けさの産経新聞によると、毎日新聞社と産経新聞社が、九州と山口県で販売する産経新聞を九州にある毎日の工場で印刷することで合意したと発表しました。
現在、九州地区で発行されている産経新聞(サンスポ、ビジネス・アイ含む)は、大阪から空輸を経て各県にある西日本新聞の販売店へ委託(配達、集金)されています。開始は来年10月で印刷部数は3千部強とのこと。
産経新聞の社告によると「配達地域の拡大が可能となるほか、より新鮮で充実した紙面をお届けできます」としていますが、システム開発への投資はあるものの、配送コストの削減を考慮すれば印刷部門を外注(委託)する方がコストカットになるという判断だと見て取れます。毎日新聞側も部数の落ち込みで、稼働率が落ちている(収入減)毎日系印刷工場の受託印刷の間口を広げたい―という両社の思惑が一致したと思われます。
印刷工場は北九州工場(北九州市)か鳥栖工場(佐賀県鳥栖市)となる見通しとのことですが、中国・四国地区の印刷拠点(産経新聞「岡山市」、毎日新聞「倉敷市」)も相互支援体制を推し進めると発表しています。同じ岡山にある印刷工場を一つにまとめるという方向性も強く感じます。
新聞産業界は、現業部門(印刷、発送、販売店)からのコストカットが本格化しています。
【MSN産経ニュース】
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/081211/biz0812111504008-n1.htm