2012年02月21日

リクルート「チラシ部!」がサービス停止 餅は餅屋へ…

 新聞産業がこれまで独占していた情報コンテンツは、「紙」にプリントされたモノ。それがインターネットの普及によって「紙」で届けられていたものが画面上(データ)でそのコンテンツが送られるようになり、新聞をはじめとする印刷を生業にしている業界は年々売り上げが下がり、窮地に追い込まれたような格好になっていました。ただ、よーく考えてみるとそれは日本経済の低迷による広告費全体の落ち込みであったり、読者離れであったりというのが理由で、「紙」がインターネットに取って代わられたわけではないという話題を紹介します。


▽リクルート 「チラシ部!」廃部
 ネット上で全国各地のチラシなどを閲覧できるリクルートの「チラシ部!」が3月16日でサービスを停止する。同サービスは無料で、小売店などのチラシやクーポンなどをパソコンやスマートフォンで閲覧でき、2月現在の掲載店舗数は4万8675店に上る。提供する情報量などを総合的に判断した結果、サービス停止に至ったとしている。リクルートは昨年2月、折込チラシとテレビ番組を無料で宅配する「タウンマーケット」を終了。チラシ閲覧サイトは継続し、6月30日から名称を「チラシ部!」に改めた。(新聞情報 2月4日付)

 リクルートが「タウンマーケット」をはじめた時は、正直、「これはヤバいかも…」と思いました。だって、「オタクの新聞はチラシが多いから購読しているんですよ」と読者にいわれるケースも少なくなかったので、新聞折込広告(新聞販売店のビジネスモデル)の土台が崩れるかもしれないと思ったものです。ですが、タウンマーケットも「毎日届ける」という宅配システムまでは費用面などの問題で構築できませんでした。新聞という情報媒体の宅配インフラがあって、そのシステムにチラシが折り込まれて各家庭へ届くというサービスが残ったわけです。

 そして今度はタウンマーケットから引き継がれたチラシポータルサイト「電子チラシ(チラシ部!)」のサービスが停止することになったのです。現在、凸版印刷(シュフー)、DNP(オリコミーオ)など大手印刷会社が、「紙」でのチラシ作成を受注するクライアントへの付加価値として電子チラシを提供していますが、その電子チラシのサイトがどれだけ閲覧されているのか、プリントアウトをしてチラシのクーポンなどを使っている利用者はどの程度いるのか―。

 やはり、新聞折込チラシは毎日新鮮な情報が決まった時間に届けられ、携帯性にも優れて家族で回し読みもでき、購買意欲をかきたてるデザイン(カラー)が消費者のニーズに適しているのだと思います。これこそ、日本の新聞産業界が培ってきたチラシ文化(新聞折込なので広告内容基準も安心)だと思います。人口減や諸費低迷で先細りをする広告費を「タコ足食い」することなく、(手前みそですが)餅は餅屋に任せておいた方がよいと思います。電子チラシのポータルサイトとシナジー効果を生む工夫をしながら、紙チラシの補完としてそれぞれの役割を果たしていきたいものです。

 このようなメディアの動きを見ていると、採算が合わなければさっと身を引くリクルート社の潔さとスピード感は抜群ですね。


▼チラシ部!(リクルート)
http://www.recruit.jp/service/area/area/chirashibu/
▼オリコミーオ(DNP)
http://www.dnp-orikomio.com/
▼Shufoo!
http://www.shufoo.net/

【追記】2/22 06:49:51
フェイスブックのお友達の方から以下のコメントが寄せられました。
「やっぱり、チラシは紙媒体でサインペンで丸印を付けない
と、戦闘意欲がわきません。主婦のひとり言

14時間前
posted by 今だけ委員長 at 20:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2012年02月17日

折込チラシ手数料をタダにして新戦略を生み出せるか

 デフレ経済を何とかしなければと足踏みする政府をよそ目に、新聞販売現場では思わぬ動きが出ています。

宮城読売会「東日本大震災復興支援感謝企画」チラシ.JPG 宮城県内の読売新聞販売店(宮城読売会)が、東日本大震災からちょうど1年目となる来月3月11日を「折込広告0円の日」として、県下のYC(読売サービスセンター)で扱う65,450部(予定)の折込チラシ手数料を「タダ」で折り込んでくれるというサービス「東日本大震災復興支援感謝企画」を行うようです。けさの読売新聞に折り込まれていました。
 「3月11日は自粛ムードで折込を入れるスポンサーも少ないのでは…」という話を関係者から聞いたこともありますが、「タダ」とは…。販売現場では値崩れの誘発なども懸念されますが、この手の企画は公取委からしても大歓迎でしょう。ただし、「タダ」だと言っても新聞に折り込まれる媒体については、新聞折込広告取扱基準に則って受け入れるのは当然のことです。


 2009年11月に発刊されたベストセラー作品「FREE」で、これまでのマーケティング手法に旋風を巻き起こしたクリス・アンダーソンのように「無料から生みだす新戦略」を宮城県読売会が実践しようとしているのかもしれません。「タダ」で新聞折込広告スポンサーの販路をどれだけ拡大することができるのか、結果は如何に。

 ちなみに、今だけ委員長が取り組んでいる「ワンコイン応援メッセージプロジェクト」は、販売店への支援が目的なので、販売店へお金(折込手数料)が渡らない今回のような企画に便乗させていただくことはありません。

posted by 今だけ委員長 at 06:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | きょうの喜怒哀楽

2012年02月11日

ワンコイン応援メッセージ第10弾は陸前高田市で発行します

 きょう、2月11日で東日本大震災から11ヵ月目です。そして来月で1年・・・。

 震災後はいろいろなことがありすぎました。たぶん辛いことの方が多かったのだと思うのですが、ボランティアつながりで知り合えた素晴らしい方たちとの出会いは、下を向いている暇すら与えてくれないほど前へ、前へと進まざるをえない日々だったように感じています。「自身のリミッターを外してみると何でもできる」ことを、体感した10ヵ月です。
 よく、会社組織に属しているとそれぞれの立場とか、上司を立てるとか、後輩を育てることを重んじながら(そのような指導のいく末が社内派閥にもなっていくわけで…)会社員生活を送るわけですが、待ったなしの被災者支援ではそんなことを言っていられないと実感しています。「やれる人がやる」それしかないのです。どこまで走れるかわかりませんが、自分が責任を負える範囲でふんばっていこうと思います。

 CCF20120210_0000.jpg ワンコイン応援メッセージ 陸前高田市編2面.jpg
 ワンコイン応援メッセージプロジェクトも第10弾の発行を迎えました。今回は宮城県を飛び出して、岩手県陸前高田市の新聞販売店4店舗(3,640部)へ折込チラシをお願いすることになりました。折込日は2月20日となります。
 2面には同市エリアで営業を再開した「お店マップ」を掲載しました。ふんばろう東日本支援プロジェクトで活動されている佐藤直子さんにつないでいただいた「かながわ金太郎ハウス」が作成した手書きのマップはとても味のある作品です。


 引き続き、ワンコイン応援メッセージプロジェクトに取り組んでまいります。ワンコイン(500円)で被災地に住む方へ応援メッセージを贈ってみませんか?皆さまのご支援をよろしくお願いします。
 ワンコイン応援メッセージプロジェクトへの問い合わせは、
koseki.k@gmail.com まで!

2012年02月04日

最新のニュース収容以外の配達遅れは許されない…

 みちのくは雪が多いとはいえ、久しぶりの大雪に見舞われています。
 積雪も大変なのですが、とにかく寒いっ!寝間着姿で新聞を取りに行こうものなら、凛とした寒さが背筋にゾクっときます。このような寒い時期の新聞配達は大変で、夜明け前の最も気温が下がる配達時間帯は道路がテカテカに凍りついてスケート場そのものです。真っ暗で凍てつく寒さのなか、自転車を押しながらの配達は普段よりかなり時間を要するものです。本当にお疲れさまです。
▽東北埋雪 交通、空も陸もストップ(河北新報 2月3日付)
http://www.kahoku.co.jp/news/2012/02/20120203t75004.htm
 haitatu0.jpg

 販売店に届いた新聞は2〜3時間のうちに各戸へ配達しなければなりません。できるだけ最新のニュース(配信記事ですが)を掲載したい編集部門と、できるだけ早く新聞を読者のもとへ届けたいという印刷、発送、販売店の制作・流通部門の間では、降版時間の取り決めでしょっちゅう揉める―という話を聞いたことがあります。また、今年のような大雪になると交通事情によって新聞店着が遅れるというケースも起こります。(写真は、超読み日記さんの「雪の日の新聞配達」から引用)

 販売店の朝刊配達作業は新聞が到着した後、折込チラシを新聞へ組み込んで配達区域ごとに紙分けをします。1区域の配達時間がおおむね60−90分。一人で2区域を配達されている方や新聞配達を副業にして配達を終えた後にほかの仕事に向かわれる方、家族の朝ご飯の支度をする奥さまたちは、できるだけ早く配達を終了したい。でも、大きなニュースで降版時間が遅れたり、印刷ミスで発送作業が滞ったり、悪天候による交通事情の乱れなどによって、店着時間が遅れたりすると大変です。急な代配への対応に追われることも少なくありません。店着時間が30分遅れると配達作業自体が約60分ずれ込むわけですが、配達終了時間を60分遅らせることはできません。その時間を埋めるために代配という人的投入でもって配達路線を増やし「決まった時間までに配達」をしているのです。読者によっては「5時までに配達をしてもらえるなら購読する」という約束をしているお宅もあるため(別配で対応)、販売店にとっての「朝の1分」はとても重要なのです。


 読者の立場で考えると、できるだけ新鮮なニュースが掲載されていた方がよいに決まっています。速報性はその日の朝のニュース番組で確認できるわけですが、新聞の解説記事を読みたいという声は相当なものでしょう。でも、配達時間が遅れることとニュースの収容(そのニュースの価値にもよりますが)のどちらを重んじるかというと、読者は間違いなく「配達時間を厳守してほしい」となる。これは習慣的なものだと思いますが、新聞を愛読してくれている読者(特にシルバー世代)は決まった生活スタイルの中で朝刊、夕刊を読む時間を決めているわけです。だから決まった時間に新聞が届かないと販売店に電話がくるのです。「きょうは配達遅れているの?」と。

 一方、新聞という作品をつくり上げる編集側は「(他紙に遅れまいと)最新のニュースを」ということになるのですが、速報性でほかのメディアと勝負するのは厳しい…。そして、その調整弁が新聞販売店になっているようにも感じます…。

 まぁ、編集と流通(販売)の間で切磋琢磨されて現状(部数)があるわけですから、「最新のニュースを掲載するために…」という言い訳も読者は理解してくれるでしょう。でもそれ以外の要因で配達時間が遅れるようなことは許されないので、「配達時間の厳守」を販売店労働者は常に念頭に置いて日々の仕事に取り組んでいます。「きょうは大雪だったので配達が遅れました…」は言い訳にはならなくなっています。悪天候による遅れを許してくれる優しい読者の方も多いのですが、だんだんと世知辛い世の中になっているので要注意…。
posted by 今だけ委員長 at 19:34 | Comment(1) | TrackBack(0) | 日記
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