ダイアモンド社のビジネス情報サイト、ダイアモンドオンラインで「日本の新聞社が買収の標的になる日は来るのか」というコラムを山口一弥氏(前コロンビア・ビジネス・スクール通信情報研究所客員研究員) が寄稿しています。
米国での留学体験をもとに、衰退期の企業の経営戦略で有名なキャサリン・ハリガン教授の話を引用して衰退企業の企業戦略5項目を挙げています。
(1)出来る限り有利に資産を処分して、早急に事業の撤退を図る
(2)自社の競争姿勢がどう変わろうと、現金の早期回収するため投資分から搾り取る(ミルキング戦略)
(3)競争力を強化し優位な地位に立てるよう投資を増やす
(4)業界の不確実性が解決するまで投資レベルを維持する
(5)収益性の低い顧客層の切り捨てと同時に収益性の高いニッチへの投資を増やす
確かに新聞も斜陽産業となっているわけですが、山口氏のコラムにはかなりの違和感を覚えます。
アメリカで既存の紙のビジネスをしている新聞社が買収の標的になっている理由を(根拠の乏しい論ですが…)述べられているのですが、コラムの結びでは、「日本の新聞社もハゲタカのターゲットになる位の魅力は保ってほしいというのは、さすがに言い過ぎだろうか」とあります。うぅーんそうでしょうか。米国崇拝主義者の自称コラムニストが想像する未来予想図へ日本の新聞界が向かうとは思えません。もっと別な論拠で日本の新聞産業の今後を語られるならまだしも、すべて米国のようになると引導する手口は2ちゃん的な戯言としか感じられないのです。日本はニホンのそして各地方にはそれなりの新聞社と顧客とのつながりがある。米国の新聞とは違い第三種郵便(広告面が5割以下)を保っているジャパン新聞の優位性(まだまだ課題も多いのですが)もあると思うのです。
posted by 今だけ委員長 at 00:58
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日記