先に紹介していた「秋田魁、夕刊廃止の記事」の続報です。
秋田魁新報社は8月1日の紙面で社告を出し、10月1日から夕刊を朝刊に統合し、同時に月決め購読料を現行の3007円から2950円に値下げすることを正式発表しました。
原油高に伴う新聞製作費の上昇、配達経費の増加、景気低迷による広告の落ち込みが重なり、コスト増加分の購読料への転嫁を避けるため、夕刊廃止に踏み切ったと説明。これまで夕刊に掲載している文化・芸能欄などは朝刊のページ数を増やして収録するそうです。
57円の値下げですか…。どうなんでしょう消費者の実感としては、これまで完全セット版として朝夕配達されてきたものが朝刊だけになって「57円の値下げ」では実質値上げという印象を与えてしまうかもしれませんね。値ごろ感なのでしょうが「207円値下げして2,800円」となると値下げ感も出るのでしょうが、新聞社の経営にはさまざまな経費がかかるので、購読料設定は消費者重視よりも経営重視にならざるを得ません。
東北の2つの新聞社(山形新聞、秋田魁新報)が、これまでの横並び業界体質から抜け出て独自の経営戦略を打ち出しました。この動きに追随して独自路線を取るのか、これまで同様にANY(朝日、日経、読売)に歩調を合わせるのか、年末あたりからまた業界の動きが激しくなるようです。