2008年12月15日

新聞社と販売店の契約内容は売買or委任 

   新聞販売のひとり言.jpg
新聞販売のひとり言
著者 村上錦吉(自費出版)非売品

 ジャーナリスト新聞で紹介されていて「自費出版なので問い合わせすれば送料のみで」ということで送ってもらいました。
 前著の「新聞販売を考える」(ジャーナリスト協会)では、新聞社と販売店の取引関係が「売買契約」か「販売委任契約」によって、独禁法(再販制度)における解釈は大きく変わるという指摘がとても印象く読ませていただきました。
が、今著はあまりにも思想じみていて、最後までページをめくるのに難義しました(100頁なのですが)。

 著者は毎日新聞大阪本社の販売局長をされた方で、退職後も大学で法律を教えた社会学博士。自身が毎日の販売局長時代に作り上げた販売店との契約書の素晴らしさを唱え、新聞の使命が重大だと謳歌するのはよいのですが、選挙で投票しない生活者を「愚民」と呼び、販売店を折込収入の不労取得に安住し拡張努力が為されていないと言い切るあたりは、俗にいう「裸の王様」の新聞経営者と同じ部類なのだろうという印象を持ちます。
 ただ、指摘していることは荒削りながら的を得ているところもあるので(“ひとり言”つながりでもあるし…)、当ブログで紹介しました。


 各新聞社の販売店との契約内容に関する資料(19社)も掲載されていますが、1979年当時のものを引用しているにとどまっています。このあたりの調査をしっかりやれば公取委や経済学者が指摘する「独禁法上の適用除外」の理屈について、これまでの議論とは異なった展開ができるのかもしれないのですが…
 
 さんざん言いたい放題の内容ですが、著者のまとめはこうです「新聞界の最大の課題であり、宿あは残紙、死紙である。押紙であれ包紙であれ、いずれも広告主への欺瞞、資源の全き廃棄という犯罪である。解決方法は唯一、中央大手社の性急な第一位主義の廃絶である。麻薬的折込広告に毒された販売力の劣化、配達店から販売店への商人道回帰を。未読者ではなく不購読者、非購読者を如何にして新聞を購読さすか以外に業界生存の道はない」。
 うぅ〜ん。毎日新聞OBの元気のよさはわかりますが…

 



posted by 今だけ委員長 at 23:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍紹介
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