2007年02月28日

販売店を狙った人材派遣詐欺

 朝日新聞によると新聞販売店に対して「即戦力になる人材を派遣する」などと実在しない派遣会社を装い紹介料などとして金銭をだまし取っていたという事件が発覚。東京都内を中心に関東各地の主に全国紙の販売店で約100件、総額2500万円の被害があるという。  

 私が勤めている販売会社にも代配(配達)請負会社やセールス請負会社(拡張団)と称する所在がイマイチ不明なところから、勝手に「ご案内」のファックスが流れてくることがあった。新聞販売は地域の読者からいかに信頼を得られるかが基本だと思っているので、請負業者に配達やセールスを依頼することに抵抗感がある。決められたテリトリーの中で効率的(必要なときだけ)な請負業者に業務を頼めば、気配りのない配達や荒っぽい拡張行為…おのずとその結果はわかるはずだ。  

 販売店はもっと人材育成に力を注がなければならない。「少々濡れ汚れても届けさえすればよい」「オマケをつければ契約が取れる」という発想では読者から見放されていくだけだ。  
 実際に労基法すら守られていない販売店も少なくない。従業員を長期雇用するための人件費の捻出が困難だとの経営実態もあるが、安い賃金で「使い捨て」のごとく従業員を短期循環させることの方が問題だ。今回のような事件もそのような販売店事情に付け込んできたのだろう。これは一販売店だけの問題ではなく、新聞社の販売政策にも関わる問題だと思う。  
posted by 今だけ委員長 at 06:31 | Comment(2) | TrackBack(0) | 時事ニュース
この記事へのコメント
この業界には「コンプライアンス」という言葉がないのでしょうか。新聞紙上には連日載る言葉なのですが・・・
現場では法令遵守より部数至上主義がまかり通る。確かに部数は新聞社にとっても販売店にとっても全ての基準となります。
しかし、それはルールを守るという最低限の企業責務が裏付けされないと大きなしっぺ返しがくるでしょう。
一部の大新聞社、一部の販売店・・・早く目が覚めて欲しいですね。
Posted by TOARU at 2007年03月01日 18:22
TOARUサマ!コメントありがとうございます。

一部の大新聞社、一部の販売店・・・早く目が覚めて欲しい

その通りですね。最近は目が覚める前に読者から見放されるのではないかと感じているのですが…。
でも諦めたらそれでお終いですから、言葉の力と行動で「これまでの手法から離れられない」方々に訴えていくしかないですね。
Posted by 今だけ委員長 at 2007年03月02日 16:31
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