2009年03月06日

取材もほどほどに発信するメディアの危険性

 社団法人日本ABC協会(新聞・雑誌の部数公査機構)の調査が来年度中にも厳格化される。「新聞再編・淘汰に拍車がかかる」(全国紙幹部)と業界は青ざめて…

 「月刊FACTA」3月号に上記の記事が掲載されていました。ウェブ版から引用すると、「新聞社本社と販売店双方の実地調査に加え、印刷工場から販売店を経て各戸配達される流通各段階で調査を行うことを検討…実売に近い数字を出す(関係筋)」というもの。

 ABC協会(会長は電通最高顧問の成田豊氏)は、新聞発行社、雑誌発行社、専門紙誌発行社、フリーペーパー発行社、広告主、広告会社の代表者らで構成されているため、FACTAが報じた記事内容に疑問を持ちました。そこで、ABC協会へ問い合わせてみました。
 すると、担当の方から以下の回答をいただきました。

 お問い合わせの下記雑誌の件ですが、先方からの取材依頼なく書かれたものであり、私どもも当惑している次第ですが、特に先方に申し入れるようなことは考えておりません。
 当協会としましては、常に信頼される部数を提供し続けられるよう、公査の精度を高めていく努力をしていかなければと考えておりますが、記事のような事実はございません。

 取材もなしに憶測で書かれたのでしょうか。

 個人運営のブログ程度ならともかく、まかりなりにも第3種郵便物として承認されている月刊誌(メディア)です。「取材もなしに紙面に掲載」したのであれば、記事そのものの信ぴょう性が疑われてしかるべきです。
 取材源の秘匿ということもあるのでしょうが、個人ではなく団体へコメント取らずして記事化すること自体、首を傾げたくなります。

 ABC協会発表による公称部数については、確かにその差異について指摘されるところ。協会理事の広告主代表側には、味の素、サントリー、花王、資生堂、ライオン、武田薬品工業、ツムラ、キャノン、東芝、日立製作所、パナソニック、トヨタ自動車、セイコーホールディングス、松坂屋、三越――日本を代表する企業が名を連ねていますが、このところの経済不況で広告主側から「コスト削減」と昨年来、週刊誌などが特集を組んだ“新聞没落”(部数の低迷や押し紙の存在)の影響を受けて「発行部数への不信」というものも、水面下ではあるのかもしれません。

 でも当事者へ“取材なしで掲載”とはいかがなものかなぁ…


▽あらたにすの「新聞案内人」で、歌田明弘さんが書かれた「『週刊新潮』と朝日新聞の反駁」のコラムがとても参考になります。
http://allatanys.jp/B001/UGC020005120090305COK00245.html

posted by 今だけ委員長 at 20:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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