2008年10月03日

新聞販売店の明暗

 社団法人日本新聞協会は10月1日、新聞販売所の地域貢献活動を顕彰する「日本新聞協会 地域貢献大賞」を発表しました。
 大賞に輝いたのは、岐新会(岐阜新聞販売店会)の「岐阜・各務原市境山火事跡地『緑の山再生プロジェクト』と環境保護活動」。そのほか、各地域で行われている福祉や清掃などの活動に取り組んでいる販売店など15の団体に地域貢献賞が贈られるそうです。授賞式は11月20日。

 以下、受賞された地域貢献の取り組みと団体名を掲載します(新聞協会HPから引用)

【地域貢献大賞】(1件)
◇岐阜・各務原市境山火事跡地「緑の山再生プロジェクト」と環境保護活動
 岐新会(会長・高木 和夫)
【地域貢献賞】(15件)
◇財団法人北海道盲導犬協会に盲導犬育成のため継続的に支援活動
 道新会札幌八日会(会長・奥山 隆)
◇秋田県八森・岩館海岸クリーンアップ活動
 秋田魁県北青年部会(代表・三澤 弘昌)
◇盛岡の清流 中津川を守ろう
 株式会社東北堂代表取締役社長・ASA盛岡東北堂所長 川村 清
◇道路クリーン作戦
 NIC真砂所長  寺澤淳一
◇朝日新聞石神井6店チャリティーコンサート
 ASA石神井北口、下石神井、石神井公園、高松、練馬春日町、富士見台(ASA石神井北口所長・金子 輝)
◇地域に信頼される販売店
 ニュースサービス日経西日暮里所長 西峯 行雄
◇販売店の傍ら30年以上続けてきた消防団活動
 中日新聞岩津専売店店主 時々輪 忠正
◇北國新聞北國会「ふるさとに感謝する地域貢献事業」
 北國新聞北國会(会長・田中 六郎)
◇「プルトップを集めて車いすを贈ろう」運動
 神戸朝日会(会長・大西 弘一)
◇警察署の防犯活動に長年にわたり協力
 京都新聞洛南販売所所長 松井 憲昭
◇山陽新聞山陽会セーフティーネットワーク
 山陽新聞山陽会加盟の岡山県内販売所(会長・三宅 清司)
◇因島村上水軍陣太鼓の復活と保存、普及活動
 中国新聞因島南販売所所長 岡村 俊典
◇資源を活かして車椅子をゲット!!
 徳島新聞みつわ会美馬支部(大舘 恵子)
◇「宿毛市グラウンドゴルフ高新大会」「宿毛市こども会ソフトボール大会」ほかスポーツ振興活動
 高知新聞宿毛販売所所長 田村 定也
◇「車いす送迎車を贈ろう!」キャンペーン
 西日本新聞エリアセンター連合会(会長・新田 快夫)


 新聞販売店もそれぞれの地域で素晴らしい取り組みをやってます。そりゃ新聞社の看板を背負って日々営業活動をしているわけですから、当たり前というか、そういうレベルになってもらいたいというか…

 このような地域に貢献されている販売店がある一方で、新聞販売店従業員(アルバイト・拡張員)が逮捕されるというニュースが今年に入ってすでに23件(筆者が確認した9月末現在の数字)。
 2006年は10件、2007年は9件(筆者が購読している地方紙掲載分とWEBニュースで確認したもの)ですから、メディアに登場しているだけでもこの2年間と比較して倍以上のペースとなっています。

 新聞販売従業員という職業だから犯罪が多いと結びつけるのは暴論ですし、法を犯した個人の資質の問題なのですが、労働条件も整備されていない(労基法も守られていない)販売店(すべてではありません)へ就労せざるを得ない状況にある労働者と、人材育成(教育)に金をかけられない販売店主、新聞社という旧態の産業構造から何も変わっていない。この状況を切り離して考えることはできないと思うのです。それを証明するものはないのですが…

 ネット社会になって「新聞/逮捕」というキーワードに引っ掛かると、「ニュース性があるのか?」と思う些細なことでも「燃料投下」とばかりに騒ぎ立てる昨今、新聞もほかの新聞社の冠がついてさえいれば「元〇△新聞販売店アルバイト」と掲載するというのは、やり過ぎなのではないかと思います。紙面のスタンスもそこそこに、ネット(盛り上がるネタ)にあおられしまってはどうしようもありませんね。


【参考】
・gooニュースが運営するニュースの畑というサイトでこんな議論がされていました。
読売新聞販売店店員が集団強姦の容疑で逮捕! 販売店への指導や管理も新聞社が責任を持つべきではないでしょうか?

・はてなブックマークより
「新聞販売店」に関連するタグ

posted by 今だけ委員長 at 22:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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