2010年12月20日

2010年の新聞界は人を幸せにすることができただろうか?

 2010年もあと11日。年齢とともに「カウントダウン」で盛り上がる歌番組より、「ゆく年くる年」を見ながら平和に年を越したいと思うようになったこの頃です。

 日付が変わったのできのうは、自分への褒美として馬場俊英さんのライブへ行ってきました。この数年、同じ年の彼の歌を自分の応援歌として聴いています。繊細な詞がとてもすばらしいのでおススメです。そんな馬場さんはライブ後、演奏した曲目が書かれた手作りの礼状を渡してくれます。今回はこんな事が書かれていました。

馬場俊英ライブチケット.jpg僕にもいろいろな時期があるのと同じように、すべての方に様々な時代があったと思います。苦しんだ日もあった。 悲しくて途方にくれた時代もあった。 幸せな日々があった。 不安でたまらない夜があった。 嬉しい時があった。 傷つき傷つけた時があった。
いろいろな時代がすべての人にありました。そんな中で、ときどきこうしてコンサート会場で出会い、音楽を通じて心で触れ合った夜の記憶が僕の宝物であり、未来への力になっています。
ある音楽家が「音楽は人を幸せにするためにある」「音楽は人の幸せに尽くすものだ」と話していました。15周年を迎えて、40歳を超えて、僕にもその言葉の意味がわかるような気がしてきました。

 今年もいろいろありましたが、もう戻ることはできない2010年。果たして新聞界は今年、人を幸せにすることができたのでしょうか?
 自己分析をするとマイペースながら少し無理をして1年間突っ走ったという感じです。職場も4年ぶりに営業部門へ出戻りました。変わりゆく読者の価値観を目の当たりにして試行錯誤の毎日が続いていますが、健康で1年を過ごせたことに感謝です。
 いろいろとお世話になった皆さま、訪問してくれた皆さま、今年1年どうもありがとうございました。


 昨年に引き続き、新聞協会報(10年12月14日付)が報じた「2010年報道界重要ニュース」(協会報編集部選定)を引用して、今年1年を振り返りたいと思います。
注:重大ニュースに順位づけはされていませんが、見出しの大きさなどを勝手に判断して並べています。


@日経が有料電子版を創刊―各社、ネット収益の道探る―
 日経は3月23日に「電子版」を創刊し、ニュースサイトの本格的な有料化にかじを切った。購読料は月4,000円。新聞本紙とのセット契約は5,383円(統合版地域では4,568円)とした。北日本、十勝毎日もサイトを有料化。朝日や共同のように、インターネット上のコンテンツ配信や課金の仕組みを提供する動きもみられた。
 新聞本紙での収益拡大が難しくなる中、日経は電子版を新たな事業の柱と位置付けた。伸び悩むインターネット広告収入の拡大も目指すとし、読者の属性や嗜好、閲覧履歴などに応じた連動型広告を導入した。
 セット契約の場合、読者は購読料を一括で日経に支払う。本紙購読料は日経が販売所の集金業務を代行する形となる。販売所の購読者情報を発行本社が把握できるようになったことも大きな変化に挙げられる。
 北日本は1月にニュースサイトを刷新。2月以降、閲覧を本紙契約者に絞った。配達区域外からは、月2,100円の利用料で閲覧できるようにした。十勝毎日も7月1日に有料サイトを開設。購読料は本紙と同額の2,500円とした。
 朝日は4月20日、新聞・雑誌記事の販売サイト「エースタンド」を本格オープン。毎日や時事も記事を提供している。共同は6月21日に携帯電話向け有料サイトのプラットフォーム「ニュースマート」を開設した。


A新聞社の提携、編集部門でも―記者の負担軽減、独自取材強化―
 新聞社同士の提携が、印刷や輸送にとどまらず、取材・編集部門にも広がった。4月1日には、毎日が共同加盟に合わせて地方紙12社から地域版向けの記事・写真の提供を受け始めた他、朝日と読売も鹿児島県の一部で相互配信を開始した。
 毎日は、地方紙各社の発行エリアのうち、通信部や駐在員を配置していない一部の市町村の情報を受け取っている。朝日と読売の提携も、支局や通信部に常駐者がいない地域が対象。記者の負担軽減や、独自取材の強化につなげている。
 地方紙間では、山陰と中国が1月4日から記事交換を始めた。発行地域が一部重なり、競争関係にもある両社の提携は注目を集めた。この他、紀伊民報から朝日への記事提供(4月)、読売と長野日報の記事交換(8月)が始まった。
 航空取材の協力も進んだ。共同は10月から、東北・関東圏で毎日と、関西圏で産経と提携。ヘリコプターを合同で運用し、カメラマンを交代で配置している。
 全国紙の地方紙への印刷委託も進んだ。3月8日に毎日と新潟、4月6日に読売東京と北日本、7月1日に朝日と河北が提携を発表。共同輸送は、毎日と産経が9月23日から千葉県西北部と埼玉県東部で、朝日、読売東京、日経が10月1日から埼玉県東・南部で始めた。

B新聞広告費がネット下回る―マス四媒体21年ぶり三兆円割れ―
 電通が2月22日に発表した2009年の日本の広告費によると、新聞広告費は前年比(以下同)18.6%減の6,739億円で、1.2%増の7,069億円だったインターネット広告費を初めて下回った。総広告費は11.5%減の5兆9,222億円で、2年連続の減少。08年のリーマンショック以降の景気低迷が大きく影響し、1947年の調査開始以来、最大の落ち込み幅となった。マス四媒体は5年連続で各媒体とも前年を下回り、14.3%減の2兆8,282億円。21年ぶりに3兆円を割り込んだ。
 新聞は2年連続で2桁減率で、1979年の6,554億円に近い水準にまで落ち込んだ。構成比は1㌽縮小し、11.4%となった。インターネット広告費は前年比ほぼ横ばいだが、新聞広告費を330億円上回った。構成比は10.4%から11.9%に拡大した。


C検察取材の在り方問われる―リーク批判・郵便不正事件報道―
 検察取材の在り方が問われた1年だった。小沢一郎民主党本代表の資金管理団体「陸山会」の土地取引をめぐる政治資金収支報告書の虚偽記載事件で、東京地検特捜部は2月4日、小沢氏を嫌疑不十分で不起訴とした。この捜査の過程で、現職閣僚らが「検察が捜査情報をリークし、メディアがそれに乗じた」として検察・メディア双方を批判。原口一博総務相(当時)は「『関係者(によると)』という報道は、公共の電波を使うには不適切だ」と述べ、情報源を明かすべきだと主張した。
 各紙は社説や社会部長の署名記事で反論。記者は不断の努力で断片的な捜査情報を積み重ねており、吟味した上で報じていると強調した。
 大阪地裁が9月10日に厚生労働省の村木厚子元局長に無罪判決を言い渡した郵政不正事件では、検察が証拠申請した調書の大半が却下され、検察の捜査情報をどう報じるかが問われた。各紙は判決後、報道を検証する記事を相次いで掲載した。その後、大阪地検特捜部による証拠品改ざんが明らかに。疑惑は組織的隠蔽の有無にまで及び、検察捜査の問題点をどうチェックするのかも新たな課題として浮上した。


D「iPad」日本上陸―電子書籍元年、広がる市場―
 米アップルのiPad(アイパッド)の登場は、電子書籍元年を象徴する出来事だった。日本上陸は5月28日。以降、ガラパゴス(シャープ)、リーダー(ソニー)、ギャラクシータブ(韓国・サムソン)など、電子書籍市場の広がりに大きな影響を与えるとみられる新型端末が相次いで登場した。
 アイパッド発売に合わせ、毎日、産経、日刊スポなどが専用コンテンツの配信を開始。毎日、スポニチ、西日本の3社はソフトバンク系列の配信事業会社「ビューン」が手掛ける同名のサービス向けのニュース提供を始めた。
 電子書籍の配信プラットフォーム運営に乗り出す新聞社も現れた。朝日は12月4日、凸版印刷、ソニー、KDDIと共同で、電子書籍配信の事業会社「ブックリスタ」を設立。朝日は配信する電子書籍の収集を担う。また、11月に開設した書評サイト「ASAHI eBOOK AVENUE」を通じて、電子書籍市場の活性化を図る。
 毎日と西日本は6月29日、電通と共に「ビューン」の第三者割当増資を引き受け、配信事業の運営にも関わり始めた。


E新常用漢字表が内閣告示―使用実態に合わせ大幅増―
 政府は11月30日、新しい常用漢字表を内閣告示した。従来の1,945字に196字を追加、5字を削除し2,136字とした。1981年の制定以来の改定。漢字変換機能を備えた情報機器の普及に伴い、制定当時と漢字使用の実態が大きく変わったことから、文化審議会が2005年から審議を続けてきた。
 憂鬱の「鬱」や語彙の「彙」などの読みの難しい字が多く追加された他、毀損の「毀」など法律用語も盛り込まれた。
 編集委員会は7月、学校現場などで十分に学ばれていない現状を考慮し、難読字には表内字でも読み仮名の付与や言い換えなどの配慮を加えることを申し合わせた。
 新聞協会は改定に併せ、「新聞用語集追補版」を発行。表内にあるが「虞・且・遵・但・朕・附・又」の7字は使用しないなど、新聞独自の表記についてまとめた。


F政府が日米密約の存在認める―司法も認定、全面公開命じる―
 日米密約問題を調査した外務省有識者委員会(座長=北岡伸一東大教授)は3月9日、報告書を公表し、1960年の日米安全保障条約改定時の核搭載艦船の一時寄港、朝鮮半島有事の際の米軍出動、72年の沖縄返還時の原状回復費の肩代わり―の3件について、密約の存在を認定した。密約は報道や米国側の公開文書で存在が明らかになっていたが、政府は否定し続けていた。
 元毎日新聞記者の西山太吉氏らが沖縄返還をめぐる密約文書の公開を国に求めた訴訟は4月9日、東京地裁が密約の存在を認めた上で文書の全面開示を命じる判決を下した。判決は、密約を否定し続けた政府や外務省の姿勢を、国民の知る権利をないがしろにする不誠実な対応だと批判した。


G正常販売への取り組み進む―福岡・大阪で推進会議開催―
 新聞の正常販売に向けた取り組みが各地で進んでいる。
 福岡、山口両県で新聞を発行する7社(朝日、毎日、読売、日経、産経、中国、西日本)は2月25日、経営トップと販売責任者による福岡・山口地区新聞販売正常化推進会議を福岡市で開いた。6・8ルールを順守する共同声明を採択した他、発行本社が正常化の進ちょく状況を確認する体制作りなどを盛り込んだ合意事項の順守を確認した。
 関西では9月29日に大阪市で第2回新聞販売正常化推進会議を開催。昨年の第1回会合以降、正常販売が前進したことを確認した。関西7社の販売局長は、正常化が遅れている地域について、大型景品などの即時全廃に向け発行本社が責任を持って指導するなどの緊急4項目指示の実施を決めた。


H国民読書年に多彩な催し―高まる活字文化推進の機運―
 国民読書年の今年、全国各地で文字・活字文化推進機構などにより読書の意義や活字文化を伝えるイベントが催された。10月23、24日には東京・上野公園で記念祭典が開かれた。同機構と活字文化議員連盟が10月27日に主催した「国民読書年を継承・発展させる各界連絡会」では、新聞配備の促進を含めた学校図書館の活性化や、著作物再販制度の維持などを掲げた「言語力向上5か年計画」を了承した。活字文化推進の機運は高まっている。


I会見オープン化 各省庁に広がる
 鳩山由紀夫首相(当時)の記者会見が3月26日からフリーやインターネットメディアの記者らに開放されたのをはじめ、会見オープン化の動きがさらに進んだ。総務省、環境省、厚労省などで大臣会見が解放された。
 また最高検は4月22日、全国の地検・高検に対し、クラブ非加盟の記者に会見への参加を認めるよう通知。併せて各地検に定例会見を開くよう要請した。これを受け6月以降、全国の地検で相次いで会見が開かれた。
 必要に応じて会見を開くとしていた最高検自身も9月21日、大阪地検特捜部による証拠品改ざん事件の発覚を受け、会見を開いた。

posted by 今だけ委員長 at 01:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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