梅雨時期の新聞配達はとても体力を使うものです。バイクでの配達とはいえカッパを着て動き回るとたちまちサウナ状態。体中びしょ濡れでカッパは剣道の防具のような臭いとなって、不快感がいっそう気力も体力も消耗させます。
新聞配達に従事されている皆さまには体調など崩されないようにこのつらい時期を乗り越えていただきたいと思います。
最近では雨天時に新聞が濡れないようラッピングフィルム(ビニル)に新聞を1部ずつ包み込む機械が登場し、雨濡れのクレームはだいぶ減りましたが、販売店にとってはかなりの経費負担になっています。高騰する原油高でガソリン代はもとよりラッピングフィルム代も値上がり傾向…。配達スタッフにも過剰なラッピング使用はプラごみを増やすことになると注意喚起をするのですが、一度ラッピングされた新聞を届けた読者宅からは、チョットの雨濡れでもクレームが来るのでやめられないというスパイラルに…
ドライヤーで新聞を乾かす家はもうないのかもしれませんね。「すぐに交換に来い!」というパワーカスタマーの時代なのですから。
きのう、自宅のポストにY紙の懸賞応募ハガキが投函されていました。夏休みシーズンは独り暮らしの学生さんが帰省するため、販売店にとっては1カ月分の購読料が回収できない読者が増える厳しい時期。高校野球(夏は朝日新聞主催ですね)も夏場の販売戦略上で仕掛けられた事業だと何かの本で読んだことありますが、夏場はギョーカイ的に苦難の時期(最近は毎月ですが…)なのです。
話を戻すと「夏休みお出かけサマーキャンペーン」という銘打たれたこの企画は、日帰り旅行券やタオルセットなどが当たるオープン懸賞(Y紙を購読していなくても応募できる)。プレゼント商品の内容もあまり目新しいものはないのですが、アンケートの内容に注目しました。「Q1 新聞販売店にあったら嬉しいデリバリーは? a.水 b.米 c.トイレットペーパー d.灯油 f.その他( )」という項目です。察するところ、購読率が高い高齢者向けデリバリーサービスの準備というところでしょうか。販売店が新聞購読の付加価値として日用品(それも重い商品)のデリバリーサービスに乗り出そうとリサーチしているのではないかと感じます。さらに「Q4 平成20年6月1日から、住宅用火災報知機の設置が法律によって義務づけられましたがご存知ですか? a.知っています。設置しました。 b.知っていますが設置していません。 c.知りませんでした。」という質問。火災報知機を拡材にするのか業者へ斡旋するのか分かりませんが、これも売れるデータの収集ですね。
顧客データを活用した販売戦略はマーケティングの基本。今まさに遅れをとっている新聞販売店の顧客データベース化にY紙が着手しはじめたと考えられます。
購読料の値上げだけじゃなく、こういう取り組みをマネすればいいのになぁ。