NHKスペシャル「激震 マスメディア 〜テレビ・新聞の未来〜」をアルコール抜きで見ました。今日3月22日は放送記念日ということで、マスメディアの特集が組まれたとのことです。
職場の「アンダー50」な方々にも「必見!」なんてメールを送りましたが、正直見なくてもよかったなぁという感じです。あした「ゴメンナサイ!」と言わなくてはいけませんねこりゃ。
正直、いまのマスメディアの限界(ネタの扱い方)を感じました。パネラーの議論も佐々木俊尚さん以外は理論的に崩壊してましたね(笑)
あの年代(マスメディア代表の内山さん・広瀬さん)の方々に川上さん(ドワンゴ会長)の意見を理解できるはずがないと思った方が自然なのかもしれません。ツイッター( http://search.twitter.com/search?q=%23nhk_media0322)での書き込みもざっと読みましたが、イマイチ不完全燃焼といった意見がほとんどでした。メモった意見(番組でテロップに流れた)としては、「いまのマスメディアはジャーナリズムではなく、コマーシャリズムになっている」というのと、「いまの現状(米メディアの倒産など)を騒いでいるのはマスコミに働いている人だけで、普通の生活者にはそんなの関係ありません」との厳しい意見…なるほど。
現場の記者の皆さんはそう思っていなくても、別の世界(ネットの側?)の人たちだけではなく複数の方がそう感じているということも押さえておきたいところです。
番組の最後に、司会の藤沢秀敏さん(NHK解説委員長)がムリくりまとめてましたが、(仕方ありませんが)どっちつかずのまとめが余計に視聴者の消化不良を増長してしまったと感じます。
自分なりの感想は、新聞、テレビのマスメディアであろうが、ネット言論だろうが、重要なのは情報の質だと思います。その情報をすくい上げるのは、それを生業にしている人たち(ジャーナリストの免許ありませんから)だけではなくなっているので“もっと頑張らなきゃ”ということ。そして、メディアの定義はそういった情報がしっかりと人に届くシステムであるはずだと思うのです。
まぁ番組の冒頭にも登場したガ島通信を運営する藤代裕之さんの「ネット社会では、これまでマスメディアが報じてこなかったことも明かされていくようになる」というひと言に集約された番組でした。
ガンバレ〜新聞!(他人事ではありませんが)
※「激震マスメディア」再放送は3/29日(月)午前2:05〜の予定。
※3月22日は放送記念日(ほうそうきねんび):NHKが1943年に制定した記念日。
NHK東京放送センターの前身である東京中央放送局(JOAK)が、1925年3月22日に東京都港区芝浦の仮送信所でラジオの仮放送を開始したことを記念して制定された。
【追記】
佐藤尚之さん(電通)のNスペの読み解き方は参考になります。「個人の人生」と「社会での老い方」の違い―――とても興味深い。
▽昨晩のNHK「激震マスメディア」を見ながらボンヤリ考えてたこと(さとなお.com)
http://www.satonao.com/archives/2010/03/nhk_1.html
2010年03月22日
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しかし討論は確かにチグハグだったことは否めないですね。新聞・内山斉氏や民放・広瀬道貞氏はあまりにもエラい立場。発言するにはアレが精一杯だと思います。編集局長か局次長クラスの方が良かったかも。
一方、佐々木俊尚氏の言うことには「なるほど」と納得する点が多かったです。けれど「今後、これこれはこうなるかもしれない」という予測を「すでにこうなっているから、こうなる。エッヘン」といった調子の発言は多少腹が立ちました。
「新聞や民間放送が苦境に立たされている」という現状を正確に認識している人は、まだそれほど多くないと思います。世界同時不況であらゆる産業が影響を受け、その中にマスコミも…という事実は一般的ですが、根底にある大きな変革を知ってもらう意味では良い内容だったと考えます。
22日は飲みながら見ていたので、視聴内容に多少の事実誤認があるかもしれません。
週刊誌が「新聞没落」の特集を組むと新聞関係者がこぞって買い占めるのと同じように、一般の方がどれだけこの番組を見たのか分かりませんが、「なんだかよくわかんない」とは妻の感想です。
偉すぎる人をあのような場面に登場させるのは失敗でしたね。
番組で紹介されたVTRはなかなかのものだったのですが、司会者がそのVTRの流れを全く無視してディスカッションを仕切ってしまったのも残念でした。
私は内山さんが業界紙などで述べている発言との違いをチェックしながら見てました。人間って立場的にフラットなところに立たされると、本性が見えると感じました。誰が見てもあの番組構成では既存マスメディアの言い分は厳しいところへ追いやられたと分かるはず。それでも広瀬さんは自流を通しましたが、内山さんはどちらにも受けがいいような発言が散見されました。「世あたり上手」という単語は決して悪いことではありませんが、スッキリしませんでした。だからナベツネさんがとは言いませんけど。