新年度を迎え、久しぶりに書棚を整理していたら、中途半端に飛ばし読みをしたままの本がいくつか出てきました。
この本も2003年4月が初版で、ここ数年の新聞没落ブームの前に新聞業界への警鐘を鳴らしたもの。内容はジャーナリズムにシフトした構成になっているものの、新聞が“生き抜く”ために必要なことが書かれてあり、とても参考になります。若者の新聞離れ、「表現の自由」絶対論の後退など編集系の方に読んでいただきたい内容がふんだんに取り上げられています。
一方で、新聞の上から目線に対しても、鋭く言及しています。
「日本の新聞は旧武士階級が農耕商階級を教え諭す形で成長した教論型メディアだ、というのが私の考えだが、この教えを諭すスタイルの記事が、いま読者に強く嫌われている。もともと新聞が啓蒙的な物言いに走りやすいのは、自覚を呼びかける相手を本心では信用していないからではないのか」(以上引用)との著者の分析は、ほとんど納得できるものです。
2009年04月02日
新聞産業に危機感を持ち始めたころの本を読み返し
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その通りですね。
この手の本が出版されるたびに、手当たりしだい購入してきたので、自室に山積みなのです。ときに“あれっこれ読んだかなぁ”というものもあります。
結論からしてほぼ同じ内容で、警笛を鳴らしてはいただいているものの、実行が伴わないのが現状です。
書籍代に月2万円も使うことに、家族からも文句をつけられています。
もっと別な自己投資をすべきなのかなぁ…感じる今日この頃です。