2006年07月27日

自分たちの権利だけに胡坐をかく労働貴族と呼ばれないように

725日、26日の両日、東京御茶ノ水で日本新聞労働組合連合の「第108回定期大会」が開催され、今期の活動総括と来期の運動方針などが確立されました。今だけ委員長も出身の労働組合の代議委員として参加してきました。

 

事前に届いた議案書(特集)には@新聞特殊指定問題A下野新聞印刷部門別会社化―が大きく取り上げられていました。それぞれ新聞労働者にとっては大きな問題だったので、この問題で浮き彫りになったさらに多くの問題点を改善させる必要があると感じます。販売正常化の問題しかり、労働組合という権利の維持ではなく拡大させる取り組みの重要性など“何を取り組めばよいのか”が見えてきたと思います。新聞労連の議案書は相変わらず「ビシッと文字が埋まり」つつ「文書はスッキリ」なのですが、今回はけっこう業界内部(これまタブー視されてきた)の問題にも踏み込んで提起しているように感じます。

              新聞労連108定期大会.jpg

新聞労連は連合全労連などのナショナルセンターに加盟せず、中立な立場(マスコミが故に)で活動をしているのですが、加盟している組合はと言うと新聞社の組合だけでありません。今だけ委員長が所属する新聞販売店の労働組合や印刷会社(新聞社から分離した)や新聞輸送会社の組合など87の組合が参加しています。今回の大会では新しく、宮古島毎日新聞労働組合と下野新聞印刷センター労働組合が加盟しました。宮古島毎日労組は、社員だけではなく契約社員やアルバイトの方々と一緒になって立ちあがった組合で、宮古島(沖縄)唯一の労働組合なのだそうです。また、下野印刷センター労組も今年4月に別会社化された印刷センターへ転籍した組合員らが立ちあがり新しい組合を短期間のうちに結成しました。

 基調講演では専修大学の内藤光博教授が「憲法改正国民投票法案の問題点―与党案、民主党案の検討―」と題して、憲法92項について分かりやすく問題点を指摘しました。

 
 

それぞれの組合からの発言や本部からの提案などを通じて、一番印象に残ったのは来賓として挨拶された井戸MIC事務局長の言葉と今期限りで退任した美浦新聞労連委員長の言葉でした。

井戸さんは「日本に労働組合が立ち上がって62年を迎えようとしているが、いま最も危機的な状況にある。本来、労働組合は弱者のために存在するものだ。しかし、いまの労働組合はその機能を果たしているだろうか。日本の労組の組織率は18%だが、その大多数は大企業の社員で組織する労働組合と公務員で組織する労働組合ばかりだ。非常に低い労働条件に押さえつけられている労働者や老人に対しても医療費負担を引き上げるような国の政策に対して私たちは見て見ぬふりをしているだけなのだ。いまの組合は権利に守られた団体になってしまっている。企業内に引きこもっているのではなくマスコミ人として労働運動の再構築をお願いしたい」と厳しい口調で語られました。思わず納得。自分自身も忙しさにかこつけて、自分たち(自分が所属する組合運営や組合員の生活)のことしか考えていなかったと反省です。

 美浦さんは「変わり行く日本社会の中で、新聞は市民に必要とされているのだろうか。61年前は戦争に加担した新聞。その反省に立って戦争のためにペンを取らない、輪転機は回さないと誓ったはずだ。いま与党を中心に進めている憲法(9条)改悪の動きは、まさしく戦争を誘発するものだ。戦争を止めることがわれわれの役割であることを再確認したい。労働組合の権利もわれわれだけの手に収めていてよいのか?自分たちの権利を守り、先輩たちから委ねられた権利を繋いでいくためにも拡げていかなければならないし、組織の強化、拡大は質を高めていくことにもなるのだ。今期、下野新聞印刷別会社化の争議の敗北は、いまのわれわれの労働運動そのものの成果であると反省しなければならない」と新聞の役割を組合員一人ひとりが認識して社会的役割を果たそうと訴えた。また、いまの組合員の意識(組合運動に対する)の低下が自らの権利を後退させるだけでなく、日本の労働者全体の労働条件を引き下げることにもつながると警笛を鳴らしました。

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2006年07月22日

許認可事業の放送業界。その価値基準とは?

きょうは先月に引き続き「いま、あらためてメディアの役割!を考える〜デジタルとケータイ文化の嵐を前にして〜」のセミナーに行って来ました。624日に第1回目が開催された連続セミナーの2回目です。

          セミナーワイドビジョン.jpg            谷弘さん NHK.jpg

今回の講演者はNHK仙台放送局編成担当部長の谷弘聡史氏。テーマは前回の関本英太郎氏(東北大学大学院情報科学研究科)が論じた「多様な価値観の中での放送」を受けて、公共放送の側の谷弘氏が「視聴者・市民と公共放送」と題して約2時間30分の講演が行われました。 
 
 谷弘氏は「誰でも発信できる時代の到来」を「自由な闊達な表現・主義の時代」であると述べ、放送局が番組の主張性や方向性を組み立てるものの、みのもんたサンや古館伊知郎サンに代表されるような個人(キャスター)から発信(番組)になっている現状を報告。「阪神・淡路大震災」の際にNHKが果たした役割と平行して、被災した地域に住む韓国人や中国人、東南アジア系の移住者(日本語や英語があまり通じない)に「FMヨボセヨ」が重宝がられたコミュニティの話題などが紹介されました。
 
 マスメディアとしてのテレビについては、許認可事業としての放送事業であり、放送法や著作権法、BPO,放送ガイドラインなどの自主規制の仕組み、用語・表現の問題など制御の仕組みが、ネットなど誰でも発信できるメディアとは違うことを強調。あらゆる情報を整理して利用者に伝えるのが放送事業としての使命だと述べました。
 
 地域コミュニティとの関連については、「こんぱす東北の課題の例を挙げ、徐々にではあるけれど「視聴者の声を伝える」地域に根ざした番組編成に向かっていることなども語られました。
 
 
 会場からは「視聴率という競争がない状況で番組作成を行っているNHKの価値基準は?」という質問が出され、「放送時間帯の番組編成を行っているのも確か。お昼には在宅している主婦の方々をターゲットにした内容で番組を組んだり、深夜近くには報道特集のようなネタを提供するようなスタンス。その世代などに喜ばれるであろうと局員のレベルが価値基準である」とのことでした。また、NHKOBと名乗る男性からは、「番組自体の信頼性が低下しているのではないか。公共放送のNHKだからこそ公権力と対峙する役割を担わなければならない」との苦言も紹介されました。一連の不祥事に関する質問などは出ませんでしたが、「悪いコトをした人」を組織の全体の責任としてあげ連ね、すべてが“けしからん”と言うことではなく、谷弘氏が述べた「視聴者の意見を聞きっぱなしにしないで取り上げていく」という動きを応援したい―という締めくくりだったように感じました。
 
 
 次回3回目のセミナーは、819日(土)1330から、河北新報社(仙台市青葉区)1階ホールで開催されます。講師はテレビユー福島常務取締役の市村 元氏。問い合わせは日本放送労働組合東北支部TEL 
022-211-1048 

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2006年07月05日

机上で唱える理想と販売現場で起きている実態とのズレ

 先日、新聞関係の講演を聞く機会がありました。とても分かりやすく、販売店にも関係する話だと感じたので内容を掻い摘んでアップします。

 最近、アメリカ新聞協会(NAA)の「販売の将来」検討委員会が今年2月にまとめた「米国新聞販売の将来―現状と長期展望」という報告書を読む機会がありました。アメリカの新聞販売業も大変なようです。例えば無購読層が次第に増えてきているとか、さらに新聞に対する信頼度が年々低下してきており、特にこの中で若い人たちが新聞を信頼しないという非常にショッキングなデータが書かれています。あるいは読者の興味というものが、これまで多様な情報を伝えてきたマスメディアから、個人の興味に特化した非常に狭い範囲の情報へ興味が移ってきている。この状況については、日本もアメリカも全く同じ傾向であろうと思います。しかし、重要な指摘は数々ありました。新聞を継続的に読んでいる読者は、裕福で学歴も高く地位が高い場合が多い。あるいは、将来エリアの中で競合する新聞も含めて、すべての印刷物を配達できるモデル(いわゆる共配)を構築すべきだということです。アメリカでも同じような悩みを抱え、同じようなことを考えているのだということを感じました。

 また、この報告書には新聞販売の幹部が一体どういうことをこれから考えなければならないのか―という議論も書かれています。昨年6月に開かれた「新聞販売未来サミット」(米国新聞協会が開催)の中で、新聞販売の幹部にとって、いま最も重要な課題は、「急激に変化する今日の環境に適応する能力を持つことである」ということだそうです。そして、この報告書には進化論で有名なチャールズ・ダーウィン(Charles Robert Darwin)の『生き残るのは最も強い種ではなく、最も知的な種でもない、変化に最も適応した種が生き残る』という一説が紹介されています。いくら力強くても、頭が良くても、状況の急激な変化に瞬時に対応できる能力を持った種が生き残るというわけです。そして、いまの販売の幹部に求められるのは、まさに変化に適応する能力であるというのが、昨年の「新聞販売未来サミット」での結論であったということです。これはとても重要な示唆だろうと思います。新聞業界は非常に苦しい状況の中にありますが、この苦しさの中から生き残っていくためには、「机の上」で考えたことで突破できるとは思っていません。すべては現場に答えがある。販売店の第一線にいる従業員こそが、読者がどう考え、何を求めているのかを教えてくれるはずです。現場から目をそらさずに今後の新聞販売を考えて行く必要があると思うのです。


 新聞社の中にもこのような発想を持っている方がいらっしゃるのですが、何故か現場の第一線には登場してきません。以前、熊本日日新聞の森茂さんが販売改革に取り組み、全国紙を相手に正常販売を貫いたことがありました。森さんのような改革派(ルールを守っているだけなのですが…)は、今のところ存在していません。やはり、机の上で理想を唱えるだけで、現場にはなかなか入って来られませんねぇ。
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2006年06月24日

メディアの役割!を考える「リレー講演」に行って来ました

 今日は昼休みを利用して、連続セミナー「いま、あらためてメディアの役割!を考える〜デジタルとケータイ文化の嵐を前にして〜」のセミナーに行って来ました。
 このセミナーはメディア・リテラシー・プロジェクト日本放送労働組合、河北新報労働組合が主催したもので、全5回開催されるセミナーの1回目。今回の講演者は東北大学大学院情報科学研究科の関本英太郎氏。演題は「多様な価値観の中での放送」でした。
        ポスター.jpg        関本さん 001.jpg
 内容は、ワンセグ、地上波デジタルなどのメディア環境の劇的な変化を踏まえ、ケータイ(NTTドコモ)の可能性と横並び主義の既存メディアのあり方を提起。論点として@多様な価値観A双方向性B公共性を挙げてパワーポイントを使った分かりやすい講演でした。

@時代のメディア環境―外的問題―
 ・技術的条件(デジタル化を受けて)
  伝統的メディア(テレビ、新聞、ラジオ)
       +
  ニューメディア(インターネット、ブログ、ケータイなど)
  2006年4月、「ワンセグ」スタート
  2011年 「地上波デジタル」スタート
A放送と通信の融合(もうテレビは要らない…とドコモが言っている)
 ・NTTの戦略「テレビは情報生活のハブへと進化する」
       ↓
  映像も活字もすべて「ドコモから…」
       ↓
  すべてのメディアは「ケータイ」に特化する!?
  『お茶の間の団欒のイメージは崩れる』
Bいよいよ氾濫する情報/垂れ流し
       ↓
 ・コンテンツの供給+質(送り手のリテラシー)
 ・受け手のリテラシー
Cローカル局を取り囲む、待っている厳しい現実
 (1)2011年、地上波デジタル
   ×ハイビジョンで映像がもっと綺麗に…?
   ○双方向性、データ情報入手
       ↓
   準備のための資金。民放の場合、広告料に反映される。間接的に一般視聴者にしわ寄せ。
 (2)ローカル局の現状
 ・自立? 自前の番組制作率は20%程度
 ・BSデジタル放送が本格的に普及されれば? 電波は空から遍く行き渡る。
 ・多チャンネル化の時代? 細分化、専門化
『論点』既存のメディアに「対抗戦略」を問う
 自ら「開かれたメディア」として、市民、視聴者の参加(公共性議論の場)、多様な価値観の反映、EPIC2014の危機…
Dプロとアマチュアの棲み分け、それゆえに「多様性」
 プロとして何を伝えるのか?取材力、調査力の歴然とした違い。人を育てる工夫、そのための教養講座など。

 以上、メモを列記しました。とても感慨深い内容の講演でした。あと4回開催されるセミナーもアップしていきたいと思います。
※「リレー講演」は、ドイツ語の「リングフォアトラーク」の訳です。前の講演者がテーマについて話をしたら、次の講演者はその講演内容を受けて話をする、という具合に継続していく。したがって、講演者はかならず前のセミナーに参加する。 ということです。
posted by 今だけ委員長 at 18:17 | Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2006年06月18日

東奥日報労組結成60周年 時代の節目に組織の役割とありがたさを確認

 今月に入って2回目の青森出張です。青森は人も街もとても優しく素敵なところで、プライベートで行きたいのですが今回も労働組合の出張です。
 青森には地元紙が3紙(地域紙は除きますが)あります。青森市を中心に一番の発行部数を誇る東奥日報。八戸地区を基盤とするデーリー東北新聞、津軽地区を網羅する陸奥新報。今回は東奥日報労働組合の結成60周年記念祝賀会(結成は1946年3月5日)に伺ってきました。
      東奥日報.jpg      東奥新聞少年像.jpg

 同労組は単なる祝賀会ではなく、社会問題など時代に即したテーマで記念講演を催しました。今回はクレーム処理研究会の川田茂雄氏が「社長を出せ!クレーム最前線と企業の危機管理」と題した記念講演がありました。
 川田氏は「消費者の四つの権利」消費者基本法(2004年6月から公布施行)@安全を求める権利A知らされる権利B選ぶ権利C意見を聞いてもらう権利―を消費者は有しているとの再定義をした上で、クレーム対応の基本を・たらい回しをしない・最秋の状態を最高の状態に変えて真の顧客作りをする・クレーム情報をきちんと社内にフィードバックする・徹底的な事故検証(原因を明らかにし、最適の解決方法を探る)などを事例とともに分かりやすく話されました。最後に「クレームは誰でも受けたくないもの、担当者だけに押し付けないで企業(メーカー)として、販売店やお客様も味方に付けながらクレームの対処をしていくことが重要」と締めくくられました。

 新聞は発行するまでが新聞社の仕事で、販売店が新聞を配達して代金回収、そして拡販行為もすべて販売店が行っていることになっていますが、メーカー側の責任はどうなのでしょう?読者は販売店も含めて新聞と思っています。読者からの一番のクレームが「新聞販売における違法な行為」なのですから、連帯責任とするのが当たり前なのでしょうが…。そうでなくとも紙面へのクレームもその多くが販売店へ寄せられる訳ですから…。
 読者からの声を「知らぬふり」する業界意識を早急に変えていかなければなりません。


 今だけ委員長は同労組の50周年記念式典にも出席したのですが、その時も佐高信氏、鎌田慧氏、藤森研氏(現朝日新聞論説委員)の基調講演を催すなど、絶えず新聞労働者の意識を高めていく活動には感心させられます。「組合の歴史を後世に伝えていく」という同労組の取り組みを見習いたいものです。
posted by 今だけ委員長 at 13:28 | Comment(3) | TrackBack(0) | 日記

2006年05月16日

情報を求め過ぎるとネット中毒症に…

 新聞紙面や新聞社のネット配信を元ネタに「特殊指定」について書き込んできましたが、世の中の動きましてや国会で討論された内容について、如何に無知であるかということを思い知りました。

愛・蔵太の少し調べて書くblog
を拝見させていただいて、「あっ!あの時の国会質疑はこうだったのか」とあらためて調べてみました。便利なもので、3月24日の衆院予算委員会の模様は衆議院インターネット審議中継(末松氏の項をクリック:冒頭約22分)で確認できます。その答弁を見ながら3月24日の配信、翌25日の紙面に掲載された安倍官房長官の新聞特殊指定見直し対する発言の真意や竹島公取委委員長の返答などが確認できます。また、質問に立った末松信介議員(自民)も「新聞の販売正常化」、「押し紙」などの問題についても、『特殊指定とは別な形で販売問題について是正するような指導を公取委に求める』などの発言もありました。さらに駅構内のキオスクやコンビニなどで販売される即売(1部売り)については、「新聞はその日のニュースを掲載したものであり、夕刊が発行される時間帯になれば、その日の朝刊は安く販売しても良いのではないか」などと、今回の特殊指定議論の「落し所」と思わせるようなところまで踏み込んだ発言も…。

 ネットでアップされた「ネタ」については、その問題について多くのブログでエントリーされるのですが、新聞にしか載っていない「ネタ」の書き込みが非常に少ないのは、新聞を購読していないブロガーもけっこう多いのかなぁと感じます。ましてや、ポータルサイトにアップされなかったり、新聞に掲載されない大切な情報を見落としているまたは、ご都合主義で隠蔽操作をされているとしたら大変です。
 新聞特殊指定については、gooのニュースサイトが目立つところにアップしているように感じますが、時間ごとに変わる頻度が早いトピックスを見逃さないには、常にピコピコしてなきゃならない…まさにネット中毒症に向かっているように感じます。
posted by 今だけ委員長 at 12:35 | Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2006年05月13日

仙台市民に新聞特殊指定「見直し反対」をアピール

 今日は仙台市青葉区にある地方紙社屋の会議室で、日本新聞労働組合連合(通称:新聞労連)の下部機関にあたる東北地方連合の会議に参加してきました。
 先月の八戸会議に引き続き、会議開催前に仙台市内の繁華街3箇所で、新聞労連作成のリーフレット(新聞特殊指定の見直しを反対する)とポケットティッシュを1,500セットを昼食時間帯に行き来するサラリーマンなどに配布、あわせて「新聞特殊指定見直し反対」の署名活動に取り組んできました。

ビラまき 001.jpg   ビラまき 002.jpg

 東北地方で発行されている新聞社(地元紙)の社員と新聞販売店労働者、そそて仙台市内で放送・出版・音楽家の分野で活躍する組織からの参加もあり、総勢40名での活動となりました。
 署名をお願いした市民からは、さまざまな意見が寄せられましたが、中でも印象に残ったのは「新聞は戦前、間違った方向に進んでしまった。今回は間違った方向に進まないよう、働いているあなた達がしっかりして欲しい」と語っていただいた年配のご婦人のひと言。

 ほとんどの方が「特殊指定って何?」という眼差しで、リーフレットの説明書きをチェックしていました。

リーフレット.jpg


 リーフレットには「新聞販売正常化の実現に向けて、ルールを順守したセールスに取り組むよう新聞経営者に訴えます」、「これまで守られなかった販売ルールの順守を実現するため、部数第一主義からの脱却を新聞経営側に訴えます」と表記されています。配布行動に参加した方々は、リーフレットに記されている内容をひと言ずつかみ締めながら、市民に新聞特殊指定の見直し反対を訴えました。
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2006年04月26日

オーマイニュース日本版の動き…

 恥ずかしながら、「新聞特殊指定問題」について勉強会をするので講演をして欲しい―という要請を受けて、地方紙の労働組合が主催する学習会に伺って、約90分お話しをしてきました。

レジメはこんな感じです。
@なぜ?いま特殊指定改廃の議論が浮上したのか
 ・特殊指定に定められている(いた)7事業分野
 ・日米構造協議
   米国の狙いは「日本市場の開放」、「独禁法の強化による排他的商習慣の改善」
 ・公取委がいう自由競争の促進=規制緩和
   格差社会の拡大。シワ寄せは労働者への賃金(生活)低下という形で跳ね返ってくる。
A新聞特殊指定問題の争点
 ・新聞社、販売店の経営的問題とジャーナリズムの問題
   一方的な紙面展開。特殊指定がもし撤廃されても「戸別宅配網はなくならない」
 ・新聞協会と国会議員、地方議会との関係
   マスコミ人としてこれ以上「借り」をつくってよいのか?これからの紙面への影響。
 ・議論の場はネット(ブログ)でしか語られなくなってきている
B私たちは、どのような行動をすればよいのか
 ・社内の論議がほとんどされていない
   大手紙の動向で決まるだろうーで良いのか?  対策もない・・・
 ・いままで新聞の売り方、売られ方を知らなすぎた
   読者(部数)を増やすのは販売店に任せっきりだったのでは。経営拡大主義=部数第一主義が、グレーゾーン(販売店との取引関係、違法販売)を拡大させた。
 ・本当は消費税率引き上げの方が脅威
 ・もっと読者の声を聞こう

 どんな話だったのか?自分で言うより同労組が発行した組合ニュースを転用します。

組合は24日、「新聞はどうなる『特殊指定』 学習会」を新館1階多目的ホールで、○○労組の○○氏を講師に迎えて行った。○○氏は「特殊指定改廃の議論が浮上した背景に、日米構造会議による『日本市場の開放』『独禁法の強化による排他的な商習慣の改善』という規制緩和の流れがある。特殊指定に定められている、もしくは定められていたのは@教科書(5月17日廃止予定)A海運(4月13日廃止)B食品かん詰(2月1日廃止)Cオープン懸賞 (もうすぐ廃止予定)D新聞(公取委は6月をめどに廃止、修正、存続−いずれかの結論を出すと明言)E物流特殊指定F大規模小売業告示−の7事業分野。公取委がいう自由競争の促進は、格差社会の拡大につながるものだ。新聞の特殊指定が廃止になったとしたら、乱売合戦、新聞社・販売店の淘汰、戸別配達崩壊となり、市民・読者には情報格差が生じ、新聞業界で働く者には生活低下という形で跳ね返ってくる」と指摘した。
 また、「特殊指定問題」のポイントに「@新聞・販売店の経営問題とジャーナリズムの問題A新聞協会と国会議員、地方議会との関係B議論の場はネット(ブログ)に」の3点を挙げ、「権力をチェックすべき新聞が政治力頼みでいいのか。憲法改悪問題もある中で、紙面への影響が懸念される。紙面で読者の生の声を紹介しているだろうか。ネット利用者がどれぐらい新聞を読んでいるか分からないが、一方でブログでの議論が盛んになっている現状がある」と述べた。
 その上で、業界で働く者の対応について「特殊指定は守らなくてはいけないが、維持を求めるばかりなく、販売正常化に努めなければいけない。これまでの部数拡大第一主義でいいのか。社内議論を活発化し、反省すべき点は反省し、読者の声をもっと聞き、どう読んでもらうか考える必要がある。“消費税引き上げ”問題もあるので、紙面の内容で納得して買ってもらえるよう努めよう」と訴えた。



今回の講演(お恥ずかしいのですが…)では、だいぶブログで議論されているネタを引用しました。「新聞では新聞特殊指定の情報がクローズされており、『戸別宅配網の崩壊を招く』としか報道されていません。唯一、幅の広い議論がされている、かつ一般にも公開されているのはブログ(個人発信)しかなくなってきています。参加された皆さん!この現象をどう感じますか?」という具合に。
 日本的「オーマイ・ニュース」の動きが起こり始めている―という指摘もしました。

posted by 今だけ委員長 at 22:10 | Comment(8) | TrackBack(0) | 日記

2006年04月15日

地方新聞労働者の地道な活動!

 4月12日、青森県八戸市で新聞労連東北地方連合(略称:東北地連)の会議が開かれました。東北地連は新聞労連に加盟する東北地区の新聞労働組合の連合体で、現在10組合、1支部が加盟しています。
 今回の会議には各地方紙で働く組合員25名が参加し、それぞれの単組の春闘総括と新聞特殊指定維持に向けた取り組み等の各議案が討議されました。

 会議開始前の13時から、参加者全員で八戸市三日町の目抜き通りを中心に「許せますか?情報格差」と刷り込まれた新聞特殊指定維持を訴えるチラシと新聞労連作製のポケットティッシュ300セットを街頭で配布しました。ほとんどの通行人が私たちの説明に耳を傾け、快くチラシとティッシュを受け取ってくれました。
    八戸チラシ配布 001.jpg  八戸チラシ配布 005.jpg
配布を終えた組合員からの感想は、
・特殊指定の問題をひと言で説明するのは難しかった。
・「自由競争の時代なのだから仕方ないのではないか―」と言われ、八戸などでやって(街頭行動)いないで、霞ヶ関あたりでやったほうが良いのでは―という意見もあった。
・「地方紙が好きだから値段が高くなっても読みます」といった言葉を掛けてもらい嬉しかった。
・「署名はないの?」と言ってくれた方もいた。


 約30分で配り終えましたが、「あなたたちが言っていることは違う」という意見はありませんでした。これも土地柄なのでしょうか…八戸市あたりでは、強引な新聞セールスはほとんど行なわれておらず、消費者センターへも新聞勧誘時の苦情、トラブル等もほとんど寄せられていないということです。

 また、新聞労働者が市民(読者)に「新聞特殊指定の問題点」を直接説明し、それに対する意見を直に聞くことができました。「情報の地域差」、「多様な言論を守る」、「違法な販売行為の是正」など紙面では伝えていない問題点、改善すべき点を直接聞いてもらえたことは、とても重要なことだと思います。
 「特殊指定が改廃されると戸別宅配網が崩れる」という新聞協会や議員連合の主張を一方的に掲載する新聞紙面とは一線を画さなければならない―。そのためには、読者の意見を新聞労働者が直接“もっともっと”聞く必要があるのです。このような地道な行動が今後拡がっていくことを期待しています。

 東北地方は関東圏や関西、九州地方のような、大手紙同士(一部の地方紙も加勢して)がしのぎを削る状況にまでは至っていません。それぞれの県紙が地域振興を掲げ、地方に根ざした紙面構成によって読者から親しまれているからです。
 新聞特殊指定は「自由競争」を阻害するものだ―と述べる方が多いのですが、現状では『価格の競争』を攻める側(大手紙)が“いままで以上に”仕掛けてくることは間違いありません。やはり競争社会の行く末は「資本力には太刀打ちできない」となるわけです。だから新聞には資本力が支配するという事態を回避するために「特殊指定」は残す必要があるのです。ただし、多くの読者から非難を浴びているルールを無視した売り方の問題や今回の特殊指定報道に見られる「業界の都合の悪いことは一切載せない報道のあり方」(うそつきと呼ばれます)を正す必要が前提となることは言うまでもありません。

「いくら値引きをされても長年読んでいる新聞が好きだから換えませんよ」という読者のありがたい言葉に応えるためにも、まじめな新聞社の経営を持続させなければならないと思うのです。

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2006年03月15日

新聞広告報(3月号)を読んだ!

 社団法人日本新聞協会が発行する新聞広告報(毎月1回1日発行)を読んで、気になったことが二つありました。

      広告報.jpg
 ひとつは表紙にある「気になる新聞広告」と紹介されているヤマト運輸の広告。「クロネコ30年浪漫」と銘打った広告の解説には「先輩のセールスドライバー(配達員)が、後輩のセールスドライバーを指導する場面を挙げて、宅急便が30周年を迎えたという内容がつづられています。荷物の送り主・受け取り主以外のお客様を思うことが、サービスの根底でモチベーションを高める要因になっていると感じられます。日常的な風景から宅急便が生活に浸透していることをあらためて印象付け、ヤマト運輸という企業の、そして宅急便が持つ社会的使命に対する意気込みを感じさせる広告です」とあります。
 流通業は人力という形のないものを売っているわけですから、イメージで伝えることが大切なのだと思います。プロが創るのでしょうけれど上手です。

 二つ目が、特集!今年の新聞広告予測「広告会社アンケート」結果です。@景気の見通しは、7割以上の会社で「良くなる」と回答A広告主企業の業種・出稿見通しは、五輪、サッカーW杯開催で「家電・AV機器」に期待感Bナショナル・ローカル・広告案内の動向は、案内広告は改善、ローカル広告は減少を予測C媒体別の総広告費は、新聞は微減、インターネットは大幅な伸び見込むD広告効果/新聞広告の特性は、高度な広告効果測定を摸索する広告会社―。

 新聞広告の方向性は「信頼性」の維持なのだそうです。「インターネット広告が勢いよく伸び続けているが、信頼性ということでは、まだまだ新聞が圧倒している。今後、インターネット広告と新聞広告の間に必要なのは『融合』ではなく、『連動性』だ」とあり、クロスメディアへの対応を新聞界あげて取り組むべき課題であるとの認識があるようです。
 広告収入の比率が高い新聞社ほど広告の動向が気になるもの。電通をはじめ広告代理店の割り振り(企業の年間総広告費をメディア毎に配分するのは代理店)如何によって新聞社の経営が左右することもあり得るのです。だから新聞社はその指標として部数を下げられないのです。部数が下がる=シェアが低いメディアを使おうと思いませんから…。だから「押し紙」が増えるんです。
「無駄が金を生む日本のシステム」なかなか正せません。
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2006年03月11日

緻密なマーケティングがなければ成功はない

 前にエントリーしたフリーマガジン「R25」について、業界紙にこんな記事が載っていたのでアップします。

3月10日付「新聞之新聞」から抜粋―
「R25」の成功体験聞く
 日本ABC協会の「ABC東京フォーラム」が3月2日、東京・内幸町のプレスセンターホールで開かれ、リクルートのフリーマガジン「R25」編集長の藤井大輔氏が「フリーマガジンR25が男性団塊Jr.に支持される理由」と題して講演した。
 同誌は25歳以上のサラリーマンをターゲットに創刊され、首都圏で60万部が発行されている。JRや私鉄の駅構内やコンビニエンスストア、書店に専用ラックを置き、捌け率(持ち帰られる比率)はリクルートの調査で99.7%という。
 同誌の発刊は社内の新規事業コンテストで「YAHOO!」などインターネットのポータルサイトを例にした「ペーパーポータル構想」として持ち上がったという。藤井氏は「インターネットの入口になるポータルサイトは事業としても成功している。新聞、雑誌、書籍など活字メディアの入口になるペーパーのポータルがあってもいいのでは、と提案があった」と説明。活字離れの傾向にあるM1層(20歳〜34歳までの男性)を対象に「新聞のように日常的に読まれるメディアをつくることができないか」ということで、フリーマガジン事業化を計画した。
 創刊にあたっては、M1層200人に新聞への接触態度についてアンケート調査を実施。調査結果を犬に例えて分析しながら、新聞を読みきれず情報の取捨選択が不十分で、社会的情報をあまりとっていないことにコンプレックスを感じている「情報消化不足のやせ犬」に注目し、それまでのフリーペーパーにあまり見られなかった政治、経済、社会の情報を多く扱うことにしたという。
 「読む時間やシーンを設定しない限り読んでくれない」と、M1層の平日の行動パターンも調査し、朝はギリギリに起きて出社、夜8時ごろまで仕事をまじめにこなし、ほとんどはまっすぐ帰宅、パソコンでメールやブログをチェックして深夜1時ごろ就寝―という平均的な生活パターンが浮かび上がった。そこから「彼らは何かと忙しく、余裕のある時間はない。仕事の時は仕事の情報、プライベートの時はプライベートの情報しかいらない。今世の中に何が起こっているかという社会的情報を得る機会が少ない」と分析、時間的に余裕のある帰りの電車の中で読んでもらうような編集を心がけ、「脳もオンからオフに変わる」と、誌面は前半に政治、経済など硬いニュース、後半はコンビニやテレビなどの軟らかい情報に比重を置いた。
 事業化への課題では、藤井氏は@無料でも自分にとって無駄だと思うものは受け取らない傾向にある人に対するアプローチA「読み捨てられる」など、フリーペーパーに対する広告主の既成概念Bラックの設置場所―を挙げ「帰りの電車で読んでもらうことを徹底したことで、これらの課題が解決した。読み捨てられない工夫として『自宅までじっくり呼んでもらえる』ということを訴え、帰りのコンビニに寄る直前に読む雑誌として広告主に理解してもらった」と話した。
 同誌の書評「R25的ブックレビュー」は、専用コーナーを設ける書店もあるほど好評だが、狙いを「M1層は活字離れが激しく、もう一回活字メディアの良さを感じてもらいたかった」と語った。
 締めくくりで藤井氏は「R25を読むようになってからニュースや新聞が面白くなった」という読者の声を紹介し、「M1層が変わっていくのに『R25』が寄与していると思う。ビジネスを超えたところで何か還元できていると思うし、公益性のあるメディアをつくる者としてプレッシャーはあるが、それがうれしいことでもある」と話した。


 あらためて、リクルートのマーケティング力を…流石です。
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2006年03月08日

ゼロ円の「R22」を配送料金を払って取り寄せました

 リクルートが発行するR25[アールニジュウゴ]の特別号R22を取り寄せました。新社会人の特集号だったので、仕事(新聞購読)に結びつくヒントがあればなぁという気持ちと「流行っている」と聞くけれどゼロ円の媒体がどの程度の内容なのか興味津々。

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 「R25」は首都圏(東京、千葉、埼玉、神奈川)の駅・コンビニ・書店・小売店・飲食店など4,500箇所で無料配布されているフリーペーパー。仙台市内では手に入らないため、ネットで申し込んで配送してもらいました。ゼロ円の商品を360円の送料を払って手に入れるというなんとも不思議な商品…。流通経費だけは当然ゼロにはならないわけです。

 広告収入で製作コストを補うフリーペーパーの中で、やはりリクルートはターゲットを絞った企画で読み応えも十分。毎週R25をテキストに行動する人が増えてきそうな気もします。
 ターゲット(世代)を絞った情報を別冊子にして発行するR25と、世代ごとにという概念をおかずに生活に必要な情報をまとめて発行する新聞。ゼロ円:購読料、駅置き:宅配、世代ネタ(雑誌社が判断):高重要情報(新聞社が判断)…いろいろなバトルがあります。

 リクルートの戦略には関心します。新聞業界に身をおく私も今後もフリーペーパーの動きは気になるところです。
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2006年02月26日

非国民と非難されるのは名誉なことだ!信念を貫くアメリカ人俳優

 グランドキャニオンやアンテロープを観光するためにラスベガス(ネバダ州)に2度行ったことがあります。当方は博打の才能がないのでカジノではお遊び程度…。世界有数のエンターテイメントの街としてスゴイ勢いで発展してますが、ラスベガスへ行った際に滞在したホテルが舞台となった「オーシャンズ11」という映画が気に入り、続編「オーシャンズ12」のDVDも購入。ジョージ・クルーニーやブラッド・ピット、ジュリア・ロバーツの掛け合いが面白く、気に入っています。

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 そんなジョージ・クルーニーがアメリカ国民から「売国奴」呼ばわりされているというニュースが入ってきました。彼が主演する映画「シリアナ」は米国の石油戦略とイスラム過激主義を扱った作品であることと、彼が米軍のイラク侵攻に反対していることなどから批判を浴びているようです。
 ジョージ・クルーニーは1961年生まれで、米国ケンタッキー州の出身。数々のハリウッド映画に出演(最近は監督業も務める)する傍ら、SAG(俳優労働組合)の役員を歴任するなど活動は幅広い。反戦を訴える彼が「売国奴」といわれるのは、ファンとして心外なのですが、「非国民と非難されるのは名誉なことだ!」と軽く言い切る彼の姿勢はカッコいい〜と感じます。



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2006年01月29日

制度だけが走り出す…コケッ!

 昨日は仙台市内で開かれた「裁判員制度を知ろう@宮城」(法務省、河北新報社など主催)に行ってきました。
 2009年5月まで(ここが微妙)に開始されるという『裁判員制度』ですが、アメリカ映画などで観る「陪審員」のようなものなのか…と半信半疑。でも知らないじゃ済まされませんから、とりあえずどんなものなのか話を聞いてくることに。

 まず、入場の際に渡されたリーフレットや粗品類の数々…。羽振りがよいというか広報活動に必要なグッズも大切でしょうけど税金の無駄遣いが早くも露呈。
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  「さすが法務省!」

 宮城県出身の中村雅俊さんが主演、監督をした「裁判員制度-もしあなたが選ばれたら」の映画上映とパネルディスカッションでは、民間人?(青年商工会議所理事長&テレビ局アナウンサー&女優)の代表が内閣官房司法制度改革推進室室長(長い肩書き…)の本田守弘さんにさまざまな質問を投げかけました。事前に原稿は用意してあったのでしょうけれど、印象とすると「適正に判断できるのかなぁ…」「仕事が忙しいという理由で辞退は出来ないとなると会社は…」という不安が会場に詰め掛けた約500人の民間人は思ったでしょうね。だって、知識は要らないとか裁判中に出てくる専門用語も「やさしい言葉に直すよう改革中」だとか、PCのスクリーンを使って事件の全体像がわかるようなビデオを作るそうです。裁判員制度って、制度運用のために雇用と予算を創出するため?なのかと疑わしく思ってしまいました。

 ちょっとどうだろう?この制度。現実味がサッパリ伝わってきません。こうやっているうちにチャカチャカ進めちゃうんだろうなぁお役人は!でも注意しなければならないのは、着々と政府がすすめる住基ネット(国民総背番号制)にあらゆる個人情報が握られていると言うこと。11桁の番号を割り付けられた私たちから選ばれるのでしょうが、その事件に宗教や政党問題などが関わった場合、個人情報ひとつで政府が有利な裁判員を選ぶことだって可能になるわけです。

 あと3年で結論が出るとは思えませんが…。
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2006年01月22日

映画「にがい涙の大地から」海南友子監督の講演会に行ってきました!

 仙台市内にある河北新報社会議室で、戦時中に旧日本軍が遺棄した毒ガス兵器や砲弾に、今なお苦しめられる中国の人々を描くドキュメンタリー映画「にがい涙の大地から」の監督、海南友子さんの講演会に行ってきました。この講演会は、河北新報労働組合(新聞研究部)が、これからのメディア(メディアに働く労働者)のあり方について、学習しようと企画されたものです。

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 映画のあらすじについては、多くは書きませんが、1995年に道路工事中の爆発事故で父親を亡くしたリウ・ミン。旧日本軍が残していった砲弾の爆発で大やけどを負い、両手両足を吹き飛ばされ…。残された家族は亡くなった父親の治療費を払うために休まず働いて…
 被害者の中国人や遺族は日本国を相手に損害賠償を求める訴訟を行っています。リウ・ミンたちの第一次訴訟は2003年9月29日に原告の全面勝訴。東京地裁は請求を認め、賠償金(2億円)の支払いを命じました。原告のリウ・ミンや李臣の歓喜の涙。「正義が勝ったのだという涙」の記者会見後、日本国は無残にも控訴したのです。

 海南さんが中国に旅行中、そんなリウ・ミンとの出会いがきっかけで「遺棄毒ガス・砲弾問題」に関心を持ち、自費で映画製作までこぎつけたそうです。戦後の補償問題について「まだまだ終えていない」と考えさせられる作品です。ぜひ鑑賞を!

 海南さんは大学卒業後、NHKの報道ディレクターとして勤務。2000年に独立。 2001年インドネシアのもと『慰安婦』を取材したドキュメンタリー映画「マルディエム彼女の人生に起きたこと」を監督するなど、戦争中に起きた社会的問題をテーマに活動しています。
 フリーになったきっかけは、4〜5年で異動になり35歳位になると報道の現場から外されてしまうというNHKの体質と報道したくともやらせてもらえない組織内(企業内)の壁があったからだそうです。このような社会的問題を提起する活動について「昨年も200回位の上映会を行いましたが、1回の上映で100人から200人の方に観ていただくので年間でも5万人にしか伝えられません。本当は大メディアがこのような問題提起をしていかなければならないし、それぞれの組織の中で取り組めるようにしていくことがジャーナリズム守ることであり、メディアの重要な役割」だと話されました。

 現在、報道関係で活躍されているフリージャーナリストの多くは、新聞社などのメディアを辞められた方が多いと聞きます。企業利益を守るために報じない、報じられない限界に耐え切れずフリーになって活動されているのでしょう。でも、組織内で“報じるべきものを報じる”ために経営側の圧力に対抗するという人達の存在がなければ、メディアはもっと酷い状況になってしまいます。だから、その役割を担う労働組合の存在がとても重要だと感じています。
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2006年01月18日

今年の流行語大賞は ライブドアショック?

 東京証券取引所で、株式の売買注文が激増。システムの処理能力を上回り障害が発生する恐れが出たとして、14時40分から株式などの売買を全面停止する緊急措置が発動されました。このような原因で取引全面停止となる事態は東証設立以来初めてだということです。

 マスコミによって過度に報じられたライブドアの粉飾決算疑惑などにより、同社関連企業の株が大量に売られ、市場のあらゆる銘柄に飛び火、かなり株売り注文が殺到したようです。日経平均株価も一時700円あまり急落するなど不安定な状況のまま全面停止。
 昨年末から好調(実感は全くありませんが)だった株式市場が、逆戻り(実態に即したと思いますが)をする可能性は大きいようです。


 少ない資金で、簡単に自宅のパソコンから売り買いが出来るようになった株式売買取り引き。ゲーム感覚で「株」の世界にのめり込む主婦や学生が増加しています。会社員も退職金の確定拠出型(401Kなるもの)導入によって、仕事中にピコピコと株価をチェックしている人も少なくありません。
 IT企業の急成長が、株の買占めによる企業買収であったり、村上ファンドの儲け術などを大々的に報じるマスコミの影響力が、株取り引きを大衆化させたといえます。自己責任のもとで運用している分には良いのでしょうけど、「株」絡みの事件や事故が起きないことを切望する限りです。企業の盛衰というよりも「株ギャンブル」によって、その企業の従業員の生活までも影響するわけですから。

 株式市場は、すでに株の運用というレベルではなく、手軽にやれるギャンブルと化しているように感じます。それで良いのならいいのですけどねぇ…
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2006年01月15日

目先の読者獲得に過剰な経費を掛けず、読者ニーズに対応すべき

 昨日、今日と160世帯の大型マンションの内覧会に参加してきました。内覧会とはマンションを購入された方がお部屋のチェックと共用部分の設備などを確認する場。その内覧会で引っ越しに伴う「新聞の移転手続き」のご案内をさせていただくサービスを行っているんです。このような取り組みを始めてから、もう10年くらいは経ちました。現在ではほとんどのデベロッパーさんと提携を結んで参加しています。
 マンション内覧会に加わった背景には、セキュリティ重視の近代マンションはオートロックタイプとなり、新聞の営業が全くできない状況にあるという販売店側の要望と「新しいマンションが建つと新聞の勧誘員がうるさい」という入居者の声を考慮し、デベロッパー側が「勧誘員の訪問を防ぐ」という要請を販売店(代表の)に対処(新聞に関するトラブルは一切自分が対応しています)させるために加えた―という双方の考えがあったわけです。

 当然、他紙販売店の皆さんに信頼をしていただくよう「現住所で購読をしている新聞の移転手続き」の代行をしていますが、「どこの新聞が良いのでしょう」と質問を受ける場面もあります。さまざまな質問や要望に答えながら、商品知識(価格も含めて)も必要になってくるわけです。今日は30件の入居者へ説明を行い、27件のお客様から「手続きの依頼」を受けました。それぞれの新聞の販売店ごとに「お客様からの要望」をきちんと引継ぎをして確実に連絡をします。これで販売店側も連絡の手間が省けて効率的なんですが…。

 最近、読者の方々から寄せられる声は「各部屋まで配達してくれないの?」ということ。オートロックマンションへの新聞配達は、ほとんどが1階のメールボックスへの配達になっているため、毎朝わざわざ新聞を取りに行くのが面倒という意見なんです。特にこの寒い時期はつらく、パジャマ姿というわけには行かないので着替えもしなくちゃいけないし化粧も…。
 そうした声に対応するため、マンションの管理組合に「新聞の各戸配達サービス」を提案している最中です。配達員を登録してロック解除キーを貸与してもらいます。当然、責任の所在(器物破損時などの)を明確にした契約書を締結します。しかし、なかなか進みなせん。管理組合の理事会には新聞を購読していない人もいるわけですから、その方からすれば「新聞を取っていない人には必要ないこと」ということで、なかなか管理組合から要請を受けることは多くないのです。販売店からすると「新聞を取りにいくのが面倒だからやめる」という声も聞かれる中で、多少の労務費が嵩張ってもお部屋のドアポストまで配達したいのですけれど。

 読者からのニーズは、何も景品や値引き、無代紙だけではありません。マンションの各戸配達や古新聞回収(リサイクル)への要望も多くなっています。部数獲得のために過大な経費を掛ける大手紙の販売政策が続く一方で、このような読者ニーズに応えず「新聞をやめる人」を増やしているという事実を新聞経営者はきちんと理解するべきだと感じます。
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2006年01月08日

号外!チョットだけマスコミという枠に携われる瞬間

 仙台市宮城野区にある「光ヶ丘スペルマン病院」(志村早苗院長)から乳児が連れ去られた事件で、8日早朝、乳児が50時間ぶりに無事保護されました。まずはひとりの尊い命が救われて良かった。
 幼い命を狙った事件が急増していますが、断じて許されません!このような“弱者”に刃を向く犯罪が頻発する社会のメカニズムは、どこがどう変わっていったのでしょうか…。治安の悪化の根底にある問題点をきちんと追求して、対策を講じる必要があると感じています。

 今回の事件で、乳児が連れ去られた病院の近くに店舗を構える朝日新聞販売店「ASA鶴ヶ谷」のガラス戸に、犯人からの脅迫文が貼られていたそうです。誰かのイタズラだと思って棄ててしまえば「手掛かり」もなかったかもしれません。でもきちんと警察に届けた店主さんの行動は見習いたい。新聞に携わる者としての役割をきちんと果たしたといえるでしょう。


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 新聞販売店には通常の配達業務の他に『号外』の配布(ほとんどが駅前などの繁華街での街頭配布)も新聞社からの要請を受けて対応します。今回の「乳児を無事保護」の一報でも号外が発行されました。
 号外にもいろいろあります。「衆院解散 総選挙は9月11日」などの国政や県・市政に関する号外。高校野球やサッカーワールドカップ出場決定などのスポーツ系の号外。「紀宮さま結婚」などの皇室系の号外。そして今回のような事件・事故、災害など社会ニュースに関する号外など。最近は号外を配布する時点で「もうテレビを観てわかっているよ」といわれることが多くなりましたが、通行しているほとんどの方は受け取ってくれます。わざわざ駆け寄ってきて、事件の感想などを私たち販売店の人間に語ってくれる市民も少なくありません。
そんな時に「新聞の役割の大切さ」を改めて感じながら、自分たちもマスコミに携わっているのだなぁと感じる瞬間です。

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2006年01月03日

初売りで賑わう商店街で… 運ぶ手間=300円

 新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 この業界に入ってから「ゆく年くる年」など観たことなかったんですが、今年は年末31日まで働いたので、15年ぶりに元旦はお休みをもらいました。新聞販売店は、1月2日以外に完全な休み(朝刊・夕刊とも発行されない日)はないのですが、皆さんとても頑張っています。それは毎朝新聞を届けてもらいたいというニーズがあるからなんです。この時期の配達は辛いけれども、朝一番の情報を宅配という手段で提供する「新聞の最終ランナー」としての使命感があるから踏ん張れるのです。分厚い元旦号を配達していただいた皆様には感謝申し上げます。

 1月2日は時間があったので久しぶりに初売りをのぞいてきました。福袋を抱えた老若男女が街にごった返してました。ホントに景気は回復してるんかネェ…。
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 そこで注目したのが郵政公社さんとヤマト急便さんが「福袋の発送承ります。東北地方は1個300円」ってブースを出して営業してたこと。300円安ーい!と思いながら、正月から『過剰な競争で張り合ってるなぁ』という印象を持ちました。
 これまでは、消費者ニーズがあるから仕事が生まれてきたのでしょうが、いまは「仕事を得るため」にこれまでの生活習慣すらもぶち壊す方向へ向かっているように感じます。
 自分で買った物を運ばせる―日本人ってそんなに裕福な生活習慣が備わってしまったのでしょうか。
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2005年12月28日

自分のキャパを広げてくれたネットに感謝

 新聞販売店では年内の集金業務、元旦号の折込チラシの組み込み作業作業などに追われ、慌しい年の瀬を迎えています。
 今年は自分の生活において、このブログ立ち上げやSNSでのコミュニティなどネットとの関わりを深められました。これまで興味ある「ネタ」を探すことだけにしかネットを活用していなかった自分に、さまざまなミーティングに半ば強制的に誘ってくれた“わかばやしくサン”をはじめ、多くの方からご指導ご鞭撻を頂戴しました。睡眠時間はだいぶ減りましたが、自分のキャパシティは確実に広がったと思います。

【今年の5大ニュース】
@新聞特殊指定見直しについて公取委が見解を表明
A相次ぐ新聞記者の不祥事(記事捏造、発表記事の丸写し報道等)
Bみんなの滋賀新聞が廃刊
C産経新聞が電子新聞「Netvew」配信開始
D元新聞労連書記長 小倉三千雄氏死去

 来年も特殊指定見直し問題など新聞への向かい風は強まるばかりですが、『新聞の役割』を名実ともに果たせる業界構造に向かうよう販売労働者として行動していきたいと思います。
 来年もよろしくお願い申し上げます。

来年に向けて、模様替えをしてみました!
posted by 今だけ委員長 at 14:40 | Comment(2) | TrackBack(0) | 日記