5月17日は「高血圧の日」だったのですね。けさの産経新聞は「5月17日、今日は『高血圧の日』です。」とのラッピング広告に包まれた紙面が届きました。 「高血圧の日」をググってみると産経新聞のラッピング広告を引用しながら、高血圧の悩む方々のブログやその対処法などが上位に表示されています。今だけ委員長も産経新聞を見なければ「きょうが高血圧の日」とは知りませんでした。
その「高血圧の日」とやらは、日本高血圧学会と日本高血圧協会が2007年5月17日に開催された第30回日本高血圧学会総会で、毎年5月17日を「高血圧の日」と制定することを宣言し、日本記念日協会により認定登録されたものだとか。
血圧の高い方はヤクルトの「プレティオ」をお勧めします。今だけ委員長も愛飲して安定値に戻りました。そんなことどうでもよい話なのですが…。
ところで、ラッピング広告の広告代金はいくらなのか?血圧よりも気になるところです。
WEB金融新聞によると4大紙(読売、朝日、毎日、産経)は1面(15段)で2000〜4000万円。産経新聞は部数が少ないとはいえ全国紙なので15段2000万円として、ラッピング広告は4ページですから単純計算で8000万円。広告代理店の取り分が15%で1200万円、紙代などのコスト(1枚あたり0.5円で20円×180万部)3600万円を差し引くと3200万円の利益(あくまでも私的な試算ですが)となるのかなぁと勝手に電卓をはじいてみました。
広告のプロから言わせれば「そんなに甘くはない。ダンピングでもっと利益幅は薄いはず」とお叱りを受けそうですが、新聞広告のチカラというか費用対効果は“まだまだ捨てたものではない”と感じます。効果の部分を広告主の売上への寄与として捉えがちですが、そもそもマス広告はいかにユーザーへアテンションするかなのです。
それを近年のマーケティング論者が「リターンがなければ広告の価値はない」と言い張る。企業が儲けるために広告を打つのですが、広告を載せると必ず売上があがる媒体ってあるのかなぁ。この辺が「誰も教えてくれない」ことですし、ヤクザコンサルがドラッカーやポーターのマーケティング理論を持ち出して“答えのない勝手な解釈”で迫ってくるのです。売上が落ち込んでいる産業に付け入ってくる評論家は結構いるので気をつけたいものです。
ほかの媒体と比較して何が劣っているか、逆に勝負できるのかを理解していないのが新聞人なのかもしれません。