2005年10月15日

新聞奨学生生活って「けっして辛いことばかりじゃない」

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それいけ新聞販売店―18歳、これがわたしの出発点―
著者 渋谷 由美子(社会思想社)1,300円

 山形県出身の著者が東京での学生生活を夢見て、自ら学費、生活費を捻出するために考えた結論が「新聞奨学生」。上京から2年間の新聞奨学生で得た体験談。
 新聞販売店に初めて足を踏み入れた時に「しまった!」と思うほど異次元の世界に見えた新聞販売店の実情。住み込みで、朝夕の新聞配達と集金の仕事をしながら、その販売店に勤める従業員の朝夕の食事を作ることも日課になった。
 「トンコ」の説明がオモシロい。「給料もらったらトンコ」、「集金したお金がたまったらトンコ」、「配達中に嫌になってトンコ」いわゆる『トンズラ』である。
 新聞屋家業の大変さにも触れており、日頃のストレスを発散させるために宴会は必要。少々酔っ払い気味で朝の配達をしても許してやって!と著者は言う。拡張団の話もオモシロく、そしてリアルに記されている。
 そのような2年間に及ぶ新聞販売店で働いた体験がこの本となり、日本ジャーナリスト専門学校の「ジャナ専大賞」を受賞した1冊だ。
posted by 今だけ委員長 at 00:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍紹介
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