2013年07月15日

時代を読むチカラと部数にこだわる(しかない)チカラ

 今年の梅雨は寒暖の差が激しく、新聞販売従業員にとっては憂鬱な時期。合羽を着るにもサウナ状態で体力の消耗は相当なものです。健康管理に注意したいものです。
 
 さて、どうでもよいことなのですが、きのうの朝日新聞と読売新聞の1面センター(「ヘソ」と言います)に「成田ゆめ牧場」(千葉県成田市)で13日からオープンした「ひまわり迷路」の写真が似たようなスナップで掲載されていました。 
紙面比~1.JPG 読売の方は「真夏色 もう満開」のタイトルで両親が愛らしい乳児を抱いた写真。朝日は「迷路大輪」で幼児を肩車する父親のスナップが収まっています。同じようなアングルで撮られたと思われますが、カメラマンが伝えたかったことなどを考えながら両紙の写真を見るのも楽しいものです。
 新聞紙面は21日に投開票される参院選報道にその多くが費やされていますが、ホッとする写真を入れようと両紙の編集者は考えたのかもしれません。新聞社のみならず役職者はある程度、(日本的な)年功序列になっているので同世代のデスクが考えることも(意識しながら)近しくなってくるのかもしれませんね。
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抜き出た感のある朝日新聞デジタルの販促手法

 最近、業界紙を閲覧できる状況にないので、もっぱら「edgefirstのメモ」を参考にさせていただきながら業界の動きをウォッチしています。
 「学割パック」など業界内でもその販促手法が群を抜いている(実績はどうかわかりませんが)朝日新聞。
先月も朝日新聞デジタルを申し込むと「KindleFireHD」がオマケで付いてくるセット販売を発表したかと思いきや、今度はANAと提携して1年契約すると5000マイル付与されるパック商品を売り出しました。「丘マイラー」にとっては朗報で換金率もかなり高い設定です。また、買い物などで貯まったマイルで朝日新聞デジタルも読める(10,000マイルで3カ月購読)相互乗り入れも可能にした点は、しっかり「B to C」も考えての施策だと感じます。

 来年実施予定の消費税率引き上げ対策に各社とも「守り」の姿勢ですが、『デジタル』へシフトする朝日新聞社のスケールメリットで勝負する経営手腕を感じます。

▽朝日新聞デジタル、1年ごとに5000ANAマイル付与するコース新設(edgefirstのメモより)
http://d.hatena.ne.jp/edgefirst/20130712

▽朝日新聞デジタルとKindleFireHDをセット販売 設定・サポート付きで月3800円(edgefirstのメモより)

http://d.hatena.ne.jp/edgefirst/20130620
posted by 今だけ委員長 at 21:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

新しい機械導入で「モダンタイム」のワンシーンのようにたじろぐ私

 梅雨の合間の3連休いかがお過ごしですか?
 個人の感想として「海の日」はもう1週あとに設定すべきと感じます(7月の第3週月曜日と法律で決まっていますが)。東北・宮城の住民なので特にそう思うのかもしれませんが、「梅雨明け宣言」と「海の日」がちょうど同じ頃(7月20日)にやってくるので臨機応変に設定してもよろしいのではないでしょうか。子どもたちの夏休みと被っても「海の日」は季節感がないと・・・と思います。
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 私の職場でも7月からスーパークールビズでの勤務です。事務所のエアコン設定は「ドライ28度」。社員も外を動き回り汗だくになるので、今年からお揃いのユニフォームを着用しています(着用は奇数日)。この出たちだと「不快」と感じられる方は少ないと思いますがどうでしょうか。
寒暖の差が激しい今年の梅雨ですが、目いっぱい担当する地域のお客さまの要望に応えられるよう動き回りたいと思います。
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チャップリンの「モダンタイム」現象

5dec00c2a58888578b0857dd8a0aaa91.jpg 毎朝、河北新報に組み込まれている新聞折込広告(チラシ)は、前日に折込丁合機を使って1世帯分(1部)ずつセットします。最近はエリア指定などクライアントの要望もきめ細かくなっているので、特に慎重に作業しています。
 7月から新しい折込丁合機が職場に配置されました。前機よりも性能が向上(コンピューター制御)し、取扱説明書だけでもかなりのボリュームです。この2週間は慣れない機械に人が使われている感じ・・・。作業場では丁合機が止まるたびにパネルへ表示される「問題点」とにらめっこ。チャップリンの名画「モダンタイム」のワンシーンを見ているようです。
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      ※メーカーさんの説明を受けるスタッフ
 技術の向上に人間がついていくも大変です。だって自分のスマートフォンの機能も(おそらく)数パーセントしか使えていないのだから・・・。でも新聞を毎日届けるという作業は機械では不可能。この宅配網という強みを守り、生かしていきたいと思っています。
posted by 今だけ委員長 at 08:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | こせきかつや通信

2013年07月09日

泉田知事「安全よりもお金を優先したのですね」は今年の流行語大賞に決まり!

 日本国は原子力規制委員会が策定した新たな原発の規制基準を8日に施行し、北海道、関西、四国、九州の電力4社が5原発10基の再稼働を申請しました。
 各メディアとも「どちらかというと脱原発だけれど・・・」と煮え切らない状況の中で、9日付の朝日新聞1面に掲載された上田科学医療部長の解説と東京新聞の社説「原発の新規制基準 廃炉時代の始まりに」は生活者の声なき声を代弁してくれたと膝を打つものでした。


▽原発再稼働の前に将来像を 科学医療部長・上田俊英(朝日新聞7月9日付)
 われわれが急ぐべきは、将来のエネルギー利用のなかで原発をどう位置づけるかをはっきりさせることだ。安易に原発を再稼働させることではない。
 電力会社が再稼働を急ぐ理由は、もっぱら経営問題だ。東京電力の広瀬直己社長が5日、新潟県の泉田裕彦知事に柏崎刈羽原発の再稼働申請に理解を求めたとき、「安全よりもお金を優先したのですね」と言った知事のことばは、本質を突いている。
 福島第一原発事故から2年以上がたつ。しかし、日本にどれだけの原発が必要か、いつまで使い続けるのか、原発は安全なのか、といった根本的な議論はまったく進んでいない。エネルギーの将来をめぐる政府内の議論は止まっている。
 事故後、原発の安全規制は強化された。独立性が高い原子力規制委員会が発足し、原発の運転期間を原則40年に制限した。活断層の影響をより厳密に再評価する制度もできた。
しかし、何が事故の原因だったのか、どうすれば防げたのかといった問題に明確な答えは出ていない。再び大事故が起きたときの防災対策も不十分だ。
 事故によって、われわれは原発が抱える途方もない危険性を知った。多くの人がいまも放射線の不安のなかで避難生活を強いられている。
原発がなくてもふつうに生活できることも知った。いま稼働している原発は、わずか2基。それでも節電などの工夫によって、停電することはない。
 国内には50基の原発があるが、その3割にあたる14基は2020年までに稼働40年を超える。原発はいや応なしに減っていく。
 国民の多くは原発を減らしたいと思っている。原発に頼るやり方は限界にきている。理念なき原発の再稼働は将来に禍根を残す。
 *
▽原発の新規制基準 廃炉時代の始まりに(東京新聞7月9日付)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013070902000144.html

 原発問題はとても深い問題なわけです。
 先日、電力会社に勤める同級生と杯を交わした時も「自然エネルギーに切り替える施策に投資すべき」という私に「お前は何もわかっちゃいない」と国策を論じはじめる同級生。原発の再稼動に踏み切れない電力会社は値上げを強行しようとしたものの、従業員の年収の高さを指摘され夏のボーナスも支給されず電力(社員)需要が伸びないと嘆く地域経済・・・。新聞などのマスメディアもこれまでの(広告的分野での)蜜月の関係が影響しているのかどうか知りませんが、地域経済のことを重んじる地方紙などは原発問題に対して総論では「脱原発」を主張するものの、各論では「地域経済」という言葉を使って立ち位置を微妙に棚上げすることで手一杯のように感じます。
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 新潟県の泉田知事が明言した「安全よりもお金を優先したのですね」は、県民(国民)の生命を預かる首長として経済優先の財界に一石を投じる重いことばでした。今年の流行語大賞に推薦したい気持ちです。
 経営者は株主への配当のために利益を出さなくちゃいけない。それが仕事だからあらゆる手を打って利益を追求するわけですが、「安全」であったり「信用」といったキーワードをないがしろにしてしまっては、企業そのものの信頼を失うことになります。でも、電力会社のような独占的企業だからこのデフレの時代でも値上げも強行することができるし、「電気が供給できなくなってもいいのですか」と脅されると消費者も言われるがままになってしまう。

 さて、話しを新聞産業に置き換えてみると販売現場では「○○よりも発行本社を優先したのですね」となりますが、それはごく当たり前のこと。そういうものなのですこの産業って・・・。発行本社の経営を維持するためには相応の部数を、身を削ってでも買い続けなければいけないという宿命を背をわされる産業構造なのです。立場の弱い販売店従業員(皆さんによく誤解されるのですが販売店主と販売店従業員はその意味合いが違います)からいろいろなものが削られていく。といって電力会社のように「値上げ」ができるわけでもなく(再販制度があるので値上げは新聞社しかできません)、ただひたすら部数を増やすために読者(シルバー世代)の奪い合いが繰り広げられています。昭和の企業戦士のように・・・。

 理念・・・重い言葉だなぁ。この新聞産業の下流にある販売現場では、一心不乱に足を使い、頭を使い読者獲得に全力をあげていますが、(自宅で定期購読をするという)新聞離れの潮流は加速するばかり。この状況をどうデザインして新聞産業を、人と企業を残していくのか。新聞販売のこれからの時代に舵取りをする新聞経営(人、企業)を自分の立ち位置からしっかりと見ていこうと思います。あくまでも自然体で。
posted by 今だけ委員長 at 23:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | きょうの喜怒哀楽

2013年07月05日

新聞を使った「1日15分簡単にできる学習法」に200人超が参加

 全国の新聞社がNIE活動(NIE:こちらのサイトを参照)に取り組んでいますが、河北新報社でも新聞販売店の会議室やマンションのコミュニティールームなどで地域の子どもたちやその父兄を対象に催しを展開しています。

 今回は今年3月に引き続き、家庭教育プロデューサー・新聞学習プランナーの酒井勇介さんによる家庭教育講演会「賢い子に育てる」が7月2日、仙台ガーデンパレス(仙台市宮城野区榴岡)で開催されました。
 新聞紙面やかほピョンくらぶ会員(教育に興味がある方)への告知などで、会場には200人を超す方々が受講しました。受講者のほとんどが小中学生のお子さんを持つご父兄でしたが、「孫と一緒に…」とシルバー世代の参加も目立ちました。
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 酒井さんは「ほめて育てる教育」、「新聞を使って今起きている時事問題を家族で話し合う」、「家庭でやれる学習法はたくさんある」と、家庭教育の重要性を訴えました。私も酒井さんの講演を4回ほどうかがいましたが、「背伸びせずにできるところからコツコツやると効果が上がる」という言葉に感化され、4歳の娘には毎日、新聞記事のひらがな部分を読みながら「丸付け」をさせています。家に帰ると「お父さんコレ!」と赤丸だらけのスクラップ記事を持ってきて、私が“はなまる”をつけて「大変よくできました」とほめてあげます。
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 私の職場でも「新聞」を教材にした家庭学習講座などを企画し、実行に移していきたいと思います。

▽記事を書こう☆「こども新聞」で書き方講座連載中(かほくNIE工房より)
http://flat.kahoku.co.jp/u/kyoikupro/0vEJGH1WMQ7c5B8SN3ha
posted by 今だけ委員長 at 13:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | こせきかつや通信
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