2013年06月11日

新聞の読者層(定期購読)の境界線は「40代」

 株式会社博報堂DYメディアパートナーズが10日、「メディア定点調査2013」を発表しました。サンプルが東京地区ということで地下鉄などを利用する機会の多い方々のデータではありますが、参考になります。以下に引用します。

 株式会社博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所(本社:東京都港区、所長:吉田弘)は、生活者のメディア接触の現状を分析する「メディア定点調査2013」を実施しました。
 
 東京地区の調査結果によると、マス4媒体とインターネット2媒体(パソコン、スマートフォンを含む携帯電話)を合わせた1日のメディア接触時間は、5時間53分(週平均)と昨年とほぼ同数値となりました。1日のメディア接触時間は生活時間の中で飽和状態であると推定され、2010年以降、数値にほぼ変化はありません。
 
 近年、パソコンおよび携帯電話(スマートフォン含む)からのインターネット接続時間が伸長していましたが、今回、携帯電話からのインターネット接続時間は50.6分と、昨年の40.4分から10分近く伸びる結果(125.2%増)となりました。一方、昨年に引き続きパソコンからのインターネット接続時間は減少が続いており、スマートフォンの普及を背景に、パソコン経由から携帯電話経由へとインターネット利用の切り替えがさらに進んでいることが窺えます。
 携帯電話からのインターネット接続時間の伸びは、女性20代・30代に特に顕著で、女性20代では昨年の67.8分から52.1分伸び119.9分に(176.8%増)、30代では昨年の45.3分より28.6分伸び73.9分(163.1%増)という結果となりました。(引用終わり)


 マス4媒体の接触時間はそう変わらないものの、ネットの利用方法(時間)が自宅や職場のパソコンからケータイ&スマホへと変化しています。「どこにいてもネット環境に接触できる社会」に向かっていることが感じ取れますね。
 今だけ委員長の自宅でも無線ルータを使い書斎あるPCで私がブログ(たまには仕事も)を書き、ダイニングにあるノートPCでは嫁がダイエットレシピをチェックし、リビングでは娘がiPadでプリキュア(YouTube)を観ている・・・テレビを見るよりネットへアクセスしている時間が多い時もあります。


HDYMPnews20130610_01.tif

 さて、本題は「新聞の接触時間」。マス4媒体にパソコンおよび携帯電話による「ネット接続時間」を加えたメディア接触時間の比較すると、全体の接触時間は353.1分(5時間53分・こんなに〜と驚きますが)。そのうち新聞が27.1分、パソコン+携帯電話が123.4分。ネットへの接触は新聞の4.5倍という結果です。
 「新聞を読む時間がない」と購読中止をされる方も少なくありませんが、1日のうちでメディアへ接触する時間の配分変更というか「スクラップ&ビルド」の提案を売り手の側(販売店)が仕掛けないと「新聞の接触時間」は減少の一途をたどると思われます。これがあと10年経つと現在の30代が40代層へシフトすると平均が19.5分(29%減)。あくまでも仮説ですがゾッとする数字です。
 グラフからも40代を境界線にして新聞の接触時間が大きく変化していることがわかります。30代の方々へ新聞に接してもらおうと、業界ではご本人ではなくその子どもたちをターゲットに「新聞を活用したNIE教育」に着手していますが、(実績はでていうものの)目に見えてサンプルのポイントを引き上げるまでには至っていません。

 費用対効果なのか、習慣性なのか、はたまた時代にマッチしていないのか・・・。新聞購読はそれぞれの価値観(読めば間違いなく社会全体の動きがわかると思うのですが)が大きく左右するものですが、「販売店が努力していないから」と新聞社のエライ方々が一蹴して済む問題ではなくなっていることだけは確かです。

posted by 今だけ委員長 at 11:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース
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