日新聞を「ワンピース」キャラクターがジャック(毎日jp12/4)
http://mainichi.jp/enta/photo/news/20091204mog00m200022000c.html


 紙面を使った印象深い広告企画としては、2004年8月10日付けの全国6紙に掲載された「スラムダンク1億冊感謝キャンペーン」があげられます。新聞紙面がアートになった瞬間で、スラムダンクファンはこぞって掲載紙を手に入れるため新聞販売店へ詰めかけたことを記憶しています。あれは伝説ですね。
 作者の井上雄彦さんが読者へ伝えたい感謝の気持ちを伝えたい相手に深く伝える企画でした。廃校になった校舎(旧神奈川県立三崎高校)へ読者を招いて開催されたファイナルイベント(2004年12月3日〜5日)はコンセプトがしっかりしていて、ストーリーも抜群でした。その企画を手がけたのが「
明日の広告」の著者でもある佐藤尚之さん(電通所属)です。


 日々の紙面スペースは限りがあり、ウェブにはかないませんがスペースを最大限活用して“人へ伝える”広告のチカラが磨かれてきたように感じます。その意味では広告会社の企画部門が相当頑張っているのでしょう。
 新聞社は媒体(紙面)を提供するだけではなく、こんな企画を広告会社に提案できるようになれないものかなぁ…。


「スラムダンク」1億冊突破朝刊6紙に全面広告(夕刊フジ 2004/8/10)
http://www.zakzak.co.jp/gei/2004_08/g2004081009.html

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2009年11月30日

それぞれのフィールドで伝えるスキル磨きましょう!

スイッチオン.jpg 「磨こう!思いを『伝える』スキル―誰でもジャーナリストになれる時代に」と題して開かれたスイッチオンプロジェクト仙台シンポジウムが28日、せんだいメディアテークで開催されました。

 “誰でもジャーナリストになれる”とは、ちょっと大風呂敷を広げすぎたのではという感じもしましたが、誰でも情報の発信者になれることは間違いなく、情報の大洪水現象のなかで伝える困難さは新聞をはじめとしたオールドメディアだけでなく、それぞれのフィールドで発信している多くの人が実感しているところです。


藤代裕之氏.JPG スイッチオンプロジェクトのプログラムディレクターを務める藤代裕之さん(ブログ:ガ島通信運営)が、同プロジェクトの概要とミニワークショップ(隣席の参加者へ5分間取材してキャッチコピーを考える)のほか、PPTで説明した「仮説力・調査力・構成力・編集力」の解説はとてもわかりやすく、「新聞社の研修資料よりいいんじゃない」と、とある記者さんが言っていました。
 そういえば、これと似たようなワークショップを以前受けたような気がします…。そうそう、確か中山マコトさんの「キキダス・マーケティング」のセミナーだったかな。


続いてパネルディスカッション!
高成田享氏.JPG

 パネラーは高成田享さん(朝日新聞社石巻支局長)、関本英太郎さん(東北大大学院教授)、紅邑晶子さん(せんだい・みやぎNPOセンター事務局長)、寺島英弥さん(河北新報社編集局次長)が務めました。
 高成田さんは以前、アメリカ総局長や論説委員などを歴任され、ニュースステーション(テレビ朝日)のコメンテーターとしても活躍された方。現在はシニア嘱託(60歳超再雇用制度)として現在、石巻支局の支局長に勤務されています。「魚が好きで石巻へきたが、生活者としての発信をしていきたかった」という高成田さんは、とても背の高いダンディーな方で以前労組の書記長もされていたとか。

 相手に思いを「伝える」スキルを高めるためにはどうするか?という非常に難しいテーマ設定のディスカッション。メディア関係に興味のある学生さんはもとより、NPOの会報やミニコミを発行されている人から新聞社で働く方まで、幅広い人たちがシンポジウムに参加(約60人)していたようで、パネリストの方々もそれぞれの発言者の視点に合わせて返答していたように思います。

 それぞれのパネラーの言葉はとても興味深かったのですが、会場からの「マスメディアは客観報道に徹しろと教育されているが…」という質問に対して、寺島さんが答えた「記者はブログをやるべき。自分が書いたことにコメントが寄せられて、はじめて客観的な発想が生まれてくる」という言葉が印象的でした。


 情報を受ける側(読み)のリテラシーを向上させることが、メディア全体のレベルの底上げになるという話はよくいわれますが、情報を伝えることを生業にしている数が最も多い新聞記者が社内に閉じこもらずに情報発信する側(書く)のリテラシー向上に一役買って出るのもイイんじゃないでしょうか。記者の顔を見せる事って大切だと思うのです。私のような販売労働者より読者とのパイプが持てる(ファンができる)のは記者の方々なのですから。

▽河北新報 
11/14付朝刊

http://jyoho.kahoku.co.jp/member/backnum/news/2009/11/20091114t15002.htm
追伸:29日の河北新報には同プロジェクトのワークショップの記事が掲載されていました。

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2009年10月18日

新聞を読みやすくするアイディア

 仙台市内にある「サンプルスクエア」(仙台放送エンタープライズが運営)は新商品や試作中のさまざまなアイテムが入手できるので、月2回程度は通っています。
 これまでのサンプル配布は、街頭で無差別に配ったり、ビールなどを試飲させたりといったメーカー側の一方的なPR手法だったのですが、最近はそのアイテムを使用した感想などを利用者からフィードバックしてもらい、商品開発や販売手法に役立てています。ネットの活用によって利用者の意見を集約しやすくなりましたからね。


 先日もそのサンプルスクエアを物色していると、おやっ?懐かしい東京新聞(東京在住のときに購読していたので)が陳列棚にあるではありませんか。
  クリップ.jpg 「SHINBUN CLIP(シンブンクリップ)」

 以前、「新聞をサンプルスクエアにおいてみては?」と社内提案して却下されたことがあるので「やられた」と思ったら、サンプルとして展示されていたのは新聞を読みやすくするアイテムでした。


 この商品は、生活者からアイディアを募集し商品開発をするリアライズ社の新商品で、読売新聞社の会員サイト「ヨリモ」のプレゼントとして紹介もされました。


 自宅に帰って試してみると、なかなかいい感じ。バラバラにならないので通勤時の車中で新聞を読むときなどは便利ですね。
 新聞を読みやすくするアイディアなどもいろいろ発信していかなければなりません。

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2009年10月07日

労働争議は未然に防げないものか…

 新聞労連の役員をしていた当時にかかわった2つの労働争議が解決しました。労働争議はいずれ解決しますが、司法判断に委ねなければ解決しない(できない)というメンツの争いはムダとしか言いようがありません。争いごとを未然に防ぐ仲介役がいなくなっていることも、今の労働界の問題のような気がします。

一橋出版=マイスタッフ争議解決
 6年3カ月続いた争議で、「ハケン切り」(常用雇用と化している派遣社員の契約を一方的に破棄する)という言葉を世に知らしめた争議でした。司法判断では敗訴となったものの、MIC(日本マスコミ文化情報労組会議)の粘り強い運動による成果です。
 一橋出版は5月に自己破産実態となり、派遣元だったマイスタッフが解決金を支払うことで和解、争議終結となりました。
 原告の加藤園子さんが争議を振り返り「1人ではないと実感できたから頑張れた」と語った言葉が印象的でした。


◇一橋出版=マイスタッフ争議
http://tomo2031.web.infoseek.co.jp/
◇「『一人ではない』と実感できたから頑張れた」〜「派遣」の先駆的な争議だった一橋出版争議(ニュース・ワーカー2)
http://d.hatena.ne.jp/news-worker/20091004


宮古毎日新聞契約社員が職場復帰
 沖縄県宮古島で新聞発行する宮古毎日新聞社の従業員が、「労働者の人権を無視するような新聞社が発行する新聞を宮古島の島民は読まされている。これでよいのか」と労働組合を立ち上げてから4年、会社からの嫌がらせや契約社員の解雇など労働争議が続いてきた問題に一定の終止符が打たれました。
 しかし、司法判断が下されてもそれを無視する経営者だとしたらどう対処すればよいのか。まだまだ予断を許さない状況ですが、宮古毎日労組の取り組みが必ず島民(読者)から理解、支持されると思っています。
 こちらもブログ「ニュース・ワーカー2」を運営されている美浦克教さんが詳しく紹介しています。

◇宮古毎日新聞労組が全面勝利〜契約社員の雇い止め撤回(ニュース・ワーカー2)
http://d.hatena.ne.jp/news-worker/20091007/1254849559

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2009年09月28日

新聞を愛した新聞人との別れ

 きのう、慕っていた先輩の告別式に参列してきました。
 その先輩は福島民友新聞社に勤めていた方で、私より10歳上の新聞人です。突然の訃報でまだ気持ちの整理もついていませんが、「新聞を愛したひと」との議論を思い返しています。

 彼との付き合いは、15年ほど前の労働組合の会議でした。労働組合の議論でも地方連合クラス会合となると、勝手知ったベテラン役員が議論をリードし、最後は「なぁなぁ」で話が収まる場面の少なくありません。しかし、その先輩は常に理路整然として結論を出すのが厄介な問題を提起して、けして妥協を許しませんでした。相手(組織)を敬いつつも「同じ議論を繰り返さないために…」と中途半端な返答には納得しない気骨のある方でした。特に新聞研究・ジャーナリズムの話になると、酒も飲まずに深夜まで議論している場面が印象に残っています。
 tetsu似顔絵.jpg

 記者職を経て、2年前から事業局で出版の仕事をされていたとのことです。似顔絵書きがとても上手で、紙面に登場する著名人の挿し絵も担当していたとか。
 喪主の奥さまが最後の御礼を述べた時に、「主人は本多勝一さんに憧れて、新聞人への道を選んだ」と語っていました。そういう志を持って新聞社の門をたたく人が、今どれだけいるのでしょう。

 また一人、新聞を愛した新聞人がこの世を去ったことが残念でなりません。
合掌

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2009年09月15日

新聞週間 公開パネルのテーマは「政治報道を考える」だが…

 「新聞週間」が10月15日からはじまります。新聞協会が主催するイベントで全国各地で講演会の催しや試読紙配布キャンペーンなどが系統を超えて行われます。
 2003年からは「春の新聞週間」も実施されているので、「秋の新聞週間」と呼んでもよさそうな気もしますが、新聞界のメーンイベントはやはり10月15日から1週間行われる「新聞週間」なのだそうです。

 期間中の日曜日を「新聞配達の日」としています。今年のイメージキャラクターは欽ちゃん野球団の片岡安祐美さん。
  新聞配達の日.jpg

 毎年「標語」を募集するのですが、今回は「宅配で 届くぬくもり 活字の重み」となりました。この言葉を胸に秘めてがんばりましょう!
 そのほか、「佳作」に選ばれた作品は以下の通り。


▽ ハイ!新聞 いい朝いい顔 いいニュース
▽ 届けます 世界のきょうを 確かなあすを
▽ みんな待つ あなたの運ぶそのニュース
▽ 作る人配る人 真実届ける思いはひとつ
▽ 新聞が届く安心 伝わる真心 井上 まゆみ
▽ 情報を届ける笑顔はぐくむ信頼 車谷 祐樹
▽ 人の手が 届けるニュース 手に取るよろこび
▽ 君の手が 世界の今を 橋渡し 鈴木 健之
▽ 宅配をささえる読者のありがとう 福島 進
▽ 宅配は 気くばり目くばり 心もくばり

 また、今回の「記念の集い」(公開パネルディスカッション)のテーマは、「政治報道を考える」だそうです。

 民主党が掲げる記者クラブ問題(首相に就任予定の鳩山氏が首相官邸の会見を開放する表明したことを受けて)などを取り上げた方が盛り上がると思うのですが…。

 フリージャーナリストの上杉隆氏は、週刊ダイヤモンドのコラム「
鳩山新政権は記者クラブ開放という歴史的な一歩を踏み出せるか」のなかで、「(ようやくジャーナリストとしてこの10年間の苦労が報われる時がやってくるとして)鳩山内閣の発足と同時に、本当に記者会見をすべてのメディアに開放するかどうかに尽きる。換言すれば、明治以来、戦後を含めて官僚システムと一体となって続いてきた記者クラブ制度にメスが入るかどうかという点である」と鳩山政権へ期待しつつ、「(記者クラブの解放は)権力とメディアの関係が健全化する絶好のチャンスだ。民主主義国家で唯一存在する記者クラブが改革される日が訪れようとしている」と結んでいます。

 このような論点を報じ(提起)る新聞社は皆無です。新興メディアを排除して閉鎖的な「仲良しクラブ(聖域)」を守ろうとすると、権力との立ち位置も微妙な捉え方をされるものです。権力をチェックするために内部に入り込んで取材をする既得権は生かすべきだと思いますが、(施設・設備使用料もきちんと支払って)多くのメディアが出入りできる記者クラブを創造する時期に来ているのではないでしょうか。新聞倫理綱領で「多様な言論の保障」をうたう新聞協会こそが、このあたりのジレンマを切りこんでいかないと―と思うのですが…。
*   *   *   *   *   *   *   *   *   *   *   *
「政治報道を考える〜歴史的転換期にある政治とどう向き合うか」

 政権選択を争点に衆院総選挙が実施された今夏、日本列島に民主圧勝の風が吹き荒れました。衆院選前後、報道機関は総力を挙げて各党が掲げた政策の課題、日本の将来像を分析。さらに市民の率直な声、政治をめぐる人間ドラマ、海外の視点も切り口に、連日、多彩なニュースを報道しました。歴史的転換点とも言える衆院選を中心に、政治報道の意義と課題、求められる役割について考えます。

〈パネリスト〉 河野洋平氏(前衆議院議員) 、西崎文子氏(成蹊大学法学部長・同教授)、村岡彰敏氏(読売新聞東京本社政治部長)、岩田栄一氏(TBSテレビ政治部長)
〈コーディネーター〉 星  浩氏(朝日新聞東京本社編集委員)

日時:10月21日(水) 午後6時
会場:プレスセンターホール(千代田区内幸町)
詳細は、日本新聞協会HP

【追記】
非記者クラブメディアを排除した鳩山首相初会見への落胆(上杉隆)
http://diamond.jp/series/uesugi/10094/

posted by 今だけ委員長 at 23:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2009年09月02日

リクルートが無料タブ情報紙「3TIMESPRESS」を創刊

 R25の存廃がささやかれているリクルートが、新たなフリーペーパー「3TIMESPRESS(スリータイムズプレス)」を8月31日に創刊しました。
  3times_img.jpg
 編集を担うのは、以前にもこのブログで紹介したR25の立役者、藤井大輔氏。

 同紙は30〜40代の働く男女をターゲットに「仕事TIME」「趣味TIME」「週末TIME」の3つの生活シーンに対して実用的な情報を提供するというコンセプト野フリーペーパー。R25のような雑誌タイプではなくタブロイド版(16〜20ページ、オールカラー。B3変形の右開き)で、7万部を発行するといいます。発行日は毎月初旬と中旬の月曜日の月2回。東急電鉄の主要44駅、48の専用ラック設置して配布します。

 藤井さんの著書を読むと、R25を創刊する際に「M1世代のニーズ」を把握するのが一番大変だったそうですが、「ダビンチ」も手掛けた藤井さんですから、(同世代の)30〜40代のニーズをつかむのはお手のものかもしれませんね。
新聞とは違い、雑誌やフリーペーパーは入れ替えが相当激しいものです。

 しかし、なぜリクルートはネットでの配信に特化せず、「紙」にこだわるのか…。やっぱりネットは儲からないからなのかなぁ。

【追記】

「R25」が隔週刊行に
リクルートは、無料週刊誌「R25」を、月2回の発行に変更した。
 「R25」は、これまで毎週木曜刊行となっていたが、媒体資料では、第1、第3木曜日の隔週刊行に変更されている。駅や店舗での配布を毎週楽しみにしていた人は、これからは少しさびしくなりそうだ。(マーケジン:2009/10/09 )

【追記2】
リクルートとYahoo! JAPAN フリーマガジン『R25』のインターネット・モバイル事業において事業提携
株式会社リクルート(本社:東京都千代田区 代表取締役社長 兼 CEO:柏木斉 以下リクルート)とYahoo! JAPANを運営するヤフー株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長:井上雅博 以下Yahoo! JAPAN)は10月15日、リクルート発行のフリーマガジン『R25』のインターネット・モバイル事業において事業提携し、同事業を共同展開することに基本合意しました。(リクルートプレスリリース:2009年10月15日)

posted by 今だけ委員長 at 20:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2009年08月26日

「幸せな国のつくり方」産経チックな右路線と思いきや、じつはSMAPの広告…

 今朝の産経新聞は、本紙を広告紙面でくるむ「ラッピング広告」で発行されています。
 この広告手法は夕刊などで広く活用されていますが、題字は残しつつも(第三種郵便扱いなので)カラフルな配色でインパクトをつかむというものが主流でした。でも今回の産経紙面は「幸せな日本のつくり方。」との大きな見出しが…

  産経8月26日付.jpg

 民主圧勝の世論調査に反旗を翻し、自民党の巻き返しを図ろうとの決意表明か?と一瞬思いましたが、中身はSMAPのニューシングル「そっときゅっと/スーパースター★」(本日発売)のPR広告。どこの広告会社が仕掛けたのかわかりませんが、一読すると8月30日の衆院選への投票を促す内容になっていますが、自民党を擁護していると感じられる節があります。「景気がよい時は問題なく政治は進むけれど、悪い時は誰かへ責任を押し付ける。政権を変えることだけを目的とせず、国民一人ひとりの判断で政治を考えてみよう」というもの。

 ともあれ、業界の切り込み隊長(勝手に言ってますが…)産経新聞社のマネジメント力と柔軟な社内体制は、フジサンケイグループという巨大メディア企業の一員だからできることなのかもしれません。おおかたの新聞系グループ会社は新聞社が一番上で、その下にテレビ局が位置しているため、伝統を重んじる新聞社的な営業手法(前例踏襲型)が多いものです。しかし、フジサンケイグループの場合は逆です。フジテレビの下に産経新聞が位置しているのです。

 今回のラッピング広告も、スマップが所属するレコード会社はビクターエンターテイメントなのですが(フジサンケイGのレコード会社はポニーキャニオン)、本日発売のCDシングル「そっときゅっと」が、フジテレビ系で放送されている「任侠ヘルパー」(草g剛主演)の主題歌なので、いろいろな仕掛けができたと思います。

 メディア企業のコングロマリットが今後も活発になってくると思いますが、中心となる企業(経営トップ)の采配いかんでマネジメント力や柔軟な社内体制に違いが出てくると感じます。
posted by 今だけ委員長 at 07:13 | Comment(2) | TrackBack(1) | 日記

2009年08月19日

もっと大局からメディアの行く末を論じてほしい

 元毎日新聞記者でネット系の著書を書き続けている佐々木俊尚氏が、CNETJapanのコラム(ジャーナリストの視点)で、「記者クラブを楯にして新聞を有料化しようと企てる人たち」を寄稿しています。
 内容は、元週刊現代編集長(元オーマイニュース編集長)の元木昌彦氏の著書「週刊誌は死なず」(朝日新書)への批評なのですが、コンテンツの有料化について考え直す良い機会だと感じています。


―新聞やテレビの垂直統合モデルはいまや終焉を迎えつつあって、メディアのコンテナプラットフォームはヤフーなどのニュースアグリゲーター(ニュース集約サイト)に移りつつある。
―アグリゲーター側の力が圧倒的に強くなってしまっていて、「情報はまずヤフーやグーグルやAOLで見る」という人がネットでは大半。新聞社のウェブサイトのトップページはあまり読まれなくなっている。
―有料化はすべてのメディア企業が一丸となって実施しなければ不可能だ。そもそもメディア業界がこぞって有料化するというようなことをすれば、独占禁止法に抵触する可能性があるだろう。
―アメリカではいまや新聞業界に公的資金を注入するかどうかという議論になっている状況で、いまこのような愚挙を行えば、新聞業界が一気に完全崩壊に向かってなだれ落ちかねない。

 だから新聞社がつくる(取材・検証)ニュースコンテンツを有料配信するのは難しいという結論です。

 ですが、だから仕方ないで済ませるのは少々乱暴な議論です。一部の優秀なブロガーや(新聞社が倒産して)佐々木氏のような元新聞記者がネットジャーナリズムを展開しようにも、その取材態勢を維持するパトロンは必要はなず。「紙」をコンテナとするコンテンツの売買行為は縮小し、正確な情報収集や権力チェックをするための体制維持(巷からやっかまれる高い賃金を減らしたとしても)は、ネット社会へ進むにつれ必要になってくると思います。
 あまり雑音は省きたいのですが、(佐々木氏も批判している)「投資と読書と日々の日記」の一節は業界に身を置くものとして感慨深いものもあります。

そもそも、「情報がオープンになっていく時代」っていう決め付けは一体なんなんだい?新聞社が、自分たちの投資によって得た情報やコンテンツを無料で提供しなけりゃいけない時代なのかい?新聞社が、自分たちのビジネスを守るため、既得権益を守るため、従業員と取引先の利益を守るために、あの手この手で経営努力をする…

 話を戻しましょう。今回の佐々木氏のコラムの争点は、元木氏が著書のなかで「記者クラブによる情報独占を楯にして、談合によってこの有料化戦略を成功させればいい」と主張していることへの疑問であり嫌悪感にほかなりません。当然、記者クラブという新聞社(新聞協会加盟社)の既得権を金儲けに利用しようというのは断罪されるべきです。

 まぁ元木氏の主張に乗るようなバカな新聞経営者はいないと思いますが、ネット界において影響力のある佐々木氏のコラムでこのようなことが取り上げられると、「新聞は何を考えているのだ」となるわけです。佐々木氏クラスの方であれば、もっと大局からメディアのあり方を論じていただきたいものです。「民主党の人たちは肝に銘じてほしい」というのも誤解を生んでしまいますし…。


 そうは言いながら、再販制度や特殊指定など自らの既得権を守るために国会議員のセンセイヘ要請行動は欠かさない新聞業界…。日販協政治連盟は国会議員への政治献金や、先のトピでも書きましたが、今回の衆院選でも特定の立候補者(ほとんどが自民党)の支援を打ち出しています。最後は政治家だよりなのでしょうか…。

 この手の話は、「マスメディア」を十把一絡げにするのではなく、新聞、テレビ、雑誌と区分して論じられるとわかりやすいと思います。

posted by 今だけ委員長 at 20:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2009年08月18日

衆院選公示…動き出す日販協政治連盟

 政権の継続か、変革か―有権者は「不満」の自民と「不安」の民主という印象を持っているようです。

 第45回衆院選がきょう公示されました。郵政解散総選挙(劇場型選挙)から4年、今回はどんな選挙になるのでしょうか。
 夕刊各紙(同日13時現在)には立候補受付の締め切りを待たずして、ほぼ予定通りの名簿(1369人)が掲載されました。


 毎度のことですが、新聞販売店で構成する社団法人日本新聞販売協会(略称:日販協)の政治連盟が、今回の総選挙でも支援予定議員を公表(業界紙に掲載)しています。
 以前からこの問題については指摘してきましたが、販売店とは言え、それぞれの新聞社の看板を背負って仕事をしている以上、特定の政党を支援するのは道義的におかしいと思っています。
 新聞労連も新聞協会などに対して、そのような行為をやめるよう抗議してきましたが、いっこうにあらたまる気配はありません。


 黙認している新聞社は何を考えているのでしょう。このような動きを野放図にしておくと“自民党の機関紙”と呼ばれても言い訳できませんよ。

 日販協政治連盟支援予定候補者リスト.jpg

posted by 今だけ委員長 at 23:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2009年08月10日

帰省するから新聞止めて… 新聞は後から読み返すのに優れたメディア

 5月から始めた販売店研修(離れていた現場感覚を取り戻すために)も7店舗目。けさは3時から早出作業をしてきました。暑い日が続いていますが、さすがに立秋を過ぎると日の出の時間も遅くなったと感じます。空が明るくなり始めたのは4時30分頃だったでしょうか。


 6時前にはおおむね配達作業も終了し、配達スタッフとの一服タイム。このひと時はとても大切で、コミュニケーションの醸成はもとより、地域情報を収集する絶好の機会なのです。加えて社員の仕事ぶりについても意見を求めると、忌憚なく社員たちの意外な一面も教えてもらえるものです。

 「さて一段落ついたので早朝ポスティングでもしに行こうか」と当番社員と話していたら、早い時間から電話が数件。「新聞が届かない」との連絡かなと思いきや、「お盆期間中、不在になるので配達を一時ストップしてほしい」との電話がそのあと矢継ぎ早にかかってきて、事務処理に追われてしまいました。
 おととい、「スッキリ」(日テレ系)という朝のワイドショー番組で、「ポストに新聞がたまっていると留守宅だと察知され、空き巣に狙われやすい」との内容が紹介されたことも後押ししたのかもしれませんが、例年よりだいぶ件数が多いとのこと。それも「1日だけ不在にするから配達しないで…」というものが増えたようです。お客さまからの要望ですからしっかり対応しますが、そのあとが問題なのです。


 お客様の都合で配達を一時休止した分は、配達していないのだから月ぎめ料金から「値引きしろ」という要望が増大しているのです。販売店は発行本社から月ごとに社取部数を決めているので、値引き(減額)分は販売店の持ち出しになります。年末年始、GW、お盆とピークが3回あるのですが、この欠損金は結構厳しいものです。
 以前は「止め置き」といって、一時休止分を帰宅後にまとめてお届けする読者も多かったのですが、「過ぎた日の新聞を読んでも意味ない」といわれる始末。日々のニュース以外にも紙面には相当量の「読みもの」があるのですが…。新聞こそ後からでもゆっくり読める(内容を確認できる)メディアだと思っているのですが「月ぎめ料金から何百円引き」のほうを選んじゃう読者も少なくないのでしょう。
 「エェー。あの記事読まなかったの?」というムーブメントを仕掛けられないかなぁ。1日でも読まなかったら把握できないような続きもの(小説ジャンル以外で)をもっと増やすとか。その前に読みたくなるようなコンテンツじゃないと意味ありませんが…。


 あとは、お盆期間中に帰省する方をターゲットにして「自宅で購読している新聞を帰省先にもお届けします(地方紙は無理ですが)」というのも考えてみる価値はありそうです。田舎に帰って地元紙を読むのもイイものですが、休日にじっくり2〜3紙よむのもよい時間の過ごし方だと思うのですがどうでしょう。
 もっといえば、「お正月休みだけ自宅で読みたい」とか、「GW期間中は外出せずに家に引きこもるので、新聞を3紙くらい読みたい」というニーズもあるはずです。「コンビニで買ってください」というのではなく、指定された期間(5日以上などの下限設定は必要ですが)に宅配をするサービス(即売価格で)も検討していかなければならないと感じています。その際に必要なのが少額課金に有効なクレジットカードによる決済システム。クレジットカードによる決済システムのメリットは言わずもがな省力化ですが、今後さまざまな商品を販売するうえでも販売店のカード決済システム導入は必要不可欠ですね。


 毎日、新鮮な新聞を配達しているのだから、ニュースもの(結果)だけではなく、もっと読んでもらいたい記事がたくさんあるので読みのがしをするともったいないですよ―という販売労働者からの余計なお世話話でした。

posted by 今だけ委員長 at 00:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2009年08月06日

商品購入に役立つメディアは新聞折込チラシ

 ウェブ系ニュースサイトINTERNET Watchによると、印刷大手の凸版印刷が行ったテレビや新聞、雑誌、Webなどの「メディア力」に関する調査レポートが発表されたと伝えています。
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090805_307159.html

tp01.jpg
 調査方法は、首都圏在住の男女を対象に、メディアへの接触状況や評価を調べたもの。新旧メディアの実態が紹介されています。
 なかでも「信頼ができる」メディアを聞いた調査では、すべての年代で「新聞の記事」が最も多くあげらています。20代は46.5%、30代は50.3%、40代は52.4%、50代は46.1%が「信頼ができる」と答えています。
 さらに、広告分野でも新聞メディアが健闘しています。「商品購入時に役立つ」メディアとしては、各年代で半数前後で「新聞の折り込みチラシ」が上位にランキングしています。年代別では、20代は大手検索サイトや企業サイト、30代と40代は企業からのDM、50代は折込チラシや新聞広告などを活用していることが特徴だとの分析が加えられています。


 「信頼性」が新聞にとっての武器であり、その信頼されたメディアコンテナに乗った新聞広告や折込チラシも信頼を求める読者の期待を裏切ってはいけないということです。
 「儲ける」以上に注意をしなくてはいけないのが、読者との信頼関係であることは言うまでもありません。だから、読者から不信感を抱かれるような販売行為は断ち切っていかなければならないのです。

posted by 今だけ委員長 at 23:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2009年07月20日

「珊瑚礁の島の労組つぶし」アエラが宮古毎日労組のたたかいを紹介

 AERA(アエラ)7月27日号に「珊瑚礁の島の労組つぶし/沖縄・宮古毎日新聞」の記事が掲載されていました。
  アエラ.jpg
 今だけ委員長も新聞労連役員時代に宮古島へうかがって、「争議対策会議」に加わったこともあるだけに、宮古毎日新聞労組のたたかいを他人事とは思えません。組合員の団結に敬意を表するとともに、「あのワンマン社長(真栄城宏氏)は、まだわからないのか」という怒りの気持ちがこみ上げてきました。

 「労働者の人権を無視するような新聞社が発行する新聞を宮古島の島民は読まされている。これでよいのか」。宮古毎日新聞社に働く8割の従業員(パート、契約社員含む)が労組を結成したのは、2006年5月のこと。その後、組合加入者への不当労働行為や契約社員(組合員)の雇い止めなど、労使関係は悪化の一途をたどりました。同社社長は組合員に対して、「あんたをマークしている」「一生尾を引くだろう」などの組合敵視の発言を繰り返し、組合を脱退もしくは退社する組合員も…。結成時に39人いた組合員は現在9人まで減少しました。

 団体交渉でも会社は賃上げや一時金の根拠を示さず、検討内容や回答根拠を開示することは一切しないと開き直り、契約社員の雇い止め問題でも団交を拒否するなど露骨な不当労働行為が続けられているのです。組合は不誠実団交など不当労働行為について、昨年6月20日に沖縄県労働委員会への救済申立を行いました。救済命令は11月に出されるとのことです。


 一連の不当労働行為に対して、宮古毎日新聞労組は地道な運動に取り組んできました。その結果、島民の中には会社に対して電話抗議が殺到し、(組合員の本意ではないと思いますが)購読中止を告げる読者も増え、組合への支援の輪が着実に広がっています。宮古島の地域社会でこれまで敬遠されていた労働運動が着実に定着しているのです。


 宮古毎日新聞は「編販一体」の新聞事業を展開しています。新聞社ですから従業員はもちろん取材もするし、記事も書くし印刷もするのですが、通常は販売店に任せている新聞配達も集金も拡張も新聞社の従業員(部門ごとに)が行っています。まさに地域と一体化した新聞なのです。

 民主主義が守られない新聞社はあってはなりません。それでは戦時下と同じです。島内の民主主義を守るためにも宮古毎日新聞労組の役割はとても重要なのです。
 心からエールを送りたいと思います。

▽宮古毎日新聞労組のブログ
http://mmrk.ti-da.net/

posted by 今だけ委員長 at 14:08 | Comment(0) | TrackBack(1) | 日記

2009年07月13日

「押し紙」海外でも注目されている?

 「押し紙」問題が海外でも注目されている時代になってきたということでしょうか。

 週刊ダイヤモンド(7/18号)に、「米メディアも“押し紙”を報道 新聞部数の水増しに海外も注目」の見出しが…

 今年4月から紙媒体をやめて(週末版のみ発行)ネット新聞へ切り替えたクリスチャン・サイエンス・モニター(米国)が、押し紙問題を報道すべく、販売店主らへの取材を進めているとのこと。
 同紙の記者は「日本企業に投資する海外の投資家が押し紙を知らないことを問題視していた」そうで、押し紙をしている新聞社はもとより、業績不振にあえぐ日本企業に「押し紙を見抜けない(広告費を払いすぎている)経営をしているから業績不振に陥っているのだ」と叫ぶ、海外の“ものいう投資家”の姿が目に浮かびます。

  週刊ダイヤモンド 押し紙記事/2009-7-18号0_edited.jpg
 先日の週刊新潮にも掲載されていましたが、朝日の株主総会(6/24)でも「押し紙」に言及する株主がいらっしゃったとか。

株主(元社員):週刊新潮が報道している「押し紙」についての説明を…。
秋山議長(社長):「押し紙」はありませんが、積み紙または過剰予備紙は…。多くの販売店で販売目標に達してないのは間違いない…。


 国税庁からやり玉にあげられる新聞業界ですが、ABC考査のほかに発行部数のチェック機能がないのものも事実。販売局はうそを作る側なので、内部だと監査役あたりが妥当なのでしょうか(朝日の総会でも声を上げたのは元監査役だったとか)。しかし監査役といっても名誉職的に就任されているケースがほとんどで、ましてや長年続いてきた「押し紙」の歴史を変えようなどと思うはずはありません。
(販売店を含む)内部からの指摘がほとんどないために、経営者は裸の王様になってしまうわけです。「押し紙」報道にしても週刊誌やフリーランスの追及など“ひとひねり”すればよいと思っているのでしょう。その感覚が読者(現場)との考え方のズレを大きくしている原因なのですが…。


 配達して購読料を回収できる読者の数以上の部数が、販売店に卸されているのは誰でも知っていること。
 コンビニやキオスクなど即売店への納入部数や、月のうち10日から20日まで認められている「試読紙」の加減で部数が増加することはあり得ますが、それを差し引いたとしても相当な「配達先の無い新聞」が販売店へ納入されているわけです。


 販売局の方も外の動きに反応してか、いろいろな知恵を使って「押し紙」の消し方に苦慮されているようです。都内をはじめ都市圏で増えているケースとして、ビジネスホテルへ大量の新聞を無料で納品しているとの話をよく聞きます。ホテル側と「大量一括購入」の契約を結べば、定価販売ではなくてもよいので、いくらにでも設定できるので違法行為にはなりづらい。とりあえず「届け先」をつくることで、当日販売店に残る部数を少なくして届け先のない「押し紙」の存在を消そうと…。
 「おたくのホテルで3部定期購読をしてもらえれば、客室分の新聞を納品します。こちらはPRが目的ですし、宿泊客のサービスになりますよ」。そんなセールストーク?を販売店ではなく、担当員がやっているというのです。

 タダの新聞をばらまくことで、新聞の価値を下げていることの方が業界全体のダメージになると思うのですが…。

posted by 今だけ委員長 at 21:59 | Comment(4) | TrackBack(0) | 日記

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