『自己の責任において入ります』との同意書署名に住民が反発―これはひどい話です。
時には「国の領地」だと住民に居住地の立ち退きを求め、今回は「個人所有の土地だから自己責任」。あくまでも自己責任と押しつけてくる行政側…。すべての公務員とは言いませんが、ここまでひどいやり方をするとは…。
「何かあった場合に国家賠償責任を逃れたい」、「放射能漏れ問題は東電が責任を取るべきで、政府は後処理に徹したい」と言いながら、東電へ大量の天下りを送りこんでいる官僚の身勝手さに、もっと国民は怒ってもいいはずです。
また、マスメディアの取り上げ方も弱いように感じます。このような権力側の理不尽なやり方を批判的姿勢で社会へ発信するのがマスメディアの役割ではないでしょうか。上杉隆氏が指摘する「記者クラブでの官側との慣れ合い主義」がまかり通っているとは思いませんが、このような話題をあまり取り上げない理由は何なのか。インターネットによる情報流通が出来あがり、可視化(すべてではありません)された社会となったいま、マスメディアの価値判断が問われていることを自覚すべきです。
誰でも自身の不利益(結果として)になることは避けたいもの。マスメディア(特に新聞)の価値判断によって記事化されるか否か、その記事の扱われ方(見出し、何面へ掲載)によって、読者だけではなく、社会へ与える影響(読者のリテラシィもありますが)が大きく左右すると思っています。理不尽な社会のあり方、隠されようとする問題点を掘り起こして、ジャーナリズムを守ってもらいたいと期待します。まずは自分たちの襟を正して、「押し紙」の問題からでしょうか。
▽福島の一時帰宅、第2弾を実施 葛尾、川内両村70人(47NEWS 5月12日付)
http://bit.ly/kfBEU1
▽葛尾村27人も一時帰宅…「自己責任」署名変更(読売新聞 5月12日付)
http://bit.ly/jBFExV
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私が個人的に参加する「ふんばろう東日本支援プロジェクト」のCMがお目見えしました。支援活動のCMを自主的に作って応援する動画サイト『チャリTV』の山田エイジさんの作品です。
「ふんばろう東日本支援プロジェクト」の発足に寄与された南三陸町の三浦保志さん(「さかなのみうら」社長)のふんばっている姿が印象的です。
2011年05月13日
被災者だけではなく、もっと国民が怒るべき政府の対応
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