2009年11月30日

無念 60年の歴史に幕を閉じる内外タイムス

 とても残念なニュースが入ってきました。

▽夕刊紙の内外タイムス社自己破産 経営悪化で負債26億円(47NEWS)
http://www.47news.jp/CN/200911/CN2009113001000910.html

 労働組合の主導で会社再建に取り組んでいた内外タイムスが30日、東京地裁に自己破産を申請しました。負債総額は26億7700万円。これまでの情報をまとめると新聞発行は今日付けで停止し、嘱託を含む約50人の従業員も解雇を通告されるということです。
 新たな経営体制となり9月から題字を内外タイムスから「リアルスポーツ」へ変更し、たばかりだったのに…。


 2006年7月、内外タイムスの経営者が会社解散を従業員へ勧告するという事件がありました。組合の手で会社再建を目指すか、労働債権をできるだけ回収して再就職のあっせんに動くか…。悩んだ末の結論は「会社再建」でした。新聞を発行したい、多様な言論を守るための責務であると従業員自身があえていばらの道を選んだのです。

 会社再建といっても相当な苦労を乗り越えてきたと思います。労働組合が仲間の労働条件を削りながら会社再建計画を作るという荒行は並大抵のことではありません。
 ギリギリの人数で1人3役をこなしながら新聞発行を続けてきた内外タイムスの仲間のことを思うと、いろいろな思いがこみあげてきて正気ではいられません。とても無念です。

posted by 今だけ委員長 at 23:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

それぞれのフィールドで伝えるスキル磨きましょう!

スイッチオン.jpg 「磨こう!思いを『伝える』スキル―誰でもジャーナリストになれる時代に」と題して開かれたスイッチオンプロジェクト仙台シンポジウムが28日、せんだいメディアテークで開催されました。

 “誰でもジャーナリストになれる”とは、ちょっと大風呂敷を広げすぎたのではという感じもしましたが、誰でも情報の発信者になれることは間違いなく、情報の大洪水現象のなかで伝える困難さは新聞をはじめとしたオールドメディアだけでなく、それぞれのフィールドで発信している多くの人が実感しているところです。


藤代裕之氏.JPG スイッチオンプロジェクトのプログラムディレクターを務める藤代裕之さん(ブログ:ガ島通信運営)が、同プロジェクトの概要とミニワークショップ(隣席の参加者へ5分間取材してキャッチコピーを考える)のほか、PPTで説明した「仮説力・調査力・構成力・編集力」の解説はとてもわかりやすく、「新聞社の研修資料よりいいんじゃない」と、とある記者さんが言っていました。
 そういえば、これと似たようなワークショップを以前受けたような気がします…。そうそう、確か中山マコトさんの「キキダス・マーケティング」のセミナーだったかな。


続いてパネルディスカッション!
高成田享氏.JPG

 パネラーは高成田享さん(朝日新聞社石巻支局長)、関本英太郎さん(東北大大学院教授)、紅邑晶子さん(せんだい・みやぎNPOセンター事務局長)、寺島英弥さん(河北新報社編集局次長)が務めました。
 高成田さんは以前、アメリカ総局長や論説委員などを歴任され、ニュースステーション(テレビ朝日)のコメンテーターとしても活躍された方。現在はシニア嘱託(60歳超再雇用制度)として現在、石巻支局の支局長に勤務されています。「魚が好きで石巻へきたが、生活者としての発信をしていきたかった」という高成田さんは、とても背の高いダンディーな方で以前労組の書記長もされていたとか。

 相手に思いを「伝える」スキルを高めるためにはどうするか?という非常に難しいテーマ設定のディスカッション。メディア関係に興味のある学生さんはもとより、NPOの会報やミニコミを発行されている人から新聞社で働く方まで、幅広い人たちがシンポジウムに参加(約60人)していたようで、パネリストの方々もそれぞれの発言者の視点に合わせて返答していたように思います。

 それぞれのパネラーの言葉はとても興味深かったのですが、会場からの「マスメディアは客観報道に徹しろと教育されているが…」という質問に対して、寺島さんが答えた「記者はブログをやるべき。自分が書いたことにコメントが寄せられて、はじめて客観的な発想が生まれてくる」という言葉が印象的でした。


 情報を受ける側(読み)のリテラシーを向上させることが、メディア全体のレベルの底上げになるという話はよくいわれますが、情報を伝えることを生業にしている数が最も多い新聞記者が社内に閉じこもらずに情報発信する側(書く)のリテラシー向上に一役買って出るのもイイんじゃないでしょうか。記者の顔を見せる事って大切だと思うのです。私のような販売労働者より読者とのパイプが持てる(ファンができる)のは記者の方々なのですから。

▽河北新報 
11/14付朝刊

http://jyoho.kahoku.co.jp/member/backnum/news/2009/11/20091114t15002.htm
追伸:29日の河北新報には同プロジェクトのワークショップの記事が掲載されていました。

posted by 今だけ委員長 at 02:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2009年11月26日

新聞の違いは題字だけじゃない/毎日新聞社 58年ぶりに共同通信社へ再加盟

 毎日新聞社と共同通信社は26日に会見を開き、来年4月から共同通信に加盟すること、共同通信に加盟する地方紙(10数社とのこと)とも記事配信などの包括提携をすると発表しました。

 以前から、経営難に苦しむ毎日新聞が地方支局の縮小に伴って共同からの配信を再開するのではと囁かれていたのですが、実際に動き出しました。
 ネットメディアのJ-CASTニュースは先週20日、「毎日新聞『共同通信加盟』に動く これでリストラ進むのか」という記事を配信。経営危機を乗り越えるためのリストラ策として共同への再加盟を決断したと結論付けています。
 今日の会見で毎日新聞社の朝比奈社長は「提携に伴うリストラは考えていない」と述べていますが、すでに地方の一人支局を約20カ所廃止する方針を出しており、やはり取材拠点をスクラップせざるを得ないほど経営内容が悪化しているのだと思います。


 アサヒコム
では「(毎日が)共同―地方紙連合と協力関係を結ぶことで、生き残りを目指す」との記事を配信していますが、朝日新聞や読売新聞も台所事情はそれほど潤沢ではないはず。朝日新聞の内部留保レベルからすれば大した金額ではありませんが、2010年3月期中間決算で営業損失を約56億円(前年同期▲73.2%)計上するなど、どこの新聞社も生き残りをかけてさまざまなリストラ策を模索しているに違いありません。


 全国紙という定義は詳しくわかりませんが、一般的に朝日、毎日、読売、日経、産経の5紙のことを指します。全国で新聞発行できる体制(印刷拠点・販売店網)を整えれば全国紙といわれるのでしょうけれど、それでは味気ないような気がします。全国紙が地方紙の独壇場のエリアに取材拠点を置き、地方紙とイイ意味で紙面競争することによって緊張感が育まれ紙面研磨がされる。それは読者にとって間違いなく有益なことでしょう。よく、全国紙と地方紙の両方を購読して記事の違いを考えてみろと、先輩に言われたものです。新聞の違いは題字だけじゃないと。

 自宅で毎日新聞を購読しているんですが、共同配信や一部の地方紙と記事配信の提携をすることで、やっぱり記事が画一化されていくのだろうなぁと思いました。確かに新聞紙面のコンテンツは生ニュースばかりではないけれど、読者の関心が一番高い地元ニュースは記者の事象をとらえる感性というか、記事化されるまでの取材の積み重ねが感じられる記事に感動するわけです。さらに、ほかの新聞と読み比べると記者力というかバイタリティーある記者の集団のようなものを感じて毎日を購読していたのですが…。取材拠点の縮小はやはり読者の新聞離れをより加速させるのだと思います。
 「発表ものは共同配信を活用し、脱発表ジャーナリズムで分析・解説力を強化する」と提携の説明をする毎日の朝比奈社長。一方、「ネットメディアがその肩代わりをするからいいではないか」という見方も増えているのですが、どうかなぁ。

 もうひとつ、地方紙にとっては営業収入が下がっている中で、共同通信への出資金が重荷になっています。毎日新聞が加盟することで共同通信の財政基盤が強固になる(地方紙の出資金が軽減される)という意味では、地方紙としては歓迎ムードなのかもしれません。

【追記】11月27日 8:35
 毎日新聞の共同加盟について、今朝の朝刊の解説を読んでみると毎日新聞は1面と第2社会面でスペースを割き、「提携は時代の要請」との見出しを付けています。一方、朝日新聞も第3社会面で部数の推移(ABC協会資料)や河内孝氏、池上彰氏、田島泰彦氏(上智大教授)のコメントを引き出しています。地方紙は共同配信原稿を紙のまま掲載しているのだと思います。読売は今のところ一切取り上げていません(読売オンラインでも見当たりません)。
 「記者がゆとりを持って勉強し読み応えのある記事を書くようになるなら、読者としても歓迎すべきこと(池上氏)」との期待や「通信社に頼れる点は頼って取材態勢の合理化を図り、調査報道なり独自の問題意識によるキャンペーンなりにエネルギーを注ぐ、本来のジャーナリズムの役割を見出す機会になればと期待している(田島氏)」と評価する意見もあるようです。

 結局はリストラ策なのですが、これまでの新聞ビジネスモデルの転換が迫られている状況のなか生き残るためには、スクラップアンドビルドをしながら企業規模の適正化を図っていかざるを得ません。良質なジャーナリズムの継続は必要なことです。毎日新聞の労働者の皆さんには、モチベーションを下げないで紙面研磨に努めていただきたいものです。

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posted by 今だけ委員長 at 22:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース

2009年11月09日

新聞研究700号特集「新聞の明日」を考える

 日本新聞協会が毎月1日に発行する「新聞研究」が、11月1日付発行分でちょうど700号。誌面では「700号特集 新聞の明日」として、7名の方からの寄稿と記者教育担当者による座談会が収録されており、新聞の必要性やジャーナリズム活動への期待など、いつもの紙面よりボリュームのある内容となっています。

 なかでも中馬清福さん(現在は信濃毎日新聞社主筆)の寄稿「『可能性への期待』を捨てるな」と、岡谷義則さん(中国新聞社専務取締役)の「厳しい経営環境にこそ必要な志」は興味深く、新聞人と読者の埋まらない距離感の本質と、新聞社が内包する「問題提起をしても変われない組織」を提起されています。

 中馬さんは記者の目線を下げることと、それでも難解な新聞記事に「わかってもらう」という補助エンジンが必要だとし、信濃毎日新聞社が取り組んでいる「Waの会」で寄せられた「(政治記事で)記事がかゆいところを書いてくれず、どの政党・候補者がベターか、中途半端であいまいな紙面が余計わかりづらくしている」との読者の意見から、「ニセの」客観報道は限界にきていると述べています。
 メディアリテラシィーの問題やシビックジャーナリズム(単語としての表記はありませんが)の必要性を強く感じるものです。2003年に岩波新書から発行された「新聞は生き残れるか」(当時、中馬さんは朝日新聞社勤務)の改訂版として拝読させていただきました。

 岡谷義則さんは、1995年に日本新聞協会が立ち上げた「近未来の新聞像研究会」のメンバーとして、報告書「デジタル情報時代 新聞の挑戦―ジャーナリズムは生き残れるか」をまとめられた方で、同報告書(発行は1998年)に記した新聞経営への5つの提言と、新聞づくりの現場が抱えている課題について提起されています。
 岡谷さんは、デジタル情報時代への新聞の挑戦は、経営面からみると有効なビジネスモデルを描き切れていないとし、新聞社同士で連携できる事業領域に取り組み、コストカットを図ることが“さし当って”苦境に立たされている新聞産業の打開策だと述べています。


 すでに11年前にまとめられた報告書「デジタル情報時代 新聞の挑戦…」を読み返すと、▽新聞ジャーナリズムの再構築▽デジタル情報革命への挑戦▽販売・広告・流通部門の改革▽内部体制の強化▽新聞界における共通利益の拡大―の5つを骨格として、具体的な改善実行案まで踏み込んであるのですが、今日の新聞経営が抱える課題と概ね変わっていません。特に「販売・広告・流通部門の改革」の項では@販売の正常化は、今度こそ絶対に実現させなければならない。これは21世紀の新聞経営の根幹にかかわる課題であるANIE活動など新聞業界全体の取り組みで無購読者層への働きかけを強め、新聞離れの壁を打ち破るべきだB新聞社自身は21世紀の新聞販売店像を具体的に提起し、流通システムの変革に向けて一歩踏み出すべきだC低成長下の多メディア時代に合っては広告主の媒体選別は一段と厳しさを増す。広告主の理解しやすいデータや取引システムなどの整備、新聞ならではの企画広告の開拓を積極的に進め、新聞の信頼と、それぞれの媒体特性を武器に、新聞広告の復権を目指すべきだ―と、今もってなかなか成果が表れない(さまざまな取り組みがされていることは理解しつつ)課題ばかりです。

 ルノーから日産自動車再建のために経営者として迎えられたカルロス・ゴーン氏は「すでに社内には、問題点解決策が検討され、すでに出揃っている。後は、実行するだけだ」と就任時に語ったそうですが、新聞産業は問題点や課題は10年以上前から提起されているのに、実行力が伴っていないと言わざるをえません。
 やはり「人」の問題としか結論はないようです。

posted by 今だけ委員長 at 01:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍紹介

2009年11月04日

ネット社会は従来からある産業基盤を破壊したに過ぎない

ネットビジネスの終わり.jpg
ネットビジネスの終わり
著者 山本一郎(PHP研究所)1,000円

 行き過ぎた市場原理主義的な自由競争はある程度是正されるべきであり、報道の質を担保するだけの健全な情報産業の市場を作り上げないことには、真の意味での情報社会は到来しないだろう
(ココが著者の本質ならイイのだけれど)

 「切り込み隊長BLOG」を運営する著者の近著「情報革命バブル崩壊」からも何となく、「この人は新聞の応援団なのか?」という感じを受けたのですが、「適切な情報の源泉は必要」という立ち位置からネットビジネスにかき回されてきた社会がもたらしたものは何かを鋭く解説した1冊です。結論に至るまでの前置きがかなり理屈っぽいので、かなり飛ばし読みしましたが「なるほど」と思えるものも少なくありません。

 文中でオッと思ったか所を引用します。


 情報革命といわれ、誰もが居ながらにして便利で現代的な社会生活を送る技術革新でバラ色の未来図を楽観的に描いていたネット業界も、結果を見れば社会のフラット化どころか、適切な競争戦略や規制のなかった分、より露骨な資本の理論に揉まれ、従来の業界以上に強者と弱者が熾烈な分裂を遂げるという悲惨な実情だけがあらわになったと言える。誰もが自由に情報にアクセスでき、解放された社会の実現と言えば聞こえはいいのだが、実際には黒字化の経営努力の乏しいベンチャー企業が豊富な市場から資金調達余力で既存ビジネスのダンピングを繰り返し、従来からある産業基盤を緩やかに破壊してきたにすぎない。・・・高いコストをかけて正確な報道を行う通信社や新聞社は、巨大な市場の波に翻弄され、文字どおりの経済的な弱者、敗者として組み敷かれた。本来なら、国民の知る権利を保障するという社会的に価値のある事業であったとしても、実質的には著作権による庇護もなく、再販制度や記者クラブといった、古くからの業界の慣習に依存して収益を確保してきたビジネスモデルが命取りとなりつつある。


 新聞社のような従来型ビジネスを堅持するグループは、ネットで自由競争をしている環境に自ら入り込み、プレイヤーとして頑張ろうと考えてはならない。・・・むしろ、新聞社などの既存の情報産業が新興ネット関連企業と根本的にまったく違う分野での影響力を事業維持のために行使すべきである。経営の合理化はしっかり進めたうえで、官公庁や政府に対して強く働きかけ、国民の知る権利と報道内容の質的向上を目指すための新たな枠組みを構築することである。



 いま、米国の新聞社などはネットに配信するコンテンツの有料化に懸命ですが、ネット社会から紙ベースへ戻ることは考えられないので、ネット新興企業の競争に巻き込まれるべきではないとする著者の主張は理解しつつ、ではネット社会の中で報道内容(取材体制)の質的向上を図りながら原資をどうやって確保していくのかという“もうひと言”がほしかったと思います。欲張りかなぁ…。
 確かにこれからの情報産業、マスメディア産業、新聞産業の方向性を断言する人のほうが怪しいのですが、必ず消化不良になってしまいます。まずいろいろなことを顧客ベースで考えていくしかありません。


 ユーチューブが赤字でもやっていけるのは「グーグルのおもちゃだからやっていける」と断言する著者の言葉をしり目に、産経新聞がユーチューブに公式チャンネル(Sankei News Channelを開設しました。


 ネットバブル再来に投資する産経か?それとも読者と一緒に年老いていくしかないオールドメディアか?じゃんけん後出しよろしく、何もしないでいることのほうがイイのかなぁ…イヤ、ダメだダメだ。
posted by 今だけ委員長 at 23:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍紹介

2009年11月02日

ビジネスアイが展開する週刊誌とのセット販売

 このところ、新聞価格の流動化が目につきます。先月だけでも2件の事例が業界紙で紹介されていました。
 売上が伸び悩む新聞業界のなかでも、スポーツ紙とビジネス紙の落ち込みは相当なものです。以前は販売部数を引き上げるため「人とオマケ」に投資したキャンペーンが展開されてきたのですが、「値上げ」と「値引き」によって増収策を模索しようとする新聞各社の動きが出てきたと感じます。


スポニチ大阪本社 1部売り130円に値上げ(新聞情報 10月7日付)
 スポーツニッポン大阪本社は1日から1部売り定価を120円から10円引き上げ、130円に改定しました(月ぎめ購読料3260円は据え置き)。ただし、名古屋市内で現地印刷する東海版(愛知、三重、岐阜エリアで発行)の1部売り価格は120円のまま据え置くとのこと。即売定価を二重価格にするということです。「即売用と宅配用とでは紙面構成も若干違う」とは言え、新聞特殊指定の「差別定価」との兼ね合いが問題視されてしかるべきでしょう。


週刊誌とセットで1935円引き ビジネスアイとダイヤモンドで(新聞通信 10月29日付)
 フジサンケイビジネスアイ(日本工業新聞新社)は、10月の新創刊1周年を記念して、ダイヤモンド社と連携して、「週刊ダイヤモンド」とのセット定価キャンペーンを23日から開始しました。キャンペーンは来年1月末まで実施されるようです。
 ビジネスアイと週刊ダイヤモンドのセット販売は、1年間の購読契約をクレジットカード決済するとことで、定価7万5400円(ビジネスアイ月ぎめ4200円×12カ月とダイヤモンド年間購読料2万5000円))のところ6万300円で購読できるというもの。年間1万5100円(20%)の割引となります。


 週刊ダイヤモンドはもともと年間定期購読の割引制度(ビジネス系週刊誌はほとんど)を導入しているので、今回の連携でダイヤモンド社側が更なる値引きに応じたとは考えられません。そうするとビジネスアイ側がセット価格の割引分の転嫁を受けたと考えられます。ビジネスアイの購読料は5万400円(4200円×12カ月)から3万5300円へ実質30%割引されることになります。

 カード決済によって購読料が前払いとなり集金の手間が省けること、「オマケ」を付けて契約更新(半年ごと)にかかる経費や圧縮できるとの判断から、購読料を30%割り引くという価格政策に踏み切ったフジサンケイビジネスアイ。価格の弾力化は公正取引委員会も推奨するところでしょうが、デフレ拡大によって起こる流通破壊は、最終的に生活者の利益になるのか考えたいものです。
posted by 今だけ委員長 at 06:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | 特殊指定

2009年11月01日

北日本新聞社が夕刊発行を年内で廃止

北日本新聞、夕刊休刊へ
 
12月28日付で富山県の地方紙・北日本新聞社(本社・富山市、河合隆社長)は31日の夕刊紙面で、12月28日付をもって夕刊を休刊するとの社告を掲載した。ライフスタイルが変化しインターネットも普及する中、夕刊の発行部数が伸び悩んでいるのが理由で、代わって朝刊紙面とホームページを充実させるという。
 同社によると、夕刊の発行部数は約3万2千部(今年9月現在)。1940年8月に発行を始め、戦中に一時休刊したが、55年4月に復刊した。ピーク時には約5万6千部を発行していたという(アサヒコム 2009年10月31日 朝日新聞)


北日本新聞社、夕刊を休刊へ

北日本新聞社(富山市)は31日付の夕刊1面に社告を掲載し、夕刊を12月28日付で休刊すると発表した。
 ライフスタイルの変化とインターネットの普及などを理由に挙げ、「今後は朝刊とホームページそれぞれの特質を生かした情報提供を目指す」としている。
 同社経営企画室によると、夕刊は朝刊と同じ1940年に創刊された。戦時中の44年に一時休刊したが、55年に復活。現在は富山県内で約3万2000部を発行している。朝刊は約24万9000部(ヨミウリオンライン 2009年10月31日  読売新聞)

 北日本新聞が夕刊を廃止するとか?という情報が入ったのが今年8月のこと。
 昨年は北海道地区の毎日新聞、秋田魁新報、今年に入り沖縄の琉球新報、沖縄タイムス、南日本新聞などがこれまで夕刊を廃止してきたので、あまり驚くこともないのですが、夕刊廃止の動きはさらに加速しそうです。
 沖縄の2紙は完全セット版から夕刊廃止の決断をしましたが、朝刊と夕刊の部数差が大きい地方紙(河北、信濃毎日、新潟、岐阜、北国、山陽、神戸、中国、徳島、熊本日日)などの動向が気になります。
 夕刊発行を続けることによって多くの新聞社が経費割れをしていると聞いていますが、カタチを変えた夕刊の可能性はないものなのでしょうか。夕刊を廃止すると、間違いなく売上は下がります。販売収入だとそれぞれの規模にもよりますが、北日本新聞社クラスでも販売収入の約15〜20%が落ちるでしょう。広告収入でも「夕刊の広告はなかなか取れない」と言いつつ、年間「億」単位の収入がなくなりわけです。でも赤字なのだから、廃止すれば収益性はあがるはずなのですが、紙代などの制作費はカットできても人件費を急速に削減することは無理な話です。



 「夕刊廃止」はなぜか隠密に進められるケースが多く、廃止の社告も2カ月前からとか「突然」発表されることがほとんどです。
 販売店からすると、「廃刊するってわかっているなら、どうして早く教えてくれないの」という不満がわき起こります。せめて1年前とか…。夕刊の配達員を雇用したのに1カ月もたたないうちに廃刊が決まった―とは沖縄タイムスの方の声…。
 配達コストが抑えられる一方、別な問題も派生します。販売店に勤める配達員はもちろん地域住民であり、読者でもあります。夕刊廃刊によって販売店の手足となって地域とのつながりを支えてくれた方々との雇用契約も切れてしまいます。「配達をしていることで、読者を紹介してくれたり義務的に新聞購読をしてもらっていた配達アルバイトの方々の帰属意識的なものが崩壊し、退社とともに新聞をやめる」という事例も販売店関係者から数多く紹介されています。

 夕刊発行を続けてもらいたいと願っているのは、販売店とて同じです。ですが営業努力だけでは部数を維持することすら難しいこのご時世。拡材(オマケ)にもそっぽをむかれてきている昨今、悩みはつきません…。

posted by 今だけ委員長 at 09:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事ニュース
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