2010年07月06日

赤字体質の立て直しに優越的地位を濫用する日本郵便

 以前にも小ブログで紹介しましたが、7月1日からこれまで日本通運との共同出資会社「日本エキスプレス」を統合するかたちで再スタートした「ゆうパック」(日本郵政グループの郵便事業会社)。
 新聞各紙では「遅配が32万個(1日から5日まで)」に拡大し、総務省が処分を検討していることなどが報じられています。


 原因は何か?
 日本郵便の「ゆうパック」の流通を底辺で支えているその多くが、下請け輸送会社、そしてその輸送会社と個人請負契約を結んでいる個人事業主(いわゆる孫請け)。今回の事業統合によって歩合制委託料の値下げ要請が相当進められ、撤退した下請け業者が続出したことによって集配網の弱体化が露呈し、今回の遅配騒動に拍車がかかったようです。

 末端の労働者の賃金はもう削れないところまで引き下げられているわけで、日本郵便自体の赤字解消を改善させるためには売上をあげる施策を考えなくちゃいけないと思います。削るのは無能な経営陣の報酬しか残っておらず、底辺ではたらく労働者から搾取しようと考えるのはナンセンスとしかいいようがありません。


 新聞産業はどうでしょう。
 新聞研究(2010年7月号)で東奥日報社の塩越隆雄社長がいみじくも「斜陽産業」と言い切っているように、組織形態を変えていかないと企業存続は難しくなるといわれてもう何年たつことか。しかし、新聞社にはグループ企業という強みも有しています。それぞれの企業資産を投入して、全体でこの難局を乗り越えていかなければならないと個人的に思っていますが、その進め方において「発行本社が小会社から利益を吸い上げることが目的」であっては、弱い立場にある子会社従業員はうなだれるばかりで本気で動くはずもなく必ず失敗に終わります。もうそのような時代ではないのですが…

 人を動かす、ましてや組織を動かす人は「権力」だけで物事を動かせると考えてはいけない。それは大きなミスを犯すものだと思います。いわゆる優越的地位の濫用は違法なのですから…

 人を納得ずくで動かす。これが日本郵便に欠けていたから「ゆうパック」の問題が出てきたのはいわば必然だったのかもしれません。



posted by 今だけ委員長 at 06:51 | Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
 「ゆうパックの混乱」には驚きました。なるほど、下請けや孫請けの委託が関係しているワケですね。ウチの職場(仙台)に本社(青森)から送られる業務用新聞は「ゆうパック」を使っています。これまで当日の午前11時ごろには届いていましたが、7月からは夕方着になっています。
 本社が調べたところ青森→仙台のトラックがそれまで午前2時50分発が7月から午前9時50分になったとのことでした。ゆうパックの混乱とは別の問題ですが、本社・発送部側は「日本郵便から事前に何の連絡も無かった」とカンカンです。
 ところで「東奥日報新聞社→東奥日報社」ですね。題字に「日報」や「新報」があると「新聞」は付かないようですね。
Posted by 宴会ていんめんと at 2010年07月06日 11:15
宴会ていめんとサマ!コメントありがとうございます。
>東奥日報新聞社→東奥日報社
訂正しました。なんか疲れているのかなぁと言いわけをしつつ、以前より用心深さがなくなっていると反省。酒飲みながらのエントリや子どもをあやしながら焦って書いちゃうと、必ずミスをしてしまいます。
「個人ブログだから…」と言いわけをせずに、しっかり書いていこうと思います。今後ともよろしくお願いします。
Posted by 今だけ委員長 at 2010年07月06日 21:46
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