「販売店の経営が厳しいから」なのか、はたまた「新聞社が補助金をねん出できなくなっているから」なのか…。
販売店が(新聞社から強制的に?)購入して、読者への付加価値として提供している小冊子(発行は新聞社ですが、ほぼ外注です)が、だんだん姿を消しています。
日本経済新聞では、毎月20日頃に全読者(新聞へ折込)へ届けていた「日経4946File」を今月号で休刊するとのこと。挨拶状が同封されていました。
この手の読み物は「奥さま向け」が多いのですが、この4946(ヨクヨム)ファイルは結構参考となる特集が組まれていて、いつも待ち遠しくしていました。愛読者だっただけに残念です。
今後は日経読者応援Webサイト「nikkei4946.com」へ集約されるとのこと。
朝日新聞が2008年度3月期決算で139億円の赤字を計上するなど、厳しい状況が続いている新聞業界。
経営が厳しくなったから、採算が合わないものはやめる→サービス低下を理由に読者も購読をやめるというスパイラルに陥るのは目に見えています。
これまで新聞社が地域への文化的貢献として行われてきた美術展などの事業も縮小方向に向かうのでしょう。それでなくても、日々届けられる新聞を手に取れば(減ページによって)薄っぺらくなってきたと、読者は感じているはずです。薄くなっても中身が濃ければ問題ないのでしょうが・・・。
さまざまなものがスクラップされ始めている新聞業界。攻めの姿勢はまったく感じられません。
私の実家えでゃ母親が「毎日夫人」の愛読者でバックナンバーまでとっています。そのような付加価値があるから購読を続ける、購読紙を決めているという実態を新聞社の方々はあまり関心がないように思います。
「新聞購読をしている人は紙面の内容で選んでいるのだ」というのはカッコウよいのですが、紙面で勝負を挑むなら、販売政策ももう少しは変わってもよいかも…。言っていることとやっていることがちぐはぐで、ひとたび経営状況が思わしくなくなるとあっさり変わってしまうのでは、(読者も変わるでしょうけれど)顧客軽視と言われても仕方ないと思います。
ご指摘の通り、新聞がどこに向かおうとしているのか、なにを守ろうとしているのかがまったく見えません。だからこのようなブログで、変わってほしいこと、期待したいことを少々批判めいて書いてしまう自分がいたりしています。
今後ともよろしくお願いします。