2006年05月25日

特殊指定維持に理解を得るため販売正常化の早期実現に取り組む

 5月23日、東京都文京区にある全林野会館で日本新聞労働組合連合(以下:新聞労連)主催の「販売問題中央集会」が開催されました。全国の新聞労働者約50名が集まったのですが、今回は販売問題をテーマにした集会ということで、特殊指定の問題を絡めながら販売現場の実態、「押し紙と新聞社の予算」のからくりなどについて基調報告をしてきました。これまでも新聞労連の各集会で販売門正常化問題に触れた講演などがありましたが、実際に販売店に勤める労働者が報告をしたのは久しぶりとのこと。
 その後、パネルディスカッションもあって、一緒にパネラーとして参加した主婦連合会の和田正江さんからは「だいぶ怖いセールスマンは減ったようだけれども長期間同じ新聞を購読している読者と短期間で購読紙を換える読者とで景品等のサービスに差がありすぎるのは問題」という厳しい(当たり前か)注文も。
 また、専修大学の山田健太助教授から法的な見地から「新聞特殊指定」の必要性を説明していただいた。なるほど!だから「再販・特殊指定は必要なのだ」とあらためて感じたのだが、山田氏は「いまの新聞がそれを満たしている(新聞たる定義を)のかは別の話」との厳しい指摘がありました。

 翌日は公正取引委員会へ「特殊指定の堅持」の要請に行ってきました。前日の集会で採択アピール文(以下に掲載)や特殊指定に関する市民からのアンケート集約結果を示しながら意見交換をしてきました。今回で2回目の公取委要請でしたが、公取委が「交渉の相手」としている新聞協会や日販協との議論にはまだまだ大きな隔たりがあると感じます。自民党の「新聞の特殊指定に関する議員立法検討チーム」が今国会に提出を検討している独禁法の改正案の話しは聞けませんでしたが、6月中にこだわった結論ありきではないことは確認できました。しかし、何の前進もない(公取委の質問に答えない)のであれば「話し合いを打ち切る可能性もある」との考えも示されました。
「投げたボールに対して、業界がキチンと答えてくれない」という公取委。新聞業界は特殊指定の問題を「戸別宅配の崩壊」だけにあてがわず、 “新聞たる”その要件を満たす新聞紙面、販売のあり方への再生に取り組んでいくべきです。


新聞の販売正常化を早期実現するためのアピール

 昨年11月、公正取引委員会が新聞業をはじめとする「特定の不公正な取引方法」を見直しする方針を示して以降、私たち新聞労連はこの「特殊指定」の堅持を訴えてきた。新聞の「同一題号同一価格」を担保してきたのは著作物再販制度と特殊指定だが、この一方が崩れると販売現場が購読料の「値引き合戦」に陥る可能性が高いからだ。値引き合戦で資本力の弱い新聞社は経営が立ち行かなくなり、最終的には少数の新聞だけが残ることになる。戸別配達制度の崩壊にとどまらず多様な新聞、多様な言論が失われ民主主義が足元から揺らぎ始めるのは時間の問題だ。

 新聞労連は今年4月20、21日の両日、と内で第115回中央委員会を開き、特殊指定維持に向けた方針と具体的な行動を討議した。特殊指定維持を求めるとともに、ルールを無視した新聞セールスを改め、販売正常化の早期実現が急務とした特別決議を採択した。新聞ジャーナリズムの信頼回復もまた不可欠である。

 「読者市民がこの問題についてどれだけ知っているか」。新聞労連は書く地連に協力を仰ぎ「新聞特殊指定・販売正常化」の街頭調査を呼び掛けたところ、市民約500人の意見が全国の各地連から寄せられた。新聞を購読している人は8割を超えているものの、「特殊指定」「再販制度」「公取委の見直し」などを知っている人は3割にも満たなかった。新聞各紙が特殊指定について報道し、特集紙面を展開しても市民にはなかなか伝わっていないと言わざるを得ない。この問題への理解を求めていくことの難しさが浮き彫りとなった。

 この調査で新聞に対する意見を求めたところ、紙面や記事内容への要望よりも、強引なセールスや景品提供など販売問題への苦情が圧倒的に多かった。私たちは「新聞は景品提供などではなく、紙面内容で読者が選ぶべき」と主張してきたが、現実は販売現場の問題が大きく立ちはだかってことを直視しなければならない。

 新聞労連は5月23日、都内で「販売問題中央集会」を開催した。特殊指定だけでなく販売現場の問題に焦点を合わせ、販売正常化早期実現へ向けた議論を展開した。強引なセールスやルールを無視した新聞拡張が、いかに読者・市民の反発を買っているかが明らかになった。私たちの課題は特殊指定維持に理解を得るため読者が一番求める販売正常化の早期実現に取り組むことだ。それとともに新聞の公共性を高めるため「言論・表現の自由」「知る権利」を守る責務を果たし、新聞ジャーナリズムの信頼確立に向けて取り組むことを表明する。

2006年5月23日
日本新聞労働組合連合(新聞労連)
販売問題中央集会
posted by 今だけ委員長 at 19:12 | Comment(5) | TrackBack(2) | 新聞販売問題
この記事へのコメント
背景の色、変わりましたね。これからの季節を先取りしているようでいいですね。

特指堅持のための署名活動などを私もしましたが、どうやら上の方々が、我々の活動が必要のないものと消し去ろうとしてる気がしてなりません。末端の意見でございますが・・・
Posted by newspaper at 2006年05月26日 16:54
newspaperサマ!コメントありがとうございます。
「上の方々」や公取委を動かすのも国民の同意というか「新聞特殊指定が必要なのだ」という世論形成がしっかりしないと、規制緩和の流れで常にその対象になってしまいます。諦めずに署名活動をしたり、「上の方々」に訴えていくことが必要だと思います。
北朝鮮拉致問題も「拉致被害者の会」の皆さんが街頭署名活動など地道な活動によって世論を動かしたのですから、諦めちゃダメだと思います。

追伸:いろいろなテンプレートを試してみたのですが…色を変えることしか出来ませんでした。私のPC活用力の限界です。
Posted by 今だけ委員長 at 2006年05月27日 02:35
『今だけ委員長』様

はじめまして!
ブログ楽しく拝見させて頂きました。
大変楽しく読ませて頂きました。

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Posted by でじたる書房 at 2006年05月27日 14:31
でじたる書房サマ!コメントありがとうございます。
そのようなお話をいただけて大変光栄なのですが、まだまだ未熟でございますのでもうしばらく精進をしてから考えたいと思います。
ありがとうございます。
Posted by 今だけ委員長 at 2006年05月28日 02:45
ちょっと気になったんで来ちゃいましたwがんばってください!
Posted by ふゆにっき at 2006年06月07日 03:56
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