2010年08月13日

帰省するから配達一時休止 新聞は後からでも読めるメディア

 5月から始めた販売店研修(離れていた現場感覚を取り戻すために)も7店舗目。けさは3時から早出作業をしてきました。暑い日が続いていますが、さすがに立秋を過ぎると日の出の時間も遅くなったと感じます。空が明るくなり始めたのは4時30分頃だったでしょうか。


 6時前にはおおむね配達作業も終了し、配達スタッフとの一服タイム。この時間がとても大切で、コミュニケーションの醸成はもとより、地域情報を収集する絶好の機会なのです。加えて社員の仕事ぶりについても意見を求めると、忌憚なく社員たちの意外な一面も教えてもらえるものです。


 「さて一段落ついたので早朝ポスティングでもしに行こうか」と当番社員と話していたら、早い時間から電話が数件。「新聞が届かない」との連絡かなと思いきや、「お盆期間中、不在になるので配達を一時ストップしてほしい」との電話がそのあと矢継ぎ早にかかってきて、事務処理に追われてしまいました。
 おととい、「スッキリ」(日テレ系)という朝のワイドショー番組で、「ポストに新聞がたまっていると留守宅だと察知され、空き巣に狙われやすい」との内容が紹介されたことも後押ししたのかもしれませんが、例年よりだいぶ件数が多いとのこと。それも「1日だけ不在にするから配達しないで…」というものが増えたようです。お客さまからの要望ですからしっかり対応しますが、そのあとが問題なのです。


 お客様の都合で配達を一時休止した分は、配達していないのだから月ぎめ料金から「値引きしろ」という要望が増大しているのです。販売店は発行本社から「月単位」で社取部数を決めているので、値引き(減額)分は販売店の持ち出しになります。年末年始、GW、お盆とピークが3回あるのですが、この減額は経営的に結構厳しいものです。
 以前は「止め置き」といって、一時休止分を帰宅後にまとめてお届けする読者も多かったのですが、「過ぎた日の新聞を読んでも意味ない」といわれる始末。日々のニュース以外にも紙面には相当量の「読みもの」があるのですが…。時間があるときに後からでもじっくり読めるのが新聞のイイところなんですけどね。
「エェー。あの記事読まなかったの?」という話題になれば言うことなしなのですが、1日でも読まなかったら把握できないような続きもの(小説ジャンル以外で)をもっと増やすとか出来ないかなぁ。その前に読みたくなるようなコンテンツじゃないと意味ありませんが…。


 あとは、お盆期間中に帰省する方をターゲットにして「自宅で購読している新聞を帰省先にもお届けします(地方紙は無理ですが)」というのも考えてみる価値はありそうです。田舎に帰って地元紙を読むのもイイものですが、休日にじっくり2〜3紙よむのもよい時間の過ごし方だと思うのですがどうでしょう。
 もっといえば、「お正月休みだけ自宅で読みたい」とか、「GW期間中は外出せずに家に引きこもるので、新聞を3紙くらい読みたい」というニーズもあるはずです。「コンビニで買ってください」というのではなく、指定された期間(5日以上などの下限設定は必要ですが)に宅配をするサービス(即売価格で)も検討していかなければならないと感じています。その際に必要なのが少額課金に有効なクレジットカードによる決済システム。クレジットカードによる決済システムのメリットは言わずもがな省力化ですが、今後さまざまな商品を販売するうえでも販売店のカード決済システム導入は必要不可欠ですね。


 毎日、新鮮な新聞を配達しているのだから、ニュースもの(結果報道)だけではなく、もっと読んでもらいたい記事がたくさんあるので読みのがしをするともったいないですよ―という販売労働者からの余計なお世話でした。

 
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2010年08月04日

世界一の発行部数を崩せない苦労

 以前にも小ブログで取り上げましたが、世界一の新聞発行部数を誇る全国紙がホテルの宿泊客やファーストフード店の利用者へ新聞を無料で配っていることを紹介しました。今回、今だけ委員長へ寄せられた情報によると、福島県郡山エリアのホテルや旅館へ「宿泊のお客さまにサービスとして(新聞を)配布」「新聞をお客さまに配布の際は、キャンペーン告知用ポストイットを貼付し…」という案内を旅行会社(これも全国区の会社です)が行い、新聞代金もその旅行会社が負担するという「キャンペーン」が出回っているとのこと。期間は8〜9の2カ月間。

 広告などで新聞代金分をペイするのかどうかわかりませんが、新たな販売手法が続々と行われています。
 新聞公正競争規約に抵触しない範囲で取り組まれていると思いますが、やはり新聞PRのためとはいえ「無料」で配ることは新聞の価値を下げるだけです。


 大部数の牙城を崩せないために販売関係者は苦労されているのでしょうが、「原価だけ回収できればよい」という発想で「広告代金ペイ型」の販売手法は、ネットと同じく「情報(新聞)はタダで読めるもの」という認識が広がってしまうのではないかと懸念しています。

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2010年07月25日

先生の方が新聞の価値を知っているかも!/親子新聞スクラップ教室

夏休み期間の自由研究は何にしようか?

子ども以上に悩まれているお父さん、お母さん。「新聞スクラップ」をお勧めしますよ!
なぜって?
新聞スクラップの意義をお教えしましょう。
  @子どもの視野が広がる
  A新聞は情報の宝庫
  B情報の収集力、活用力、選択力、判断力、批判力、
   発信力が養われる
  C学習材の宝庫
  D新聞は「生き方」の宝庫→生きる力を育む
  E読解力が高まる
  F言語能力が高まる
  G資料(歴史的価値)となる

 どうですか。子どもたちばかりではなく大人もチャレンジしてみると脳の活性化になりますよ。


 NIEとは学校などで新聞を教材として活用することですが、その歴史は古く、アメリカでその取り組みが始まったのは1930年代なのだそうです。日本では1985年の新聞大会でその必要性が提言され、1996年から新聞協会がNIE事業として推進、現在に至っています。
 たらればの話ですが、新聞社が本気でこのNIE活動に力を入れていれば、今の20代の購読率は…なんて考えてしまいます。でも、20代の購読率の低迷に大きく影響しているのは習慣性ばかりではなく、やはり読みたくなる紙面であったかどうかということなのかもしれません。


スクラップ教室.JPG 先日、「親子新聞スクラップ教室」というイベントが某地方紙で開催されました。
 現役の小・中学校の教師の講話を聴いていると「子どもに新聞を読ませなくては」と思ってしまうほどの説得力。私たちが訪問セールスするよりも間違いなく新聞の必要性を感じてもらえます。

 来年から改訂される新学習指導要領(中学校は2012年から)には新聞を活用した教育の実践が大きく組み込まれましたが、小・中学生の子どもがいるご家庭にはぜひ新聞を購読してもらいたいものです。


 “継続は力なり”今さらながらNIEの推進に本腰を入れてみる価値は相当ありそうです。
家族で新聞を毎朝取り合うくらい読んでもらえたら…作る側も売る側もこれほど嬉しいことはありません。

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2010年07月24日

新聞労連結成60周年記念の集い/60年間で勝ち取ったものを今こそ使うべき!

 「新聞業界が危機だといわれているが、60年間で先輩たちが勝ち取ってきた新聞の力を今こそ発揮するべきだ」。乾杯のあいさつに立った原寿雄さん(元新聞労連副委員長で共同通信社長を務めた)の言葉に思わずグッときました。「そうだ、まだまだ手をつけていないことが山ほどある」と。

60周年集い.JPG 日本新聞労働組合連合結成60周年記念の集いが7月22日、都内のホテルで行われました。冒頭、あいさつに立った豊秀一委員長(朝日労組)は「新聞が担う最も大きな役割は戦争を止めること。不戦を誓い戦争のために二度とペンを取らない、カメラを回さない、輪転機を回さないことを胸に刻もう。いま業界が広告不況や読者離れなど厳しい状況にあるが、『ペンかパンか』どちらを取るのか問われているように感じる。いくら厳しくともペンを捨て、パンを取ることは許されない。ペンもパンも両方取るために運動を展開していこう」と力強く述べました。
 会場には、これまで新聞労連役員を務めた先輩方をはじめ、加盟組合の現役組合員や来賓など集まりました。お世話になった方との久しぶりの再会はやっぱりいいものです。


P1010369.JPG 参加者には、1990年から2010年までの新聞労連の歴史を綴った「証言・新聞労働史 明日へ」(その当時に組合役員が寄稿)や新聞労連機関紙の縮刷版(DVD)、「しんけん平和新聞」(1号〜7号)などが記念品として配られました。「しんけん平和新聞」は毎年違った編集委員の目線で「戦争」と向き合っている大作です。ぜひ多くの方に読んでもらいたいと思います。
※「しんけん平和新聞」の問い合わせは新聞労連まで。


 明日に向かって何をするべきか。
 どこの職場でも人減らしで仕事の量が増えて「じっくり考えている暇がない」といううなり声が聞こえそうですが、こういう時こそ労働組合の存在が重要なのだと思います。ただし、「何をするべきか」を任せきりにするのではなく、自分たちが労働組合を使って新たな発想を培い実践していくことが大切なのだと思います。



 不都合な真実から目をそらすことなく

 「新聞販売労働者が新聞労連の中央副執行委員長…大丈夫なのか?」。東北地連からの選出とはいえ、新聞労連加盟の各単組からは恐らくそんな声が上がったのではないだろうか。
 筆者の出身単組が新聞労連へ加盟したのが2000年7月に開かれた第96回定期大会。加盟からまだ7年と経験も浅く、200名足らずの組織から本部役員を選出するのは荷が重すぎると当初は固辞したが「東北地連の絆」に心打たれ、役員を引き受けることを決断した。


 就任当初は販売労働者として何ができるだろうかといろいろ考えた。ある販売系の先輩からは「押し紙」の根源である発行本社と販売店の取引関係是正を優先させるべきとの助言もあったが、これまで片務契約に苦しんだ販売労働者の「敵討ち」をしたところで生産的な議論が生まれるわけもなく、それよりも不正常販売の横行によってどれだけ読者の信頼を失っているのか、読者の声を伝えながら新聞産業の根本的な問題を改善させる具体策を議論していくことに専念した。
 任期中は機関紙で「しんぶん販売考」を連載(8回)させてもらった。九州、近畿、北信越の各地連からは販売問題に関する講演依頼を受けるなど、業界のブラックボックスといわれる販売問題を多くの組合員へ発信する機会を得たことは意義があった。出張の際はできるだけ開催単組の販売局の方と情報交換をさせていただいた。若手ほど問題意識というか危機意識が高い半面、局長クラスはやはり精神論しかなかった。「ゴール目前」の局長クラスは前例踏襲の販売政策から離れることはせず、「無購読者への対策はどうするか」と焦る組合員のフラストレーションが強く伝わってきた。
 昨年から京阪神地区を皮切りに「販売正常化」に向けた取り組みがなされてきたものの、不正常な販売が起きる温床とされる新聞社と販売店の産業構造の問題には未着手のままだ。販売店労働者の労働条件はまだまだ劣悪な環境に置かれており、その根源となる「押し紙」という言葉を新聞労連は抹殺してはいけない。


 永田町にもよく足を運んだ。労働関連三法案の国会提出や教育基本法の改定、18項目も付帯決議され強行採決された国民投票法など、目まぐるしい政局の動きに対して、MIC(日本マスコミ文化情報労組会議)や憲法労組連の一員として国会議員への要請行動などに取り組んだ。
 労働組合の組織率が年々減っているとはいえ、国会の前でスクラムを組み、メーデーで行進する組合員の数には圧倒された。地方では考えられないことだった。もうひとつ脱線ついでに話せば、就任後1カ月もたたない時に全国労働委員会民主化対策会議(労連副委員長は副議長を兼ねている)の街頭行動で、銀座マリオン前でオルグした時のことは忘れられない。「就任したばかりで会議にも出たことがないのだからビラを配るだけ」と何の準備もしていなかったのだが、突然、「新聞労連副委員長からひと言メッセージを」と司会者がマイクを向ける。手配りしていたビラを読み上げながら何とかしのいだが、冷や汗がプラスされ額からどっと汗が流れた。12月の寒空だというのに…。


 任期中に最も力を注いだのが産業政策研究会(産政研)の設立だった。
 成熟した新聞産業は、これまでのような右肩上がりの成長が望めない。さらに人口の減少や無購読者層の増加など厳しい要因を抱えている。産業研究とそれに基づく新聞メディア、販売、広告など多岐にわたる産業政策の確立は、経済闘争など労働条件の向上を勝ち取っていく活動にとっても必要不可欠な課題となっていた。残念ながら新聞協会は新聞研究所を廃止(新聞博物館へ研究機能を移管し縮小)するなど、産業研究分野からの撤退を進めており、この分野で経営側が何らかの役割を果たすことは期待できなかった。一方、加盟単組も単年度執行部が増え、また役員の任期も短くなり、長期的な視野で産業問題に取り組むことが難しくなっていた。任期に縛られず、単組の枠組みを超えて新聞産業の問題を研究していく機関を作ることが緊急の課題と位置付けた。新聞産業研究に興味関心のある組合員を募り、新聞産業の抱える様々な問題について産業的視野で勉強を重ねていく、産業政策研究会の設立を、2007年4月の中央委員会へ提案し承認された。
 研究会の目的は、産業研究を深め、その成果を労連の産業政策にフィードバックすることと、労働組合の中に新聞産業研究に取り組む人材を育成することだ。新聞産業を学問的に研究する研究者がほとんどいなくなっている現状に鑑み、労組員以外の若手の研究者も、この研究会に講師や参加者としてコミットしてもらい、学問的に新聞産業研究を志す研究者を支援、交流していく場としても活用していきたいと考えた。将来的には新聞産業政策の常設のシンクタンクとして発展させることも視野に入れながら発足したのである。
 研究員の公募には14単組、18名の組合員から応募があり、レポート内容や在京・地方、職場のバランスなども考慮して選考した結果、7名の研究員を選出した。研究活動の成果については、報告書(新聞2008年の『自画像』、新聞2009明日への道標)を参照してもらいたい。

 退任後も2年間にわたり研究会の座長として活動に携わったが、いま思うと2005年6月18日に開かれた新聞産業研究会がすべての始まりだった。米国の新聞産業が音を立てて崩れ始め、時事通信社(当時)・湯川鶴章氏の「ネットは新聞を殺すのか」が発刊された頃、これからの新聞産業を憂いたロスジェネ世代の組合員が集まって熱心な議論が繰り広げられた。「ジャーナリズムはもうからないが、ジャーナリズムを守るために新聞社の新たなビジネスモデル構築は急務だ」という認識は、あの集会に参加したメンバーの多くが共有していた。

 新聞産業問題とは、実はジャーナリズムと相当にリンクするということを強く感じる。新聞ジャーナリズムだけが崇高だとは言わないが、今でも新聞が一番「信頼」できるメディアであることは言うまでもない。しかし、その信頼に裏打ちされてきた新聞産業が窮地に追いやられ、ジャーナリズム活動が揺らいでいる。販売政策の失敗、新聞離れによる販売収入の減少とインターネットの隆盛、景気減退による広告収入の落ち込みで経営が悪化し、その活動基盤を支えられなくなっているからだ。
 新聞産業をなくさないために、何を変えていかなければならないのか。分社化や夕刊廃止、総人件費の抑制は、一時的な延命治療でしかない。
 これまでも新聞労連の諸先輩方が新聞産業の危機を訴えてきた。「新聞が消えた日―2010年へのカウントダウン」が発行された1998年にはすでに現状を予感していたのだ。しかし、にもかかわらず新聞経営者も労働者も自己改革に乗り出せなかったし、組合内部でもこれらの視点や危機感が継承されてこなかった。新聞業界の致命的な欠陥の一つは問題意識の共有化が進まないことだろう。
新聞労働運動史1990〜2010.jpg 新聞労連の研究機関として組合員の生活基盤を守ることは当然だが、労働条件を守ることを優先しすぎて、不都合な真実に目を背けてきたのではないだろうか。たとえ一時的に多少の不利益を被ろうとも、新聞再生のために耐えねばならない。労働組合こそ、そこから逃げてはいけないのだ。(「証言・新聞労働運動史 明日へ」より)


 

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2010年07月21日

21日の行動まとめ 故森内豊四さんへの焼香と「押し紙」裁判

 暑 い …
 夏だからしょうがないとは言え、暑い日が続きます。関東圏の暑さは東北人の想像を絶するわけで…。約1年この地で生活したのですが、やっぱり東京は住むところではないとあらためて感じました(住んでいらっしゃる方ゴメンナサイ)。

 あす開催される新聞労連結成60周年のイベントに参加(一応ご招待いただきました)するため、一足早く東京入りしたのですが、猛暑日を長時間歩きまわったせいかヘトヘトです。
 
 前乗りした目的は、6月26日に亡くなられた故森内豊四さんへの焼香です。千葉県柏市にあるお宅へ伺って、生前に新聞産業政策の問題でご助言をいただいたことなどを奥さまに伝えながら、ほほ笑んでいる遺影を目の前にすると「まだ信じられない」という気持ちです。合掌。


 その後、都内に戻り東京地裁(530号法廷)へ向かいました。
 前日に新聞販売黒書をチェックしていたら、同日に「週刊新潮vs読売新聞」裁判の口頭弁論があるというので傍聴してきました。この裁判は「押し紙」問題を報じた週刊新潮と記事を書いた黒藪哲哉氏に対して、読売新聞社が「新潮の記事は事実無根」と損害賠償を求めた裁判です。

 「押し紙」の問題を新聞社と販売店で争うのではなく、週刊新潮、読売新聞というメディア同士の裁判なので傍聴席が一杯になるのではと思っていたら、15名ほどのこじんまりした裁判でした。読売新聞社員の方が10名くらい。なぜかにおいを感じるんですよね新聞社の方って。
 内容は日程確認のみでおよそ10分で終了。読売新聞社の代理人・喜田村洋一弁護士が傍聴席に座る読売の方をチラ見しながら話をしているのが印象的でした。11月2日と11月16日に証人尋問がされるとのことです。週刊新潮(黒藪氏)が押し紙の根拠として報じた「滋賀クロスメディア」(チラシ宅配会社)が提供した資料の信ぴょう性にスポットがあてられるようです。

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2010年07月19日

もうジャイアンツだけじゃない!AKB48を売りだす読売グループのメディア戦略

 きのう、CS放送を見ていたら「日テレ+G」で読売スペシャル「新聞社の素顔」が放送されていました。
 新聞社の素顔というより「読売新聞社のPR」という内容でしたが、あらためて新聞社の事業展開は幅広くなっているなぁと感じました。

 社内見学に力を入れている読売新聞。毎年、多くの小・中学校の修学旅行のコースになっているそうで、ディズニーランドと読売新聞社内見学が定番なのだそうです。そのほか、編集局や営業部門(販売・事業)、広告局、メディア戦略局、航空部の5つの部門を紹介しているのですが、社員が登場して業務内容を説明する姿が好印象でした。顔が見えるのはいいですねやっぱり。販売店スタッフももっと地域に顔を出していかないと…。

 スポーツ系やエンタメ系(AKB48とか)などを上手に活用しながら、あらゆるメディアを駆使してトータルビジネスを推し進める読売グループ。朝日、日経、産経などとはまた違ったウェブ時代のビジネス展開をしているように感じます。
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2010年07月13日

教えて!gooより「新聞はどうして読むべきなのでしょう?」

 新聞を読んだほうがよいといわれるが、どうしてなのか?

 こんな素朴な疑問に業界内の方々は“いったりきたり”の議論をしているように感じます。
 この質問に対して(おそらく)業界関係者ではない方々からの回答はとてもシンプルでありながら的確です。
「新聞=ものを考える訓練」 「新聞=一般的な情報の蓄積」
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/6032884.html


 あまり回りくどい話はせずに、もっとオーソドックスに「新聞を読んだほうがよい」と囁いてみてはどうでしょう。
 業界内の方々は少数意見への反論ばかりをむずかしく考えているように思えてならないのですが・・・。

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2010年07月10日

「グーグル見てから投票に行こう」

 あす7月11日は参院選投票日。

朝日新聞7‐10.jpg 新聞紙面は広告も含めて選挙一色なのですが、けさの朝日新聞題字下の広告「グーグル見てから選挙に行こう」は結構インパクトがありました。
 もうグーグルの説明は不要ですが、あの真っ白で余分な広告などが一切ないシンプルな画面をよく見てみたら、「『未来を選ぼう 参院選2010』投票の前に、もう一度、候補者のことを調べよう」というテロップが検索窓の下に表示されていました。

 なるほど、立候補者に関するニュース、ブログ、ユーチューブ、ツイッターなどの立候補者自身が発信するコンテンツが集約され、グーグルの検索ランキングが表示される仕組みになっています。

 新聞紙面の限られた文字数のなかで選挙担当の記者が書く解説よりも幅広く、新聞(ネット配信された記事)を含むさまざまなコンテンツをチェックできます。でもメディアへの露出(例えばツイッターを頻繁に利用している候補者など)が高い立候補者が検索ランキングの上位にきてしまうため、「立候補者を調べよう」といっても投票する側が知りたい立候補者の掲げる公約や政党のマニフェストなどの「解説」はありません。ツイッターなどのメディアを活用する立候補者は自身の考えを訴えることができるとは思いますが、ネットを使った選挙活動を行っていない方はパッとしないわけです。先の国会でお流れになった「選挙期間中のネットを使った選挙運動の解禁」を総務相などが後押ししているのかもしれませんね。
 受け手のリテラシィーが備わっていないと、理屈が崩壊して口先八丁のデタラメ公約や見てくれの「検索件数」に誘導されることも懸念されますね。


 最近、グーグルやミクシィといった新興メディア企業が新聞やテレビといったオールドメディアへ広告を打つケースが増えているようですが、選挙前日の題字下広告(価格は150万円)を見て「未来を選ぼう 参院選2010」を“ググった”人はどのくらいなのかなぁ。

 国政選挙の翌日は販売店も“おおわらわ”です。
 12日付けの朝刊は、参院選特別紙面とし開票結果を掲載するために降版時間の締め切りを延長されます。「特別輸送態勢」といってますが単に店着時間が遅れるだけです。販売店へ新聞が届くのが5時ころの予想ですから、通常よりも2時間は遅くなります。いつも配達されている時間を過ぎると読者からの電話が鳴り響きます。「スミマセン。選挙結果を掲載するために配達開始時間が2時間遅れているので、もう少しお待ちください」と説明するも、読者からすると「そんなの関係ない」「出勤時間に遅れる」というお叱りも受けるもの。

 新聞産業において、選挙はある意味“お祭り”のようなものです。降版後に祝杯をあげるのも結構ですが、お祭り騒ぎは続いていることを編集側の皆さんには知っていてもらいたいものです。
 新聞がパッケージ商品であることが理解できない方が多いので疲れますw

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2010年07月07日

新聞広告の発展に貢献 森内豊四氏が死去

 「新聞広告の理念」「広告営業の真髄」を教えていただいた森内豊四さんが先月26日、他界されました。きのう知人からの連絡で知りました。


森内豊四・日本経済新聞社社友が死去(2010/6/26 21:21)

森内 豊四氏(もりうち・とよし=日本経済新聞社社友、元広告局総務)26日、脳挫傷のため死去、70歳。自宅は千葉県柏市逆井2の7の5。告別式は28日午後1時から同市加賀3の22の10のライフケア増尾会堂。喪主は妻、幸子さん。


 5年間続いている小ブログを振り返ると、森内さんからのメールをネタに書いたエントリーは15もありました。
 森内さんとのお付き合いは、2007年に新聞労連が主催した産業研究全国集会の講師をお願いしたことから始まりました。その前年11月に発行された「宣伝会議」の寄稿を読ませていただき、当時新聞労連の役員を務めていた私は「森内さんの話を聞きたい」とさっそく連絡を取って快諾していただきました。その後もEmailやお手紙でさまざまな情報提供や新聞産業、広告業界に対する考察を指南していただきました。地方紙に働く若手有志の集まり「ローカル・メディア・ネットワーク」の会合にも率先して参加してもらいました。

とても残念です。
つつしんでご冥福をお祈りいたします。
合掌

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2010年07月06日

赤字体質の立て直しに優越的地位を濫用する日本郵便

 以前にも小ブログで紹介しましたが、7月1日からこれまで日本通運との共同出資会社「日本エキスプレス」を統合するかたちで再スタートした「ゆうパック」(日本郵政グループの郵便事業会社)。
 新聞各紙では「遅配が32万個(1日から5日まで)」に拡大し、総務省が処分を検討していることなどが報じられています。


 原因は何か?
 日本郵便の「ゆうパック」の流通を底辺で支えているその多くが、下請け輸送会社、そしてその輸送会社と個人請負契約を結んでいる個人事業主(いわゆる孫請け)。今回の事業統合によって歩合制委託料の値下げ要請が相当進められ、撤退した下請け業者が続出したことによって集配網の弱体化が露呈し、今回の遅配騒動に拍車がかかったようです。

 末端の労働者の賃金はもう削れないところまで引き下げられているわけで、日本郵便自体の赤字解消を改善させるためには売上をあげる施策を考えなくちゃいけないと思います。削るのは無能な経営陣の報酬しか残っておらず、底辺ではたらく労働者から搾取しようと考えるのはナンセンスとしかいいようがありません。


 新聞産業はどうでしょう。
 新聞研究(2010年7月号)で東奥日報社の塩越隆雄社長がいみじくも「斜陽産業」と言い切っているように、組織形態を変えていかないと企業存続は難しくなるといわれてもう何年たつことか。しかし、新聞社にはグループ企業という強みも有しています。それぞれの企業資産を投入して、全体でこの難局を乗り越えていかなければならないと個人的に思っていますが、その進め方において「発行本社が小会社から利益を吸い上げることが目的」であっては、弱い立場にある子会社従業員はうなだれるばかりで本気で動くはずもなく必ず失敗に終わります。もうそのような時代ではないのですが…

 人を動かす、ましてや組織を動かす人は「権力」だけで物事を動かせると考えてはいけない。それは大きなミスを犯すものだと思います。いわゆる優越的地位の濫用は違法なのですから…

 人を納得ずくで動かす。これが日本郵便に欠けていたから「ゆうパック」の問題が出てきたのはいわば必然だったのかもしれません。

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2010年06月30日

灯台下暗し 河北新報が朝日新聞と印刷部門で提携

 きょうの正午過ぎ、東京在住中にお世話になった新聞業界関係の方々から電話やメールが多く寄せられて“てんてこまい”

 話をうかがうと、きょう(6月30日)の午後に朝日新聞社の広報から、「製作体制についての会見を開きます」とのプレスリリースがマスコミ各社(業界紙含む)へ送付されたとのこと。「朝日の製作体制がどうなろうと販売労働者は知ったこっちゃない」と聞いていたら、その会見には朝日新聞社取締役製作担当の宮田善光氏と、河北新報社社長の一力雅彦氏が出席するということだからビックリ。

 いや知りませんでした。当然ですがトップシークレットの事案なのでしょう。
 詳細はあすの会見を待つことにしようと思ったのですが、問い合わせてきた方々の話を要約するとこんな感じのようです。


 日刊スポーツ印刷社グループ企業の仙台日刊印刷株式会社(仙台市宮城野区扇町)が所有・稼働している輪転機3セットのうち、1セットが更新時期を迎えたため、早刷り用の1セット分を河北新報印刷株式会社(仙台市泉区明通)へ委託。部数は約5万部。

 輪転機の更新は新聞社(新聞社系列の印刷会社)にとっても大きな投資です。佐賀新聞は輪転機を更新するか他社へ印刷委託するかで悩み、最終的に更新することを決めましたが更新時期がずれ込んだため今年4月から来年3月まで、西日本新聞社の輪転機を借り入れて印刷するというケースもありました。
▽備忘録:西日本と佐賀が輪転機貸借合意/朝日放送と朝日新聞が提携強化
http://minihanroblog.seesaa.net/article/135335826.html

 ANY連合の旗揚げから新聞業界の業務提携は印刷部門だけに止まらず、記事配信に至るまで幅広く行われています。新潟日報社が受託印刷では進んでいるようですが…。
 今回の朝日、河北による印刷部門の業務提携(あす正式発表ですが)が新聞輸送や販売店の統合までを計算した展望があるのかどうかわかりませんが、業界関係者はかなり注目しているようです。


 あす(7月1日)の会見後に河北新報社HP「コルネット」に詳細が掲載される予定です。詳細はこちらで↓
http://www.kahoku.co.jp/

【追記】
▽朝日新聞の印刷受託で基本合意 河北新報社(7月1日15:00 河北新報コルネットより)
http://www.kahoku.co.jp/news/2010/07/20100701t12040.htm
▽朝日新聞社、河北新報社に委託印刷へ 11年11月から(7月1日15:02 asahi.comより)
http://www.asahi.com/business/update/0701/TKY201007010214.html
 販売店への通達文書には「今回の受託印刷は、業界生き残りのために、また協調と共生という観点から、決断をいたしました。その旨、何卒ご理解のほど…」と記されてありました。
 業界内では関心あるニュースなのでしょうが、一般市民にはどの程度ニュース性があるのか疑問。7月2日付河北新報の第2社会面には、朝日・秋山社長と河北・一力社長が握手をしているカラー写真が掲載されていました。

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2010年06月26日

即売新聞 ディスプレイまで考えたことあります?

 サッカーワールドカップが盛り上がってますねぇ。
 日本代表が一次リーグ突破をかけたデンマーク戦キックオフの時は、支店研修で3時過ぎからチラシ組み込みや逓送などの早出作業に従事していました。
 いつもは眠い目をこすりながら仕事に駆けつける配達スタッフも自宅で試合を見てきたのでしょう。「前半途中2−0で日本が勝ってます」と興奮気味に話すスタッフの目はいつもより輝いていたように感じました。
 ひと通りの作業を終え、ケータイのワンセグで試合内容をチェックしたら「後半途中3−1で日本がリード」。作業場では老若男女の歓喜の声があがりました。
 一方、「一次リーグ突破なら号外発行」との連絡を事前に受けていたのですが、やっぱり7時30分過ぎから出勤途中の方々を対象に号外というより(結果は誰もがわかっているので)記念写真を刷り込んだ「紙」を配布。「マスメディアとして仕方ないかぁ」と感じつつ、その費用対効果とやたら盛り上がるサッカーワールドカップの各新聞社の取り扱いに疑問を抱いている私です。


即売スタンド.jpg そんなサッカー熱がさめやらぬその日の夕方、某コンビニの前を通りかかったら、自動ドアの奥から3Dの映像が浮かび上がってくるかのように新聞の即売スタンドが目に飛び込んできました。出入り口向かってディスプレイされている新聞即売スタンドは通常のサイズよりかなり大きめで、来客者の目を引くポジションに置かれています。
 興味を持った私は名刺を片手に「チョット話を伺いたいのですが…」と切り出し、このようなディスプレイに至った背景と売上の変化について取材。店長さんは「K社の近くで営業しているのでできるだけ紙面のPRになれば」というありがたい言葉と、売上については「まぁそこそこ…」と明言は避けられてしまいました。

 書籍の世界では「平積み」の場所を確保できるかどうかで売上に大きく左右するものですが、新聞(発行本社も販売店も)は売れる工夫をしたことがあるのか?と問われれば「ありません」と答えるしかないのが現状です。

 新聞社は「売るのは販売店」というし、販売店もコンビニに納品すれば「あとはコンビニが…」との思考になっていると反省。これこそ殿様商売のなにものでもないとさらに反省…。

 即売スタンドに吊るされた短冊(ふんどしとも言います)に、書き手からのメッセージがほしいなぁと思いました。「きょうのイチ押し記事」とか「デスク日誌」などの作り手のコラムがあると「チョット新聞を読んでみようか」とならないかなぁ。

 まだまだ、やることはたくさんあるもんです。

【関連エントリー】
▽キオスクのおばちゃんと共に姿を消すスポーツ紙(2008.5.21)
http://minihanroblog.seesaa.net/article/97403931.html

posted by 今だけ委員長 at 23:17 | Comment(1) | TrackBack(0) | 日記

2010年06月13日

毎日jpをご覧の皆さん 矢沢永吉です♪

音魂:第87回 矢沢永吉 新アルバム「TWIST」 心深くに届くロックンロール (毎日JP)
http://video.mainichi.co.jp/viewvideo.jspx?Movie=48227968/48227968peevee313390.flv

 じつは当方、30年来の矢沢永吉ファンでして、アルバムはすべて買い求めライブにもほぼ毎回欠かさず行ってますw

 なにげに
YAZAWA'S DOOR(公式ファンクラブサイト)を見ていたら、「6月9日から毎日JPでインタビュー記事が動画付きでアップされます」とのこと。
http://mainichi.jp/enta/music/graph/otodama/87/

 なかなかいい感じに仕上がってるじゃないですか。
 「毎日JPをご覧の皆さん!」なんて言われたら、永ちゃんファンは毎日JPをブクマするはず?
posted by 今だけ委員長 at 23:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

階上配達は大好評 まだ流通部門でやれることはある

 先週と今週の土・日、延べ4日間は、市内中心部に建設中の高層マンションの内覧会。入居予定の約60世帯のお客様へ新聞階上配達の説明と移転手続きの案内をしてきました。


 オートロックマンションの売りは言わずもがなセキュリティ面の充実ですが、日々の新聞が1階のメールボックスへ配達されることへ不便を感じている読者の声は少なくありません。新聞を毎朝読む習慣が崩れてきた要因に紙面の問題とは違った観点で、オートロックマンションの普及もその理由の一つにあげられると感じています。
 「読者ニーズに応えるべき」と市内最大規模のマンション(ライオン印)での階上配達を実現させてから早6年。各系統の理解と協力もあってこれまで15物件で全紙協同による階上配達が実現しています。

 今回の物件も“ワンランク上”のマンションということもあって、入居される多くの世帯で何かしらの新聞を購読されていました(3紙購読されている方も)。システムを説明すると「それはありがたい」と大好評。なかには「東京では別途配達料が加算されるが…」との声も。その時には胸を張って「新聞は再販指定の商品ですからすべて購読料に含まれております。お客様の利便性とセキュリティの両面を遵守しながら配達作業にあたらせていただきます」とこれ見よがしに決めセリフを言わせていただきました(こんなときしか言えないのですが…)。

 以前、私が所属する会社で既存のオートロックマンション住民へ「階上配達を望むかどうか?」という内容の大規模なアンケートを実施しました。サンプル数は2000世帯近くだったと記憶していますが、結果は希望するが5割弱で、「現状(メールボックスへの配達)のままでよい」が4割弱という結果。その結果が影響したのかどうか分かりませんが、新築物件はもとより既存マンションへの階上配達の働きかけは小休止しているようです。
 しかし、お客様の生の声を聞くと新聞購読の習慣を維持していただくためも推進させなければならないと強く感じました。先般のアンケートもやはり文書だけではその利便性や信頼のようなものが伝わらなかったのかもしれません。直接説明をさせてもらうと「それはよいサービスだ」と膝を打って理解してもらえるものです。

 新聞を定期購読していただけるお客様を大きく増やすことはできないけれど、新聞を読まなくなる諸々の理由を一つずつなくしていく努力も流通サイドには求められると感じます。だから全系統の理解と協力が必要なのです。


P1010245.JPG 今回の説明会からiPadを使って階上配達のシステムを説明しました。何のことはない、紙ベースのパンフをPDFに読みこませて画面で見せるだけなんですけどね。お客さまからは「エー!iPad使って新聞の説明ですか」と説明自体よりもiPadへの関心の方が高かったかも…

posted by 今だけ委員長 at 19:47 | Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2010年06月02日

着々と進められるNTTの回線契約奪取計画/iPadの利便性はまだ発見できず…

 iPadを入手してから6日目。
 何とか7つくらいの無料アプリをダウンロードして使ってはいるものの、実際には産経新聞(産経ネットビュー)を社内で見せびらかせていることにしか使っていません。後輩へ「これ使って何かできないかねぇ」と問うてはみるものの、「もう新聞いらないっすよね」とか、「新聞社が安価ですべての記事を提供したら販売店はどうなるのだろう?」という危機感の方が先に立っているようです。まぁこのような技術の進歩は小ブログを書き始めたころから予想されてきたわけで、いまさらあたふたしてもこの流れ(紙が全て電子データに取って替わるということではありません)にあらがうことは不可能なこと。それ以上の付加価値を人間が創り出していくのが流通部門のこれからの道なのだと思います。ただし新聞紙に限定しないことが前提です。

 そんなことを思いながら、このiPadは実生活(あくまでも個人的に)に使えるのかどうか、もう少し試してみればおのずと分かってくるような気がしています。いまのところ思った以上に重量感があるので、毎晩布団の中で本を読む当方にとってはあまり使えないかなぁと。
iPadスターティングガイド.jpg マニュアル本(活用術など書いてあるガイドブック)を購入してはみたものの、何かと忙しなくて最初の4〜5ページしかめくれてないので、少しだけハマってみたいと思います。


 連日、新聞紙面でも「iPad」が登場していますが、昨日は(iPad用の)新聞、雑誌を配信するサービス「ビューン」にアクセスが殺到してサーバがダウンするというトラブルがありました。
▽iPad雑誌配信がダウン ソフトバンク子会社、開始直後に停止(MSN産経ニュース6月1日付)
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100601/biz1006011843028-n1.htm


(一部引用)新聞や雑誌の記事、テレビニュースなどコンテンツの情報量が膨大でサービス開始直後から使いにくいとの苦情が殺到し、想定したシステム処理能力を大幅に超えたという。1日午後6時現在、サービス再開のめどはたっていない。申込数やアクセス数がどれだけあったかは公表していない。
 ビューンの配信サービスは、月額350〜450円で新聞や雑誌、ガイドブックなど31紙誌を自由に読むことができる。

 週刊ダイヤモンドの最新号(インサイド)に「ドコモの回線『iPad』を使用、NTTがひっそり始める“裏技”」というオモシロい記事がありました。


(一部引用)iPhoneに続いてiPadでも販売の機会を逃したNTTドコモは、夏商戦向けの商品販売会のタイミングに合わせて、ひっそりと「定額データプラン」の新規申し込み料金割引キャンペーンを開始した。既存の契約者と新規の契約者に大幅割引を提供するというものだが、同時に“秘密兵器”になる新商品の取り扱いを明かしていた。
 この秘密兵器は、NTT東日本の子会社で、無線ネットワーク全般を扱う技術系企画会社のNTTブロードバンドプラットフォーム(NTT-BP)と機器メーカーのバッファローが開発した「小型中継機」(PER)である。これを使うと、NTTドコモの3.5世代携帯電話網(HSDPA規格)と、全国各地にある公衆無線LAN(Wifi接続)のいずれかの電波をキャッチし、状況に応じてネットワークを切り替えられる。外出時でも在宅時でもシームレスに通信ができるのだ。いうなれば、モバイル端末を軸とした「移動体通信と固定通信の融合」を先取りする技術なのだ。・・・現時点でも、PWRを介せば、iPadのWifi接続でNTTドコモ回線につなぐ非公式の“裏技”があるのだ。NTT陣営は、静かにグループとしてソフトバンクから回線契約を奪い返す準備を始めているのである。

 さすがガリバー企業のNTT。三公社(国鉄=現: JRグループ、専売公社=現: 日本たばこ産業、電電公社=現NTT)のひとつとして、すべてのステージで出遅れるもその潤沢な資本力で巻き返しを図ってきますね。
 「孫さん ガンバレ!」と応援したい気持ちなのですが、ユーザーにとって利便性のあるものが生き残る(特に技術系は)ということになるのでしょう。

posted by 今だけ委員長 at 20:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2010年05月27日

あしたiPadが家に来る! でも浮かれてばかりはいられない

iPad.jpg けさ、Apple Storeから「商品出荷のお知らせ」とのメールが届きました。いよいよiPad(アイパッド:iphoneの大きいヤツ)があした手元に届く予定です。
 「おもちゃが届くのを待っている子どものようだ」と嫁にいわれましたが、まずどんなものか自分で試してみないことには始まりませんから。

 ソフトバンクが売り出した3Gモデルではなく、Poket-WiFi(イーモバイル)を使ってオモシロそうなアプリ(ビジネスに使えそうなものがあるかなぁ)を使ってみたいと思っているのですが、やはり「趣味は読書」と自称する今だけ委員長は「電子書籍」をiPadで一度読んでみたいと思います。その上で意表対効果も含めて“自分になじむかどうか”をじっくり考えてみたいと思います。まぁ流行を追っかけるタダのオヤジ(これも嫁のひと言)のヘリクツなのでしょうけど。

 iPadの日本発売を明日(5月28日)に控えて、新聞社系の有料モデルのアプリも続々登場しています。
 私が勝手に称している「業界の切り込み隊長」こと産経新聞社がiPadオンリーの「産経新聞HD」というアプリを発表。無料(広告モデル)でがんばってきたiPhone版とは違い、iPad版は課金モデルにするそうです。月額1500円ですが6月末までは「お試し期間」として無料で提供されるようです。
 産経新聞のアプリ(iphone版を見る限りでは)は紙面を拡大したものなので、日本経済新聞の電子版(web刊)と比べると安いのかも知れませんが、それぞれ使う人の用途によってその価値観は違うはずです。画面が大きくなったことで(産経新聞の)紙面も読みやすくはなると思いますが、月1500円の価格設定でどれだけの契約が取れるのか興味のあるところ。ターゲットは「紙」新聞を購読していない方というよりも、自宅(家族持ち)ではほかの新聞を購読しているけれど忙しくて家でゆっくり新聞を読めない方の利用も少なくないと思います。でも何か付加価値がないと厳しいような気も…。

 新聞産業という見方で関連することといえば、iPadは電子チラシにはもってこいという話を以前、元日経メディアラボ所長の坪田知己さんから聞いたことがあります。「日々の情報を伝える新聞の電子版は難しいけれどチラシの類は携帯端末(電子版)にうってつけ」ということで、凸版印刷の電子チラシサイト「Shufoo!(シュフー)」のチラシコンテンツ閲覧iPadアプリもどのように進化するのか興味のあるところです。いずれ広告モデルなので、日本経済の伸長に大きく影響されると思いますが…。あとは、テレビ番組表アプリ(Bangumi HD)も当然人気を博すでしょうから、新聞の売りだった「折込チラシ」と「ラテ版」にもiPadの魔の手(笑)が襲ってきそうです。

 いずれにしても、iPadの登場でこれまでの社会環境や習慣がそう大きく変わることはありませんが、徐々に変化していく情報産業(情報革命)に対して、生活者(世代間もあるでしょう)の営みがこれまでとどう変わっていくのか、そのスピードはどうか?柔軟にそれぞれの企業の進むべき(守るべき)方針を最適なものにしていかなければならないと思います。
 「会社の機構を変えるのにも大変なのだから人間の生活環境もそう簡単に変わるものではない」と胡坐をかいていると周回遅れになってしまいますよ、という話でした。
posted by 今だけ委員長 at 15:00 | Comment(1) | TrackBack(0) | 日記

2010年05月25日

業界紙の役割について考えてみた

 それぞれの業界にはいわゆる業界紙(専門紙)というものが数多く存在しています。自動車や建設関係はもちろんのこと繊維関係の業界紙までその存在は幅広く、その業界とともに成長もしくは衰退してきました。でも新聞業界紙(新聞業界紙は書籍分野についても紙面構成しているところが多い)だけは、なぜか産業動向に反して好調さを感じざるをえないきょうこの頃。


 業界紙の収入源は通常の日刊紙と同じ販売(購読料)と広告収入が主流であることは言うまでもありません。読者(新聞社や販売店)の数が減っているとはいえ、高い普及率を誇る業界紙の総収入はおおよそ安定していると思われます。最近でこそなくなってきたようですが、以前は取材と称して毎月飲食をねだり、あげくの果てにはタクシーチケットまで要求する記者も少なくありませんでした(一部の業界紙関係者ですが)。
 このブログをご覧いただいている方の多くは、一度は新聞業界紙なるものを見たことがあると思いますが、販売系の記事が多いのも特徴です。なぜなら読んでいるのは販売系の人が多いから。編集系の方は「なんだこの記事は…」と赤ペンを持ち出してチェックはしても読まないものです。

 今だけ委員長は会社に届けられる業界6紙(ジャーナリスト新聞、ジャーナリスト通信、新聞情報、新聞通信、新聞之新聞、文化通信)を社内の偉い方々が読み終えた後にじっくり読んでいます。なかでも文化通信は販売中心の記事だけではなく、通信や著作権に関する政府直轄の委員会などの議論を取り上げ、「新聞はこうなる」という提言を多く含んでいて読み応えがあります。情報が早いのは新聞情報で取材網(業界人とのネットワーク)が隅々まで行き渡っているのでしょう。


 今月も気になる記事を2本発見しました。その記事を書いた記者は新聞業界にどのようなメッセージを伝えたかったのか(勝手に)考えてみたいと思います。
新聞情報5月1日付.jpg まず一つ目は、新聞情報5月1日付「静岡で正常化めぐって波紋」という記事。全国一販売正常化が浸透している静岡で、読売ジャイアンツのオープン戦に併せて読売系統が6・8ルール内のジャイアンツグッズを拡材として使用し、それなりのカード(契約)を得たことにに対して、静岡、朝日、毎日、読売の販売店で組織する「静新会」が、ケジメとして同会の読売役員の辞表を受理したというもの。それほど大した問題ではないのですが、静岡の異常なまでの販売実態と全国紙発行本社のホンネをこの記者諸兄は伝えたかったのだと思います。
 新聞社の中でも群を抜いて経営効率がよい静岡新聞は専売店を持っていません。すべて朝日、毎日、読売の販売店で配達、集金をしてもらうことでローコスト体質を実現しています。販売店も高い普及率の静岡新聞を扱えば、折込チラシ収入もあがることから取引を継続したいために、静岡新聞が自社防衛のために声高に叫ぶ販売正常化を守らざるを得ないという構図のようです。

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posted by 今だけ委員長 at 00:51 | Comment(3) | TrackBack(0) | 日記

2010年05月17日

新聞広告のチカラと費用対効果

 5月17日は「高血圧の日」だったのですね。けさの産経新聞は「5月17日、今日は『高血圧の日』です。」とのラッピング広告に包まれた紙面が届きました。

産経ラッピング.jpg 「高血圧の日」をググってみると産経新聞のラッピング広告を引用しながら、高血圧の悩む方々のブログやその対処法などが上位に表示されています。今だけ委員長も産経新聞を見なければ「きょうが高血圧の日」とは知りませんでした。
 その「高血圧の日」とやらは、日本高血圧学会と日本高血圧協会が2007年5月17日に開催された第30回日本高血圧学会総会で、毎年5月17日を「高血圧の日」と制定することを宣言し、日本記念日協会により認定登録されたものだとか。
 血圧の高い方はヤクルトの「プレティオ」をお勧めします。今だけ委員長も愛飲して安定値に戻りました。そんなことどうでもよい話なのですが…。


 ところで、ラッピング広告の広告代金はいくらなのか?血圧よりも気になるところです。
 WEB金融新聞によると4大紙(読売、朝日、毎日、産経)は1面(15段)で2000〜4000万円。産経新聞は部数が少ないとはいえ全国紙なので15段2000万円として、ラッピング広告は4ページですから単純計算で8000万円。広告代理店の取り分が15%で1200万円、紙代などのコスト(1枚あたり0.5円で20円×180万部)3600万円を差し引くと3200万円の利益(あくまでも私的な試算ですが)となるのかなぁと勝手に電卓をはじいてみました。
 広告のプロから言わせれば「そんなに甘くはない。ダンピングでもっと利益幅は薄いはず」とお叱りを受けそうですが、新聞広告のチカラというか費用対効果は“まだまだ捨てたものではない”と感じます。効果の部分を広告主の売上への寄与として捉えがちですが、そもそもマス広告はいかにユーザーへアテンションするかなのです。
 それを近年のマーケティング論者が「リターンがなければ広告の価値はない」と言い張る。企業が儲けるために広告を打つのですが、広告を載せると必ず売上があがる媒体ってあるのかなぁ。この辺が「誰も教えてくれない」ことですし、ヤクザコンサルがドラッカーやポーターのマーケティング理論を持ち出して“答えのない勝手な解釈”で迫ってくるのです。売上が落ち込んでいる産業に付け入ってくる評論家は結構いるので気をつけたいものです。


 ほかの媒体と比較して何が劣っているか、逆に勝負できるのかを理解していないのが新聞人なのかもしれません。

posted by 今だけ委員長 at 23:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

「MAINICHI RT」創刊 若い世代へ新聞を読ませることができるか?

 毎日新聞社が6月1日から(紙の)新媒体を創刊します。その名も「MAINICHI RT」。
毎日RT.gif ツイッターでは朝日とともに“つぶやき”の頻度が高い毎日新聞。その毎日jpと広瀬香美さんのツイッター上での掛け合いや「大人の音楽の時間」なども好評のようです。私の勤務先でも毎日新聞を取り扱っているので、「いろいろ試したい」と思っていたのですが、発行エリアは東京、神奈川、千葉、埼玉のいわゆる首都圏だけ。残念!


 NIEとは違った観点で新聞を定期購読しない若年層向けの紙媒体として、産経新聞の「
SANKEI EXPRESS」や朝日新聞が大学生を対象に配布する「朝日ハーフ新聞」などが発行されています。「新聞紙離れ」を食い止める投資と見るべきなのですが、創刊にあたって「購読する若者なんていない」と冷やかな意見が少なくありません。確かに新媒体発行によって利益がでるのかなぁという点では疑問ですが、必ず利益が出る商売なんてありはしないので、さまざまなチャレンジをする毎日新聞社に“あっぱれ!”をあげたいと思います。


毎日新聞社が新媒体「MAINICHI RT」を創刊(2010/5/7)


▽デイリーペーパー「MAINICHI RT」
 株式会社毎日新聞社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:朝比奈豊)は、ツイッター(Twitter)などによる読者の声を生かしたデイリーペーパー「MAINICHI RT」を創刊します。インターネットの双方向機能を活用し、読者とともに紙面をつくる新しい形のメディアを目指すもので、これまで積極的には新聞を購読していなかった若い世代がターゲットです。毎日新聞の総合ニュースサイト「毎日jp」(
http://mainichi.jp/ )のアクセスランキングからニュースを選んだうえで、関連情報、解説記事などを加え再構成して掲載。「読者がニュースだと感じたニュース」を最優先で報じます。月曜日を除く週6回の発行を原則とし、毎日新聞の販売店から朝、お届けします。
 また「MAINICHI RT」の紙面については、毎日新聞社とNTTコミュニケーションズが共同で、シャープの液晶テレビ「AQUOS」(インターネット接続対応モデル)を使って展開している実証実験サービス「毎日新聞×DoTV」へも提供する予定です。概要は以下の通りです。
・創刊日
  2010年6月1日
・判型
  タブロイド判24ページ
・発行部数
  約5万部を予定(発刊時)
・発行エリア
  東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県
・定価
  1,980円(月額、消費税込み)
・購読の申し込みは(0120・468・012)
 詳しくは(
http://mainichi.jp/rt/
◇「RT」とは
ツイッター用語の「Re Tweet」(リツイート)から発想したタイトル。このほかにReal Time、Read Tomorrow、Reliable Text、Rare Tactics−など、さまざまな意味を込めています。ツイッターアカウントは「mainichi RT」


posted by 今だけ委員長 at 07:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2010年05月13日

販売店を悩ませる「チラシお断り」のひろがり

 今週から担当する8つの販売店で現場研修を行っています。読めずに積まれていく本を横目に少しイライラしているのですが、現場はやっぱりイイものです。いろいろなことが発見できますから。

 現場から離れてすでに8年。この4月から担当員(販売労働者が担当員というのもおかしなことですが)という古巣に戻ったこともあって、煩雑化する販売現場の実情を理解するために異なる市場を管轄する販売店へ1週間ずつ張り付き、社員や配達員と一緒に汗を流しています。

 拡張、早出勤務、代配、全戸ポスティングなど新聞販売業の基本業務は何ら変わることはないのですが、顧客データ管理や書籍販売、メール便の仕分けなど新しい作業も加わって“浦島太郎”の状態になることもしばしば…。
 事務作業の効率化のために取り入れている帳票類の電子化も係数を取りまとめる統括部署の視点でシステムが組まれていることも発見。現場の使い勝手を優先するように工夫する必要性など現場でなければ見えないことがいっぱい把握できました。


チラシおことわり.jpg もちろん拡張を通じて読者の声をリサーチするのも今回の研修の目的のひとつ。
 「そうだろうなぁ」と思っていたことですが、集合住宅での拡張でははほとんど面談ができません。「時間帯にもよりますが…」と同行してくれた若手社員が説明してくれましたが、新聞を購読していない世帯の多くが20時近くになっても部屋に明かりが灯ることもなく、帰宅していたとしても「アポなし」ではインターフォン越しに応答すらしてくれないことを身にしみて感じました。

1枚300円.jpg これまで、そんな方へのPRにとアイディアを凝らした販促チラシをポスティングして数件の戻りもあったのですが、いまはポスティングすらできないマンションも増えています。中には「チラシ1枚につき300円請求します」というマンション(管理組合が掲示)もありました。


 「厳しいなぁ」と思いつつ、そこで悩んで愚痴をこぼしても何もはじまりません。別な仕掛けを考えなくちゃ。
 でも机上であれこれ考えても現場で浸透しなければ意味をなしません。現場の声や視点が一番大切だということです。

posted by 今だけ委員長 at 23:27 | Comment(2) | TrackBack(0) | 日記