2009年12月31日

晦日は米沢で過ごしてます

 皆さま 今年もお世話になりました。

 あと10時間もすると、初売りチラシがたっぷり折り込まれた河北新報の元旦号が配達されます。今年は雪で配達時間も通常の倍はかかりそうですが、読者の皆さまに出来るだけ早く、確実に、そして丁寧にお届けしたいと配達スタッフ(当社ではデリパルと呼んでます)一同万全を尽くします。
 私は3日の当番をおおせ付かったので、実家の米沢で晦日を過ごしますが、河北新報のみならず、新聞に関する問い合わせは以下のケータイ番号へご連絡ください。

※元旦の新聞はポストに入らないた、ドアノブに掛けさせていただいたり、通常のお届け個所と違う場合があります。ポストにない場合でも玄関先をもう一度確認していただくようお願いいたします。

それでは皆さま、よいお年を!
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2009年12月30日

朝日新聞社がASA(販売店)との取引制度を見直し

 「自立した経営者づくり」との見出しが躍る業界紙…。朝日新聞社がASA(専売店)との取引制度と契約内容を見直すという専門紙向けの会見が16日、朝日新聞東京本社で開かれ飯田正也販売担当兼東京本社販売局長がその概要について説明を行いました。

 今回の取引制度、契約見直しの目的については、ASAの「権利と義務」を明確にし、「自立した経営者づくり」「強い販売網」「透明性のある補助政策」であることを強調。変更の骨子を@全国一律ではなく地域特性に沿った基準を設定Aできる限り部数連動型B補助項目を減らし制度を簡素化―と説明。それぞれの市場格差を考慮し、「頑張る」ASA所長(経営者)に報いる奨励金額を設定、現行制度の奨励金額と比較すると全体の約半数が向上し、約半数が下回るとのこと。減収になる場合は激変緩和措置として3年間、補てんするとしています。以下に新聞通信(12月21日付)を引用します。


▽部数連動型で「奨励費」ASAの権利と義務を明確化 取引制度と契約見直し
 朝日新聞社は来年4月から、東京、大阪各本社、北海道支社管内のASA(朝日新聞販売所)との取引制度と契約の見直しを実施する。長年続いてきた、部数が右肩上がりの時代の現行の「基数」制度を改め、部数増が困難になりつつある時代に適合した制度へ変更。新聞販売本来の姿に原点回帰し、「ASAランク」奨励、「成功報酬型」奨励、「CS・地域貢献」奨励の3つの柱とする部数連動型の新制度を導入、ASAのモチベーションアップを図る。制度見直しに伴い契約も見直す。契約自動更新期間を当初3年間を除き、「3年間」から「1年間」に変更。また、大規模ASAに、営業強化、人材育成、新販売手法などの役割分担を担わせ、それを明確にするために「覚書」を交わすことにした。
【背景・目的】
 販売と広告を2本柱とする新聞社のビジネスモデルが崩れつつある。販売現場では、折込収入の好転が望めなくなっている。こうしたことから「実売増・発証増」という新聞販売本来の姿に原点回帰して、ASAのモチベーションアップを図る必要がある。現行の取引制度は右肩上がりの時代の制度で今の環境に適しておらず、部数増が困難になりつつある実態に近い取引制度が必要である。同時に「増やしたらマージンが増える、減らしたらマージンが減るというわかりやすい制度が求められる。ASAの権利と義務を明確にするとともに、「自立した経営者づくり」「強い販売網」「透明性のある補助政策」を目指した新たな取引制度とした。
【新取引制度の骨子】
1.全国一律の基準ではなく地域特性に沿った基準を設定し、それに対応する制度。重点地区である首都圏・近畿圏などの都市圏は部数増、営業強化に取り組む。また統合版地区は販売網維持、固定読者維持などを目指す。この基準に対応する制度とした。
2.現行販売費を組替え、できる限り部数連動型にした。基数奨励費などの基数制度を廃止し、地域補助等の補助と合算し、部数連動型の補助に組替えた。特に賞与補助も「労務の多様化」に対応するため組替え対象にした。また補助項目を減らして制度を簡素化し、販売費をなるべく今回の制度補助に組み込み、ASAの自立経営をサポートできる制度にした。
【新取引制度の概要】
 今回の取引制度は3つの柱で構成される。
1.「ASAランク」奨励。ASAを部数規模で5ランクに分類し、部数ランクに応じて「奨励費」を支給する。部数規模が大きくなるほど「奨励費」単価がアップする仕組みとなる。現状では、部数規模の小さいASAは営業ができず配達・集金に特化する傾向があり、その結果部数増を果たすことができなくなっている。自前営業力を持つためにはある程度以上の部数規模が必要。部数規模の大きいASAには、営業力強化、人材育成、新販売手法・新規事業などの役割を担ってもらう。役割を明確にするために「覚書」を結ぶ。営業力強化などの役割を果たすためにはコスト増になるため奨励費単価をアップする。新制度は小規模ASAを排除する制度ではない。現場では激変緩和に留意したきめ細かい対応をする。複合・合配化が進むケースも想定されるが、いかなる場合も雇用の確保を最重点に取り組む。
2.「成功報酬型」奨励。部数増に対して奨励費を支給し、ASAのモチベーションアップをさらに図る。
3.CS・地域貢献奨励。部数の結果だけで判断するのではなく、固定読者率、地域貢献、読者対応などASAをCS・地域貢献の観点から評価する。主に統合版地区で活用する予定。
【契約の見直し】
 「新たな取引制度」を有効に活用するためと、本社とASAの権利・義務関係をさらに明確にするために「契約」について2点を見直す。
1.契約自動更新期間は当初(創業)3年間を除き、「3年間」から「1年間」に変更する。契約期間を1年間にすることで、年間の販売、営業計画とその達成状況を確認し、その結果に応じて取引制度を改定する。
2.「覚書」で大規模ASAの役割を明確化する。大規模ASAには、営業力強化、人材育成、新販売手法・新規事業などの役割を担ってもらう。その役割を明確にするために「覚書」を取り交わす。
【ASAランク奨励テーブル】
 地域特性(現行奨励費、経営環境、競争環境など)に合った制度にするため、東京本社11、北海道支社2、大阪本社26のASAランク奨励費テーブルを設定する。
 T(10,000部以上)Aランク
 U(7,000〜9,999部)Bランク
 V(5,000〜6,999部)Cランク
 W(3,000〜4,999部)Dランク
 X(2,999部以下) Eランク


 会見の中で「担当員の仕事内容も変わるのか」との質問に対し、飯田販売担当は「当然変わるだろうし、それも狙っている。最近の担当員は、木を見て森を見ないではないが、データ集計などの日常業務に追われ、例えば3年先まで見ていない。これからは集計型から分析型、体力型から知能型へ変わっていかなければならない。あわせて部長の指導力も重要になってくる」と述べています。

 今回の取引制度見直しは、一見「頑張った店主には報い、チャンス(店舗拡大)を与える」としていますが、販売店にかかる経費を切り詰めることが大きな理由だと思います。ある意味、担当員のフリーハンドで付けられていた奨励費が、数字(市場格差にも考慮し)によって明確化されるのは先進的であると思いますが、新聞販売は実績しか判断のしようがないという意見が根強く、(これまでは)業務のプロセスなど無視されてきましたから、「CS・地域貢献奨励」などの評価は難しいような気もします。この項目あたりが担当員の残された裁量権というか、販売店との調整弁になるのかなぁ。

 奨励費(補助金)がないと経営が維持できないくらい疲弊している販売店のモチベーションをあげることになるのかどうかは疑問です。何せ、販売店が本社へ納金する新聞原価費は大きく変わらないわけですから、店主の本音は「折込チラシが多く入る地域の店主になりたい」ということしかないでしょう。

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2009年12月27日

宅配事業統合計画が破談 ペリカン便が消え、ゆうパックが残る

 日本郵便がペリカン便を買収「ゆうパック」に一本化(09/12/25) 「ゆうパック」と「ペリカン便」を統合し、宅配事業のツートップ(ヤマト、佐川)を脅かすのではないかと言われた、「JPエクスプレス」(日本郵便と日通の共同出資)は途中で頓挫してしまいました。
 日本郵政グループのJP日本郵便と日本通運は24日、宅配便事業の統合計画を大幅に見直すことで合意。統合に向けて両社の出資で設立した「JPエクスプレス」は来年7月に清算し、人員や設備の大半を日本郵便が引き受けて「ゆうパック」に一本化することが発表されました。日通の「ペリカン便」は消滅し、宅配便事業から撤退するようです。
▽日通、宅配便から撤退 統合計画が破談(朝日新聞12月25日付)
http://www.asahi.com/business/topics/economy/TKY200912240455.html

 結局、日通が日本郵便と手を組み「JPエクスプレス」を立ち上げたものの、日本郵便側が「将来性がある収入部門の宅配事業を別会社(JPエクスプレス)にすると本体の経営が悪化する」などとして、ゆうパック事業を手放さず(総務省も認可しなかった)、日通側が宅配事業から撤退。「JPエクスプレス」を清算して、日本郵便の事業部門(ゆうパック)に残すということになったというわけです。

 日通側は「JPエクスプレス」の従業員6300人を日本郵便へ受け入れるよう求めていますが、難しいかもしれません。私が勤務する会社にもJPエクスプレスの紺色のユニフォームを着た従業員の方が来られるのですが、JPエクスプレスの直接雇用の方もいれば、「赤帽」の軽トラックで配達する個人事業主(業務請負)もいます。日本郵便も多くの契約社員を抱えているので、受注量をかなりあげないと6300人の継続雇用は難しいのではないかと思います。

 日本郵便がどのような戦略で宅配事業の巻き返しを行ってくるのかわかりませんが、当面はヤマト、佐川のツートップの牙城はそのままということになりそうです。


以下は朝日新聞の記事から一部引用。


 JPエクスプレスは08年6月に設立。今年4月の増資で日本郵便が66%、日通が34%の出資比率になり、同時に双方の宅配事業を移す予定だった。だが、日本郵便側について総務相の認可が出ず、日通のペリカン便事業だけが移行して発足した。
 このため、従業員のうち約6300人は日通からの出向。日通は自前で宅配事業を続ける意思はなく、出向社員の日本郵便への移籍を求めるとみられる。日本郵便側は「雇用確保には努めるが、『今のまま』はありえない」と述べており、交渉が難航する可能性も残っている。
 当初の統合案が、なぜ発表から2年もたって破談になったのか。関係者には、計画が「西川案件」だったからと指摘する声が多い。
 日本郵政の西川善文前社長が青写真を描いた当初案は、民間流のトップダウンで事業再編を進める手法で、評価する声も多かった。だが、日本郵便の現場や総務省の一部には「成長が見込める宅配便事業を外部に切り出してしまうと、日本郵便本体の経営が悪化する」との声もあった。
 かんぽの宿問題で西川氏を批判していた鳩山邦夫総務相(当時)がそうした声をくみ取り「業績の下ブレ懸念が拭(ぬぐ)えない」として、日本郵便の宅配便事業を移すことに「待った」をかけた。その後の総務相も統合計画を認めず、JPエクスプレスは態勢が整わないまま赤字を膨らませた。10月に交代した斎藤次郎社長ら新経営陣からも「西川案件」の一掃を求める声が強まり、統合撤回に至った。

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2009年12月26日

強烈な見出しに反比例する内容の薄さ…

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ZAITEN(2010年2月号)
財界展望新社(630円)


 「メディアを越えた大再編開始」/「テレビ」「新聞」生存への最終章―

 見出しだけを読むとインパクトがありそうですが、「これで特集か」と首をかしげる内容の薄さでした。新聞に関連するものは、元毎日新聞常務の河内孝さんの論文(メディア再編)とフリージャーナリストの小川裕夫氏によるレポート(記者クラブ制度)のみ。編集者の論もなく、(週刊誌的な)巨大マスコミと対峙するという気合も伝わってきません。

 もう、見出しだけでは興味を引くこともないくらい、オールドメディアの厳しい状況は広く理解されていますから、切り口を考えないと逆に「痛い」という感じです。
 “予言者”副島隆彦氏のインタ記事があったので購入しましたが…
残念。

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2009年12月25日

餃子の王将・仙台一番町店 きょうオープン!

 東京(小石川)に住んでいた頃、お世話になった「餃子の王将」が仙台上陸(東北初進出)。

 歯止めの利かないデフレ経済を加速させている飲食業の中にあって、王将さんはその急先鋒と言えます。地元の飲食店への影響も大きいはず。でも収入が下がっている私のようなサラリーマンにはありがたいのかも…

 うぅーん、これまで食材を含む生活消費材は極力地元のお店から購入するようにしているのですが、とりあえず、今朝の河北新報に「餃子試食券」が刷りん込んであったし、折込チラシも入っていたので、きょうの昼飯は王将にします(ならぶの覚悟で)。
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2009年12月24日

切込隊長の日経BP時評コラム やはり「人」の問題

 日経BPnetの時評コラム「新聞のネット進出が苦戦続きなのはなぜか」が注目されているようです。マスコミ擁護だとか…かなり玄人向けですが。
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20091222/202408/


 このコラムを書かれたのは、イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役の山本一郎さん。アルファブロガーとして「切込隊長BLOG」を運営している方と説明したほうがピンとくる方も多いと思います。

 山本さんが書かれた「情報革命バブルの崩壊」や「ネットビジネスの終わり」を読ませていただき、ネット事業者に振り回され右往左往する新聞産業の構図など、膝を打ちながら読ませていただきました。

 今回のコラムはその著書のダイジェスト版といったところでしょうか。通常の日経BPのコラムに比べて、一気に15ページ(A4サイズに落とし込むと9枚)分がアップされているので読み応えはあります。それもタダで。

 ツイッター上で見つけた、このコラムに関する書き込み(つぶやき)に「新聞とかネットとかという話ではなく、人の問題なのです」と、何とも結論的な書き込みがありました。まさにその通りだと思います。

このコラムも山本さん個人の分析に基づいた考えとしてとても参考になるのですが、新聞業界に身をおく方々がどうするか、どうしたら今の状況を変えることができるのかについては、技術力とか構造上の問題などもありますが、やはり「人」の問題でしかないと再認識しました。

【追記】
 切込隊長BLOG(24日付)で「補遺:新聞業界を含むメディア再編話についての補足」がエントリーされています。
http://kirik.tea-nifty.com/diary/2009/12/post-a4e4.html

 記事の質を高めて魅力のあるコンテンツ作りを、というのは自由ですが、新聞記事の質が高くなってどれだけの売上が伸びるんでしょう。記事の質を高めるのに、どれだけのコストがかかるのでしょう。質が良ければ売上が上がる、というのは、品質がすぐに名声や売上に跳ね返る個人か小企業でのメディアが考えていることに過ぎません。もちろん、品質を犠牲にしていいのか、という議論はありますが、じゃあ新聞の文化欄や科学欄、株式欄というのは品質が高かったのでしょうか。
 問題は、業界を成り立たせるシステムのところにあります。そのシステムが構成している要素とは、平たく言えば政治力であり参入障壁です。それは利権だ、許されない、と批判するのは結構なものの、明日あさって自由参入の業界になったところでいまどき新聞業に参入するアホはどれだけいますか。
 だから、産業としての利益を考えるのであれば、遅滞戦術をしながら局地戦を戦える組織を少しずつ作り上げ、兵站が維持できる期間内に戦線を押し返す努力をすること以外方法はないよという話です。(一部引用)

 
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新潟日報 今度は朝日新聞を印刷委託、2011年から

 新潟日報社の高橋道映社長は相当な方のようです。

 新潟日報が朝日新聞からの印刷委託を受け入れ、きのう基本合意したとの発表がありました。新潟県版約7万部のうち、約3万部を新潟日報の印刷センターで(新潟市)で印刷するというもので、2011年春から予定し輸送面での提携も検討するとのこと。


 新潟日報は、今年7月に読売新聞東京本社とも2010年秋から印刷委託(県内上・中越地区で発行する読売新聞朝刊の一部約7万部)を合意したことが伝えられたばかり。輪転機の稼働率は上がりますが、降版の時間組など輪転機を増設しなくとも3紙(確か聖教新聞も刷っていたような)回して、販売店への店着時間は大丈夫なのかなぁと勝手に心配しています。


 今回の印刷委託の共同通信配信(47NEWS)では、編集面での協力について“くぎ”を刺しているような印象を受けます。

      朝日新聞が新潟日報に印刷委託へ 11年春から
 朝日新聞社と新潟日報社は22日、新潟県内に配達している朝日新聞の一部約3万部の印刷を新潟日報に委託することで合意した、と発表した。2011年春からで、輸送の委託についても実施する方向で検討する。双方ともに経費を節減するのが狙いだ。
 朝日新聞は現在、約7万部を群馬県藤岡市の日刊スポーツ印刷社の工場で印刷しているが、この一部を新潟日報の印刷センター(新潟市)で印刷する。長距離輸送を解消でき、豪雪などの影響を受けにくくなる利点もある。

 編集面での協力については「ありえない」(新潟日報の高橋道映社長)としている。


 先のエントリー「毎日新聞の共同通信加盟について考える」―でも書きましたが、共同加盟社はほとんどが大幅な減収という状況の中、共同通信への出資金も相当な負担になっています。今回のようなANY連合との提携を機に印刷部門だけに捉われず、さまざまな提携を進める地方紙が出てくるかもしれません。そして、共同通信よりも安価であればANY連合から配信を受けたいという経営者が出てこないとも限りません。その辺の動きを察知して“くぎ”を刺したのかなぁと行間を読んでしまいました。

 流通部門の提携によって効率的な経営を目指すこと自体、悪いことではないと思いますが、やはり編集部門はそれぞれの新聞社(記者)の数だけ存在するから、紙面での競争が健全に行われジャーナリズムが育まれ、それにより読者の利益につながるのだという視点を失ってはならないと思います。
 この辺りの考えについては、ニュース・ワーカー2を運営している美浦克教さんが問題点を整理されています。
▽再び、生き残りが自己目的化しないことを期待〜やはり「見られて」いる新聞社間の提携
http://d.hatena.ne.jp/news-worker/20091223/1261543986


 結局、どこまでを新聞社の仕事として守り、どこまで(印刷・発送・販売店)を提携して経営(取材網)を守るのかという話だと思うのです。ただし、重要な点は、大半の新聞社は当面「紙」を基本に販売や広告収入で経営を維持させていくしかないと思うのですが、下流部門(印刷・発送・販売店)の提携が上流部門(編集)の人たちの果実を得るため(下流を犠牲に賃金を守る)となってはいけないということです。そうでなくとも印刷部門は別会社化され、さらに提携(作業量が増える)が進められても人員が増えないのでは、労働強化になるだけです。


 効率化にも限界があり、机上の“へ理屈”によって無謀な提携が設計されてしまうと下流部門は崩壊してしまいます。


▽朝日新聞社、新潟日報社に委託印刷 輸送協力も協議(朝日新聞 12月22日付)
http://www.asahi.com/shimbun/release/20091222b.html
▽新潟日報社 朝日新聞も受託印刷3万部、2011年春開始予定(新潟日報 12月22日付)
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/pref/7318.html

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2009年12月23日

毎日新聞の共同通信加盟について考える〈その4・終〉

 年末作業に追われているのか、毎日新聞と共同通信加盟社の包括提携の話は幕引きしたようです。業界紙もほぼ取り扱いを休止した感じです。
 
池上彰「新聞ななめ読み」 朝日夕刊12月21日付.JPG 12月21日付けの朝日新聞夕刊に掲載されていた池上彰氏の「新聞ななめ読み」は、包括提携の報道の在り方(読売)を皮肉った内容でしたが、あまりインパクトはありませんでした。読売が毎日の共同加盟と包括提携(11月27日段階の発表)を一切報道しなかったのは、読売編集サイドの判断なのでどうこう言われる必要もないと思います。ただし、紙面に掲載されなくてもネット上ではこの問題が(関係者だけだと思いますが)幅広く議論されているので、読者が読売紙面の価値判断をするだけのことですから。

 また、月刊FACTAでは、共同通信・石川社長の「11月26日合同記者会見の一部訂正と追加説明」(12月4日)会見や減俸にまで至った騒動について、最も激怒したのが北海道新聞社の菊池育夫社長(次期共同通信加盟社の理事会長)で、「オレは聞いていない」といまだに怒り心頭との記事を掲載しています。さらに、読売側が共同通信とライバル関係にある時事通信に接近しているとも。かなり虚飾して書かれているようにも思いますが…。

 週刊誌もいろいろ詮索して書いているわけですが、ほかのメディアやこのような個人ブログなどで話題にすることによって、「聞いていない」と騒ぎ出した地方紙の経営陣はこの問題をどう思われるのでしょうか。
 共同通信との関係もさることながら、これからの新聞産業の行く末や口先だけではない生活者を向いたジャーナリズムのあり方について…。無理かなぁ「一国一城の主」は昔の成功事例にばかりすがりついて、人の話は聞きませんからね。

 今回の騒動で見えてきたのは、単に毎日が共同に再加盟をするという問題よりも、共同通信と加盟社との本質的な関係まであぶり出たように感じます。


▽毎日新聞の共同通信加盟で新聞業界は大騒ぎ(FACTA online)
http://facta.co.jp/article/201001012.html

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2009年12月22日

対談「旧メディアの運命」上杉隆×真山仁

  週刊ダイヤモンド 新年合併特大号.jpg
週刊ダイヤモンド 新年合併特大号
780円

 年の瀬になると、新聞はもとより各メディアで今年の回顧録や来年の展望などの特集が組まれます。関心ごとは日本経済の行く末なのですが、参考になる経済誌系は新聞のように読み比べることが(経済的にも)なかなかできないので、今年も週刊ダイヤモンドに掲載されている識者の意見を参考にいろいろ考えたいと思います。

 なぜ、週刊ダイヤモンドかというと、新聞社の経営問題を題材にした小説「ザ・メディア 新聞社買収」(著者:真山仁氏)が同誌に連載されているから。連載はすでに70回。正直こんなに長編になるとは思いませんでした。すでに週刊ダイヤモンドには5万円超つぎ込んだことになります。
 真山氏には新聞労連の産業政策研究会のインタビューにも協力していただいたし、新聞業界の問題点を的確に書かれてあるので「単行本になるまで待てない」と思って愛読しています。


旧メディアの運命 上杉隆×真山仁.JPG さて、その週刊ダイヤモンド「2010総予測」には、「旧メディアの運命」として、真山仁氏と上杉隆氏の対談が掲載されています。
 リードには「2009年は新聞社が内包する危機が顕在化した1年だった。部数と広告収入が減少し、新聞社が販売店に架空の部数を押し付ける“押し紙”も批判された。激動のメディアの行く末を人気小説かとジャーナリストに聞いた」とあり、▽閉鎖的な記者クラブ▽経営と編集が分離していない▽混乱期の今がチャンス―という構成で、「新聞業界の問題点と展望」を4ページに渡って掲載されています。

 「押し紙」のところは突っ込みが甘いなぁと感じつつ、行政刷新会議の事業仕分けで「記者クラブ」もその対象になっていたことをはじめて知りました。大規模な国際会議やJICA関連で記者への便宜供与が合計100億円以上もあって、それらを仕分けられたというもの。紙面ではいっさい取り上げられてないと思います。

 この手の週刊誌特集に飽き飽きしている業界の方も、これまでのような「新聞没落」系の内容ではないのでぜひご一読を。

追記:ダイヤモンドオンラインに対談記事の全文がアップされています(1/19)。
http://diamond.jp/series/dw_special/10070/

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2009年12月21日

2009年報道界重要ニュース

 少々早いのですが…2009年も何かと忙しい年でした。いろいろとお世話になった皆さま、訪問してくれた皆さま、今年1年どうもありがとうございました。

 今年の世相を最も反映した漢字は「新」ということでしたが、新聞業界のこの1年を振り返るとどうでしょう。私のイメージは「共」ですかね。業界内だけでなく、他産業ともさまざまな提携を推し進めた新聞社もありました。単独で生き残り策を模索するより、共同で相互の利益を考える方がリスクは少ないですから。でも皆腹黒いので慎重に事を進めなければ。
 もうひとつあげるとすると「休」という漢字も多く使われました。あとは「減」も…。あまり前向きではありませんね。


 昨年に引き続き、新聞協会報(09年12月15日付)が報じた「2009年報道界重要ニュース」(協会報編集部選定)を引用して、今年1年を振り返りたいと思います。
注:重大ニュースに順位づけはされていませんが、見出しの大きさなどを勝手に判断して並べています。

@毎日が共同に来春加盟へ 地方紙十数社と個別に提携
 毎日は来年4月から共同に加盟する。共同の配信記事を紙面に活用するほか、地方紙数十社とも個別に提携し、取材拠点を置いていない地域面の記事配信の実現に向け協議中だ。これにより、分析や解説記事など独自取材を充実させる。
Aメディア対応政権交代で変化 事務次官会見を廃止 外相会見、全メディアに開放
 8月の総選挙結果を報道各社は「民主308 政権交代」「自民支配に終止符」といった見出しとともに詳報した。選挙後、民主、社民、国民新3党の連立による鳩山内閣は「脱官僚」を掲げ、事務次官会見を廃止するよう各省に指示。長官会見を廃止するなど過剰反応も見られ、記者クラブから抗議の声が上がった。また、鳩山政権に対応するため、各部横断型の取材チームを発足させるなど連携を強化する動きが報道各社で相次いだ。
B裁判員会見に地裁側介入 守秘義務の範囲、あいまい
 8月の東京地裁を皮切りに、全国で裁判員裁判が順次開かれている。裁判員経験者らによる記者会見では、報道側が強く求めていた音声の録音・録画が実現していないほか、地裁職員が「守秘義務に抵触する」として介入する問題が相次いでいる。新聞協会編集委員会は制度や取材・報道上の問題点を整理。検討するため来年1月に調査を実施する。

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2009年12月18日

日本広告学会が40周年 「歴史的転換点を迎えて」森内豊四氏

 以前にもこのブログで紹介させていただいた日本経済新聞社出身で日本広告学会常任理事の森内豊四さんから、「日本広告学会40年史」(第1章:日本広告学会設立の経緯)を贈呈していただきました。

日本広告学会40年史.jpg 広告に関する学術研究の場として、経営学、社会学、商業額等の関連諸科学部門の学者、研究者によって構成される日本広告学会は、1969年12月6日、東京千代田区神田の学士会館で開催された創立総会をもって日本広告学会は正式に発足しました。しかし、当時のマスメディアは日経を除いてニュースとして扱ったところはなかったと言います。学会創立の前後、日本の広告費は4年間で倍増するという驚異的な成長を遂げることになり、新聞、テレビを中心とするマスコミ産業の発展に大きく寄与することになります。
 研究されるプロジェクトは相当なボリュームです。例をあげると、広告の経済的機能、広告の社会的機能、広告関係諸機関の組織、広告管理、広告モデル、広告効果測定の開発、広告教育の方向・内容・扱い方、消費者行動から見た広告、広告心理、広告費、広告のクリエイティビティ、広告倫理・広告規則、広告学体系化など…。学会の発足時から携わってきた森内さんの見識の高さは、このような学術的な研究成果が裏打ちされていることを改めて理解しました。本書には歴史的経過が時系列にまとめられており、資料価値は相当高いと思われます。

 森内さんは先週10日発刊のアドプレス(広告業界の専門誌)にも寄稿(歴史的転換点を迎えて)されています。引用すると


アドプレス 12月15日付.JPG・・・この1、2年来の経済危機の到来で広告ビジネスは一挙に40年前に逆戻りした。仄聞するところによれば、営業現場は売れ残りのタイムやスペースを大量に抱えて地を這うような作業を強いられている。日本の広告ビジネスは前近代性を引きずっている。根底にあるのがコミッションシステムである。代理店とメディアがスクラムを組んで媒体の売り込みに走る構図である。

 しかし、インターネットの進展や地球環境の制約から、従来の、大量媒体を利用することで業界が発展する方式は行き詰ってしまった。いくら広告を打っても成果が上がらないということは、広告の送り手も受け手も広告から遠ざかってしまったということである。しかもこれは欧米の先進国にも共通した現象である。広告は構造不況に陥ったとみなければならない。従来の景気循環的な見方を改め、広告は駅私的な転換点を迎えたとの認識に立つべきである。

 これからは「より大きなビジネス」ではなく「よりよいビジネス」、すなわち広告本来の知恵や創造性を競う方向へと転換を図る必要がある。代理店の本質的な仕事は、真に優れたクリエーティブの提供と効率的なプランニングの提案にあることは言を俟たない。広告会社は営業部門を思い切って縮小し、機能別再編で広告の原点回帰に努めることだ。そのためには、フィーへの転換が必要となる。


 森内さんの考察は常に原点から外れることなく、クライアントと消費者双方の立場からそれぞれの利益を代弁してくれます。そしてマスメディアと広告の適切な関係とその重要性など学ばせていただくことが多々あります。

 新聞は現役の新聞人と学会(研究部門)との間で意見対立が激しく、相容れない関係であると言われますが、広告はどうなのでしょう。それぞれの研究成果を結び付けていくと最適な広告・マーケティング手法が確立されるようにも思うのですが…。政府の景気対策に勝るものはないのかなぁ。

コミッションとフィー.jpg▽コミッションとフィーの説明
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa650759.html

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2009年12月17日

ウェブを使った定期購読者囲い込み策/北日本新聞が1月からウェブ新聞創刊

 来年1月から夕刊廃止に踏み切った北日本新聞社がウェブ新聞を創刊というニュース。


 富山県に本社を置く北日本新聞社は、2010年1月1日にウェブ新聞を創刊する。サイトを紙の新聞の補完ではなく速報性のある情報発信の場と位置付け、朝刊に先がけて県内や全国、海外のニュースをいち早く掲載するという。
 ジャンルは「ニュース」「スポーツ」「くらし情報」の3つ。紙面に掲載しない写真やグラフのほか、店舗やレシピ検索など、紙の新聞にはないコンテンツも提供する。朝刊の紙面画像も掲載するという。また、電子スクラップ機能も用意し、利用者が気になった情報をためておけるようにする。
 創刊当初は無料で公開し、誰でも見られるようにするが、一定期間後は会員制に移行する。朝刊購読者は無料でIDとパスワードを取得でき、全てのページと機能を利用できる。県外や海外など配達区域外に住んでいる人は、有料の特別会員になることですべてを閲覧できるという。ただし、全国/海外ニュースや一部の生活情報は誰でも見られるようにするとのこと。


 有料の電子新聞は、産経新聞が展開している産経NetViewや東奥日報の「東奥日報電子版」などが先行していますが、定期購読者には無料で、未購読者や配達区域外に住んでいる人は有料で閲覧できるというシステムを採用するようです。

 「ウェブファースト」の要素を取り入れながらも、ジャンルが3つというあたりを考えると、これまで夕刊に掲載していたコンテンツ(地域ネタ)をウェブ新聞に載せ(夕刊廃止で人員も余剰になるはずですから)、さらにウェブの機能を効果的に活用(紙面に掲載しない写真やグラフのほか、店舗やレシピ検索など)した、「紙」新聞の定期購読者維持策ではないかと思います。
 ネット新聞(コンテンツの配信)で利益を上げようと考えるのであれば、「購読者は無料」とはしないはず。必ずそのサイトはウェブ上に流失しますから…。県内で起きた速報であっても47NEWSには配信しないのでしょうね、たぶん。

 猫手企画さんのブログで「これからの新聞はウェブ新聞を見るためのチケットになるのか」とコメントされていますが、“紙面にないコンテンツも提供する”のであれば、定期購読は止められませんね。コンテンツの内容にもよりますが…。

 現在のホームページをやめて立ち上げる北日本新聞のウェブ新聞。日経の電子新聞と合わせて来年の目玉になるか注目したいところです。

▽ウェブ新聞創刊のお知らせ/北日本新聞社http://www.kitanippon.co.jp/info/webunstart.html

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2009年12月16日

毎日新聞の共同通信加盟について考える〈その3〉

 これまでいろいろと毎日新聞と共同通信加盟社の包括提携について私見を書いてきましたが、読者には今回の問題がどのように映っているのかを的確に指摘されたコラムが河北新報(12月15日付)に掲載されていました。

渡辺裕子コラム.jpg 寄稿した渡辺裕子さんは放送局アナウンサーから教員に転じ、現在NIE活動を推進する伝道師として活躍されている方です。
 記事を引用すると
・・・「提携」や「加盟」が具体的に何を意味するのか読者に分からない。しかも、新聞社としての見解が全く書かれていない。共同通信の配信記事というが、読者は「ならば、新聞を作っているあなたの会社はそれをどう思っているのですか?私たちが読んでいる紙面にはどういう影響があるのか?」を知りたい。この話題は読者にとって、新聞という商品の質にかかわってくるかもしれない大切な生活情報のはず。当たり障りのない事実報告に終わっている記事に、歯がゆさと物足りなさを感じた。

 これは「一部訂正」会見まで開かせた地方紙を読んでいる多くの読者の声を代弁しているように感じます。ほとんどの地方紙はこの問題を共同通信配信から転載したと思いますが、独自の見解を加えることなく紙面が画一化されている兆候のように感じてなりません。

 販売店の問題に目を移してみましょう。

 毎日新聞は専売店制の縮小に伴い、地方を中心に朝日、読売以外の販売店へ配達や集金業務を引き受けてもらうよう要請しています。「他系統の販売店へ紙を預けると減紙する」とはよく言われることですが、だからオマケで購読者を増やすのではなく、紙面のファンを作らなきゃいけないのです。特に毎日は署名記事が多いのですから、「この記者の視点は素晴らしい」と言わせるのが新聞の本来の姿なのではないでしょうか。もう遅いのかもしれませんが。

 もうひとつは、要請を受けた販売店は例え少ない部数であっても毎日やスポニチを取り扱うことで売上(チラシも含めて)はあがりますから、そのほとんどは受け入れ拒否しないと思います。ですが、口座を設ける(新聞社と直接取引することをこう呼びます)のか、配達と集金だけを請け負うか違いは出てきそうです。
 新聞社からすると直接契約をすれば販売店からの信任金も入ってくるし、部数の基数も確保できます。ですが販売店では信任金(協同組合費や労務対策費等もろもろ)は払いたくないし、押し紙が増えて結局「プラスマイナスゼロ」になってしまう。そこで最近は配達と集金だけを請け負う委託型(部当たり1000円程度の手数料で成り立つ)が増えていくのではないかと見ています。この方式だとリスクは少ないというわけです。ただし、口座がない販売店には新聞輸送はされませんから、ハブとなる専売店でチラシを組み込み販売店へ逓送するということが求められます。
 適正な取引関係(部数も手数料も)になれば、販売店(特に自営店)にとってもメリットがあるのですが…。

 第62回新聞大会でのパネルディスカッション「新聞再構築への挑戦」(10月15日/静岡市民文化会館)で、パネリストの歌田明弘さん(コラムニスト)がこんなコメントをしています。


 新聞は戸別配達という、地域に密着したネットワークを持っているわけですが、これも強みです。新聞は毎日届けにきてくれるわけで、このネットワークを使えば、もっといろいろなことができるのではないか。・・・販売店のネットワークを合理化して薄いものにしていくのではなく、逆に強化して可能性を広げていくことも必要なのではないでしょうか。

 これまで多くの新聞関係者が「宅配網の強み」や「販売店の可能性」について言及されてきましたが、適正な取引関係が行われないうちは相互の距離が埋まることはないでしょう。販売店を時間内に各戸へ配達し、押し紙を買い続けてくれればよしとする新聞経者もいるかもしれませんし…。

 「宅配網の強み」が新聞社の幻想とならないよう販売店とともに、宅配力・顧客データ・営業力を活用した具体的な収益モデルを模索するべきです。そのためにも相互の信頼関係はとても大事なのです。

posted by 今だけ委員長 at 23:10 | Comment(1) | TrackBack(1) | 日記

2009年12月14日

ニコ動サービス開始から3年 これからどう進化するのか

ニコニコ動画が未来を作る.jpg
ニコニコ動画が未来を作る
著者 佐々木俊尚(アスキー新書)900円

 ニコニコ動画のサービスが開始されてからちょうど3年(2006年12月12日スタート)。ニコ動の愛称で親しまれ、ユーザーが投稿した動画(たまにライブ中継もあり)にコメントが書き込めるこのサービス。「2ちゃんねるのような書き込みのテンプレートが動画に変わっただけで、なにが面白いのか」と首をひねる諸兄も多いと思いますが、1425万人が会員登録するウェブサービスに興味を持たないことのほうが首を傾げたくなるのですが…。

 今だけ委員長はニコ動のヘビーユーザーではないけれど、たまにチェックしています。今年7月まで座長を務めていた新聞労連の産業政策研究会のメンバーが、ニコ動を運営するドワンゴ(ニワンゴ)の会長  川上量生さんへ取材(第二期報告書へインタビュー内容を掲載)させていただいたり、東証一部上場企業でありながら何かよくわからない会社だったり…。ニコ動のサービス自体は赤字が続いているのに、サービスを続けている理由などを知りたいと思い購入しました。考えてみれば佐々木さんの本はほとんど買ってるなぁ。

 読み進めると、302ページ中、ニコ動の話が登場してくるのが第5章からの73ページ分だけで、最初から228ページまでは、株式会社ドワンゴの成り立ちと、川上会長とともにオンラインゲームやケータイ着メロサービスに携わった“廃人・奇人・天才”のサクセスストーリーで構成されています。
 でも読み終えると、こういう人たちがドワンゴに集まり、ニコ動のようなサービスが出来上がった背景が理解できます。オモシロイ。

 ニコ動がこれからどのような進化を遂げるのか。とても興味あるところです。技術屋集団を束ねる経営手腕についても学ぶところが多いのですが、オモシロイものをさらにおもしろくする自由な発想とスピード(技術開発)がドワンゴの強みなのですね。

▽「ニコニコ動画を日本のインフラにする」--夏野氏がニコニコ動画に参画した理由
http://japan.cnet.com/interview/story/0,2000055954,20377210,00.htm
▽赤字ドワンゴの行方 夏野氏が語る「ニコ動」の黒字化計画
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20091119/210172/
posted by 今だけ委員長 at 00:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍紹介

2009年12月13日

毎年恒例のもちつき大会

 私が住む若林区の五十人町町内会では、この時期に恒例のもちつき大会が行われます。
 ペッたん、ペッたん…近隣の子供たちが、よろけながらもちをつく姿はほのぼのとします。そういえば去年より若者が増えたような気がします。活性化してきたのかな。
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 先輩方のつき方は年季が入っていて動きに無駄がない。さすがです。思わず動画撮っちゃいました。
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 お雑煮をいただきながら、ご近所さんと世間話し。うまいものを食べると自然と笑顔がこぼれるものです。はぁーーーごちそうさまでした。

posted by 今だけ委員長 at 23:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | こせきかつや通信

毎日新聞の共同通信加盟について考える〈その2〉

 毎日新聞社の共同通信加盟と共同通信社加盟社との「包括提携」の発表会見から1週間経った12月4日、共同通信の石川社長が「11月26日合同記者会見の一部訂正と追加説明」について会見を行いました。

 なぜ、共同通信社が「共同加盟社との包括提携の訂正」の会見を開かなければならなかったのか?とても疑問です。共同通信加盟社の理事会で説明すれば済むことなのに、なぜ記者会見までして朝日、読売や業界紙に伝えなければならなかったのか?これは何らかの力が働いたのではないかという思いが拭いきれません。その引き金となったのが朝日に掲載された中日新聞社編集局次長(なぜ局次長なのかも疑問)のコメントではないかとの仮説を立てて考えてみました。


・・・毎日の再加盟は、共同通信の加盟各社にも波紋を広げる。名古屋を中心としたエリアで7割近いシェアを誇る中日新聞の臼田信行編集局次長は「競争相手である毎日と同じ記事が載ってしまう可能性がある。新加盟は好ましいと思っていない」と言い切る。加盟56社の中で、同社の販売部数は日経に次ぐ約270万部。だが毎日はこれを上回る。「その分、共同への発言力は大きくなるだろう。共同には、加盟社からの要望に偏りなく対応するように求めたい」と語る。(11月27日付け朝日記事より引用)


 朝日新聞が「毎日の共同再加盟と加盟社との包括提携」をかなりのスペースを割いて掲載したわけですが、朝日の担当記者は11月26日の包括提携会見の後、Twitter(ツイッター)で「毎日新聞と共同通信が包括提携を発表しました。読者や業界にどんな影響があるか、明日の朝刊で読み解きます。」と発信しています。中日新聞編集局次長のコメントも含めて何かしらのシナリオをこの時点で描いたようにも受け取れます。地方紙に対して「聞き流していいの?」と言わんばかりに…。そうでなければ、わざわざ記者会見するまでもないネタです。共同加盟社の理事会で決定すればいいことなのですから。

 ここぞとばかりに、(朝日と読売に加え有力地方紙も)毎日新聞つぶしに拍車をかけたのではないかと見ています。
 読売は26日の合同会見記事を一切掲載せず、「包括提携の一部変更」会見のみ掲載していることを見ると、有力地方紙とつながっていて、共同通信の訂正会見(地方紙が割れている)を見越したかのようにも取れます。新潟日報も来年から読売と受託印刷(上越・中越地域)を開始するなど、地方紙でもANY連合と複雑に絡み合っている社も増えています。共同通信を軸とした地方紙連合(47NEWS)が一枚岩になっていないことの裏返しのようにも受け取れます。共同通信への出資金も地方紙にとってはかなり負担になってきていますから、朝日や読売から配信を受ける地方紙も今後出てくるかもしれません。

 経営が厳しくなると、経営効率を優先させる(自社だけが生き残ればよいとする)新聞経営者の節操のなさが如実に表れてくるものです。ですから新聞経営問題とジャーナリズムの問題を複合的に議論していく必要があると思っています。

posted by 今だけ委員長 at 06:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2009年12月12日

毎日新聞の共同通信加盟について考える

 毎日新聞社が来年4月から共同通信へ加盟、共同通信加盟社(地方紙など)とも包括提携を進めると発表された先月26日以降、各方面でさまざまな議論が行われています。


 このブログでも複数の方とやり取りをしながら自分なりに感じたことをまとめてきましたが、毎日新聞や共同通信のOB会有志からも今回の毎日共同の提携問題について意見を求められ、以下のレポートを提出させていただきました。


 桂敬一さんの原稿を拝見してまず思ったことは、ネットメディアを住みかにしているフリーランスの言葉かな?と感じてしまったことです。それだけ桂さんの考察も時代の変化とともにカスタマイズされ、柔軟に新聞産業の将来を予見されている発想に共感する半面、新聞社の経営問題とジャーナリズムは誰のために担うのかという問題の整理し、掘り下げて論じていただきたいと思います。(注:桂さんの原稿はいずれ発表されると思います)
 
 今回の毎日新聞社の共同通信加盟についての感想は、個人運営のブログ(新聞の違いは題字だけじゃない/毎日新聞社 58年ぶりに共同通信社へ再加盟)で書きましたが、毎日新聞社の朝比奈社長は「提携に伴うリストラは考えていない」と述べていますが、やはり取材拠点をスクラップすることであり総人員の縮小でしかありません。取材拠点を縮小することは取材対象者のみならず、地域の生活者との接点を希薄にしてしまうことを意味します。
 全国紙が地方紙の独壇場のエリアに取材拠点を置くことは、確かに企業活動として収益を上げる目的もありますが、地方紙と対極にあることによって(地方行政との癒着のチェック)、緊張感が育まれ紙面研磨がされることも大きな要素だと考えています。それは読者にとって間違いなく有益なことです。よく、全国紙と地方紙の両方を購読して記事の違いを考えてみなさいと言われたものです。新聞の違いは題字だけじゃないと…。

 共同配信や一部の地方紙と記事配信の提携をすることは、やはり記事が画一化されていくのだろうと思いました。確かに新聞紙面のコンテンツは生ニュースばかりではありませんが、読者の関心が一番高い地元ニュースはそれぞれの記者の事象をとらえる感性であり、記事化されるまでの取材の積み重ねが感じられる記事に読者は共感するわけです。取材拠点の縮小はやはり読者の新聞離れをより加速させるのだと思います。
 
 それでは、地域におけるジャーナリズム活動を支えるためにどうするか。桂さんは個人加盟のジャーナリストユニオンの必要性を書かれていますが、新聞社に勤める記者の方とフリーランスの方との違いは何なのでしょうか?よく、新聞記者は組織に守られているからジャーナリズム精神に欠ける―などの物言いをする方も少なくありませんが、私は違うと思っています。現状がそうであっても変えられるものだと考えています。

 個人が全世界に向かって発信できるメディアツールはこれからも増えてくるでしょうが、やはり現場で取材をする、資料を集めるといった間違いのない報道を実践していくためには、組織的なジャーナリズム活動が必要であり、その活動を担ってきた(複数の)新聞社がこれからも必要だと思っています。そのために新聞社の経営を支えるべく、流通部門(印刷、発送、販売店)の効率化を求めることは時代の流れであると思います。

 ジャーナリズムは儲からない。だから健全なジャーナリズム活動を支え、多様なメディアを守るための業務提携は、経営基盤を安定させるという観点から必然だと思っています。(続く)

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2009年12月11日

備忘録:西日本と佐賀が輪転機貸借合意/朝日放送と朝日新聞が提携強化

 恐竜も動かざるを得なくなったのか…。

 相次ぐ提携にホールディングス化。新聞産業はかつて経験したことのない混迷の時代に立ち向かっています。その動きの速度や方向性の成否については、米新聞界との比較だけでは済まないと思います。一番心配しているのは業界内部の人間であることは間違いありません。
 良質のジャーナリズムを守るために経営問題は無視できません。がんばりましょう。

【備忘録として】
西日本新聞と佐賀新聞が輪転機貸借で基本合意
(産経ニュース 2009-12-10)
 西日本新聞社(福岡市)と佐賀新聞社(佐賀市)は10日、西日本新聞社製作センター(福岡市)の輪転機1セットを平成22年4月から23年3月まで佐賀新聞社に貸与することで基本合意したと発表した。競合関係にある新聞社同士が印刷で協力するのは、災害時の相互援助協定などを除けば異例。
 発表によると、西日本新聞社は経費削減策の一環として製作センターに現在7セットある輪転機のうち1セットを22年4月から休止する予定だった。一方、輪転機の更新時期を迎えていた佐賀新聞社は本社にある現在の輪転機と新しい輪転機を入れ替えるまでの間の代行印刷先を探していた。
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/091210/biz0912101805028-n1.htm


朝日放送、朝日新聞社と提携強化で合意 株式を相互保有

(アサヒコム 2009-12-10)
 朝日新聞社(秋山耿太郎〈こうたろう〉社長)と、関西を基盤とする朝日放送(渡辺克信社長)は10日、新しい事業提携の枠組みについて合意した、と発表した。厳しさを増すメディア間競争を勝ち抜くため、提携によって経営基盤を強化するとともに、共同取材や人的交流の拡大、関西文化を発信する事業でのタイアップなどを進めていく。
 広範囲の提携の基礎とするため、朝日放送は、朝日新聞社の村山美知子社主が所有する朝日新聞社株式のうち、発行済み株式総数の2.31%に当たる7万4千株を同日取得した。取得額は約35億円。朝日新聞社は朝日放送株の約15%を保有する筆頭株主だが、これまで朝日放送は朝日新聞社株を保有していなかった。今回の取得で両社は株式を持ち合う関係になった。
 両社は同日付で、両社社長を共同委員長とする「協業推進委員会」を設けた。その下に、「報道」「スポーツ」「文化事業」「ビジネス」という四つのワーキンググループを置き、具体的な協業内容を詰めていく。
http://www.asahi.com/business/update/1210/OSK200912100084.html
posted by 今だけ委員長 at 18:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

マルシェ・ジャポンをのぞいてきました

サンモール一番町商店街で開催されている「仙台マルシェ」をのぞいてきました。

d2a620233ae2972960a770853c22e95f.jpgマルシェ・ジャポンとは、生産者と消費者を結びつける都市住民参加型の市場(マルシェ)をコンセプトに、2009年秋から全国8カ所で開催されています。仙台では今日がその第1弾!(来週末も開催)

2012577a0ac4a97d54054658b3d97edf.jpg 河北新報にも載っていたのですが、けさ「はちやの餃子」さんから“なじめーる”が届いて、「“メール届いたよ”と言ってくれれば餃子3個サービスします」とのこと。(言っちゃっていいのかな)
2箱買って6個もサービスしていただきました。うれしい。
今宵のメインディッシュでいただきたいと思います。

あす、あさってもサンモール一番町商店街で「仙台マルシェ」が開催されます。生産者と話をしながら安心、安全な食材を購入するのも楽しいと思いますよ。
posted by 今だけ委員長 at 14:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | こせきかつや通信

2009年12月10日

日本経済新聞が即売価格を20円値上げ

 日本経済新聞が来年1月から駅売店やコンビニで販売する1部売り価格を朝夕刊とも20円値上げすると発表しました。

日経が即売価格を値上げ

 日本経済新聞は来年1月1日から1部売りを20円値上げし、朝刊160円、夕刊70円にする。同紙朝刊の定価改定は98年12月の10円値上げ以来、12年ぶり。夕刊は89年2月以来、21年ぶりとなる。月決めの購読料に変更はない。(12月4日 新聞情報より) 


◇日本経済新聞の販売部数(2009年ABC協会発表)
 
販売部数
販売店部数
即売部数
郵送部数
朝刊
3,056,038
2,885,097
170,923
18
夕刊
1,619,360
1,591,246
28,093
21

 日本経済新聞は全国紙のなかでも即売部数の比率がずば抜けて高く(朝刊5.59%、夕刊1.73%)、返品率を考慮してもかなりの効果が期待できると思われます。ちなみに、ほかの全国紙の即売率(即売部数を発行部数で割ったもの)は、読売が朝刊0.28%、夕刊0.39%、朝日が朝刊0.48%、夕刊0.52%、毎日が朝刊0.59%、夕刊0.61%となっています。
参考資料:▽全国紙の朝・夕刊県別販売部数
http://www.koukokutantou.com/newspaper_3.html

 納品部数のうち60%が返品だとしても1日あたり160万円の効果、1カ月約5000万円の増収策になるかもしれません。
 新聞社が値上げを発表するときは、年末のどさくさにまぎれて社告を打ったりするもの…。今後の各紙の動きに注視したいものです。


追記:12月15日、日本経済新聞から正式な値上げの社告が出されました。
▽日経新聞の店頭売り定価改定のお知らせ
http://www.nikkei.co.jp/nikkeiinfo/information/091215.html
posted by 今だけ委員長 at 20:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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