2006年06月24日

メディアの役割!を考える「リレー講演」に行って来ました

 今日は昼休みを利用して、連続セミナー「いま、あらためてメディアの役割!を考える〜デジタルとケータイ文化の嵐を前にして〜」のセミナーに行って来ました。
 このセミナーはメディア・リテラシー・プロジェクト日本放送労働組合、河北新報労働組合が主催したもので、全5回開催されるセミナーの1回目。今回の講演者は東北大学大学院情報科学研究科の関本英太郎氏。演題は「多様な価値観の中での放送」でした。
        ポスター.jpg        関本さん 001.jpg
 内容は、ワンセグ、地上波デジタルなどのメディア環境の劇的な変化を踏まえ、ケータイ(NTTドコモ)の可能性と横並び主義の既存メディアのあり方を提起。論点として@多様な価値観A双方向性B公共性を挙げてパワーポイントを使った分かりやすい講演でした。

@時代のメディア環境―外的問題―
 ・技術的条件(デジタル化を受けて)
  伝統的メディア(テレビ、新聞、ラジオ)
       +
  ニューメディア(インターネット、ブログ、ケータイなど)
  2006年4月、「ワンセグ」スタート
  2011年 「地上波デジタル」スタート
A放送と通信の融合(もうテレビは要らない…とドコモが言っている)
 ・NTTの戦略「テレビは情報生活のハブへと進化する」
       ↓
  映像も活字もすべて「ドコモから…」
       ↓
  すべてのメディアは「ケータイ」に特化する!?
  『お茶の間の団欒のイメージは崩れる』
Bいよいよ氾濫する情報/垂れ流し
       ↓
 ・コンテンツの供給+質(送り手のリテラシー)
 ・受け手のリテラシー
Cローカル局を取り囲む、待っている厳しい現実
 (1)2011年、地上波デジタル
   ×ハイビジョンで映像がもっと綺麗に…?
   ○双方向性、データ情報入手
       ↓
   準備のための資金。民放の場合、広告料に反映される。間接的に一般視聴者にしわ寄せ。
 (2)ローカル局の現状
 ・自立? 自前の番組制作率は20%程度
 ・BSデジタル放送が本格的に普及されれば? 電波は空から遍く行き渡る。
 ・多チャンネル化の時代? 細分化、専門化
『論点』既存のメディアに「対抗戦略」を問う
 自ら「開かれたメディア」として、市民、視聴者の参加(公共性議論の場)、多様な価値観の反映、EPIC2014の危機…
Dプロとアマチュアの棲み分け、それゆえに「多様性」
 プロとして何を伝えるのか?取材力、調査力の歴然とした違い。人を育てる工夫、そのための教養講座など。

 以上、メモを列記しました。とても感慨深い内容の講演でした。あと4回開催されるセミナーもアップしていきたいと思います。
※「リレー講演」は、ドイツ語の「リングフォアトラーク」の訳です。前の講演者がテーマについて話をしたら、次の講演者はその講演内容を受けて話をする、という具合に継続していく。したがって、講演者はかならず前のセミナーに参加する。 ということです。
posted by 今だけ委員長 at 18:17 | Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
 怪しげな宮城ぐるめ探検隊のオフ会に行っていまして参加できませんでしたー。どんな人が何人ぐらい集まっていましたか?
Posted by わかばやしく at 2006年06月26日 00:06
わかばやしくサン!コメントありがとうございます。
日放労(NHK)、関本さんのゼミの方なのかなぁ 大学&大学院生の方も結構いらっしゃってました。ざっと60人くらいでしょうか。
もしかすると去年の夏あたりからLMNで議論をしていたことも含まれていました。でも業界以外の方の話だからこそ、さらに新鮮に受け入れられました。
Posted by 今だけ委員長 at 2006年06月26日 15:43
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