今日は新聞社が取り組む地域SNS(ソーシャル・ネットワーキング・システム)についてひと言。
SNSというと日本ではミクシィ(登録者1,400万人超)やGREEがメジャーですが、各国でもFriendstar、Cyworld、Orkut、MySpaceなどのSNSがコミュニケーションツールとして多くのユーザーに活用されています。
SNSの仕組み自体は、社会的ネットワークの構築の出来るサービスと定義され、インターネットなどを活用して消費者が内容を生成していくメディア「CGM」(コンシューマ・ジェネレイト・メディア)に分類されます。最近はケータイでの利用が増えているようです。
ミクシィのような大所帯SNSの登録者数が頭打ち現象にある一方、地域単位のSNSもその数を増やしています(2006年12月時点で210サイト)。
新聞社でも佐賀新聞社「ひびのコミュニティ」、河北新報社「ふらっと」、新潟日報社「アメカゴ.net」の3社が地域を重視したコミュニティーサイト(SNS)を展開しています。いまでも業界内では「SNSをやって儲かるのか?」といった慎重論が多くを占めていますが、それは新聞社のWEBサイトも同じこと。WEBでのビジネスモデルは広告収入・ユーザー課金・シナジー効果(購読者の囲い込み)であって、SNSを提供する側は特にシナジー効果を期待しているはずです。
その地域SNSを運営する団体らが集まる全国フォーラムが、10月17、18の両日、佐賀県内の3会場で開催されるそうです。
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サイト)を生かし、ローカルエリア内での人々のネットワーク、絆を活性化させようとする動きが、2005年頃から盛んになっています。この「地域SNS」と呼ばれる、実社会に密着したウェブ上のコミュニケーションツールは、これまで点在していた地域の人々や各種サークルを有機的に結び、そこで生じたシナジーは、地域社会の活性化、問題解決といった成果を生み出しつつあります。
第3回地域SNS全国フォーラムin佐賀では、ユーザー、運営者、行政、企業などの様々な視点から、地域コミュニケーションインフラとしての「地域SNS」について、更なる可能性を探ります。 (同サイトから引用)
実行委員会の事務局を担っている佐賀新聞社デジタル戦略チームの方々による事務局ブログにも今回のフォーラムの「面白い仕掛け」などがアップされています。地域SNSの活用・運営に興味のある方はぜひご参加ください。
業界内ではWEB事業を含めて先進的な取り組みをされている佐賀新聞社(デジタル戦略チーム)ですが、同社は今月8日からニコニコ動画に公式動画コーナー「ひびじょん」を開設しました。佐賀県のよいところを伝えようと報道機関では初めての取り組みです。アップされている「佐賀のヒーロー・なつレンジャー」や「ムツゴロウ恋の季節」は見ていて心が和みます。
おそらく業界内では「(ニコ動を)そんなもの」と見下す方々も少なくないはず。M1層が多く利用するニコニコ動画は低俗なネタが多いというイメージですが、配信されている動画やコメントのすべてがそういったものばかりではありません。それよりもCGMのイノベーションが進化している状況下で、そのようなメディアの土俵に新聞社があがらないままでよいのかと心配になってきます。(紙の)購読者を維持していくのはもちろんですが、購読率が低いといわれるM1層とのコミュニケーション手段が従来のような訪問販売(そのほかいろいろやってますが)だけでは行き詰っていることをみんな知っているはず。ニコ動への「ひびじょん」開設もM1層(限定ではないと思いますが)へのアプローチなのだと感じます。
ローカルメディアを先行する佐賀新聞社が、新聞の未来像を一番予見しているのかもしれません。
これからも佐賀の子ども達に夢を与えるべく頑張りますのでよろしくお願いします
口先では誰でも言えるけど実践せずに評論家気取りをする輩が多い中で、佐賀の行動力に注目し、応援しています!