久しぶりに大規模な新聞購読に関するリサーチ結果が出されました。
インターワイヤード株式会社が運営するネットを利用したマーケティングサービス「DIMSDRIVE」が、今年9月17日から10月2日まで行った新聞購読に関するアンケート調査(サンプル数10,231人)の結果がこのほど発表されました。
この調査結果を取り上げている業界各紙の見出しには、「新聞購読を決める理由は“紙面の良さ”がトップ」という文字が踊り、新聞を読む理由にあがっている「特典や景品の提供」は11.6%に止まり、比較的少なかったという解説を加えていました。
今だけ委員長が気づいた点としては、「普段、どの媒体でニュースを読んだり・見たりしていますか?」という設問で、テレビ88.8%、PCのインターネット82.7%、新聞69.5%、携帯電話のインターネット22.5%という結果が出されていますが、これまでNHK(テレビが群を抜いていた)やNTTデータ(ケータイのネットが新聞と拮抗していた)などが発表してきたリサーチとはかなり相違する内容だなぁという印象を持ちました。リサーチ(依頼)する業界団体による設問の仕掛けによって、都合のよい回答を誘導していたのではないかとも感じます。まぁよくある話ですが…
▼家庭で新聞を購読しているか(サンプル数10,231人)
でも今回のリサーチは、なるほどしっかりしているし、スポンサーというか業界団体の意図的なものは感じられないと思います。
この数字にネットを利用していない方の購読率などを加味すれば新聞の定期購読率はまだまだ高い。セット購読者(32.7%)が無購読者(24.4%)より高いっていうのには少々驚きましたが…
▼新聞を購読しない理由(サンプル数2,125人)
新聞を読んでいない(定期購読)理由としては、「テレビやネットでニュースを見ている」(72.0%)がダントツですが、次点の「購読料が高い」(49.5%)、「読んだ後の新聞がゴミになる」(34.9%)は押さえどころです。購読料は再販制度があるので販売側としては踏み込めません(新聞社が学割価格などを設定すれば可能)が、古紙回収サービスを積極的に展開すれば購読に結びつく可能性も残されているかもしれません。自分とこの都合を優先させて顧客ニーズを無視してはいけないということです。オマケですが、「勧誘員が嫌だったから」も24.9%と不動の位置をキープしています(笑)
まぁこの手のアンケート結果に浮かれることなく、読者とのコミュニケーションを販売店スタッフ(販売店だけではダメですよ)を通じて、より強固なものにしていかなければなりません。販売店従業員のレベルアップはやっぱり必要なんです。そのためには労働条件を一定程度引き上げないと人材は集まらないのです。
販売局の方々が直接顧客管理をするというのであれば話は別ですが。
【追記】
アメリカでもこんな調査結果が
「新聞はまだ健在,米国成人の6割が頻繁に読む」(ITpro)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Research/20081218/321696/