2006年12月05日

5カ月で消えた「みんなの滋賀新聞」の従業員組合が残した足跡…

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五カ月で消えた新聞−「みんなの滋賀新聞」記録と検証
著者:新聞労連近畿地連・みんなの滋賀新聞労働組合(フジイ企画)
 
2006年11月26日に開催された第2回定期大会を持って労働組合を解散した「みんなの滋賀新聞労働組合」の記録をつづった組合の記録。
 
2003年9月1日に地元経済界の出資で設立された「みんなで作る新聞社」は、県紙のない滋賀県で市民を巻き込んだ新聞が発刊するということで、業界内はもとよりセンセーショナルなニュースとして注目された。しかし、新聞経営については素人集団ということも影響し、通信社からの配信を受けず、新聞協会にも加盟できないという向かい風が強い中で創刊を迎える。印刷や販売店による宅配をすべてアウトソーシングをし2005年4月29日の創刊号発刊から、わずか40日足らずの6月8日には社長から突然の休刊宣言が出されるという状況下で、6月12日に従業員十数人で「みんなの滋賀新聞労働組合」を結成。9月17日の休刊以降も労働委員会への残業代未払い分の斡旋や組合員の再就職支援など労働組合は12月一杯まで奔走した記録が記録されている。
 
残念ながら「みんなの滋賀新聞」は休刊、労働組合も解散したものの闘いの記録は新聞労働運動の中に刻まれるだろう。 
 
posted by 今だけ委員長 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍紹介
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