2009年10月11日

タブーをこれからの人に背負わせるな!

  「押し紙」という新聞のタブー.jpg
「押し紙」という新聞のタブー
著者 黒藪哲哉(宝島社新書)680円


 「押し紙」問題を追及するジャーナリスト、黒藪氏の新刊です。
 これまで黒藪氏がブログ「新聞販売黒書」などを通じて取材された「押し紙」の実態や、新聞社の部数至上主義による弊害などをまとめた内容になっています。
 すでに知っている話ばかりなので反すうしつつ、全く変わることのない(変えられない自身の反省を込めて)新聞産業構造にイラッとしながら読み終えました。

 
 書籍帯には「ナベツネの天敵が書いた」の文字が表記されていますが、「押し紙」問題は読売新聞だけの話ではなく、新聞産業全体の問題なのです。
 「押し紙」問題は業界のブラックボックスとして扱われてきました。経営をチェックする労働組合ですら踏み込むことに躊躇する問題なのです。現に「押し紙」問題を告発した黒藪氏は、読売新聞社から3件(うち一つは週刊新潮社と一緒に)の訴訟を起こされています。そのくらい、この「押し紙」問題に触れることは、すべての新聞社や、ともすると新聞労働者をも敵に回す構図になってしまうものです。
 今だけ委員長も(このブログで押し紙問題を指摘していることに対して)ある方から「どこから給料もらっているんだ!」と圧力をかけられることもありました。サラリーマンは直接的には会社から給料が出ているのですが、給料の源泉は読者や折込広告主からいただいているからで、そこを履き違えてはいけないと思っています。先日開かれた全国の折込会社が集う会合で、折込チラシが減っている理由を「一部週刊誌で虚偽部数などと報じられたことも影響している」という発言が業界紙に書かれてありました。もともと何が問題なのかという本質から目をそらし、自身のことしか考えない…。すべて他人事なのでしょう。

 内側にいると「何とかしたいけれど、問題が一気に噴出するとすべての人が不幸になる」という意識が働いて、この問題から目をそらしてしまう。しかし、真実をねじ曲げてきた代償をこれからの人に背負わせるほうがもっと罪なことではないでしょうか。確信犯なのですから…。

 黒藪氏がなぜ「押し紙」問題にこだわるのか。あとがきに記されている一説を引用します。
 「ジャーナリズムを放棄してまで、新聞産業が生き残っても意味がない。このあたりの大原則を忘れてしまったところに、現在の新聞社の悲劇があるのではないか」
 まだ問題の打開策はあるはずです。



posted by 今だけ委員長 at 23:45 | Comment(2) | TrackBack(0) | 書籍紹介
この記事へのコメント
新聞社の押し紙問題について世論調査をお願いします http://www.yoronchousa.net/vote/9048
押し紙の実態を追え! http://osigami.ken-shin.net/
押し紙裁判 http://space.geocities.jp/sanyousaiban/
山陽新聞これが実配部数だ http://orikomi.kage-tora.com/
県広報紙大量廃棄 県議会総務委員会議事録 http://harenokuni.kan-be.com/
折込チラシ大量廃棄被害者一覧表 http://orikomi.sa-kon.net/
折込詐欺の実態(動画) http://www.youtube.com/watch?v=XiBCrPjo5lE&feature=player_embedded
Posted by 押し紙被害者 at 2009年10月14日 19:00
押し紙被害者サマ!
世論調査の回答をしておきました。
Posted by 今だけ委員長 at 2009年10月15日 00:32
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック
ツイート
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。