2010年03月01日

M1・F1総研「料金がかかるから購読しない」の結果をこう読み説いた

 電通子会社のマーケティング調査機関「M1・F1総研」が先月25日に発表した「若者と新聞」に関する調査報告書について、ネット上でさまざまな分析が行われています。
 今回の報告書で特筆されているのは、M1層の男性が新聞を読まない理由としてもっとも多かった意見が「料金がかかるから」(62.6%)というもの。

 調査手法を見てみると昨年11月にインターネット経由(謝礼あり?)で関東1都3県在住の男性に対して行われたもので、有効回答数は1200人。年齢階層はM1層(20〜34歳男性)1000人、M2層(35〜49歳男性)200人というものです。

 以前にも意見を述べましたが、さまざまなリサーチには依頼者側の意図が含まれ、(その理由等は特に)設問に微妙な誘導性が含まれる場合もありますから注意して読み説かなければなりません。

 今回の調査はネット限定で行われたということですから、M1層の意見を集約するには適していると言えばその通り。でも、新聞を積極的に読む(週1回以上閲覧する)人が20%チョイとはかなり低い結果です。自ら定期購読をせずとも昼飯を食べに行けばその食堂なりに必ず新聞が数紙置いてあったものですが、経費削減で新聞を置いている食堂(喫茶店)が減っているということも影響しているのでしょうか。ほとんど読まない人が70%台に達しているというのも、まんざら嘘ではないと感じる今日この頃です。

 新聞へ叱咤激励をしてくれる方からは「コンテンツに魅力がないから読まれないのだ」という意見も出そうですが…。では、どういうコンテンツにすればよいの?と問うても答えなんてありません。
 人間は本当にその商品の価値観を分からずじまいということがよくあります。例えばケータイもその機能を使いこなしている人どのくらいいますかね。取説も要所しか読まないので多機能のケータイを買っても宝の持ち腐れとなってしまうのと同じ。
 私は以前、学生さんと話した時に「これが新聞を購読しない本音だな」と思った答えに出くわしました。それは「みんな(周りの友人)が読んでいないから」というもの。それは新聞の活用であったり利便性であったりを知らないからではないかと思いました。それでその取説を本来は販売店がやらなくちゃいけないのですが、無理です。そんな教育受けている販売店なんて皆無ですし、生活者の販売店従業員へ対するイメージを考えれば分かることです。残念ながら…。

 「料金がかかるから」購読しないという結果を前面に出しているということは、料金がかからなければ購読してもよいということになるのかな?でもこれまで新聞の購読などに関するリサーチ結果と見比べても料金を下げたからといって購読者が増えるとは思えません。商品の価値を下げるような安売りは絶対にしない方がいい。デフレ経済のなかにあって、そりゃ安いに越したことはありませんが、月3,000円(朝刊)レベルはまだ読者も納得できる範囲。毎日自宅まで届けられて1日100円は個人的にはかなりお得だと思っています。

 それこそ新聞社員の賃金と購読料の関係を指摘されるとイタイところもありますが、(減っているとはいえ)広告収入があるから「まだこの購読料で提供できる」との説明には耳を貸してくれるんじゃないかなぁと…。
 でも、これから値上げ(消費税率引き上げ含む)の方向へ向かった時に、購読している新聞への費用対効果が問われてくると思います。

 日経のように企業資産を有効活用した電子版で客単価をあげる戦略もうなずけるし、朝日の「学割」戦略もこれまでの既得権を破って新たな販売チャネルを打ち出したわけですから、どのような成果が出るか興味のあるところ。

 そう考えると、今回のM1世代のリサーチ結果「料金がかかるから購読しない」は、朝日の「学割」の正当性をアピールすることになるのかなぁ。意外と担当者が社内での評価を高めるために動いてたりして…。


▽M1・F1総研のリリース
http://m1f1.jp/files/topic_100225.pdf
▽若者はなぜ新聞取らないのか 情報にお金払うという感覚なし(J-CASTニュース)
http://www.j-cast.com/2010/02/27061104.html
▽若者が新聞を読まない理由――M1・F1総研調査(RBB TODAY)
http://www.rbbtoday.com/news/20100301/66002.html



posted by 今だけ委員長 at 20:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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