全国商工団体連合会が発行する「全国商工新聞」の新春特別号(1月1日、8日合併号)に「R25」編集長の藤井大輔さんが「話題のあの人に聞く!」のコーナーで取り上げられています。
創刊から2年。M1世代(25歳〜34歳)をターゲットにした「R25」が単なる広告情報誌ではなく、読み物として支持を受けているのは「若者に活字を読ませたい」という編集側の姿勢とそのマーケティング力。新聞を読み解くスキルを提供するような企画や構成を心がけているという33歳の編集長、藤井さんの話しはオモシロイ。
(以下に引用)
−(R25の発刊について)成功すると思ったのか
若い男性向けの雑誌は今まであらゆる出版社ができなかったので、99%失敗するだろうと思っていました。でも、新聞や雑誌が読まれていないのは、インターネットが発達しているからという定義がありましたが、そうではない。ネットと新聞や雑誌で得たい情報は質が違うのではないかと。
(M1世代200人にインタビューして)
新聞を読みたくないんじゃない。読み解くスキルがなく視点が自分たちと違うということだったんです。でも新聞は読みたい。特に日経新聞なんかさらっと読みこなしているビジネスマンになりたいと思っていたんです。新聞にはプラスイメージがあって「できるビジネスマン」に見られたいんですね。
それなら新聞を読むための基礎情報、なぜこれがニュースになっているのか、どうしてこれが1面なのかをやればいいと思ったんです。
−企画はどのように決めているのか
大切なのは編集者が知ったかぶりしないということです。知らないことは恥ずかしいことではないが、知ったかぶりはよくない。読者にしたら、本音で付き合ってくれているという感じがするんでしょうね。
−紙面構成で工夫していることは
ぼくたちがやりたいのは、活字を読まない若い人たちに活字を読ませること。
ネットの情報は早いけれど正しいかどうか分からないし、細かすぎて面倒くさい。新聞、テレビは、予備情報や知識が必要になる。(ひとつの記事を)だから1駅2分で読める800字にしたわけです。
−今後は
(「R25」のようなフリーペーパーは)新聞とも共生するものだと思います。「R25」を読んで日経を読むから面白いんです。「R25」だけ読んでいればいいものではありません。いずれは「R25って浅いよね」と、卒業していってほしいと思いますね。(引用終わり)
「部数が伸びない」と文句を言うだけの新聞経営者にぜひ読んでもらいたいものです。若年層の新聞離れも「知ったかぶり」をしているという業界イメージが影響しているのかもしれません。
2006年12月27日
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