電通が22日、恒例の「2009年の日本の広告費」を発表しました。
総広告費は5兆9,222億円で前年比11.5%減。注目すべきはこの不況下でもインターネット広告が前年比1.2%増の7,069億円と微増したことなのですが、予想していたこととはいえ新聞広告が6,739億円(前年比81.4%)と大きく落ち込み、ネット広告に追い越されました。
マスコミ四媒体(5年連続前年比マイナス)のなかでも新聞広告の落ち込みは最も大きく、長年君臨してきた2位の座をネット広告に明け渡す格好になったわけです。
電通の分析によると「広告収入の落ち込みは新聞社の経営にも大きな影響を与えており、相次ぐ夕刊廃止や新聞社刊の編集・印刷・輸送面での相互提携、ウェブや電子版の有料化、購読料の値上げなど、既存の枠組みを超えた合従連衡やコンテンツの有料化戦略など、業界全体として課題に積極的に取り組む動きが目立った」とありますが、先行している新聞社が取り組み始めたばかりで、全体的な動きにはなっていません。
一方、インターネット広告費は、媒体費5,448億円の前年比117.0%(モバイル1031億円、検索連動(PC)1,710億円)、インターネット広告制作費1,621億円の前年比100.7%で、7,069億円(前年比101.2%)となりました。ツイッター効果も影響しているようです。
▽ネット向け広告費が新聞上回る 09年、全体の下げ幅過去最悪(47NEWS)
http://www.47news.jp/CN/201002/CN2010022201000452.html
▽電通広報部が配信したプレスリリース
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2010/pdf/2010020-0222.pdf